Sakura0401さんの「Fate/stay night」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

期待以上の作品
 Fate/stay nightのセイバールート、UBWのアニメ版を視聴し、Fate/zeroも視聴、今回桜ルートが映画化されるという事でプレイした。

 まず第一に、アニメ版では説明されていない描写が多すぎた。Zeroを見ている時は終盤が全くもって理解出来なかったし、聖杯戦争の細かい事情なども一切知る事が出来なかった。ゲームの、特に桜ルートをプレイする事でそういう謎がほぼ全て解消したという点、それとさらに追加で色々な設定や事情を知る事ができたという点で期待以上に楽しめた作品という感想だった。さらに言えば、おおよその伏線や設定もちゃんとつじつまが合うように作られており(全てがそうかは定かではない)、そういう点に割と神経質だと自負しているがその観点から鑑みてもプレイ後の満足度が高かった。
 ここまで重厚に作り込んでくれているならいっちょ他の作品もやってみよう、過去分からなかった部分を反芻しながらZeroなどの作品を再視聴や原作の読破などをやってみようという気になった。



【以下の感想は自分で後で見返すためにも書いているので盛大なネタバレあり】

「Heaven's feel」
 まずは自分の中で忘れないうちに桜ルートのあらすじと感想を書いておく。 遠坂家で凛の妹として生まれた桜だったが「魔術は血のつながる子孫のうち一人のみに伝承する」というルールと、冬木の土に合わず衰退を重ねついには魔術回路を持たない子孫しか持てなくなってしまったマキリからの要請が合いまりマキリに養子に出されてしまう。ここでまずZeroで不明瞭だった点が一つ解決した(雁屋おじさんが桜を助けていれば・・・)。このことが「すべてをソツなくこなし常に光を浴びてきた恵まれた姉、凛」と幼い頃から猟奇的な臓硯に蟲蔵に放り込まれ毎日のように犯され光を浴びられなかった自分という劣等感を生み出し最終的には桜の闇となって生み出される。(これに関して凛は自分も辛い思いをしてきたからという理屈でバッサリ切り捨て、桜もそれはエゴだったと自責を始めるのだが、正直これは桜が受け入れた運命があまりにも不遇過ぎるので桜の肩を持ちたい)。
 桜ルートに入るとまずセイバーがアーチャーを傷つけ戦線を離脱、その後セイバーと凛から聖杯戦争についての説明を受け言峰に包括的な説明をしてもらうが帰りがけにバーサーカーを従えるイリヤに遭遇し襲われてしまう。何とか(バーサーカーに押されるセイバーをかばい自ら盾になり一撃をもらう士郎、そこでイリヤの戦意が萎えることで)その場は切り抜けるがそれが発端でバーサーカー対策を考える際、サーヴァントが一時的に戦闘不能な凛に共闘を持ちかけられる。そこで彼が断る事がセイバールートからの相違点となる。桜ルートでは多くのイレギュラーが起こる(サハンが新アサシンんとして臓硯によって召喚されたり、聖杯が二つ存在するなど)が、その一つとして臓硯がこのタイミングで小次郎を触媒にサハンを召喚する。
 言峰から色々な手ほどきを受け、深夜の巡回を始めるセイバーと士郎。そこで桜から令呪を借り受けライダーを従えている慎二と遭遇するが慎二がライダーをうまく使役できずセイバーの前にあっけなく敗れ去る。翌日、柳洞寺に向かうが既に死亡した葛木宗一郎とそれを見て放心しているキャスターをあっけなく討伐してしまう。その次の晩、士郎の関わりのない所でクーフーリン(ランサー)のエピソードが展開される。柳洞寺に向かったクーフーリンはアサシンと邂逅する。驚異の速度を誇る逃げ足を以てして逃げ続けるアサシン(ハサン)をランサーの神的な身体能力で追いつくが、桜の影に気を取られ、アサシンの宝具で心臓を取られ死亡してしまう。
 次の日、桜が体調不良で倒れてしまい夜の巡回は中止される。それも伴って遠坂との休戦協定及び共闘を申し出るためにキャスターが敗れた事実とともに報告するが後にキャスターがまだ活動しているとの報告を受け、細かい情報を聞き出しに言峰とのアポイントを激辛中華店にて得る。そこで言峰がランサーのマスターであったこと、それが新アサシンとして臓硯に召喚されたサハンによって討伐されたこと、今回の聖杯戦争では何らかのイレギュラーが発生している事などを聞かされる。
 その夜、夜の巡回をしていると臓硯と対峙する遠坂の姿。臓見は死んだはずのキャスターを傀儡として利用し、英雄を愚弄するその行為がアーチャーとセイバーの逆鱗に触れる。その戦闘中、桜の黒い影と遭遇する。アーチャーはセイバーに「お前はまだ守護者ではないから知らないのだな」と知っている風に見えたのが初めは謎だったが、これはアーチャーが人助けをしている際に自らの命を「守護者」になるという条件付きで差し出し多くの命を救った事があり、それ以後はアラヤの意思のもと守護者として使役されるようになる。初めは困った人を助ける事ができるならとエミヤは受け入れたがその後「世界の危機に瀕した時にそれを引き起こしたパーティーを皆殺しにする」という切嗣と全く同じ方法での皆殺しに駆り出されることとなる。(これを後悔しているのがアーチャーなのだが)これゆえにアーチャーは「世界の危機」に幾度となく対峙しており、この桜の影すなわち世界の危機に対しても何らかの予備知識があったのだという結論に至った。 影との戦闘で遠坂を庇い重傷を負った士郎だったが、傷の治りは早く(イリヤの計らい?またはアヴァロンの効果か)その次の夜には怪しいとされる柳洞寺に再び赴くことに。
 そこでこの物語のターニングポイントとなる夜を迎えることとなる。柳洞寺には臓硯とアサシンの姿があり、マスターのみを狙ってくるアサシンから士郎を庇いきる事は難しいと判断したセイバーは二手に分かれて戦闘する事を決意する。しかし別れた後士郎の前には臓見が現れ戦闘となる。結局セイバーはアサシンとの戦闘中に桜の影に飲まれてしまい、その後に戻ってきたアサシンと臓見の前に士郎はなす術がなくなってしまう。アサシンに殺されるかと思った瞬間、士郎の目の前にはライダーが現れる。ライダーの真のマスターは桜であり、士郎を守るように命令を受けていたのでアサシンとの戦闘に協力することに。この時のライダーはマスターが慎二ではなく桜になっている状態なのでマナの供給も十分にあり、セイバーに一度敗れた時とは見違えるほどの戦闘力を見せつけアサシンを難なく撃退する。

