Sek8483さんの新着コメント

Sek8483

2006年よりプレイ。

新着コメント

--あいりすミスティリア!R ~少女のつむぐ夢の秘跡~(BROWSER) (AUGUST)
長期メンテ決定とのことで、ひとまずお疲れ様です。オート戦闘とそれにかかるAI育成がだいぶ残念な子で、特にヒーラー周りにはイラッとさせられました。だがこの仕様ゆえにヒーラー適正を開花させたのが、うちの初期メンバーのクルチャ(R)。瀕死の味方を放置して無傷の自分をせっせとヒールするから、うふふふもぅクルちゃんはしょうがないなぁ、って腹パンしちゃう☆ 歌って踊れる腹パン系アイドル☆クルちゃんの面目躍如です、かわいい! かようにしてヒロインたちはみんな可愛い。帰宅後、イリーナにその日ぶんの肉料理をごちそうしては「感謝するであります、びしっ!」って言ってもらうのが毎日のちいさな喜びでした。しかし運営さん、やはり一括でプレゼントする機能も欲しぃ……え? 実装された? ついにか。ついに待望の、貯めに貯めたこの479個のやきそばパンをクルちゃんのお口にまとめて突っ込む瞬間が到来したのですねうふふふふふふ
77虚ノ少女 (Innocent Grey)
くちびる薄く、雪のはだえ、喪服が似合う美人さんを軽くダースほど擁しての連続殺人ミステリ。雪子の笑い声や怒った顔を期待していたのだけど、彼女はついに美しい能面のままで。自身の美意識を崩すことない作品でした。 → 長文感想(15717)(ネタバレ注意)
73妹がエロゲー声優だったんだが (やきうぶ(YAKI-UBU)(同人))
妹な声優とのえっち三昧です。七海が「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」と求めてるのに、お兄ちゃんは「ざーさん!ざーさん!」芸名で呼びかけて腰をふる。…噛み合ってないよ! 絶妙に噛み合ってないから、そのすきまへとわたしの妄想をねじこんでく、悪趣味なえっちがはかどりました。 → 長文感想(8153)(ネタバレ注意)
77きみはね 彼女と彼女の恋する1ヶ月 (BaseSon Light)
文・倫こそ至高なり。ひれ伏せその他のカップリングどもっ。……みたいな闘争心とかのもろもろは、天使が羽ばたくとオフショアにさらわれて、彼女らへのまなざしだけが残っていく。安らかな距離にある物語でした。 → 長文感想(12825)(ネタバレ注意)(6)
71マイくろ ~オレがワタシでボクがアタシで~ (abelia)
干物みたいに潤いがないキャラ描写。けれどよく噛めばシナリオに味があるTS作品です。以前から百合川真冬の姿だけ目にして可愛いなぁと思っていたわたしは、背後から刺されました。 → 長文感想(13258)(ネタバレ注意)(6)
75夏雪 ~summer_snow~ (Silver Bullet)
淡々とした書き口がやさしい物語。各場面の描き込みはいまひとつ足りないため、キャラ心情が遠めになって臨場感に欠けてくる。ただ、その遠い観点ゆえに、夏ねーちゃんの細っこい腕に抱きとめられてた記憶だけ残せた気もしてます。 → 長文感想(12778)(ネタバレ注意)
71桜吹雪 ~千年の恋をしました~ (Silver Bullet)
テンプレキャラ好きなわたしにしてみると、個性を持て余してしまうヒロインたち。不思議系の紅紗を真ん中に据えていたりと土台があやふやで、型破りのためには必要な "型" 作りをきれいにすっ飛ばした印象。型にはまっていたライバル杏子のもとに逃げ込みたくなりました。そのあたりのプレイヤーの導線まで含めて、制作者の意図したとおり、奇妙に淀んだ雰囲気が仕上がってたと思います。ただ、その作風を作り上げるためヒロインたちが絵になる奇行に走りすぎた感もあり、また、キャラ絵は奇行へ走るにはやや線が細すぎたような。テキストの冗長さには巧みさもあり楽しめたけど、ストーリー進行の冗長さまで重なるとさすがに面倒で、キャッチーなとっかかりはもっと用意して欲しかったです。雪花おねえちゃんが、しっとりと険のひそんだ愛をささやいてくれるのは幸せでした。贅沢いえば、序盤に見せたほんわか政治力をルートでも発揮してくれてたのなら。
84サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う- ()
幸福と不幸にひとつながりの意味を見るなかで、生の意義を知ろうとする物語。人のつながりをゆったり見渡していくためか、稟たちのみならず、香奈や桜子たちまでも愛らしくなりました。 → 長文感想(39998)(ネタバレ注意)
