マルセルさんの「Tick!Tack!」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

うーん、素直にFDの名を冠したミニソフトを作れば良かったような気が。無理に一本のソフトを作ろうとして結果纏まりの無いソフトに成ってしまった感じがする。「総当りADV」を採用して、格キャラのシナリオをバラバラした結果、元々纏まりが無い話がさらに散り散りになってしまって、売りである「萌え」すらも結構微妙になってしまっている。原作(アニメ版)スキーで「ネリネとエッチ出来ればいいや」って方にはお勧めだけど、それ以外の人にはあまりお勧めない「原作(アニメ)ファンなら」ゲー。(全体評価=シナリオC ゲームシステムD エロB-)。
(暫定版レビューからやや下方修正。「フルコンプした」としたと言いたいところだが、
どうしてもあと10%ほど埋まらないのでフル化を使用した。8割方はプレイしたので大丈夫だと思うが。あと今回は「総当りADV」なので栗数による計測は無理。尺としては攻略サイト無しでは全コンプまで10時間。
攻略サイト有りだと全コンプまで7時間弱と言ったところか。)(09/23。アイのH内容
に間違いがあったので訂正。ごめんなさい。)
・シナリオC
・ゲームシステムD

両者がこれだけ双方向に悪影響を及ぼしているゲームは久しぶり。基本的な流れとしては、
ネリネのスタートエッチから魔法の鏡が暴走して過去世界にタイムスリップして、
ネリネの母親(セージ)と魔王が結ばれないと、ネリネの髪が赤くなったりロリになったり記憶が無くなったりするから、
セージと魔王を結ばせないといけないよ?と説明する所までがプロローグ部分。後はMAP移動方の選択ADVに成って、
格キャラに合いに行き選択肢を選びフラグを構築することになる。

さて、上記の説明を見ると、何となくこんな感じのフラグ構造とシナリオが思い浮かぶだろう。

「ネリネを助ける為に、「セージ」を選択してセージを主人公が応援して、魔王とセージの関係を深める」
あるいは
「ネリネを助ける為に、「ネリネ」を選択しネリネと一緒にセージを応援して、魔王とセージの関係を深める」

だが、実際にこのようなシナリオは存在しない。ネリネを助ける為には「何もしない」が正解なのだ。
ただ、これは「何もしない」ことによって「二人が自然にうまくいくのを見守る」というイベントが発生するわけでもない。
では、どういうことなのかといえば、要するに「フラグ管理と全体のシナリオの整合性が滅茶苦茶で、
結果的に「何もしない」という選択肢がネリネを救うことになった」ということ。つまり極論を言えば
「今までの前フリはなんだったの?って感じのフラグ構造とシナリオなのである。。

例えば上記のように「セージ」を選択し続けると、ネリネは炉利ネリネ化してしまうし、
ネリネを選択し続けると、結果的にネリネは救われるわけだが、そのなかで語られるイベントは「魔王とセージをくっつける」
という類のものではなく、ただ単にネリネとイチャイチャするだけというシナリオには無関係なモノだ。
最初「フラグ間違えた?」と思い、バットエンドを覚悟したが、普通にネリネとのハッピーエンドが見れたのでびっくりした。
どうやら「魔王とセージをくっつける」という当初の目的はどっかに行ってしまったらしい。
まぁ「他ヒロインに手を出すとネリネは救えませんよ?」というライターの隠れメッセージなのかもしれないが、
だったら少しでも元のシナリオと関連付けろよと小一時間。

この時点でかなりアレなんだが、さらにアレなのが、他のヒロインの存在と攻略方法である。
これは「萌えゲー」であり、ある程度の「お約束」は必要であるというのは僕にも理解できる。
だからセージやアイが攻略できるのも悪いとは思わないし、赤ネリネや炉利ネリネが攻略できるのもOKだ。
但し、それにはある程度の屁理屈的な説得性というかシナリオが必要だと思われる。ネリネというヒロインがいる以上、
それと関連づけられる話がないと単なるエロ同人に堕してしまう。

ところがこれはそのエロ同人の道を堂々と歩く。ネリネが赤ネリネや炉璃ネリネ化すると、一回(だけ)主人公は落ち込むが、
あとはもう「まぁこういう属性も良いかな」ってな感じで、元のネリネの事を殆ど思い出さないでイチャイチャの連続である。
お約束的な「元の人格と今の人格を巡る葛藤」描写なんてものは殆どなく、最悪のケースである「記憶が無くなる」という場合にも、
すぐ次の日にはエッチできてしまうという早業シナリオだ。一掃的に言ってしまえば、このネリネの変化はただ「髪」と「体型」と「性格」
が変わっただけというもので、これはエロ同人における「巨乳版セイバー」とか「ふたなり凛」とかとほぼ同レベルの描写だと言って良い。
ネリネのサブがこのレベルだということは、アイとセージについても言わずもがな。このシナリオで解ることは、
稟くんが常時耳の穴からピンクの煙を噴出しているような、異常なフェロモンのセックスマシーンであるということぐらいだろう。

上記のシナリオの駄目っぷりをさらに加速させるのが、ゲームシステムの駄目っぷりだ。
「コロンブスの卵」論争のように、「シナリオ」か「ゲームシステム」のどちらが先に生まれたのか?という議論は難しいが、
この二つの相乗効果がマイナス方向に向かっていることは確実である。色々と問題点は多いが、一つ挙げるとしたら、
「ゲーム(ユーザ)の目的」と「格イベントの発生条件」が基本的に一致していないことだ。