 この夜、士郎はセイバーを失い聖杯戦争にこれ以上参加する意味もなくなったが、初めから聖杯戦争に特別な目的を持って参加している訳ではなかったので「正義の味方になる」信条を貫き一貫して聖杯戦争で戦う事を決意する。衛宮邸に帰宅すると桜の姿はなく、慎二に連れ去られていた事が判明する。桜を奪還するために遠坂と学校に乗り込むも慎二は士郎に一人で来いと要求していたためライダーと一騎打ちをさせられる。ライダーにトドメをさされるという一歩手前で桜を奪還した士郎だったが、慎二の怒りを買い桜のイヤリングについている薬品をぶちまけられる。これによる桜の中に巣食う刻印蟲が暴走し、校舎内にいる人間(士郎、桜、アーチャーなどの声明を脅かす圧力がかかる)。その間もマスターを守るという命のみに従い桜を守りアーチャーと戦いつつマスターを狙う。そのライダーの凛を狙う攻撃から庇い致命傷を負う士郎だったが、それを見た暴走中の桜は自らを傷つける事で己の暴走を止める。

 その後、桜の体内には臓硯によって埋め込まれた監視のための刻印中が常にマナを吸い続けている事、ライダーの維持に膨大な魔力を使っている事が判明。(ちなみに聖杯の器として覚醒しだしているためそれについても魔力がかかっているはず)。 この魔力の不足を埋めるために冬木市の人間から魔力を吸っている事も判明。 ここまでセイバールートと凛ルートで一貫して正義の味方を志してきた士郎が唯一その志の解釈を変更するシナリオ。桜のやっている事は明確に士郎の信条の敵にあたるがそれでも桜への好意を自覚し、好いた女性を守る、その一人のためのヒーローになる事を決心する。 それにすら罪悪感を感じ衛宮亭から雨の中逃げ出した桜を見つけ出し意中を吐露することとなる。(ちなみにここで士郎が信条を変えずに桜を殺す事を決意する鉄心エンドも存在する。最終的にはライダーにそれを阻まれ士郎は殺されるが)

