toto712さんの「王賊」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

75王賊
戦術的SLGとしては保守的なデキ。それだけに安心してプレイ出来ることは間違いないが、余りに古典的すぎて新味がないことは確か。二周目以降のプレイに不向きなのもマイナス。それでも初回プレイはそれなりに楽しめたので。
このタイプのゲームについて源流を辿っていくと行き着くのは「大戦略」シリーズということになるのでしょう。これにキャンペーンモードという概念を取り入れたのが「マスターオブモンスターズ」です。それまでの大戦略シリーズでもユニットの成長というものはありましたが(新参兵も敵ユニットを撃破していくことによってエースへと変わっていく)次の戦場へ成長したユニットを参戦させるということを導入したのが「マスターオブモンスターズ」で、もとになったゲームが名作「スーパー大戦略」ということもあり中毒患者を続出させたものです。
ただし、そこにはストーリー性というものはありませんでした。つまりユニットに個性というものは存在していなかったわけです。その不満点を突いたのが光栄(現コーエー)の「三国志英傑伝」等でシュミレーション部分よりキャラクター性を重視する光栄のゲームらしい仕上がりになっていました。
この「王賊」もどちらかというとこの光栄のゲームに味が近いものがあります。というかゲーム性の部分ではほとんど変わりがない。
光栄のゲームが10年以上前のものだということを考えるとこの「王賊」が相当古いタイプのゲームだということが分かります。いや戦場マップはと見るとあの当時のゲームの半分ほどの広さもないから、かなり大味な戦術を取らざるを得ない。特に後半戦や二周目となると強力ユニットを使ってのパワープレイを繰り返すことになってしまうので戦場を見て投入するユニットを決めるというような頭を使う要素はほとんどありません。

よってヤリコミゲーを期待して購入したとすれば裏切られることは必定でしょう。戦術的SLGとしても頭脳戦の要素は少ないのでかなり味気なく感じてしまうかもしれません。
と、何か酷評ばかりしている気がしますが、ぼく個人の感触はそんなに悪いものではありませんでした。

その理由はというと上手く説明できないのですが、ぼく個人の郷愁による部分が大きいということになるのでしょうか。つまりぼく的にこういったゲームが好きということと同時に、ここ何年かこういったゲームをプレイしていなかったという裏事情が大きいのです。こういったタイプの新作が再び遊べると思っていなかったこともあって、つい夜が白むまで遊んでしまいました。

そんなぼくからグチまじりの注文を

①ダブルヒロインを広言しているわけですから当然ルートは二つ用意すべきだったでしょう。例えば終盤攻略ルートを奈宮皇国側から攻め入るルートとノエル王国から攻め入るルートに分けるというような。それによって結ばれるヒロインが変わるというようにすれば少なくとももう少し二周目を回ろうとするモチベーションが上がったのではないでしょうか。

②ヒロインの数はともかくキャラクターユニットの数をもっと増やすべき。全ユニットに名前があってそれぞれ個性がある・・・というと少しやり過ぎのように感じられるかもしれませんが、ぼくの考えではそうしても良かったのではないかと思います。
というのもこのゲーム、難易度のバランスが余り良くないように感じられるから。
このゲーム、隊の編成に黄金の配合というものがあって、直接攻撃できる壁ユニット2枚に魔法使い、輸送隊各1枚というもの。序盤はともかく中盤以降魔法使いが成長してくるとほぼ無敵状態であっけないほど簡単に勝利を掴むことができてしまう。
もしユニット1枚1枚に名前を決めキャラクター性を持たせたとするならば、当然雇える兵種の数にも制限がかかることになり(使えるユニットばかり雇うというわけにいかなくなる)パワープレイ対策になるというわけです。
勿論二次的作用としてユニット1枚1枚に愛着が出てくるという効果もあります。このあたりはコーエーのお家芸ですね。

③マップにバリエーションが欲しい。
このゲーム。どの地域の森も平原も砦も、二・三種類マップがあるだけでほとんど変わることがない。このあたりがゲームの単調さに繋がっているかと思います。せめて地域によってマップを変えるなどの心遣いが欲しかったところです。

総括として、この手のゲームにしては完成度はやや低いと言わざるを得ないのが辛いところ。少なくとも戦術部分で手放しで誉める要素は少ない。
それでも落第と言い切れないのは、ぼく的にはそれなりに楽しめたことと、女の子キャラクターが粒ぞろいだったことでしょうか。
始めの触感ではアルイエットが一番だったのですが、プレイ後はネイに変わりました。ナポレオンの元帥たちの中ではそれほど好きな人物ではなかったのですが(笑)、このゲームでは突撃一本槍の愚直さとすぐビヨる装甲の弱さが可愛すぎ。

それはさておき、最後の場面で主人公を放逐した理由をディーゲルが語るのが何とも嘘くさいというか説得力がなくて納得がいきません。定番でいいから側姫の讒言に乗ってしまったとかではいけなかったのかな?どう考えても実の母が息子にあんな危険な橋を渡らせるという理由に乏しい。まあ息子を疎んでいて本当に消すつもりだったのなら話は別ですが。
それとも違う理由があったのだけど王の面子としてああ言わざるを得なかったというわけでしょうか。まあシナリオについてはほとんど期待していなかったのですが、こういった部分のリアリティーさはファンタジーとはいえ仮想歴史ものには重要な部分と思いますので奇をてらうよりも誰もが納得のいく展開にした方が良かったと思います。

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