例えば僕がネリネのイベントを見たいとするなら、MAP移動でネリネを選択するのが当然だが、
このゲームは基本的にそれではエンドは見れても、エロやCGは半数以上回収できない。それを回収する為には、
他キャラの選択を色々弄る必要があるのだが、その発生条件はヒントが無いので結果的に「総当り」にならざるを得ない。
これは複数の意味でマイナスである、まず第一に「面倒くさい」。推理系のゲームなら兎も角、わざわざ萌えゲーでこんなの
やる気にならない。第二に「イベントが分散するので格キャラの萌えが薄まる」。元々テキストが余り多くないのに、それを
分散して見せる事に何かメリットがあるのか? そして最後に「シナリオを読むといよりも、CG&エロ探しがメインになってしまう」。
これは致命的だろう。最初はそうでもないのだが、1時間ぐらい既読スキップを使ってイベント探していると、それ自体が目的化してしまい、
元のシナリオが後景におされてしまう。後に残るのは「コンプした」という空虚な達成感だけであり、肝心のイベントの方はどうでもよくなって
しまうというわけだ。以上の点はある種のADVではプラス効果を発する時もあるが、このような萌え主体のゲームでは、
感情移入を妨げる効果しかなく、単純に言ってマイナスというほかない。

「何故このようなゲームシステムになったのか。誠に不思議である」とすっとぼけてここで筆を置くのがマナーだろうが、
久しぶりに「総当りゲー」をやって多少ストレスが溜まっているので、僕の推測に基づいた邪智批判を行いたい。
おそらくこのシステムを採用した理由は、前述のシナリオの不整合に関係するだろう。一本道でその各種シナリオ
を読ませると粗や矛盾が出るのが解るので、それをバラバラにして粗や矛盾を見えなくしようのとしたのだと思われる。
つまり、元からバラバラのフラグ構造を予定してシナリオを作ったのではなく、元の一本道のシナリオをバラバラにしたのだ。
勿論これは僕の推測であり、作者の「意図」は違うところにあるかもしれないが、少なくとも僕にはその意図を通じなかったし、
世間の皆様も「選択肢や分岐が多い」からといって「ゲーム性重視」「攻略スキーにはお勧め」とは思っちゃくれないだろう。
「A 僕の今日の昼食を以下から当ててください。(1)ラーメン(2)ソバ(3)うどん」という問題を「難易度が高い」とは
言わないように、このようなゲームシステムもけっしてゲーム性とはいえないのである。


・エロB-(但し「原作ファンなら」というキャラ補正付き。実際はC+ぐらい

唯一このゲームに価値があるとすればこれぐらいだろう。エロ回数とついでにCGをキャラ別に書くと、

・エロ回想
ネリネ四回
赤ネリネ三回
炉璃ネリネ三回
セージ四回
アイ四回
リコリス一回
サイネリア一回(オナニー
親子丼(ネリネ&セージ)一回
セージ&アイ一回
(セージとアイ一回(魔王×セージorアイ)を除き全て主人公との和姦)

・CG(差分&背景抜き
セージ13枚(エロ8枚
アイ12枚(エロ8枚
ネリネ10枚(エロ7枚
赤ネリネ8枚(エロ6枚
炉璃ネリネ6枚(エロ6枚
サイネリア2枚(エロ1枚
リコリス4枚(エロ2枚

と中々豪勢な大判振舞いである。ケチをつけるとすれば、ネリネと赤ネリネのCGが互換なのが何枚かあることと、
稟に絞られ続けた所為かネリネのおっぱいがなんか小さくなっている事ぐらいで、エロCGの出来だけいえば
マンせーしても差し支えない。特にアイの巨乳の質感と乳首の張りっぷりはとてもいやらしく、
まるでネリネに送られた刺客のように魅力的だ。本人がおねーさん的におっぱいで誘惑してくれるのも背徳的で、
「あら、堕ちゃったの?」という台詞は、主人公ではなくネリネファンに差し向けられた言葉だと解釈すべきである。

さらに、上記に挙げたシナリオのマイナス点も、ここにおいてはさほどマイナス点にならない。
勿論「総当り」ADVのそれは以依然続くが、キャラとの会話はそこそこ読ませるのでエロに萌える程度の役にはたっているし、
また寝取り的にアイとエッチできるのも(純愛系重視の方にはイマイチかもしれないが)僕的には中々の好ポイントだ。
それもこれも「原作ファンなら」というキャラ補正があるというのは否めないけど、アニメ好評放送中のなかで、
これをやるというのは中々の破壊力であることは間違いないと思う(ま、こういう戦略については色々異論があるだろうが)

エロテキストはやや留保ががあるもののエロイと思った。その留保というのは毎度お馴染みの
「早漏れ気味」主人公であり、エロシーンの半数近くがそれに相当するのが残念。純愛ゲーとしては平均程度の尺だが、
抜きゲーで抜きなれている人には少々物足りないかもしれない。ただ、3Pや一部のエロシーンではそこそこ長いのもあるし、
それ以前の愛撫描写やフェラ描写が結構良いというプラスポイントもある。流石に人気のあるアニメの原作者だけあって、
エチシーンに直前の「私にとって稟さまは、信仰するべき何より尊い方ですから」と言ったような男殺しの台詞は中々巧妙で、
エチシーンの最中もどストレートな卑語を避けつつ、ストレートなエッチな感情を表現させる台詞回しは上手い。
シャッフルのアニメ版を見ていていつも半立ちしているような駄目オタならば、結構なおかずに成る事は間違いないだろう。
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