 士郎は桜の味方になる事を決意したが、それはつまり冬木の地の管理人として桜を容認できず殺そうと葛藤している遠坂と桜を利用して我欲を満たそうとしている臓見との対立を意味する。しかし桜は聖杯として常に魔力欠乏に悩まされておりライダーを満足に使役することができずにいる。ここで士郎は唯一中立的な位置にいるイリヤに共闘を求めに行くことになる。アインツベルンの森に向かう途中で士郎はほぼ同じ理由でイリヤに会いに来ていた凛と偶然に会う事となるが、ほぼそれと同時にすぐ近くでサーヴァントが戦闘している音が聞こえてくる。士郎と凛はその様子を見に行く決心をする。そこで目にしたのはイリヤ、そしてバーサーカーとそれと対峙する影に飲まれ桜の支配下に堕ちたセイバーオルタ。イリヤはその影の脅威をすぐさま察知しバーサーカーを飲まれないように戻そうとするが、バーサーカーはここで自分が飲まれたらイリヤが襲われる事を理解しイリヤの守りに徹する。最終的にバーサーカーはセイバーオルタにやられ、同じく影に飲まれることとなる。

 バーサーカーが稼いだ時間を以てイリヤを救出した士郎は凛とともに森からの退避を選択する。その場にはアサシンも現れ臓硯から逃げるように森を疾走するが、最終的には影に追いつかれイリヤを庇った士郎は瀕死、アーチャーも凜を庇い命を危険にさらす。このままでは共倒れになると悟ったアーチャーは彼の左腕を士郎に移植し士郎だけは生かすことを選択する。教会で目が覚めた士郎の腕にはアーチャーの腕が移植してあった。

 この時点で生き残っているサーヴァントは桜のライダー、そして臓見のアサシンのみという事になる。桜は臓見の支配下にあるのでもし邂逅するようなことがあれば体内の刻印蟲を操り桜の聖杯を起動されかねないことを知る。さらに士郎はアーチャーの腕を全くコントロールできず、腕に巻きつけられた聖骸布を少しでも剥がせば魔力が体内に流れ過ぎて意識が飛び、魔術などを使おうとすれば死に至るという事実上の戦闘ドクターストップをかけられる。それでも士郎は戦闘継続を決心し、イリヤ、凛、桜、自分に出来ることを模索する事を決意する。

 士郎宅にいれば臓硯が手が出せない事が幸を奏し、束の間のやすらぎが訪れるが桜の聖杯としての覚醒は止まらず冬木市内での魔力吸収による被害者は後を絶たないどころか悪化の一途を辿る。その時を見計らったように臓見から士郎に手紙が届く。罠だと知りつつも臓見と邂逅するためにマキリ邸に向かうと影の正体が桜であること、あれを自覚すれば桜の人格が崩壊すること。それを臓見も望んでいないが、桜を抵抗させずに殺すには臓見でも凛でもなく士郎であると告げ口をする。ここで士郎は正義の味方として桜を殺害するかの葛藤に苛まれる(ここで殺害を決意しライダーに返り討ちに会い殺されるのが鉄心ルートいわゆるDEAD ENDである。)が、それでも桜を手にかける事は出来ずにいた。
 この夜、本来7つのサーヴァントの魂を取り込み完成するはずの聖杯が、桜の影がギルガメシュを取り込んでしまったことで完成してしまう。これで自分がもう長い事を悟り、連夜の被害に対しても罪悪感を感じていた桜は臓見のもとに自ら赴き士郎をこれ以上苦悩させない道を選ぶ。自宅に戻った桜はそこにいた慎二に攻撃され、そのはずみで慎二さえ殺してしまう。これによって正気を失った桜は臓硯の手に堕ちてしまった。

 聖杯の起動にどうしても必要な正規の聖杯であるイリヤも誘拐し桜も自らの手にした臓硯。それを知った士郎は何か手がないか言峰に縋ることとなる。ここで言峰は「この世で最も純粋な善意は”生まれようとすることだ。この世で最も明快な罪は、生まれようとしている命を摘む事だ。故にアンリマユが悪意のもとに生れ落ちようが、それはまだ何も罪を犯していないのだから、アンリマユの誕生を歓迎する。さらに言えば臓硯が聖杯戦争に勝利するのは気に食わない」持論から士郎とともにイリヤの奪還に走る事となる。 思わぬ共闘だが最終的にはサーヴァントも持たない士郎と言峰を臓見は注視しておらず簡単にイリヤを奪取できるが、アサシンや臓見の支配下にある桜のサーヴァント、黒のバーサーカーなどに追われ、言峰vsアサシン、士郎vsバーサーカーという一騎打ちとなる。 言峰はアサシンと臓見との戦闘に苦闘の末に勝利するがひどく消耗することとなる(今後、言峰はラストシーンまで息をひそめることとなる)。 結局士郎はバーサーカーとの戦闘中、勝利のためにアーチャーの腕を解放せざるを得なくなり解放、意識を飲まれかける中その投影魔術によってバーサーカーの大剣を投影する。同じ武器を持ちアーチャーのマナも得た士郎だったがバーサーカーの猛攻の前に追い込まれる。戦闘の最後、士郎の決死の攻撃の刹那、バーサーカーは士郎の後ろにいるイリヤを一見し、己が役目を思い出しその役目を士郎に託す事を決意。最後には士郎の剣を甘んじて食らいそこで消滅する。 その後、アーチャーの腕を解放した瞬間から動き出した爆弾のスイッチ。それはつまり士郎の人格がアーチャーの無尽蔵の力に押しつぶされるタイムリミットを意味していた。しかしそれは影に飲み込まれそうな桜も同じこと。桜から影を取り離すべく最後の戦いを決心する士郎と凛。