73ふたりのクオリア (10mile)
ナツメが健気すぎです。この子に拾われて養われて、困り顔にさせてあげたい。シナリオは決着を見ず、ギミックも活用されないので、主眼となるのはふたりの関係。ビジュアルどおりのジゴロと天使でして、ふたりともCVがはまり役。ギンザのあけすけ性悪王子っぷりを受けとめるナツメは、悪い虫がつかないか心配になってしまう弱気ボイスで (これぞ五行なずな!)。彼女たちの会話が弾んで心地よいのです。悪いギンザが言葉をまくし立てて論理で完封するというのに、ナツメは感情的に反発することなく、じっと考えてからその判断を受け入れてしまう。こんな女の子いねぇよエロゲかよと地味にびっくりして、この天使に甘えきりたくなります。すると、彼女はそっと鈴を転がすような声で「ばかっ! 酔っ払い!」「見損なう」「……気が散るから」「これから "包丁" を使うの。刺されたくなかったら――」ほんとにもうどこまで天使なのだろうか。可愛い。
72ひとりのクオリア (10mile)
新しいおもちゃを見せびらかすようにギミックや伏線をばらまくも、そのお片づけをしないまま、キャラ心情のみをつづった百合ゲーです。目の毒となる周辺要素や、花梨に課せられたお役目のせいで、話はまとまりに欠ける。ただ、そのばらばら感が『ひとりの』という主題に沿ってはいたのかもしれません。 → 長文感想(9439)(ネタバレ注意)
76相思相愛ロリータ (夜のひつじ(同人))
自分のおもらしを、幼女にきれいに飲み干してもらう。「とってもお喉が渇いてたの。ありがとう」って微笑まれてしまい、キミはこんなものに感謝しちゃいけないんだよと抱きしめたくなる。そんな汚辱的なお話。妖女まこちゃんの、フラットな声づくりが印象的です。 → 長文感想(13284)(ネタバレ注意)
79キミのとなりで恋してる! (ALcotハニカム)
ペースメーカーの主人公、バランサー莉奈、オブザーバー涼香に、ジョーカーである妹も加えて万全の布陣をしいた、お腹の痛くならない三角関係。本編はゆったり一定速度で進めておき、幕引きやサイドストーリーであとひとがんばりのラストスパート。ちょっといい読後感を印象づけてゆく物語です。 → 長文感想(16266)(ネタバレ注意)
82紙の上の魔法使い (ウグイスカグラ)
本を疎んでいる本。読み手を排撃する物語。いやそも「排撃原理」って何だよとツッコミたくなる妙な言葉遣いでもってミステリを見せかけて、しかしストーリーは面白いという難儀なエロゲ。といったあたりの話をぜんぶ吹き飛ばす、かなたの笑顔が最強に可愛いかったです。 → 長文感想(17461)(ネタバレ注意)
80こころナビ (Q-X)
仮想と現実をつなぐはずのストーリーラインには綻び。キャラも確固としておらず、あんなにクールな凛子なのにプールに連れてこられるとはしゃぎ出しちゃう。ところが彼女が表情をほころばせると、手にも触れそうなほど生き生きとして見えて。キャラ造形に不思議な奥ゆきをもったエロゲです。 → 長文感想(10210)(ネタバレ注意)
76駄作 (CYCLET)
頭のおかしな物語。しかし手もとは的確でした。活け造りのような手さばきでヒロインの個性を削り出してゆき、その薄汚れた血をインクにして、理解しがたい遠い夢を描いていく "駄作"。でもアリスはそのあたり完全に失敗してると思うのです。 → 長文感想(10310)(ネタバレ注意)(2)
77好き好き大好き超管理してあげる (夜のひつじ(同人))
奈々那がマジで女神様。けったけったと笑いながら射精管理したり、妹ちゃんにさせてあげたりの手並みに見とれるうち、愛について諭されていました。言葉によって安らかな思考を満たされ、快楽をもって安らかな無思考に満たされる、そんな天国のお話です。 → 長文感想(10762)(ネタバレ注意)
80ゆきこいめると (FrontWing)
冬に全力で取り組むふりしつつ、甘いシナリオの中心にすえられた変態エロでもって目的だとかは溶かされてしまう。そうしてベッドでは全開ドMのたるひだけども、お外ではきちんと常識人やって見栄っぱるひ。時と場合に応じてあたまゆるい、段取りがよくつけられた作品です。 → 長文感想(13859)(ネタバレ注意)
80朱 -Aka- (ねこねこソフト)
