Skyさんの「ゴア・スクリーミング・ショウ」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

負は正に肯定される。悪が威力をかけることで善は成り立つ。「生」と「負」の関係がうまく描かれている。 結局負のレースに走っても誰にも勝ってはいなし、誰も祝ってはくれない。これは非日常を辿りやがて、その破滅へと進む凝り固まった心を解放することに至る。
MDBでは多くの人物たちを描き壮大に振るったが今回はその
登場人物の集中して描いているため一人一人の感情が強く伝わる。

まず最初に「オカエリナサイ」と恭司を迎え、非日常への招待をする。

あかねは過去の忌まわしい記憶と共に恭司との二人の世界の変貌を
葵は負の感情をそのまま閉じ込め広範囲な世界の変貌を
希衣佳は自分の姿への不安要素と性への嫌がらせでその心の変貌を

非日常を辿った者たちはやがて日常を愛するようになる。


「あいたかった」「…助けて」と迎える言葉を変える独りの少女を
救うことがやがてこの作品の主題であることにも自ずと感じる。

そこでは愚直なまでに一途な由規と負の感情を抱く者は恭司と
ただ一緒に居たいという気持ちとのせめぎ合いとなる。

ただ一度の過ちで世界に憎悪を向け狂乱を始めた少女を愛することで、
ユカの体の中にある石を消滅し、ゴアは『ミツアミネコの冒険』で心を、未来を変える。

ゴアはユカの感情を具現化したものであの伝承の昔話の“人喰鬼”
石は対極の石も存在して、それが昔修験者が封印した力、それが由規の石。
救済を与える石(意志)でもある。

―――人を好きになりその世界を愛するようになる、少年少女たちの成長の話でもある。

曖昧でありながらも独自の世界観で創り上げ、BLACK CYCだからこそ創れる作品と
なっている。これからも独自のスタイルを貫き通してもらいたい。


■考察:“石”について
 あの石は何らかの力を持つ。ユカの体の中にあるものは“時間を止める”『石の意志』で誰かが憎い、その自分も憎い。その時にとりついたということは「その感情を留め続ける」ということである。

 無論そういう石があることはそれと対極の石も存在する。それが由規の石。だから意志によってこちらからそのもの剥がし、対抗できる。もしくは救済のためにある石ともいえる。闇子が話していた昔の伝承の話からそれがあの石だと推測できる。

 ――人喰鬼と光の御柱伝説――
 昔地震が起きて洞窟が発見された。その洞窟に入った者は行方不明となる。神隠しと言われ聖なる場所は忌むべき場所になった。村人達は洞窟を塞いだ。だがある日光の柱が立っていた。その場所にいた者は狂い、人を喰らった。

 「“人喰い鬼”と祀るようになる」 これが『ゴア』と推測できる
 やがてその場所は修験者が封印した。これが『由規の石』と考えられる。


■考察:ゴア・スクリーミング・ショウについて
 ユカの憎悪や不安の感情が人形に移り、それが具現化したもの、と思われる。よってユカの命令には絶対である。ちなみにユカが好きな映画のタイトルからその名前となったそうだ。

 あの異様な赤い世界もユカが見ているものでもあるといって言いましたし、彼(?)自身が望んでいるものではないかもしれません。

 『ミツアミネコの冒険』の三つ編み猫は他ならぬユカである。それは石が砕けて心が解き放たれ、冒険へと旅立つシナリオ。

 ユカの心が浄化されることはゴアの心も綺麗にするのかもしれません。“鬼に心があるのか”はわかりませんが。葵シナリオでもゴアが少し躊躇する場面もありましたし、ユカシナリオでも一時出てこなくなったゴアは嬉しそうだと描写されていました。未知の力というものでもありますし。

 「過去は過去サ。無理だったものは無理だったのサ!
  変えられなイ、変えられないのサ!」

 「でも未来は変わるヨ!変えられル!るるル!」

 ―――あまりはっきとはせずに謎の存在としているほうが良いかもしれない。けれど、あらゆることを推測し、想像して、楽しむ作品ともいえる。そして考察していけばいくほど散らばった欠片が繋がり、自分なりの答えが見つけられるかと思います。

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