Lumis.Eterneさんの「トゥルー・ラブストーリー2」の感想

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ももこー、どこにいるんだよー!
このところ、どちらかというと濃いエロゲーの感想が続きましたので、今回はPSの作品の感想を書きます。
何事もメリハリって大切ですよね。

思えば、コンシュマーのギャルゲーの初期の段階では、多くの制作者は否応なく「ときめきメモリアル(以下ときメモ)」を
意識せざるを得ない状況にあったと思います。これはプレイヤーも同じで、少しでも「ときメモ」と似たところがあると
「ときメモの亜流」とか「ときメモのパクリ」とか言われていましたね。これは、制作者にとっても気の毒な状況だったのでは
ないかと、私個人は考えています。まあ、それだけ「ときメモ」が画期的な作品だったということなのでしょう。
ですから、当時の制作者の選択としては、

 ① 亜流とか、パクリという批判を受けるのを覚悟の上で似たものを作る。

 ② あえてちがう方向を目指す。

 ③ なんも考えんで作っていたら、なんか似てしまった。いや~ん、わけわかんな~い。

このうち、③は論評に値しないと思います。制作者としては、うかつすぎるからです。

この「トゥルーラブストーリー(以下TLS)」シリーズの制作者は、明らかに②を選択しました。そして、そのことは
成功だったと、私は考えています。
「ときメモ」は恋愛という、人の心を相手にするがゆえに場合によっては大変面倒くさいものを、女の子達の性格付けを
はっきりさせ、システムを極めて簡略化することによって、非常に良質な娯楽へと高めました。
それに対してTLSシリーズは、恋愛の面倒くささを面倒くさいものとして、できるだけリアルに提示することによって、
恋愛の持つ面倒くささも含めて楽しんでもらおうとしたのではないかと感じるのです。
このことは、この作品のシステムを考えるとかなりわかりやすいのではないかと思います。一例を挙げますと、この作品においては
イベントの発生には、ほとんどの場合「運」が絡んできます、これは「確率」と言い換えてもいいでしょう。
つまり、条件を満たしてある場所へ行ったからといって、必ずそのイベントが発生するとは限りないのです。
どれほど発生しやすいイベントでも、発生確率が100%になることは一部の例外を除いては、ほとんどないのです。
ですから、私はこの作品は「攻略に失敗する過程」すらも楽しめるようになれば最高だと思うのです。なかなか、大変なことですが。

また、TLSシリーズの「リアル」への指向というのは、キャラクターの造形を見ても明らかだと思います。
彼女達には、それほど強いキャラ付けはなされていません。ある意味実に普通です。人によっては地味と感じる人もいるでしょう。
しかし、あまりにも個性的なヒロイン達に少々違和感を感じてしまう私のような人間にとっては、彼女達の普通っぽさがとても
好ましく思えるのです。ただし、TLSシリーズはあくまでもゲームです、そこには若干のデフォルメがあることは大前提です。

このような制作者の指向というか「想い」というのは、メインヒロインという存在にも現れていると思います。
通常、メインヒロインという存在は、そのゲームにおいては「最終目標」というか、RPGでいえば「ラスボス」のような存在です。
そして、その女の子をメインヒロインたらしめるために、その女の子にはほかの女の子にはない特別な属性が付与されます。
それは、「文武両道の完璧超人」であったり、「学園のアイドル」であったり、「大富豪の令嬢」であったりするわけです。
だからこそ、多くの場合メインヒロインは攻略難易度も高いのです。

確かに、前作のTLSのメインヒロインである桂木綾音には、そのような名残があると思います。彼女は学園のマドンナ的な存在ですし
ピアノなんか弾いて。なんかお嬢様っぽいですし。しかし彼女が、ほかの女の子に比べて攻略難易度が特別に高いとは言えないと思います。
事実私は、初期設定で主人公を「オールダメ」な設定にしても、ちゃんと攻略できました。
そして本作TLS2では、メインヒロインという存在がさらに希薄になっています。一応のメインヒロイン格の森下茜という女の子は、
ほかの女の子に比べて、特に際立っているわけではありません。彼女がほかの女の子とちがうのは、高林勇次という、なんとなく恋敵っぽい
幼馴染がいることと、彼女にとっての初恋の人がいるらしいことくらいです。攻略難易度については、ほかの女の子と同程度でしょう。

確かにメインヒロインという存在は、そのゲームの最終目標として作品全体にメリハリをつけるという効果もあると思います。
一概に否定されるものではないのでしょう。
しかし、こんな風に考えたことはありませんか。

 メインヒロイン?そんなの勝手に決めるな。俺にとってのメインヒロインは、**だ!

とか、

 最初から女の子に上下をつけるなんて不愉快だ。

とか。
このTLSシリーズにおけるメインヒロインのあり方というのは、このようなプレイヤーの叫びに対する、制作者からの苦しみのこもった
答えだと思うのです。
たしかに、現在のギャルゲーのあり方を考えると、ストーリーの核としてもメインヒロインという存在を完全に排除するのは難しい
のかもしれません。しかし、本当はメインヒロインという存在はそれぞれのプレイヤーの心の中にこそ、あるはずなのです。
完璧超人だからといって好きになるとは限りません。学園のアイドルに、なんとなく反感を抱く人もいるでしょう。
大富豪の令嬢という存在を、浮世離れしたものと感じる人もいると思います。
いくら、制作者がメインヒロインを特別な存在として描こうとしても、その女の子を好きになるかどうかはプレイヤーの心の問題なのです。
このような観点から、私はこのTLSシリーズの制作者の示した方向性を、ある意味「妥協の産物」であることを認めつつも、
やはり評価したいのです。

私にとってのメインヒロインは、七瀬かすみと中里佳織です。
そして、裏ヒロインは安藤桃子です。彼女には「絶品」の称号を与えましょう。



そして僕は、今日も「桃子」をさがして町中をさまよい歩くんだ・・・
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