砂漠の旅を日常とする物語。たえず砂塵が吹きつけてくるから口を閉ざしておくしかない、つまらない日々がくり返される。しかし、口を開いたところで面白い喋りの続くわけでもないつまらないわたしに、その砂嵐は恩寵とも感じられちゃいました。ただ黙ってアラミスと手をつないでた時間が懐かしいです。 → 長文感想(12223)(ネタバレ注意)(4)
75Strawberry Nauts (HOOKSOFT(HOOK))
PITがおどけて「すっぱい苺だ、すっぱい苺なんだ」と唱え続けるうち、なぜか苺はボヤケた甘さに変わってしまっていたような。もとの品質は決して悪くないので、プレイヤーが熱いコンデンスミルクをかけるとおいしい作品。ただ、橙子のラジオ番組はありのまま聴いてみたかったように思います。 → 長文感想(17116)(ネタバレ注意)
79X Change Alternative2 ~キミノヒトミニウツルキミ~ (CROWD)
サユリのする恋愛は性的倒錯していて、後先考えなさすぎで、道義的にはわりとサイテー。最初からぜんぶ間違ってて、終局までまるわかり。なのに、サバサバとした彼女に振り回されているうちに、そんな恋もなんだか悪くなかったと笑えてきちゃう、足どり軽くてコミカルな作品です。 → 長文感想(12843)(ネタバレ注意)
73PriministAr -プライミニスター (HOOKSOFT(HOOK))
音声修正パッチの音質について(ネタバレなし)、主人公の厚遇への感想、PITでの体験談を書きました。 → 長文感想(7410)(ネタバレ注意)
83BackStage (TJR(THE JOLLY ROGER))
演劇を描くふりをしながら、そもそも役者を描くつもりしかなかったバックステージもの。光明や京香がマジメに創作論議を打ち上げてはみても、天然アイドルゆとり猫が茶化しきっちゃうのがご愛嬌。やや作りには甘いところがあるので、そっと埋もれていて欲しくもなるようなエロゲです。 → 長文感想(13536)(ネタバレ注意)
73うちの妹のばあい(はぁと) (イージーオー)
「お兄ちゃん……わたし、やっぱりチンポには勝てなかったよ」呆けた笑顔を見せつけてくる優香がエグい。萌えゲーのお約束をことさらプレイヤーの目の前で破り捨てるようなマネをしてるのに、稚気のある……もとい頭のネジのゆるみがちなテキストからは萌えゲーへの愛着もまた感じれてしまうあたり不条理な作品です。 → 長文感想(13618)(ネタバレ注意)(2)
80輪舞曲Duo -夜明けのフォルテシモ- ぷにゅぷりff (TinkleBell(同人))
むっちり可愛らしいキャラがぬるぬる動き、細やかな演出をつけられたムービーとエロアニメが素晴らしい作品。しかしキャラの性格描写もぬるぬるでとっかかりがなく、貞操観念なども軽やかに無視するので、百合・ふたなりの秘やかさは無いままに乱交パーティーを見るような印象です。明確に主張するBGM・SEがキャラ感情ではなく芝居へと付けられており、歌劇場みたいな遠さから女の子たちを眺める穏やかな心持ち。シナリオもまた感動したりするものではないけれど、"ロンド" をモチーフとしながらループ処理エロアニメに歩み寄るような、抜きゲーに適したお話づくりに感心しました。 → 長文感想(9099)(ネタバレ注意)
81キミへ贈る、ソラの花 (Cabbit)
カレーを作りながら、まつりは言う「いやー。玉ねぎ切っても涙が出ないとかいいね。感動的だね」。あっちこっちの可哀想なエロゲヒロインに涙するうち、目にしみるオピニオンでもって泣かされてんのかもと疑心暗鬼になってきたわたしに、彼女のささやかな言葉はありがたいものとなりました。 → 長文感想(21689)(ネタバレ注意)
94らくえん ~あいかわらずなぼく。の場合~ (TerraLunar)
杏が、ガムフーセンふくらませられるようになるとことか好きです。
91腐り姫 ~euthanasia~ (Liar-soft(ビジネスパートナー))
非常に綺麗にまとまった作品。といっても帳尻合わせが綿密なわけではなく、言葉を弄しながらそれが届かない部分の形をも分かった気にさせてしまう、語りきらないままプレイヤーへ委ねる際の見極めが鮮やか。ひとりのキャラを深く掘り下げるうち、辺りの風景までもが熟れながら崩れゆくさまは甘美で、一緒に沈み込みたくなります。どこが焦点なのか判らない雑然とした状況からスタートすると、人物関係も、プレイヤーに与えられる感覚も少しずつ解像度を上げていく。しかし、その片方がシンプルになっていくと他方は逆に情報の奔流になってしまったりする非対称。正気じゃいられない。そしてラストの途方もないぶん投げには思わず爆笑。物語をすること、つまり嘘をつくことを愛しちゃってるゆえの、最後のときを迎えると手ずからトドメを刺して永遠のものにしちゃうような行為であるのかもしれない。ひとりよがりだけど、嫌いになれないFinの打ち方でした。
