カラスさんの音楽コメント(新着順)

カラス

レビューというより、感想文。文体に統一性が無いのは仕様。レビューの出来不出来が激しい傾向が。基本69点以下のゲームに対してはやる気が見受けられない。

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コメント(新着順)

タイトルどおりに大袈裟な曲だけれども、悲壮感は抜群。なかなかに聞き応えのある「終焉」曲だ。悲劇性というテーマ的側面が強くやや単調で一面的ではあるが、悲劇的な終焉を丁寧に描きだしている曲で、たった一つのことだけを執拗に奏で続けるその姿勢こそが、この曲の個性であり美点である。その執拗さは人によってはややくどく感じるかも知れず、多少好みのわかれる曲ではあるが、好きな人は好きなんじゃないだろうか、という気がする。がしかし、この曲の持つ大袈裟さと執拗さは、作品の舞台設定の深さを思うならば、むしろ相応しいと言えるかもしれない。そういった意味においては、この作品の熱心なファンだけが、この曲を本当の意味で聴くことができる。
とても可愛らしい曲で、聞いているだけで愉快な気分になる。この可愛らしさは、ヒロインの可愛らしさでもあり、同時に「恋愛」の可愛らしさでもある。気張ったところはさらさらなく、良質な「かるみ」を持った曲で、「恋愛」の楽しさを奏でるその姿は、まるでプレイヤーを誘うよう。まさに上機嫌な曲であり、聞く者を上機嫌にさせる。ただひたすらに陽性なBGMだ。
最初の謎コーラスがやたら印象深い歌だが、じつは、ごく正統的なかっこよくてさわやかな主題歌である。少しばかり伝奇風味の味付けがしてあるだけで、かなり万人受けするほうではないだろうか?歌い手のちょっと倦怠感を漂わせる独特の歌声が、このかっこよくてさわやかな曲と妙にはまっており、この歌独自の魅力を作っている。印象としては、迷い道をヒロインの手を繋いで必死に走り続ける、見たいな感じで、作品の雰囲気をよくあらわしているような。全体的に優等生的で、強い印象を残すわけではないけれど、作品の主題歌としてきちんとはまっており、聴いてて気持ちのよい歌だ。
曲名どおりの曲で、ヒロインと静かに語り合っているかのような雰囲気。しっとりした雰囲気と、その雰囲気をバックに奏でられるピアノが美しく、ゆったりとしつつも同時にどこか儚さも感じさせる曲である。その印象を一言で言えば、夜の美しさであり、シリアスの狭間にふと顔を見せる、ヒロインの可憐さを見事に表現している。
この歌には独特の深さがある。なにか、千年にわたる歴史の深さと重みを聴くものに感じさせてしまうような歌であり、ただたんにシリアスな曲というだけではない。歌い手の声質もあいまって、まるで巫女さんが歌っているかのような独特の雰囲気があり、エロゲソングであるにもかかわらず、歴史と神話をテーマにした二次創作作品であるかのような趣がある。その印象を一言でいうなら荘厳という言葉がふさわしいだろうか。無名の語り部たちが必死でその歴史を現代に語り伝えているかのような、切実さを感じさせる歌詞も良い。主語がなくても通じる日本語の個性を存分に活かし、誰でもあり誰でもないような無記名の「語り」が味わい深い。エロゲソングとしてはやや異質かもしれないが、歴史という物語の終わりを奏でるという意味においては、これほど相応しい歌もないだろう。
劇的でおどろおどろしく、しかもどこか崇高さを感じさせる曲。激しいというだけではなくて、その底には何か神聖なものが伏在しているかのような印象をもたらす。それは、少し言い過ぎかもしれないが、どこか宗教的といってもいいようなもので、ただ単に激しいだけではなく、ただ単にクライマックスを彩る曲というものでもない。とにかく、いい意味でエロゲらしくない、作品そのものから少しはみ出してしまっている曲であり、作中においては、この曲はやや持て余されてしまっているようにも感じた。エロゲよりも、RPGのラスボス風の曲といった趣で、非常に個性的で印象に残る曲だ。一言でいえばかっこいい曲となるのだが、かっこいいという言葉だけでは表現しきれない深さがあり、言葉に困る。