 そこで影の正体を知っているイリヤから聖杯戦争の真実を聞かされる。 聖杯戦争とは外の世界から英霊を呼び出し、万能の願望機を餌に殺させあい、回収した魂を聖杯に収め(イリヤなどは英霊の魂をとどめる役割を持つ。聖杯として完成していくごとに人間としての機能は失っていく)、彼らが外の世界に還ると同時に外の世界への扉を開く儀式であること。外の世界には根源となる膨大なマナが満ち溢れておりそのマナを利用して願いを叶えるという物であること。
 その過程に本来マスターという存在は不必要であり、それは聖杯の所有権が決まらなかったのでマスターも殺しあうことにしたという実に低俗な事情であった。
 元々聖杯を作り出した御三家マキリ、柳洞寺、アインツベルンの一角であったアインツベルが第一次聖杯戦争、第二次聖杯戦争と聖杯を手に入れられず焦った結果、第三次聖杯戦争の際に最悪のサーヴァント「アンリマユ」を召喚してしまった。かの昔、人類は全ての罪を一人の人間に負わせそれを奉れば己らの罪が赦されるという信仰から自らの悪事の責任を全てある普通の人間に押しつけた。初めは普通の人間だったのに最終的にはこの世の悪の権化にして全ての絶対悪、アンリマユとしてあがめられた彼はこの世の最悪の英霊となった。 悪事を働いた人間は本来英霊にはなれないが、その罪を背負うという行為自体がある意味で人間を救っていた事。さらに聖杯に呼び出される際には本来の実力でなく伝説や伝承が基で実力などが決定されるので、本来ただの人間だったアンリマユだが、聖杯の力によってこの世全ての悪として定義され召喚されることとなった。
 このアンリマユの魂も例外でなく聖杯に取り込まれたが、本来清い英霊を司り無色の力で満たされているはずの聖杯にアンリマユという黒い異物が入り込んでしまったのが第三次聖杯戦争。 その後切嗣が第四次聖杯戦争にて聖杯を破壊し、その破片があの大災害の際に冬木の町に降り注いだ。その一つを手に入れた臓見は「本来高い技術を持つアインツベルンが製造していた聖杯」をマキリでも製造しようと試みその破片を桜の体内に埋め込んだ。 受肉を果たそうとしているアンリマユと呼応し、桜の影がアンリマユの傀儡の様な形で動いていたという事となる。

 このアンリマユが桜から生まれようとしている事から、まず桜を影から引き離し、さらにアンリマユが生まれる前に大聖杯自体を破壊する(聖杯には大聖杯と小聖杯の二種類が存在する。小聖杯はイリヤなどの人間型聖杯でであり、大聖杯はその土地を依り代とした外の世界と繋げる孔である)ことを目的として最終決着をつけに今回の聖杯戦争の大聖杯が眠る柳洞寺に赴く士郎と凛、そしてライダー。士郎を守れという命を桜から受けていたライダーだが、桜を救いたいという忠誠心から士郎との共闘を承諾した。
 柳洞寺の洞の中に入るとセイバーオルタが待ち受ける。しかし桜のうっ憤晴らしのためか凛はあっさりと桜がいる奥に通される。故に図式としては士郎&ライダーvsセイバーオルタ。そして桜vs凛となった。ちなみに桜が暴走を続けた結果アサシンは桜に取り込まれ、暴走桜は体内から難なく刻印蟲を摘出してしまい臓硯から離反した。その後臓硯の本体である刻印蟲も潰され文字通り臓硯は蟲の息となっていた。