89Forest (Liar-soft(ビジネスパートナー))
雑踏のなかを進んでいくお話。音と文章がパラレルにやってきて気を散らされるのだけど、字幕付きの洋画を観るときくらいの覚悟を持ちカウチポテトにて臨むのが吉。物語の脈絡を見失いがちですが、その惑い求めてる感覚を楽しむことこそ主眼になっており、最終的な着地点はむしろあっけないほどシンプルに収束していく。詩や小説が朗読されるときの音を苦手とする方には向かないかも。語り手によって変化してしまうあやふやな物語となっていて、ストーリーでなく語呂合わせを聞きたがる人を喜ばす仕上がりです。それと面倒くさくて重たい人は多いので、彼女たちをいとわずに好いたり嫌ったりできないとやや読みづらい。たくさん挿入される他作品については興味を持てれば読み良いだろうけど、知ってりゃスバラシイといったものでは無し。知らないキャラが闖入してきて飛び交う日本語が意味わかんないものとなると、そこにこそお祭りの空間が現れたりもします。
84CANNONBALL ~ねこねこマシン猛レース~ (Liar-soft(ビジネスパートナー))
ゲーム性という怪しい用語にはストーリーテリングへのプレイヤーの操作感も含まれるけど、あの面倒なレースゲームをそれなりに楽しめた理由は、しょっぱい主人公が型破りに魅力あふれる才人たちに近づけることがその操作感と連動してるところにある気がします。加えて、レースでは何だかんだ言ってプレイヤーは上位集団に居るわけで、そこの顔ぶれは偏ることに。魔王バルトアンデルスのように本筋へも頻繁に関わる人とのしがらみが生まれ、確かに魅力あってもその顔は見飽きる。そして人種差別主義者や美食家あたりが、身近ではないけど印象的なひと言を残していく人となる。もっと絡みに行きたかったりするけど、そこはゲームクリアに関係ない。縁がない。ためにまだ見ぬ会話テキストが散逸すると、実際のところ以上に物語の宇宙は広がって見えました。辺境には何か価値あるものがまだ残ってそうで、自分のプレイに出てこなかったお話へと思いはせてしまう。
81僕と、僕らの夏 完全版 (light)
長編小説での時間の流し方に近いものがあり、一文を取り出して意味をうんぬんするのは難しく、またルートごとに文脈が異なると同じ一文であっても意味を変える。なべて地味だけども、お話を牽引する材料は用意されていて、冬子の悪意とかレズビアンだとかはちょっと突飛な情動。それ自体を丹念に描きたかったというよりは、それらによって物語を一足跳びさせておいてから、実のあるテキストでもって等身大の日々を築いていったように見えます。表ルートは物語の陰をチラ見せだけしながらも、漠としたまま日常へ収まっちゃうリアルな物語。そして裏ルートで露悪的にくっきり形をとった汚さには、それがリアルかはともかくも強い納得感がありました。そこまでのお話で視界の端にずっと置かれてきた不安のタネを、日常に溜まった澱をこれでもかと語ってもらえたゆえに味わえるカタルシス。夏空の下、プレイヤーをじっとり焦らしていく構成が巧みです。
80カタハネ (Tarte)
クロハネ編には戦争と損得勘定と英雄的行動があって、隠された謎も用意されるので読みやすい。そこをフックに描かれるシロハネ編、旅の時間を読ませてくれたのが嬉しい。自宅とか、堅牢なお城だとかに籠もっちゃわず、誰かが誰かと会話するところを矢継ぎ早にしながら物語は転がってゆく。シロハネの人たちには鬱屈とするいとまもなく、心内文で "ちょっとショック……" とかやってても次のセリフの順番がまたすぐ回って来ちゃう。ここに思うのが、知らない顔や、旧知の人の新たな顔と出会って、びっくりしたり相談したり感想を出し合ったりする旅行中の忙しなさ。相席の客に向けて「それは興味深いお仕事をなさってますねぇ」とか口をついて出る状態、と言うとイヤらしいけども、旅先では雰囲気にのっかり愛想も保ちやすい。登山道でする挨拶とか。そこに煩わしさや中だるみが含まれても、行きて帰りしすればやっぱり素敵な記憶がここに残る物語でした。
81リアライズ (PLAYM)
