Skyさんの「GUN-KATANA(銃刀) ―Non Human Killer―」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

「BLACK CYCといえばゲーム性」と感じている人であれば十分楽しめる内容であり、「BLACK CYCといえば濃厚なエログロとシナリオ」であると思う人には物足りない。エログロ、シナリオ、ゲーム性を詰め込むというスタイルできたからこそ全ての要素が充実した作品を作ることを求められているように思う。
 自分の大切なものを理不尽に奪われた少女が人類の敵であるNON-HUMANを殺し続け自由を手にするための物語……なのだが、全てを通して感じられたことがまずテーマ性がないので結局なにを伝えたかったのかなと首を傾げるエンディングが多かった。一番の原因が主人公を地獄へ落とした元凶のGoIと決着をつけていないことでしょう。
 
 過程のなかでなにかテーマがあるとすれば、三柴が言っていたような、何が善か悪かそれを見極めろ、といったところでしょうか。地獄へ落とされたことへの憎悪は元からあるが、組織の大儀を今まで疑ったことはなかった。“NON-HUMANは人類の敵”だと叩き込まれた少女がそこにどんな価値観を生み出すのか。というものかなと感じました。何かにとらわれた少女が「世界へ向ける目」を変えるというのはブラックサイク作品らしいテーマではある。

 どのルートもある程度様々な価値観を見出すのだけど最終的に何を見出したのかが伝わってこない。テキストも同様で描写が薄いですね。キャラの掘り下げも出来ていない。今までの作品が濃かっただけに残念。
 ただゲーム性の高さは評価できるしそれなりに面白かった。本作はただ『ゲーム性』に重点を置いて作られている感は当初から感じられましたし。二刀流で敵を斬っていく爽快性や、遠距離から拳銃で倒していくのもなかなか面白い。改めてゲーム性の高さを感じられた。

 
 ユーザーがこのメーカーに求めているものはなんだろうか。
 大きく分けて、『ゴア』のような「シナリオ性」と『蟲愛』のような「エログロ」、そして本作の『銃刀』のような「ゲーム性」の高さ。このみっつかなと思う。それら全ての要素が詰め込められているのが『MDB』といったところでしょうか。
 私は『ゴア』のようなシナリオ重視の作品が好きです。けれどそのシナリオもメーカー独自の、独創的で濃厚な「世界観」があるゆえに活かされるものだと思う。エログロもそうでしょうね。総じて言える事はエロとシナリオの両立が必要になってくるのかなと。正直なところ、「ゲーム性」はその楽しみを邪魔しない程度のものであってほしい。

 本作を通して不満を感じた人は、自分が何を求めているのかを確かめられたところがあるのではないかなと。ただ先に書いたように、どの作品もなにを重視した作品であるかがはっきりとしているところは素晴らしいと思う。

 常になにかを追求し続けているからこそ今回のようなFPSも取り入れたのだろう。挑戦していく心意気は素晴らしいが、やはりブラックサイクの象徴でもある独創的な世界観も追求し続けてもらいたい。何故ならこのメーカーほど「徹底的」にやってもらいたいメーカーはないからである。

 次回作は今後のブラックサイクの方向性を決めるものとなるかもしれない。大いに期待したい。

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