 圧倒的な力を誇るセイバーオルタだが、士郎はアーチャーの力を使いアーチャー最強の守り「熾天覆う七つの円環」ローアイアスを展開しライダーの宝具である騎英の手綱と合わせてセイバーを押し切り士郎自身の手でセイバーを倒すことに成功する。 
 凛は無限のマナを持つ桜に対し第二魔法を使用できる宝石剣ゼルレッチを以て立ち向かう事になった。桜は無限の力を影にして凜を迎え撃とうとするが、どんなに桜の魔力が無限であってもそこから単位時間ごとに生み出せる脅威は桜の魔力発言量の限界、数字にすると1000程度のものでしかなく、桜はこれに対し洞のマナ(自然マナ)(自然マナは人間マナよりも強力な故)を宝石剣に蓄え放ち相殺。さらに並行世界の同じ洞に宝石剣の力を以てアクセスしそれを集約、放出、相殺を繰り返すという事実上無限vs無限の戦いに突入する。しかし無限の魔力を以てしてもそれは凜の魔術回路を通っており、凛の体が限界を迎える以上は無限の放出は実現しない。故に凛は隙を伺って桜を仕留める必要があったのだが、それをなし得る直前で最愛の妹である桜への情からトドメをさし損ねる。 刺し違える格好となっていた状態から凜だけ攻撃を止めたので桜の攻撃は凜に直撃、凜は瀕死の状態となり、そこに士郎が駆けつける。

 ここで一つ前の選択肢でNomal endかTrue endに分かれる。一つは聖杯戦争終結時に士郎が行方不明または死亡となり桜が約束の春に贖罪の花を植え続けるNormal贖罪End。それと士郎が生き残り約束の春にみんなでお花見をしてHappy endとなるTrue end。

 先にNormal endから書く。 桜は凜を手にかけてしまったショックで自我を一瞬だけ取り戻す。故にこの瞬間はアンリマユの支配から離れた事を意味する。その瞬間、士郎はアーチャーの腕を再び開放して最後の投影を発する、発言した宝具は破戒すべき全ての符「ルールブレイカー」。「あらゆる魔術を初期化する」という特性を持つ最強の対魔術宝具であり、令呪の契約を打ち消すほどの能力を持つ。 これを以てして桜のアンリマユとの接続を断ち切ることに成功する。そこで士郎はライダーに桜と凜を地上まで運び治療するように依頼。自分は最後の目的、アンリマユの破壊を試みる。
 最後に自我を失い士郎という人格が破壊され、数秒後の死が決定している士郎は自らの命を以て最後の投影を試みる。投影した宝具は自分が知る中で最強の宝具エクスカリバー。その一太刀により大聖杯を破壊した。  後日譚として凜はロンドンの時計塔に進学し魔術師を目指す、桜は冬木に留まり、贖罪の花を家に植えながら帰らぬ士郎を待ち続けるというNormal endに突入する。 

 True endは桜をアンリマユと接続し、アンリマユを破壊しようとした士郎の前に死にかけの言峰が立ちはだかる。言峰は切嗣や士郎と180度反対の存在として生まれていた事。切嗣が是としたものが彼にとってはそうでなかったが、本当はそれを羨ましいと感じていた事。悪の化身であるアンリマユの誕生を以てして自らの存在の是非を自らに問いたかった事など、聖杯戦争への参加理由を吐露する。その後、お互い瀕死の状態で戦闘をし、最終的には士郎が殴り合いの末に勝利する。
 アンリマユを破壊しようと投影を試みる士郎の頭にかつての約束がよぎる。春になったら桜とお花見に行く事。この約束を果たすためにはここで死ねない事。これを強く願った時、本来の聖杯、イリヤが目の前に現れる。イリヤは聖杯として機能し桜には閉じることの出来なかった大聖杯の門を閉じアンリマユを閉じ込め、かつ外の世界のマナを利用して士郎から魂のみを実体化させる魔法を使用し、人形に閉じ込め生かす事に成功した。。。
 後日譚としてはNormal endと同じように凜は時計塔に進学、桜も同様に冬木に残っている。士郎はその後魂を取り留めた人形をライダーに拾われ、凜が士郎と似た人形をこしらえてそこに魂を転移、人間ではないが人間として普通に生活していた。学校は一年休学し桜と共に卒業、士郎、桜、凛、ライダー、皆で春にお花見をするという約束を果たしたのだった。