誰かへ入れ込む話でもないのだけど、春秋にやや共感。亮みたいな人は眩しくて何かを託してしまいたくなる。異様なほど男性陣が立っているというか、感傷を自制できちゃう沙耶くらいしか表舞台には女の子がいない。それでよけいに"彼女"は特権的な女性となっていて、むき身の刃なボクらが戦う箱庭みたいなイメージが強調されてたような。男らしさが足らないわたしはヴァルハラの宴会でも観るような遠さから質実なテキストを読んでしまい、もう少しだけ彼ら目線で不安を噛みしめれてたなら終盤の流れにはもっと色々と思うところが出たのかも。"Open your mind"とは言われたのだけど、もとより開きっ放しで締まらない精神なためか、彼らの夢がこすれ合う音を聞きながらまどろむ心地よさの方にひたりきり、宙吊りとなってしまいました。遠くオレンジ色に染まる家々、誰かの窓を、倫がひとつひとつ懐こく眺めてくシーンを好きなままでいます。
81その横顔を見つめてしまう ~A profile 完全版~ (あかべぇそふとつぅ)
善人ギプスを付けた主人公などなど滅茶苦茶に捻くれた人物たちがいて、捻るがため捻ったような展開となる。酷薄さとリアリティをはき違えてるかのような悪意でもってキャラたちを衝き動かし、奪い尽くしておいて最後に残った感情だけを輝かせるようなシナリオに目が引かれます。観客にもハッキリわかるほどの愛憎をやりながら尖ったセリフを吐き捨てて、しかもそれが、エロゲらしいピュアで面白おかしなキャラ付けとは一緒くたになってるので紛らわしい。もちろんキャラ絵は可愛いらしく毒を隠そうとする。そのまま受け取るには無理もあるのだけど、ディスプレイ越しならこれくらい着色料をまぶした感じのヒューマンドラマも面白いし、根っこのとこの心情はよく理解できちゃう。そうして嘘によって糊塗したままでも兄妹の関係、夢への熱量といったものを感動的と出来てしまうと、人間の強さの、そのレプリカが造られてゆくようで興味をそそられます。
84ひまわりのチャペルできみと (Marron)
笑いとイチャラブを大量に盛り込み、ついに質的変化を遂げたユニークな作品。「こんなダダ甘な世界あるわけねー」ってなる嘘を率先して認めるかのようにして奇妙にシビアな裏設定が明かされると、おままごとなイチャラブはおとぎ話な残酷でバランスされた。この裏張りがされると、アイツらはただ騒いで笑ってたのでなく、親切だから笑い合ってきたのだなと受け取れる。普通にコメディ楽しむのが主旨だけど、ついでに笑うこといいなって再確認もさせてくれました。キャラ絵も好きです。というか馴れた。声が無い分だけ脳みそも暇をする長ーいプレイ時間、この絵柄には思わぬ魅力が見えていきました。女の子の顔はそりゃ端正なのが良いのだけど、カノジョにそれ求めるかと訊かれるとわりと別の話だったりするもの。違和感バリバリだったキャラ絵なのに、良いも悪いも失せるほど馴染んでしまったプレイ体感は、憧れが通り過ぎた後の恋愛にちょっとだけ似るかも。
78リアル妹がいる大泉くんのばあい (ALcotハニカム)
痛みのコントロールが効いてる。近親タブーにも触れ、辛い過去やそれを引きずる現在を見せつつも重苦しくさせないのは、シナリオのなめらかさ。たわし洗いみたいなモロの生々しさにはならぬよう処理され、1、2本だけ申し訳なさそうに生えた深刻なフラグがほどよい加減です。口当たり良い日常会話にシナリオ進行やら毒舌やらを少しずつ混ぜ込んでおくので、いざ辛いイベントが来てもキャラの気持ちを慮る余裕はできてる(包容力あるお兄ちゃんみたい)。そこへさらに麻衣の潔い選択を見せたり、メタいこと言い出してプレイヤーの視点の高さを調節したりしながら、さらりとした読後感へ抜けてしまう。なめらかに練れた構成です。仏頂面を続けててもどうしょもないからコメディやろうとばかり、明るく振る舞う人たちが日々を暮らし、エロゲにある安らぎと同じくらい役立たずな奇跡が起こるお話。麻衣のする困り笑いが可愛くて、ハンバーグ作りたくなりました。
61御魂 ~忍~ DVD-ROM版 (Ciel)