とにかくこれは綺麗な曲なんだ。哀しいといえば哀しい曲調なんだけど、どこかカラっとした明るさや未来に対する希望のようなものも見えていて、聴いていると妙に晴れやかな気持ちになってしまう。作風のおかげで禍々しかったりシリアスだったりする曲ばかりのなか、ひときわこの曲は目立つし輝いている。タイトルのせいか作中での使われ方のせいか、なにか、相手を懇々と諭しているような印象があるのも独特。
タイトル画面で流れる曲だが、なかなかに良い。謎めいたシリアスさみたいなものが醸し出されていて雰囲気が味わい深い。悲劇の前の序曲、嵐の前の静けさといった感じで、独特のワクワク感をプレイヤーに対して植えつけてくれる。寄せては返す波のような曲で、単純そうに見えてなかなかに奥が深く、中毒性というのとは違うが、独特のスルメ感がある。
これはとても不思議な曲だ。明るいかと思えば暗く、そうかと思うとどこか空虚で、哀しいような嬉しいような、不思議な曲調。基本的には哀しい曲なんだろうけれど、その言葉だけでは捕らえきれないものがあり、感情の持つ不安定さを表現しているように思える。ただ、聴く者に不安をもたらすかと言うと決してそんなことはなく、むしろいつまでも聴いていたい、いや、傍で流していたくなる様な奇妙な中毒性があり、それこそがこの曲の個性であり、魅力だと思う。とらえどころのない曲だけど、そのとらえどころのなさを捕まえようとするよりも、あまり深く考えずにゆったりとした気分で聞き流すのが良いと思う。
これはすごい。おしゃれで美しく、楽しくてかっこいい。OPらしいOPという感じで文句のつけようが無い。あえて言えばかっこよすぎてFDらしくないというところくらいか。前作もそうだったけれど、歌もムービーもただひたすらおしゃれでかっこよくて、そのあまりのおしゃれ具合には、中身空っぽなんじゃね?と不吉な予感を覚えてしまうほど。もちろんそんな事はないのだが、ゲームの世界観にあった非常に優れた主題歌で、特に歌詞と音楽のシンクロ率が高く、ぴたりとはまっている感があり、聞いていてただひたすらきもちいい。音楽を聴く気持ちよさを存分に味わうことができる。この歌は、じっくり聴いてあじわうような作品ではなく、とにかくリズムに乗って身を任せるような聴き方が正解で、聴いていると意味もなくテンションが上がり楽しくなる。これはエロゲ的というよりアニメ的な疾走感があり、まるでアニメのOPのようなかっこよさに打ち震えろ!
なんだかEDらしくない曲だけど、こういった歌がEDというのもハピメアらしいといえばハピメアらしい。タイトルだけ見ると、まるで抜きゲーの主題歌に思えてしまうが、シリアスでゆったりとした、そしていい意味ですっきりしない夢幻的なものを感じさせる曲調で、OPと同じくらい、いやそれ以上に夢の中を彷徨っている感じが良く出ており、まさにハピメアらしいというか、この作品ならではのEDだ。おそらくは舞亜の心情を歌い上げた歌なのだろうけれど、真面目に聞いていると、この作品にはハッピーエンドなどひとつとしてなく、全ては舞亜の手のひらの上だったのではないかと錯覚してしまう。夢の中で夢を見て、夢の中で夢に会い、真実も幻想もゆめのまたゆめ。何が答えで、何が真実なのか分からないのならば、夢の中で彷徨い続けるのもまた一興。
この曲は様々な表情を見せる。一見すると繊細で、ただ哀しさだけを奏でているように見えるが、その哀しみのあとに前向きで明るい表情も見せてくれる。とらえどころが無いといえば確かにそうで、どこかつかみがたい曲であり、非常にコメントが書きづらい。しかしその一方、一つの音楽作品として非常にまとまりが良いと感じさせる。ただ旋律が奏でられるというだけでなく、緩急があり、どこか物語性さえ感じられる。複雑すぎず、かといって単純過ぎない絶妙なバランスと、緩急のつけ方、いや表情の魅せ方がうまく、ゲーム音楽である以前に一つの音楽作品として完成している。ただ、すこし惜しいと思うのは、タイトルにやや違和感を感じるところ。もうちょっと相応しいタイトルがあるんじゃないかなって気がする。いや、考えつかないけどね。