 【感想】
 賛否両論あるらしい桜ルートだが、Normal endの必然感や物語としての整然さ、そして個人的に悲しい終わりも好きであるという趣向などをひっくるめてとても好きだし、True endについても個人的には桜の罪を考慮しても許容できる終わり方だった。
 何せよ、最初に書いた通りに作品をプレイする前に抱いていた疑問が全て解決されたこと、さらに深い重厚な設定を味わえたこと、そして作品内での辻褄がきれいに整っていたこと。風呂敷の畳み方まで特にケチの付けるポイントが個人的にはないと感じたことなどから、大満足のゲームだった。
 単純な疑問として、基本的に何でも投影できてしまうアーチャーの腕が少し強すぎやしないかという懸念はあった。あれだけ節操なく他人の宝具を使用できてしまうのであれば、初めからサーヴァントとの戦闘ごとに相性の良い宝具や宝石剣クラスの武器を以て他のサーヴァントを圧倒してしまえば良いのではと感じる。ちなみにギルの持つ乖離剣やセイバーの持つエクスカリバーは神造法具なので投影できないと奈須きのこ氏がインタビューで答えていた文面(http://nasukinoko.wiki.fc2.com/wiki/%E5%AE%9D%E5%85%B7%E9%96%A2%E4%BF%82 )を見たのだが、Normal endで士郎はアーチャーの腕を使用し神造武器であるエクスカリバーを投影していたのではないのか。
 まぁこの辺りは個人的には特にネガティブな印象を持たなかったので全体の感想に変わりなく、ゲームにはとても満足した。






「Fate」
 セイバールートに関しては求めていたFateという王道ルートでありながら綺麗な終わりを一貫していた所がとても気に入った(特に脈絡なくセイバーが現世に留まったりするなど)。切ない終わりが好きな個人としてはUBWのNormal endでセイバーが生存するルートがあまり好きではなかったため。
 以下は簡単なあらすじ。
 士郎がセイバーを召喚し、アーチャーを倒しかける所から始まる。UBWとの分岐はアーチャーが攻撃される前に止められるかどうかによる。その後、遠坂の説明を受け、言峰の説明を受け、イリヤに会い、バーサーカーに半殺しにされるまでは一本筋。その後、UBWとは違い遠坂とは共闘せずに学校に行くも、のうのうと学校に来ている士郎が遠坂の逆鱗に触れ放課後に襲撃を受ける。襲撃の最中に女性との悲鳴を聞いた士郎は戦闘を中断しライダーを追う、その際に学校に仕掛けられた結界がもうすぐ発動すること、ライダーのマスターがおそらく慎二である事を知る。
 
 バーサーカーとの戦闘で負った手傷を理由に戦闘を避けるように命令されていたセイバーはいら立ち単独で柳洞寺に潜入しようとするが既にキャスターに仕掛けを施されていたり門番のアサシンが想像以上の強敵であった事から返り討ちに会う。これに士郎は急いで救出に向かい、監視していたライダーにいら立ったアサシンは「監視なぞにセイバーの宝具を見せるのは癪に障る」と戦闘を中断し何とか救出に成功する。
 翌日、慎二に学校に呼び出された士郎だったが、学校についた時点で結界を発動されてしまい、セイバーを令呪で召喚しそのまま戦闘に突入する。 一度はライダーの宝具でペガサスを呼ばれて取り逃してしまう。その夜、新都のビルの屋上で再びライダーとの戦闘になり倒すことに成功する。
 ライダーとの戦闘でセイバーが消えかかっている事に気づいた士郎はセイバーをとにかく休ませることに専念するが、自分の無力感に打つひしがれ、公園で呆然としていた。そこに現れたイリヤに魔術をかけられ、誘拐されてしまう。
 イリヤの城に幽閉されていた士郎だったが、イリヤがセイバーたちを殺しに行った隙に逆に迎えに来たセイバーと遠坂、アーチャーに救出される。 しかし、一見外出したように見えたイリヤだったが、実際には城の中で待機しており、一網打尽にする計画であった事が判明する。
 遠坂の命令によりアーチャーだけがその場に残り戦闘、アーチャーは宝具を解放しバーサーカーの命を6度刈り取ることに成功する。バーサーカーに追われている遠坂一行だったが士郎とセイバーの魔力供給にバイパスを一本通す方法が残っている事を教示する。本編ではそれが性的接触であり、Realta Nuaでは魔力回路の直接移植となる。結局一晩かけてセイバーに魔力を送る事に成功した一行は各々作戦を立てバーサーカーをその場で迎え撃つ決心をする。遠坂は手持ちの宝石を解放し、セイバーも全力を以てして戦い士郎がサポートする作戦に。
 結局は遠坂の宝石ではバーサーカーの命を全て刈り取る事が出来ず窮地に追い込まれるが、アーチャーの「衛宮士郎の戦いは己との戦いである」というアドバイスにより投影を試みた士郎がセイバーの失われた宝具カリバーンの投影に成功し、それをセイバーに使わせる事で、残るバーサーカーの命を全て刈り取ることに成功する。以後、イリヤは士郎に無害な子供として認識され衛宮陣営に着くこととなる。
 
