残光ルミネセンス

残光ルミネセンス(ボーカル有り)

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Symphony Sounds Generation 2017コンピレーション

音楽得点分布

得点度数グラフ
10014
90~993
80~893
70~792
60~690
50~590
40~490
30~390
20~290
10~190
0~90

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コメント(新着順)

作中で真鈴がこの歌をリリースして一気に人気が加速するのですが、歌詞の一つ一つが真鈴の作中での行為を的確に捉えてるようで、物語の最後にこの曲が流れてきたときには彼女のアイドル生活のすべてを歌っているんだなとおもいました。
たとえ消えゆく光 存在だとしても恒星みたいに全て焼きつくして 跡形も無く消し飛びたい
キラキラ光るシンセの音を浴びて、笑顔のままの悲鳴はきれい。

 yuikoボーカルは力強くありません。しっかりコンプをかけて運用されることも多いけど、声量で厚みをもたせるわけじゃないから歌には力がこもらず。さらっとあるがままに抜けてく、自然体の息づかいが魅力だと思います。そんな呼吸で歌っているから、アコースティックな楽器を効かせた森林浴の雰囲気などなど、やさしい世界観にバッキングされてるときがいちばんしあわせそうに聴こえるんです。
 だから本作「残光ルミネセンス」で、のっぺりとしたシンセの音とか背負わされながら歌う姿というのは、どこか息苦しそう。「ピロロロ ピロロロ ピロロロ ピロロロ」って薄っぺらい電子音がしつこく鳴りつづけ、耐えがたいほど軽いのだけど。その下じきにされているのが、コンプでつぶしてから増幅された彼女の声。生々しい息つぎがクローズアップされるたびに居たたまれなくなっていく。そうやって歌の物語をうまいこと造るキャスティング、音の配置になっていたよう思います。

 ただ、yuikoボーカルは強くないけれど、弱さをひけらかすこともしないのです。「Primary world」を歌っていたときの姿勢とか特に印象に残っているのだけど、力がこもらないだけに決定的に折れてしまうこともなく。居たたまれない感情へ引きずり込んだり、さらけ出したりはしない、人を不安にさせない音につとめたボーカルだと感じます。
 そうして声づかいが情緒安定しているから、この歌は、か弱いヒロインのお涙ちょうだい物語には落ちてゆけません。いっそ折れたり病んだり、嘘でも誰かのために歌えれば楽になれたかもしれないのに。笑顔を貼りつけたまま、憐れまれることさえ上手にできず、歌いきった姿はしたたかとなって悲壮です。

 yuikoボーカルにとって、この曲のなかでいちばんの味方は、ピアノの音色だったと感じます。イントロから彼女へと静かに寄りそい、それからもずっと曲を支えつづけて、アウトロを幕引きしていく。耳鳴りみたいにまとわりつく電子音が凪いだときに、ピアノがひとり鳴りはじめたりするとようやく少し気が休まり、ボーカルのささやき声も自然と澄んでいきます (1:51~)。
 だけど、このピアノは凛とはしていても、ちょっとばかり素直すぎるから、このキラキラ汚い世界のなかでは儚すぎて。またすぐに電子音がキラキラと被さってきて押しつぶされてしまう。「でも 本当に求めていたもの どこを見渡しても……な・か・ぁっ・た」ひとりで納得しちゃったつぶやきに、ぞっとさせられます。
 いやまだ諦めきれません。もっと探し回れば、どこかに綺麗なものはあるはずなんです。そうやって1番、2番までが終わると、間奏のギターはくぐもった声を上げて、出口を求めてのたうち回ります (3:09~)。すると、そこを抜けていった先で、ふっとギターの音抜けが良くなるところがくる。曲をのっぺり覆っていた音の数も減って、風通しがよくなると「世界をふりきるほどの――」ボーカルもふたたび上を見上げて、何かもっと綺麗なものをつかもうとする余裕を取りもどせます。足どりを確かめながら、再出発しようとするように。

 でもね……「空に瞬くパールさ!」結局さ、また同じこと歌い出すんだ! うん知ってた! いかにもポップスらしい単調なサビのメロディ繰り返しでさぁ、硬直したテンプレ構成の曲なんだよww そうだよ!! またこれさっwwwわかっwwてんじゃねーかwwwwww 俺とかはさ、このループ感が好きなんだよ、こんくらいテンプレなものしか好きになれなかったんだよごめんねwしょうがない、ほらもっともっと俺がすでに知ってて楽ちんに聴ける曲を作ってさぁ、やさしい声でいっぱい歌ってちょーだいよ、じゃなきゃ金にはなんねーぞ。バイトで食いつなぎながらアイドルとかやんのも辛いんだろが。レトルトカレーばっか食うはめにはなりたくないだろ? あなたたちの賞味期限ってそれよりもっともっと短いんだぜ? 「ピロロロ ピロロロ ピロロロ ピロロロ」って、どぎつい電子音もいつのまにかすっかり耳に馴染んでいたみたいで……素敵な歌なんです。馬鹿なお話とは知っていたけど。でも、キラキラしてたんです。

 "一般論として" アイドルはプロデューサーとヤッておいて欲しいし、ストレスにまみれて喫煙とか睡眠薬とかへ逃げ込んで欲しいし、借金にもまみれていって欲しいみたいな願望がございます (もちろん、それは "特定の誰か" へ向けてかんたんに抱けるたぐいの感情ではないけど)。
 そんな欲望にしても人それぞれ、ねじ曲がっているものではありまして。無垢なものが別の色に染まっていくのを眺めたいのか、自分の手ずからに汚してみたいのか、彼女と自分の道が決定的に交わらないことにただ呆然としていたいのか、すべて最初から汚れていたことにして自分がかつて汚してしまった何かを許して欲しいのか。大混乱です。そんな物語をはらむ曲だった気がします。
プレイしていてとても印象に残った。
曲は本編と深い関わりがある。

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