TONY絵がしとやかで美しい。くノ一を始め、キャラクターたちがためらいなく濡れ場をこなしてくれるのが嬉しいのだけど、素晴らしい一枚絵ほどには文章がエロくなくてがっかりしました。瑞希のNTRなシーンなど、八尋も相手の貴族もあれに気づかないはずないだろうに、ツッコミ待ちなのかと思わせるシチュエーションでもついに書ききってしまうあたり威勢がよい。ときおり荒唐無稽な展開にとびこみながら真顔で語られていくストーリーも同様です。しかしその方向性と頭身が高くて美麗なグラフィックを見るうち、忍者ものや武侠小説あたりの先達たちがしばしば有する文章力、バカ笑いしかねない展開であっても納得させらてしまう凄まじい文章力が欲しくなってしまった。シーンがぶつ切れだったりと実際の完成度も低いシナリオだけれど、設定やグラフィックでもって妙にハードルが上がったところもある気がします。なにしろTONY絵が婉美(大事なry
77黄昏のシンセミア (あっぷりけ)
ヒロインとの距離感とその縮め方が丁寧で、特にさくやは良いキャラを見せてる。セクハラ会話も軽くいなしてしまい、むしろ"近すぎる幼馴染"タイプのいかにも息が長い信頼感。そこから始めて、兄への古風で一途な敬い、母への思慕をからめながら、この妹を無理なく攻略させてしまうあたりは本作最大のファンタジー。一方で、伝奇要素は綺麗につじつまを合わせてきたゆえに白けてしまいました。この物語に適するようオーダーメイドで修正し、複雑な機能をアペンドするなかで、神話を整理整頓しちゃった。また、主人公はやや研究者肌に悠然としており、その視点のテキストもしばしば一歩ひいて三人称的にお話を見る。とても良い俯瞰図がついてるかのようで、山深くにも身に迫った怖さがない。主人公たちの構えた日常生活がどっしり根づいて平穏だからこそ、中盤になっても伝奇が現実を侵していく実感は弱く、そのため日常と非日常が別々に進行していたような。
73見上げた空におちていく (あっぷりけ)
一歩ずつ理詰めで書こうとするテキストに功罪あり。生真面目に説明をつけていくため、物語進行はくどいわりに薄味のまま。同調しにくいし、大きく打ち出した設定もうまく消化しきれずにいる。各ルートごと断片的に真相を明かす構成であるために目立たないけど、ツッコミどころが細かく残り、スッキリとしない読後感でした。しかし一方では、主人公が予測をたてて行動した上で、それが成功したり裏目に出てしまったりする流れを丁寧に書けているのが良い。敵に襲われるとまずは逃げて状況を整理しようとするあたり、考え方が解りやすい主人公で信頼できます。そこへ加えて、わりに楽観的な彼の人柄と、その源泉にもなっている身の回りの人たちの善良さがあるので、お話がすさむことはない。そうして主人公まわりが円満なところへ、ユキという寄る辺ないヒロインを迎え入れるシナリオはよく合わさり、彼女への厚意も浮ついたものでないから温かみがあります。
77ゆのはな (PULLTOP)
(GiveUp) 温泉街みたいな硫黄臭さとか無しで、温もりだけ溜まった町。ゆのは・由真が鼻についたりとかは無かったけど、逆に言うなら、そこが神経に障るところまでも行きつけなかったです。「物語の上でちゃんと機能しているなぁ」と見えてしまった。優しいおとぎ話でキャラたちは確かに生きているのだけど、ゆのはに苛つこうにも子供だし神様だし、わかばの悩みは本人に委ねておいて安心そうだしで、おとぎ話に耳を傾けるきっかけと出会えず。主人公がすんなり町に入り込んでいったのとは対照的に、いつまでもたってもよそ者として取り残されてしまいました。とりわけ気になったのが『くりごはんのぼうけん』のような作中作。これに偏狭な目を向けることしかできず面白味が分からなかったので、お話の入れ子とかを好むわたしは、自分がこの作品の客ではないのかもと心もとなくなってゆき。そんな違和感がぬぐえず、ひたれないまま読む手を止めてしまいました。
72MapleColors2 (ApRicoT)
(GiveUp) ほどよい変人たちが繰り広げるドタバタコメディ。クラス全員でもってガヤガヤ何かに取りくむ、理想的な学園祭準備みたいなムードが楽しげ。ところが肝心のゲームパートは楽しくなかった。ストーリー進行に沿って西へ、東へ、反復するだけのお使いゲーとなっていて、キャラを操作して動き回れるからこそ自由度はいっそう低く感じられる。また、ミニゲームにせよカード使用にせよ失敗したときのペナルティが無いのはちょっと寂しい。シナリオの本筋はなかなか面白いのだけど、一方で、学校をうろつき回っているときに起こるサブイベントは小粒に揃っていた印象。このゲームスタイルなら、本筋を喰ってしまうくらいの脇道エピソードにたまたま遭遇する体験とかあって欲しかったし、また、教室のすみに居るモブ子が可愛くて仕方なくなるみたいな余地も無かったと思う。期待してたよりずっと狭い学園。二つルートを終わらせてギブアップ。好みに合わなかったです。
