明星さんの「牝姫の虜 ~廃校舎の制服少女~」の感想

ネタバレ感想を見たくない場合、文字を背景色に設定することが可能です。 → 設定変更

**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

良作じゃないかな。人が死なないライトな館ゲーながら雰囲気は良く出ているのでその手の作品をお探しの方に。ただ陵辱シーンは殆ど無いです期待しないでください
>Hシーンについて
一見陵辱ものに見えるキービジュアルだが、純粋な陵辱シーンは主人公が豹変する由衣BAD以外に収録されていない。
旧校舎の力により女の子が発情して求めるシチュエーションがほとんどで、MCとでも言うのだろうか、夢遊病のように旧校舎を徘徊して乱交にふける。
しかしながらHが終ると記憶を失う場面が多く、MC系作品特有の"マインドコントロールが解けた後の女の子の反応を見られる"ような描写は無い。
正確には旧校舎に棲む幽霊である雛姫の一存によって決められるようで、洗脳状態でHした記憶が残ったままストーリーが進む場面も少ないながら存在する。

なお本作品には3P以上のHシーンが少なからず存在するが、メインヒロイン3人が他の男の餌食になるシーンは明確には存在しない。
とはいえ作風上他の男も関わった可能性があると推測される場面は少なくないが。
一方サブヒロイン3名はガッツリ輪姦されるのでその点は注意。

Hシーンの質だが、当然ではあるが尺が短く昨今の作品と並べると見劣りする印象。
何より本編のボリュームが抜きゲーのそれではないので、Hシーンが多めな館ものの作品として見る方が良いかと感じた。



>本編の内容について
館ものとでも言うのだろうか、人里離れた地にある学園の旧校舎で巻き起こる怪奇現象についてが主題である。
この"怪奇"が館ものの他作品と比較すると弱く、夜な夜な正気を失った男女が乱交に耽る程度のニュアンスしか持ち合わせていない。当然死人も出ない。
かと言って作中の世界観は一切の手抜きはされておらず、旧校舎のおぞましい雰囲気も十二分に描写されている。
もちろん(?)厭味ったらしい教師3人と、不快な人物も完全装備である。
主人公は昼間は校舎で級友と交友を深め、夜は寮で寝食を行いつつ旧校舎をあるときは自分の意志で、またあるときは吸い寄せられるように訪れることになる。
そこで数々の怪奇現象、というより我を失った激しい乱交を見てしまう。という導入である。


核心に触れると、雛姫の果たされなかった想いが作品の肝である。
彼女は想い人と第一次世界大戦の出征で離れ離れになってしまい、その想いを抱えたまま旧校舎で亡くなった。
亡き後もその無念を忘れられず、姿形が似ている主人公を館に呼び寄せ手元に置きたい、と考えたことが発端である。
雛姫は他のヒロインにも個別に干渉し、それが各個別ルートの内容となっている。

由衣ルートでは、彼女が過去に主人公と離別したことを忘れたいと雛姫に願ったこと。
柚流ルートでは、親友の響子がレイプされた事件を彼女の記憶から消したいと願ったこと。
奈緒ルートでは、スケート選手の志半ばで亡くなった兄と再び出会いたいと祈ったこと。

ただし奈緒ルートでは彼女の兄を幽霊として召喚した程度で本筋にはさほど絡まない。
また、雛姫が男女を呼び寄せて乱交させた動機づけは最後まで良く分からなかった。
以下軽く個別に触れる。


奈緒ルートに関しては上の通り雛姫の干渉度が低く、スケート選手としての兄の面影との決別と成長が主題となっている。
彼女が他のヒロイン2人のコミュニティとは別のロケーションに位置することもあり他のルートでの出番が僅かで、本作品では少し浮いてしまっている。
旧校舎併設のスケートリンクも、由衣ルートラストの旧校舎が火災で焼け落ちるシーンですら言及がない。
そもそも現存する初代旧校舎が大正年間の建物で、現校舎が7代目と言及されていることからもスケートリンクの計画が持ち上がった時点で何かしらの新築の校舎が建てられていたかと思うのだが、それにもかかわらず併設する時点で首をかしげてしまう。
重箱の隅をつつく予定はないのでこの辺りでお暇するが、財政的に余力がありそうな学園で9年間使用されていないだけの高規格な物件をいとも容易く解体してしまうのは勿体無いように感じた。
それを踏まえた上でも内容については次第点は超えていると思う。

