カラスさんの「こんなアタシでゴメンなさい… ~真冬外伝~」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

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エロゲヒロインの苦悩を真正面から描いた稀有な作品

前作の続き、ということで、
あいも変わらず淫乱でビッチな真冬さんが拝める。

ただひとつ前作と違うところがあるのが、
真冬が、主人公に対して貞節を誓っているところだろう。

といっても、相変わらず真冬の身体は、ビッチマシンな訳で、
ひょんな拍子からスイッチが入れば、直ちにセックスマシーンと化してしまう。
自身、そんな自分を嫌悪し、抗いつつも、結局は流されてしまう、というのが見所だろうか。
貞淑だけど淫乱で、心は綺麗なのに、身体は別の生き物のように、男を求める。



エロゲヒロインというものは基本的に、感じやすい身体を持っている。
エロゲだから当たり前、とはいえ、
こういった「お約束」に対して、作り手も受け手もかなり慣れてしまっているのではないだろうか。
それこそ、処女なのにイクのが当たり前、ぐらいには。

その当たり前、に対して真っ向から立ち向かっているのがこの作品だ。
作中、ヒロインは自身の敏感すぎる身体に対して本気で思い悩む、
それはもう、そこらの抜きゲヒロインとは比較にならないくらいに思い悩む。
何しろ、悩みすぎて、自殺しようとしたりするぐらいだ。

例えば凌辱モノのヒロインなんかが、
触手であるとかキモ男だとか化け物なんかに犯されて、
嫌なのに感じちゃうビクンビクンな自分に対して、「どうして?」と、思い悩むシーンなんかがある。
心ではあんなに嫌がっているのに、どうして私の身体は反応してしまうのだろう?、と。
こういったシーンと言うものは、いわばお約束みたいなもので、
あまりにも悩みすぎた結果自殺しようなどとは、なかなかならない。
その「悩み」は軽く流されておしまい。
作り手も受け手も、こういうゲームのヒロインはこういうものだと割り切って、慣れてしまっているのだ。

この作品の場合、「感じやすい身体」に対して、お約束として流すような態度はとらない。
むしろ、「心は処女だけど身体はビッチ」という人間が本当にいたとしたらどうなるか、を追求している。
もっとも、FDなので話そのものは短いし、深く描かれるというほどのものではない、しかし、
本来エロゲヒロインとはこうあるべきなのではないだろうか、という一石を投じているように、自分には思える。

要するに、凌辱モノとかのヒロインは、もっと悩めそして苦しめ、自身の身体の敏感さにっ!、ということだ。
そうしてくれた方が悲壮感が強まるし、なによりそちらの方がエロい。
というわけで、他の抜きゲヒロインも、真冬さんを見習った方がいいんじゃないだろうか。
そういうゲームをもっとプレイしたいです。





・前作と違うのか、同じなのか?

前作と本作を比べ、一番目立つ違いが、真冬の主人公に対するスタンスだ。
ユーザーさんによっては、前作と本作の真冬を全然違う、と思う人もいるけれど、
自分の場合は全然どころか、基本的には同じ、それも、全くといってもいいほど同じ、そう感じた。

同じだとか、違うだとかを議論する場合、もっとも大切なことは、
その「同じ」とか、「違う」とかは、どこをどう指して言ってるの?、
というところだと思う。

読者に対して分かりやすく、そして、反論するにしろ同意するにしろ、やりやすいように、
自分も、きちんと説明してみたいと思う。

同じだと思うところ、それは、彼女の「属性」(病気でも可)がなんら治っていないというところだ。
この点に着目するならば、彼女は全然変わっていない、という表現をしても間違ってはいないだろう。
いったんスイッチが入ると、即座にエロモードに移行する真冬さんは、やっぱり前作と同じ真冬さんだ。

しかし一方、たった一つだけ違う部分がある、それは彼女の「心」だ。
前作においては、まだまだ主人公を信じきることはできずに、
さんざん主人公を試すようなまねをしまくったわけだが、
本作においては、最初から主人公に対して心を許しており、
絶対に他の男には股を開かないようにしようと、涙ぐましい決意をしている。
(と言っても、その割りには夜にふらふら出歩いて色んな人に絡まれてますが。)

私が、本作の真冬は前作と変わっていないと指摘したのは、
彼女の本質的部分(属性)が、なんら変わっていない、と言う意味合いである。

もし、この作品が前作と違うと主張する人がいるならば、それは恐らく、彼女の心に重点を置いているのだろう。
こんな貞淑で心の綺麗な真冬さんは見たくないっ!、と。

そう考えれば、同じと言っても違うと言っても、大して変わりは無いのかもしれない、
ただ、彼女のどこに魅力を感じているか、そこに違いがあるだけで。

自分としては本作のような、
心は処女だけど身体はビッチ、と言う真冬さんに魅力を感じた、萌えた。
もっとも、前作においても、本作のような真冬さんは、後半において多少見受けられた。
特に、ラストの「わたしを殺して」の真冬さんは、本作の真冬さんとほぼ同じだろう。



これら「真冬二作」を通してプレイすると、
シナリオそのものは短いながらも、自身の「属性」と正面から向き合い、戦い、
自らの幸せを掴んだ一人の女性の波乱万丈の物語・・・、のような気が一瞬でもしてしまう。

もちろん、感動的なシナリオがあるわけでもないし、二作品を合わせても、プレイ時間は四、五時間程度、
そこまで印象に残るシナリオ、というわけでは無い。
そもそも、シナリオで見せるタイプのゲームではなくて、
「真冬」というキャラクターを魅せるゲームなのだから、シナリオに期待するのは間違いだろう。

そうは言っても、ラストシーンでの幸せそうな真冬さんや、
ウェディングドレスを纏った真冬さんを見ると、
素直に、良かった良かったと思えてしまう。
それは感動というほどではないのだけれど。

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