回想シーンでよくかかる曲、というイメージだが、何故か自分の中では妃の曲というイメージが強い。曲名だけを見ると、そこに甘さを感じるかもしれないが、この曲は甘くそして苦い曲で、その苦さをかみ締める中にいいようのない哀しみが浮かび上がる。哀しいといえば哀しい曲だが、それは激しいものではなくて、どこか落ち着いた、諦観じみたものだ。その諦観をともなった哀しさは、この作品を象徴するものでもあり、歌のない作品においてはことさら印象に残る。自分にとっては、この作品の主題歌みたいな印象があり、これから先、この物語を思い出すたびに、このBGMが頭の中で流れるんじゃないか、という気がする。
不穏なという形容が適切かどうかは分からないが、出だしだけを聞くと、どこか不穏な雰囲気で、暗めの曲調は少しばかり人を不安にさせる。暗いといえば少し暗めの曲調だが、それはストレートな暗さではなくて、ただ光の見えない闇の中をさまよい続けるような雰囲気であり、「暗い」という言葉を使うと語弊があるように思える。実際、聞き始めてから1分30秒くらいたつと、心持ち曲調が明るくなるし、闇の中にじわじわと光が差し込んでゆくような印象がある。なんにしろ、この主題歌は夢の中を彷徨い続ける物語にぴったりであり、曲調のもつ不安定さが、良い効果をもたらしている。この不安定さは、ゆめとうつつの境目の不安定さを表しているようでもあり、曲の雰囲気がどんな言葉よりも雄弁にこの作品の持つ雰囲気を伝えている。一聞は百語に如かず、とりあえず聴いてみてほしい、これは良い意味でエロゲらしくないエロゲソングだ。
FDらしいといえばFDらしい、明るくて爽やかでシリアスの欠片も感じさせないような、暗さを少しも感じさせない歌。そういう意味では、実質続編とでもいうべき本編とのギャップがもの凄く、戸惑う人もいるだろう、というかかなり戸惑った。実際、この歌が使われているOPムービーなんかもすごくFDって感じのキャッキャッウフフな映像で、シリアス全開の本編とのギャップが凄まじい。曲調はフワフワしつつも明るくて明瞭、歌声の持つ透明感が曲の中を真っ直ぐに進んでいる感じで、非常に聞きやすく、いい意味で軽い。この、雲のようにつかみどころがなく、泡のように掴みにくい、まるで夢のような非実在感は、この歌独特の個性であり、それが独自の魅力と言えば言えるだろうか。あと、歌詞が地味に良い。
透明感にあふれる歌。この歌の持つ透明感たるや尋常ではなく、いい意味で非常に軽い歌だと感じる。もちろん、こういった印象をもたらすのは歌い手の、風にそっと声を乗せるような独特の歌い方であり、あくの弱い歌声がとても印象的だ。爽やかでありなおかつ透明感にあふれ、清涼な風が常に吹いているような、とても清々しい歌であり、本編の持つ重さやシリアスさを上手い具合に柔らかくしている。この歌の持つ柔らかさや清涼さは、メインヒロインの持つ美しさにも通じるものがあり、人間の美しい善意を描いた物語にはお似合いだ。シリアスでありつつも、基本的には人間の善性を100%信じているかの様なこの物語には、こういった決して重くならないし暗くもならないという歌が、最も相応しいのだろう。
力強くて美しい歌。曲調や歌詞を個別に見れば、繊細で綺麗な歌という印象をもたらすかもしれない。感傷的な歌詞と澄んだ透明な音楽が織り成す、触れば壊れてしまいそうな美しくて可憐な歌。けれど、歌い手はこの歌を力強く、強く歌っている。結果、美しくありつつも、どこか力強さをも感じさせるという不思議な歌に仕上がった。これはもう、歌い手が全てをもっていったという感じで、この人じゃなきゃ、こういう歌にはならなかったんじゃないかなと思う。明るくありつつつもほんの少しばかりの哀しみが混じった、感傷的であると同時に、その「感情」をそっと包みこむような優しさも兼ね備えた歌。この歌の持つ明るさは哀しみが混じった、いや、哀しみをそっと抱え込んだような明るさで、カラっとしたタイプの明るさとは趣が違う。それは、まさに「ノスタルジア」で、大げさな言い方をすれば悔恨だし、もうすこし丁寧に言えばそれは、成長してしまったことに対する哀しみだろう。ただ、そういった「感情」を、優しく肯定してくれているのもこの歌の特徴で、じつのところ前向きな歌だったりする。この歌の持つ優しさというものは、何も言わずにそっと抱きしめてくれるような無言の優しさで、それはゆるやかで力強い肯定の意思の表れだ。ここまで書いてきて、思わずラストシーンが思い浮かんでしまったけれど、やはり、作品補正が高いという事だろうか。この作品のOPとしてばっちりはまっており、EDの持つ大人しさとは好対照をなしている。気をてらわず真っ向勝負といった感じの作風のOPムービーも素晴らしい出来なので興味を持った方はぜひ。