 イリヤの助言により冬木氏で起きている集団昏睡事件が柳洞寺に居を構えるキャスターの仕業であることを知り潜入を試みる。キャスターの策略の前に一度はピンチに陥るも、突如現れた8人目のサーヴァント、ギルガメッシュによりキャスターは倒され、戦闘が中断されてしまう。翌日、セイバーとの日々を楽しもうと決心した士郎はセイバーをデートに誘い、一日楽しもうとするが、帰り際にセイバーが聖杯を求める理由を知り、セイバーが幸せになれない結末に苛立ち怒鳴りつけ、一人で帰ってしまう。一度は反省しセイバーを迎えに行く士郎だったが、その帰り際にギルガメシュと再び戦闘になる。戦いの興が削がれたとギルガメシュは一度戦闘を中断しその場は一命を取り留める。

 その後、第8のサーヴァントの正体を突き止めるために言峰教会に向かうが、そこの地下には10年前の火事により死にかけ、その後教会に孤児として引き取られた子供たちが魔力の源として生殺しの状態で飼われていた。さらにそこにギルガメシュと本来の言峰のサーヴァントであるランサーがいる事を知る。言峰がギルガメシュとランサーに士郎の殺害を命令し退室、絶体絶命のピンチに陥るが、セイバーがそこに駆けつけ、戦闘に突入する。しかしランサーが槍を振るったのはギルガメシュに向かってだった。気に食わない命令に背き、ギルガメシュとの戦闘を始めてしまうランサー。セイバー達に逃げろと命令し、その場では戦闘を避けることに成功する。
 
 家に帰るとそこには傷ついた遠坂が、イリヤが言峰に連れ去られたと報告する。遠坂はその場でアゾット剣を士郎たちに託す。
 ギルガメシュとの最終決戦前夜、士郎は切嗣により体内に埋め込まれた宝具、アヴァロンをセイバーに返す事を決心する。アヴァロンを得たセイバーはギルガメシュと、そして士郎は言峰との一騎打ちを決意する。
 既にイリヤを触媒として聖杯を起動していた言峰の後ろからはアンリマユの泥が生み出されていた。泥に襲われ、アンリマユの呪いを受けつつも言峰との戦闘に勝つ士郎。 エヌマエリシュを展開されるも、アヴァロンにより耐えきりカウンターでエクスカリバーをたたき込み勝利するセイバー。

 聖杯が実はセイバーの求める方法で願いを叶える願望器ではなかったことに加え、自分の成したことを覆さないという正義論を持つ士郎に影響されて、自分の成したことに満足した、聖杯戦争に勝利したセイバーは自分が死す一瞬手前に戻り、後悔なく亡くなった。
 このシナリオにおける特筆すべき点はもうシナリオが綺麗、これに尽きる。桜ルートのような番狂わせが無くてもこれだけきれいに纏められるのは感動した。





「UBW」
 エピローグ後にセイバーがアーチャーに切りかかる所で令呪を以て止める部分が分岐点。イリヤとの戦闘を終えた後、学校で遠坂に襲われる流れまでは一本道。その後、士郎がライダーのマスターである事が判明し、二人で共闘する事を決意する。
 夜、土蔵で修業をしていた士郎がキャスターの魔術にかかり、柳洞寺まで来るように操られてしまう。それに気づいたセイバーが柳洞寺に助けに向かうがアサシンに止められてしまう。アサシンとの戦闘中に隙を見てアーチャーが柳洞寺に侵入しキャスターとの戦闘になる。事実上、士郎を助けた形になる。 士郎はアーチャーがキャスターに「遠坂よりも私の方がマスターとして優れているのだから、今のマスターを裏切ってこちら側に着け」という提案を考慮していたことにひどく腹を立て、アーチャーを見限る事を考慮する。
 
 翌日、学校にいる間に結界が発動する。令呪でセイバーを呼び出し、ともにライダーの討伐に向かうがキャスターに横やりを刺され、ライダーは慎二を庇いキャスターに倒されることとなる。
 サーヴァントを失った慎二は教会に保護を求めに行くが、その際に新たなサーヴァントがいると言峰に告げられる。