73めぐり、ひとひら。 (キャラメルBOX)
(GiveUp) 素朴な舞台設定の中、登場人物たちのちょっとした感性のズレが目につきました。ひたすら献身とか、妙な理屈を立てて悩み続けるとか、演劇じみてる。木を隠すなら森として、もっといかにも嘘っぽい舞台を用意してくれていたのなら、どう読み取ったものかと困惑することも無かった気がします。そうしてお話をちゃんと拾えているのか不安なままで読んでいくに、平坦に続くシナリオは重荷。それでいて見目好いだけのお話でもないので、うっちゃっておいて女の子を可愛がるほどにも思い切れず、どうにも捗らないうちにギブアップ。少しもったいないことをしました。妹にこだわる主人公については不快というほどでもないけど、理解の材料も、その執心を許容できるだけのとんがった魅力も見当たらなかった印象。同じように執心するこりすにしても、物語の日々がこれだけ深くゆったり流れたにも関わらず、その理由が腑に落ちてこないと少し変な気分になります。
74みずいろ (ねこねこソフト)
刺激的な書き口はとらず、日常を描くコンセプトを全うした作品。おもちゃの指輪に代表されるような純朴な目線で、ありふれた日々を綴っていく。幼年時代に運命が決まる構成でもってシナリオの行き先を固めはするも、その向こうの物語において文章がプレイヤーに迫ってくる様子はなく、代わりに絵と音でもって共感を誘おうとします。文章には物語をはっきり形作ってしまう力強さを持たせず、いじらしいものを感じさせる作風にしてエロゲの特性を活かしきる。そうして変わりえぬ時間を描いてみせた平凡でない作品。しかし、わたし自身は平坦なシナリオにある退屈さの方を取って見ることに。(それが当然な)日和を始めとしてヒロインたちは成長後でも子供らしく優しく在り続けているから、セピア色した幼年時代がことに美しく誇張されたりもない。シナリオ途中に回想が挿入されて何かを明かすような、よくある刺激的な構成の方がわたしは読み易いです。
90ユメミルクスリ (rúf(ruf))
(GiveUp) ねこ子シナリオがいちばん良い出来栄え。あえかシナリオは、イジメは納得できずとも理解できてしまうという不条理でもってプレイヤーをおびやかし、悪人をトイレにザァっと流しておしまい!ともしないので安心感アリ。そして、波長が合ってしまったのは桐宮先輩。「あなたはわたしです。でもわたしはあなたではありません」ブツブツ愛を呟きながらマジカル☆瞳孔開きっぱ、夢みるプレイだった。真顔で選択肢キメてったらバッド入っちゃったから、そこにてゲームオーバー! 『AURA』に「袋小路なんだ。おまえの目指す道。どこにも行けないんだ」ってセリフがあったけど、彼女のストーリーはその袋小路で終わらせてしまってもう十分だと、心底からそう思えたんだ……。と、以上のようなエモいプレイもやり得るくらいの深みを、基本的には浮ついたハイテンションで滑って行けちゃう作品。主人公の父親が、力不足で親切なごく普通の大人だったのも好感です。
84CROSS†CHANNEL (FlyingShine)
主人公が泳ぎつづけるマグロ。ひたすら喋り続けることで、他人を理解した"つもり"を吸い込んで吐き捨ててをくり返さないと死んじゃいそうで、ロミオ成分の高いキャラ作りだこと。とかく「私にとっては~」と語りたくなる作品なのだけど、実際にはプレイヤーの群青指数ってさほど高くないわけで、少なくともわたしは太一ほどピュアじゃない。それを、クリーンルームみたいに綺麗な構成してる物語のなかに太一を生きさせることで、あそこにいるのは自分なのではないかと感じさせ、ついにはその男が狂っているのかも判然としなくなってくるのが面白い。田中ロミオはかなり下品にうんちくを垂れて自分語りするライターさんだけど、どうしても人目は気になるのか立派な便器をこさえてからきっちりと垂れ流す。あの世界のまっしろくて人工的な綺麗さ、汚さはそこに由来してるように思う。しかしまぁヒロインの描き方のえぐいこと。霧が犯されてしまうとこはグロ。
68ABANDONER THE SEVERED DREAMS (UNKNOWN)