とても優しい曲。同時に懐かしさも感じる。タイトル画面で流れる曲は、その作品の音楽面での顔みたいなものだが、この曲は作品そのものと非常にマッチしており、最後までプレイして改めて聴くと、その良さがしみじみと伝わってくる。強い印象を残す曲ではない、ただ、ひっそりといつの間にか、プレイヤーに寄り添ってくれるようなさりげない優しさのようなものがこの曲にはあり、繰り返し聴くたびに、その良さがわかり好きになる。派手さはなく、むしろ地味なたぐい、けれど、ふと気がつくとそこに居る、そこに居てくれる。優しさというものが、真に他人を思い遣るものならば、それはきっとこの曲のような感情だろう。
哀しい曲ではあるけれど、その哀しさに溺れてはいない。一見すると哀しい曲に見えるが、しかし、その中に明るさがある。哀しさと明るさが混じった不思議な曲。確かにこの曲は哀しいけれど、それは湿った明るさではなくて、どこかカラっとした明るくて後を引かない様な哀しさだ。情緒的で感傷的な部分がありつつも、一方において、そういった面を突き放して客観的に観察してしまうような面もある。こういう風に言うととても矛盾した変な曲に思えるかも知れないが、しかし、聴いて見ると分かるが、この二つの面がなんら違和感なく繋がっており、違和感がないことに違和感を覚えるほど。
「親愛なる」とは、また絶妙な言い回しだ。愛しいでもなく美しいでもなく、「親愛」。親しみを感じると共に愛しいとも感じる。まるで女神が大地を慈しむかのように。それは、対象を突き放して、他者としてそれを愛するというのではなく、他者を半ば自分であるかのように愛するという感じだろうか。かといって溺愛などとは違う、盲目的な愛などとも違う。やはりこれは、天使か女神が、人間を愛する歌。親愛なる世界へ祈り続ける歌。全体的には落ち着いた曲調だが、心を落ち着かせるというよりは、どこかもの悲しい気持ちにもさせる。かといって感傷的な歌かというとそうでもなく、むしろさっぱりとした気持ちにもさせる。不思議なことに、これは明るい歌なのだ、その曲調や歌声の印象に反して。その明るさというものは、明朗快活というものではなく、重い明るさとでも言うべき独特のもので、この歌の持つ荘厳さがそんな印象をもたらすのだろう。この作品のエンディングには完璧と言っていいくらいにはまっており、この寂寥感ともの悲しさは、美しいの一言。Ceuiの天使的な歌声も素晴らしく、透明感のある歌声がこの曲にはぴったり。個人的にはOP以上に気に入っている。
しおらしい妹。上目遣いで目をウルウルさせて、人差し指をくわえてそう。ツンツンしていて活発だった妹に、こんな態度を取られると、それだけで股間がうずいて押し倒してしまうかも。オープニングとは対照的に大人しくてしおらしい曲調。そこにしっとりした妹の歌声(多分貫通済み)が重なる。今までよりほんの少し女らしくなって色気付き、自信の幸せに思う存分ひたっている、そんな妹の姿が思い浮かぶ。オープニングと同じくキャラソンとして優秀で、妹が歌っているという感じが良く出ている。OPの方が快活な妹なら、こちらはしおらしくなった妹と言う感じで、対比も鮮やかで良い。それにしても、この声優さんはキャラになりきって歌うのが上手い。
ただひたすらに甘くて、甘くて、可愛らしい歌。歌声といい曲といい、まるで甘ったるいケーキのようで、沢山食べると胸焼けしそう。ツンデレはツンデレでも、ほぼ攻略フラグがたったも同然の妹が歌っているのだから、それも当然か。印象としてはただひたすらに可愛らしく、女の子の甘さが沢山つまったキュートな歌。まるで金太郎飴のように、どこを聴いても可愛らしく、甘さが沢山つまっている。起承転結などなんのその、兄に対する想いをただ垂れ流し続けているだけの歌詞も味わい深い。歌い手はキャラになりきって歌っており、妹が歌っている、という感じがよく出ている。これがキャラソンの素晴らしさだろう。歌そのものも良いのだが、それ以上に、このゲームのヒロインが歌っているという、キャラソンリアリティーのようなものが非常に優れており、なによりもそこを評価したい。
