asteryukariさんの「夢見師」の感想

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78夢見師
ずっと一緒に居る、そのことがどれだけ尊くて、大切なのかを様々な場面で感じた。ヒロインだけではなく、他の登場人物にも良いなと思う点があり、読後は清々しい気分になった。
どんな作品なのか本当に何も知らずに始めただけあって、その話の設定、それから選択肢には度々驚かされた。そしてその驚きは同時に作品を楽しむ要素として上手く作用してくれたなぁと。

まずは話の設定、「同じ一日を二回くり返している」そんな設定を突きつけられてしまったらもうわくわくしてしまう。この“二回”というのがミソで、何回も何回もくり返すわけではないので飽きが生まれなかったのかなと思う。で、くり返しているからには何かを変える機会というのが巡ってくるわけで当然、先が気になってくる。しかも事象を変えると記憶を失うなんて設定まで追加されるから凄い。

また、この設定の面白さを損なわない選択肢も非常に魅力的で、何となく用意されたものではなく、その選択次第でヒロインのその後に直結していくというのが好みだった。中には容赦のない分岐も用意されていて、最初にも述べた通り何も知らなかった自分としては衝撃を受けることも。でもそれらあったからこそTrueが映えるわけで、ヒロインの笑顔が一段と輝いて見えた。

以下章ごとの感想

●一章
この章のヒロイン、真田 夏子さんは学力優勝、容姿端麗、学園一の美人。でもラーメンを前にするとお茶目な女の子になっていた。ラーメンは別腹なんて聞いたことないが…。

主人公らしく着々と好感度を稼ぎ、順調にヒロインとの距離を縮めていっていただけに、父親に抱かれ始めた時は唖然としてしまった。しかも喘ぎ声を出して感じまくっているし…こんなの寝取られじゃないかと、ちょっとした喜びを感じる自分がいながらも気分は最悪だった。

この作品、シーンに動きがあったり、下着の柄に妙に力が入っていたりする。まあ18禁ゲームなので当たり前と言えば当たり前なのだが意外だなと。そして陵辱描写も多く、それはこの√だけではない。まあ私としては思わぬ収穫に感じる場面もあったりしたので嬉しかったのだが。

解決の仕方がやや早急に感じたが、不快感はあまり残らない良い締め方だったのではないかなと思う。

●二章
元気過ぎて暴走しがちな奈緒ちゃんのお話。この子は普段明るいだけあって、シリアスパートに入った時は見ていて辛かった。進行していくお話を見ているだけでも辛いのに、あんなBADまで用意してくるから恐ろしい。「ごめんなさい…ごめんなさい…」が胸に来る。

そしてTrueも決して明るいわけではなくて、真実を受け止めなければならないというのが…。その真実があまりにも悲しい。娘を守っていたつもりが陥れることに気付いて涙する父と、勘違いで刺してしまった奈緒。この二人の心境について考えると胸が張り裂けそうになる。でもそれを受け入れた上で前に進むというのが素敵だ。そしてその強い意志は主人公から忘れられてしまった後も続くというのがまた良い。彼女は本当に強い子だ。

●三章
今まで意味深な台詞を呟いてきた咲夜ちゃんの出番。と思いきや前半は脇役の良さが光っていたなと。その人物というのはズバリ登瀬おばあちゃんだ。母親がいなくなって、側で支えてくれたのは彼女だったのだ。宏宇のために新しいゲーム機を買ってきたり、宏宇のためにカレーを作ってあげたり。あの回想はとてつもなかった。産んだのは和泉だが育て親はばあちゃんなのだと、そして今ある日常は彼女の尽力により生まれたものだと思うとくるものがあった。あんなの見せられたら、どれだけ甘いカレーだって食べられる。

そして後半は咲夜のシナリオに。咲夜一直線のお話ではあったものの、他にヒロインも良い役割を担っていて、腐るヒロインなどいなかった。夏子と奈緒に分岐すると主人公が彼女達の事を思い出すわけで、彼女達の想いも報われていたなと。特に奈緒ちゃんは弾けるように喜んでいて、こちらとしても嬉しくなってしまった。

また、忘れてはいけないのが星夜の存在。過去編のヒロインではあったものの、彼女の想いが全てに繋がっているんだということを予感させる。彼女の言っていた「此方は3つの幸せを持って旅立ちます」という台詞なんかはわかりやすくて、ああなるほどなぁと。



結末に不満を感じなかったわけではないが、総じて読ませる作品だったなぁと。とりあえずカレーが食べたくなった。



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