暗がりに、ふと鳴り出すBGM。光源の置き方も優々たる一枚絵。物語はさながら果てなき薄暮れのようで、しばらくの間はベッドわきに常備しておいて眠りへ誘ってもらっていました。いえ、これは馬鹿にしているわけではあるのですが、素直な賛嘆もまたあります。プレイしていると、開いたままの本をかぶって眠りこけるあの瞬間の、守られてる感がやって来るのです。シックな絵と音楽をもって、ド直球のシナリオがぶつ切りに場景を流していくところにあるのは、何ひとつとして情動を喚起させられることない穏やかさ。とつとつと字幕のついた古い映画フィルムにハサミが入り、両手にすくい上げた分だけの切れ端をひとつひとつ繋いだ一本が、静かに映写されていくかのような。あの田中ロミオを震撼させたのもわからなくもないことはない。くたびれたハードボイルドに癒されたいという方にはおすすm
68Lost Passage (DEEPBLUE)
日本史ネタがシナリオ構成の中でなじんでない印象です。歴史知識というか切り口そのものに面白さは感じたのですが、それをやりはじめたとたんに語り口が講義調に切り替わってしまっており、ヒロインと暮らす日々とはバラけてしまった印象。あるいは、出来栄えは別の話として『まおゆう』まとめを読んでいて挫折したときに似た感覚もあって、途中からキャラの会話が邪魔になってきてしまい「これならいっそ、やわっこい学術書を読むわー (※口先だけ)」とかなっちゃう。そんなジャンル境界線へと寄せてくような作品です。うんちくは嫌いじゃないので、どこらへんで苦手を感じてアラ探しに走ってしまったのか自分でもよくわかりません。もう少しエロゲのお約束を多用して物語に深く引き込んでおいてから、自然と歴史ネタに囚えているような形式に整えておいて欲しかったかもしれません。あるいは絵買いしたわたしが勝手にアウェイ感を持っただけなのかも。
77あやかしびと (propeller)
これだけ長いシナリオをひねらずに、飽きさせないで進めていくのはすごい。キャラが語りすぎてストーリーの邪魔をすることがないよう、出したり引っ込めたりするそのタイミングが上手いように感じます。そして作者はキャラへと想いを込めすぎず、読者にキャラを好いてもらうことを第一としているよう。主人公を狂信的なところのない熱血漢にしたことも好印象です。ところで、ジャンルをあまり知らない身からの感想だけど、燃えゲーには捨てキャラが少ない傾向があるような。ちゃんと話し合った上で恋愛に負けた人が「ありがとう、でもごめんなさい」とか言われてると、もうどうにもやるせもないのだけど、殴り合いによってねじ伏せられながら地面に膝はつけなかった人が描かれるとき、負けて捨てられるキャラの居場所もまた物語に開けておきやすいように見える。あるいは(個人差は大きいにせよ)負ける美学みたいなとこに共感し易いためかもしれないけれど。
73MagusTale ~世界樹と恋する魔法使い~ (Whirlpool)
あえて特徴をあげると、ヒロインとの距離感がやや遠め。世間話しながら顔立ち可愛いなーとか思ってたら、知らぬ間に恋人になってた。とぼけてても優等生なアリシアとか、いったんは兄離れしてた小雪とか、対抗心を燃やすセーラとかは特にその傾向があり、主人公さほど必要とされてないし、設定的にも活躍しにくい彼はシナリオの流れに絡めずいた印象です。また、ヒロインの心情描写をするというよりはいかに可愛いセリフを言わせるかに尽力したテキストであり、世界樹祭の雰囲気もあまり伝えてこなかったりと臨場感でも弱いので、やっぱり遠い。気楽な読感が続くから、不意に「世界の破滅!」とか言われても実感ありません。その事で悩むヒロインに共感できる程度の、わずかな重みは欲しいかも。一方では、社会モラルとかほとんど意識にない妹や双子とのエロ関係が気楽になったりと、ヒロインがとても軽々と可愛くあり続けてくれるのはやっぱり楽しい。
67ピュアメール (Overflow)
(GiveUp) 作品の振れ幅についていけずにリタイア。エロゲを始めた頃にやったため、エロゲ的お約束の心地良さに驚きつつ、しかもそれが否定されるのに驚きつつで神経が参ってしまったのだと思います。"リアル"を見せるとき、エロゲ的なお約束を軸足にしながらのカウンターを狙いすぎており、そこで提示される"リアル"にせよリアリティ番組っぽくて、極論から極論へと飛んでいってしまった感じ。それでもうまく心情描写をしているセリフや行動でもって鋭く切り込んでくる場面があって、何度かお話のムードには飲まれました。エロゲ世界をガチで否定することで魅せるというよりは、それを見てみたい欲望をもともと持ったユーザーさん向けに扇情的な材料を提供するような、プロレスのヒール役として良い仕事ぶり。碧の性格や見た目はストライクゾーンなので、今ならばもっとちゃんと読み方を見つけて愛でられる気もします。