物語は終わったけれど、同時になにかが失われてしまった、そんな歌。いい意味で、聴いているものを落ち着かせない雰囲気がこの歌にはある。それは別に、人を不安にさせるだとか焦らせるだとか、そんなことではなくて、むしろ、何もかもが終わってしまった今、この不安定な世界で生きるしかないという諦念のようなものだ。見ようによってはバッドエンドともとれる歌だが、考えようによっては幸せな結末ともいえる。「辛い記憶など 時の海へ沈めましょう 微笑むごとに 希望が溢れてく」、歌声は、必死さや切実さが印象深く、どうかこの幸せを壊さないでという思いが伝わってくる。不安定な宙吊り状態での「幸せ」、しかしそれも、この歌のようにそっと目を閉じれば、確かにそれは本物の幸せなのだろう。
85楽園の扉 (euphoriaのOP )
血塗れの手で扉を開く、そんな曲。とても重苦しく、暗く、希望が欠片もないような、一見するとそんな印象をもたらす。声の力強さといい曲調といい、一言で言って暗い、それ以外に感想が思い浮かばない。けれど、暗いだけかというとそんなことはなく、異常なまでに力強く前向きだ。いやこれを前向きと表現して良いものかどうか。例えどんなことがあっても前進するのは止めないという確固とした意志、それはあえて「野蛮」という言葉で形容していいかもしれない。ここには、あなたに触れたいという欲求だけがあって、それだけしかないという切実さが聞くものの胸を打つ。青葉りんごの本気の歌声は実に素晴らしく、天は二物を与えるのだなとしみじみ感じさせる。この力強い歌声は、曲そのものを引っ張っていて、全てがりんごりんの歌声のために整えられた舞台であるかのように感じさせる。囁くようでありつつも、地の底から叫びをあげるような悲痛さに満ちた歌声は、この作品の主題歌としてじつにふさわしい。
矛盾した表現になってしまうが、湿ったハードボイルドって感じの曲。おそらく、この「印象」はOPのイメージに引っ張られているからだろう。一見すると少しばかり陰鬱で、晴れることの無い曇天がずっと続いて行くような、先行きに対する不透明感と、不安を感じさせる。ヒロインはきっと、薄汚れて湿ったタルかなんかに座っていて、もはや雲間からのぞく光を待ちわびることさえ飽いてしまったかのよう。けれど、雲間から射す一筋の光が、ゆめまぼろしのような一匹の蝶を照らし出し、それが黒髪ヒロインを導く、見たいな感じの曲。その歌声は、この世に希望が存在することを確かな確信を持って歌い上げていて、それは願わなくても確かにこの世に実在するのだと、囁くような声で教えてくれるかのよう。暗さの中に明るさがある。どこか捕えどころのない掴みにくい曲だけれども、芯の強い歌だと感じた。
ちょっとめんどくさい性格のツンデレヒロインの内面を伸びやかな歌声で歌い上げた曲。メインヒロインの性格はツンデレだが、不思議に主題歌はツンデレの欠片も感じさせないような素直で伸びやかな歌。ただ、そんな中にもほんの少しばかり女の子らしい切なさと、可愛らしさが含まれており、おっさんの乙女回路をキュンといわせるものがある。曲調はひたすら伸びやかで、雲のない青空がずっと広がっているような明朗さに溢れている。歌い手の声はその青空に広がっていくようで、伸びの良さと元気のよさが印象に残る。とてもではないが、巫女服を装着してM字開脚でおしっこしながらイキまくる作品とは思えない。だがそこがいい…、のかも?
とてもではないがグランドEDで流れそうにない曲、しかし、一つの物語の終わりを告げる歌としては、とても相応しい。これはきっと決別を告げる歌であり、別れを悲しむ歌なのだろう。曲調はゆるやかでどこか悲しい、歌い手は優しく囁くように、そっと歌い上げる。成長することは少しだけ悲しくて、得るものと同じくらいに失うものもあるから、かつての黄金時代の思い出は手を付けずそっとしまっておき、二人で未来に歩みだし、新しい思い出を作ろう、そんな曲。悲しさと甘さが同居した、少しだけ甘酸っぱくて感傷的なこの歌は、OP以上にこの作品を代表していて、茶太の歌声がベストフィット。

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