 一成の話からキャスターのマスターが葛城先生であるというめぼしを付けて学校の帰りに襲撃することを決意する。しかし戦闘を仕掛ける際にキャスターに感づかれ、戦闘に突入する。セイバーが葛城に切りかかるが、思惑とは裏腹に葛城は人間離れした近接戦闘能力を持ち合わせており、特殊な格闘技によって一度セイバーの急所を突くことに成功する。
 その後、士郎の投影も駆使し、何とかその場は乗り切ったセイバー一行。翌日、凛の提案で三人で日常を楽しむ事になり、デートに行くことに。Fateルートと比べると今思えばこの展開はいささか不必要感があったが、まぁ可愛かったのでよし。

 帰宅すると、大河がキャスターにより人質に取られており、士郎は戦意を喪失、セイバーを奪われることとなる。 その後、セイバーを救出するためにキャスターが根城とした教会に向かうが、戦闘前にアーチャーが裏切る形となり、戦況が一気に変質。その後、戦闘からは逃げきることに成功するが、アーチャーを失い、遠坂と士郎の二人だけでキャスターと戦う必要が生まれた。

 残された二人はイリヤに協力を仰ぎにイリヤの城に向かうが、そこでギルガメシュと戦闘を展開するイリヤとバーサーカーを目の当たりにする。激闘の末にバーサーカーは全ての命を吐き出し、聖杯の器となるイリヤは殺され心臓をギルガメシュに奪われることとなる。その後、言峰に凜を生かせと命令を下されていたランサーが二人の前に現れ一時的な共闘関係に入ることとなる。

 ランサーと共に再び教会に向かう。ランサーは門番代わりのアーチャーと対峙、奇策を用意した凛と士郎は教会内部に入る。教会内の戦闘では凜がキャスター相手に肉弾戦に持ち込んだ末にアーチャーの再びの裏切りもあり勝利。
 その後、アーチャーは士郎を殺そうとし、その目的や意義が明らかとなる。士郎が英雄になった姿が英霊エミヤ、つまりアーチャーの姿である。 アーチャーは英霊となり人間を救う守護者として祭り上げられたが、やったことといえば人間に害をなした人間を抹殺しに行く掃除屋のような仕事ばかり。助けられるのは英雄が助けたいと思った人間のみ、と信じていたが時にはただ殺戮者のように使われ、その果てに人間たちに殺戮者のレッテルを張られて斬首されるという悲劇的な最期を持っていた。それに対抗するために凜はセイバーと契約。

 しかし、セイバーとアーチャーとの戦闘は士郎によって止められ、自分と自分との戦いに突入する。エミヤの固有結界の中で投影魔術で戦闘を行った末、紙一重で士郎が勝利。人のためになりたい、正義の味方になりたい、という気持ちだけは少なくとも嘘ではなかったという点からアーチャーは満足して敗北。

 その後、現れたギルガメシュにより聖杯のアンリマユの邪悪な力を以てして人類を滅ぼし、その中でも生き残っていられる強い人間だけを支配しようという試みが告げられる。最終戦闘に備え、一度体制を整えた三人はギルガメシュに立ち向かう。

 本来はセイバーが正面からギルガメシュと戦う予定だったセイバーだが、柳洞寺にはセイバーとの戦いを楽しみに待っていたアサシン、柳洞寺の裏から聖杯の破壊に臨んだ凛と素人その前に現れたギルガメシュという図式になってしまう。 士郎はアーチャーの助言からギルガメシュを倒せるのが自分だけである事を確信していた。最後には士郎の固有結界の中で、同じ武器を投影し、エヌマエリシュを使用される前に倒す事に成功する。
 
 最終的には凜は聖杯に取り込まれそうになっていた慎二を救出し、セイバーの宝具を以てして聖杯を破壊。セイバーは元居た時代に帰郷、アーチャーも再び抑止の守護者として戦い続ける事となる。消えかかったアーチャーに再契約を頼む凛だったが、俺も頑張るから士郎を頼む。と告げその時代から消滅した。
 UBWでセイバーの好感度をあげる行動を取ると行きつくGoodendではセイバーがこの時代に留まり、凛と士郎とセイバーで楽しく過ごしていく日常となる。
 Trueendでは士郎が凜の恋人になる。凜が卒業後にロンドンに留学するのについていく事になり、その誘いでエンドロールとなる。

 このTrueendに関しては話の筋もまとまっていたし、Goodendに比べて綺麗(個人的にはセイバーが残るのには違和感がある)だと感じたのでFateの次に気に入った。


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