柚流ルートは響子の件の代償として、自分の体を差し出すことを雛姫に誓ってしまい、それが夜な夜なの徘徊・突然の人格の豹変や旧校舎の保護運動に繋がる。
個人的には一番好きなシナリオなので詳細は実際にプレイして欲しいと思う。
自分が守っていたはずの響子に感づかれ、逆に励まされるシーンは由衣ルートを差し置いての本作一の見せ場ではないだろうか。

由衣ルートはエンディングが3個存在する。
主人公が雛姫に取り込まれてしまい由衣を陵辱して肉奴隷に成り下がり妊娠した由衣を犯すBADでは、凛子と麻深も妊娠し輪姦される。
陵辱らしい陵辱がほとんどない本作では1,2を争う肝いりのHシーンかなと思う。
トゥルーは雛姫の事情に更に踏み込むことになるが、そちらも本編で直接確認して欲しい。


旧校舎の情欲の餌食になるサブヒロインであるが、とりわけ麻深が強烈な個性を放っている。
面識のない状態から性的欲求だけを求めて熱く迫るさまは、最早狂気すら感じさせる。
"相手が誰でも良いわけではない"とは本人の弁であるが、おそらくは雛姫を介して主人公を認識していたのであろうか。
彼女は旧校舎での情事を薄々感づきつつも"気持ちよければそれで良い"と考える快楽主義者であることも狂気性を際立てている。

響子は柚流の親友であり、奈緒ルートでは主人公に助けになるなど尽力してくれる。
一方柚流ルートではレイプされた過去が明らかにされるなど中々に救われないキャラクターだ。
柚流ルートのエピローグで3Pあったら良かったものだが、残念ながら無い。
輪姦だけで終わってしまうには勿体無いヒロインだった。
あと旧校舎に呼び寄せられた理由がこのヒロインだけ明かされていなかったように思う。

凛子は主人公の級友で遊び人だ。
彼女もしばしば輪姦されてしまうが、麻深のように認識している節は無く雛姫の人形に甘んじている。
彼女の行き先はどのエンディングでもほとんど言及されない。
また主人公の友人である邦彦も頭の切れるストレスレスな人物で、教師陣を除くと男女問わず魅力的なキャラクターが多い作品だった。



>音楽や演出などについて
人が死なない館ものである本作での恐怖演出に一役も二役買っている重要な要素が音楽だ。
特に音楽は非常に完成度が高く、学園での楽しげなさまと旧校舎のおどろおどろしさという対立した二面性を上手く引き立てている。
さすがはInnocent Gray作品を手がけるMANYO氏、面目躍如と言ったところか。
ボーカル曲2曲も素晴らしい出来で非の打ち所がない。
正に音楽で救われたと言っても過言ではないであろう。

背景もそれに負けていない。
細部までしっかりと書き込まれた旧校舎はプレイヤーの恐怖心を駆り立てるには充分であろう。
UI周りの演出も良い。
些細なことだが、セーブデータのロード時やタイトル画面を読み込んださいなどの仕掛けも充実している。
この手の遊び心は歓迎したい。
OP/EDムービーも○。
特にEDムービーは、直前にプレイした「カサブランカの蕾」が悲惨だったこともあり好印象だった。



>システム
発売年を考慮すると次第点かもしれないが、非アクティブ動作不可とボイスカットOFF不可は寂しい。
特にボイスカットOFFは重視するポイントであり残念。
個人的には使用しないので問題無いが、ウィンドウ透過率の設定などもない。
又ボイスの音量がBGMやSEのそれと比較して小さめなので、必然とBGMの音量を大きく下げる設定にせざるを得ない。



>総評
過度な期待は禁物ながら、手堅くまとまった良作かと。
館ものやりたいけど人が死ぬような悲惨な作品は気分じゃない!という人には特におすすめ。
ただし陵辱ものの抜きゲーとして見てしまうと手痛いしっぺ返しに遭う恐れもあり。

長文感想へのレスを書くには
 ・ユーザーIDを有している
 ・COOKIEが有効である
 ・COOKIEを有効にした状態でログインしたことがある
 ・5つ以上一言コメントを書いている
 ・長文感想を書いたユーザーが長文感想へのレスを許可している
の5つの条件を満たしている必要があります。

コメントデータ

このコメントはだいたい281回くらい参照されています。