merunoniaさんの「FOLKLORE JAM」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

「都市伝説!あぁ都市伝説!!」WA2やNG恋といった作品を手がけた丸戸節炸裂の、『不条理系・オカルティックADV』   会話の軽快な掛け合いやテンポはさすが丸戸氏で、飽きることなく読み進められるのはさすが。最初はあまりの絵に敬遠したが、   すぐに会話の魅力に惹き込まれ、楽しむことができた。このライターにしては珍しい題材だが、丸戸節が好きなら買って損はない。   ただ、丸戸氏はやはり、キャラごとの関係図だったり心情だったりを描くのが売りだと痛感させられる作品でもあった。伏線ゲーとしての   要素を併せ持つが、そういった方向性の面白さは普通ぐらい。あくまで丸戸節を楽しみつつ、都市伝説の胡散臭さを感じつつ、その裏の真相とのギャップを楽しむ作品。   丸戸氏の作品の魅力と思われるキャラの心情だったりを期待するのはやめたほうがいい。   長文感想は詳細で良い点などです。

  いきなりですが、私自身丸戸スキーの気があり、そういった補正の入った感想になります。
  同時にWA2やNG恋、パルフェといった丸戸さん作品を中心に見ているため、
  初期の丸戸さんの作品はこういうものだという視点からは見れていません。ご了承ください。


  
  ○ゲーム概要

  主人公の百瀬祐一(ももせ ゆういち)は幼馴染の八乙女維月(やおとめ いつき)によって、
  強制的にオカルト研究会に入部させられる。
  オカ研の部員、木乃内ひなた(きのうち ひなた)、神応寺古都(かみおうじ こと)らと共に、
  嫌々ながらも「神凪市」に幾つも存在する都市伝説の解明に挑むことになるが、
  そのオカルト研究会の活動が思いもよらない事件を引き起こすことになる…。

  ゲームのジャンルは『不条理系・オカルティック』
  というように都市伝説という胡散臭さを垣間見せながら、推理していき真相を各話で見ていくという感じ。
  構成は全6話で展開され、HERMITらしい(NG恋のような)OPを合間合間に挟みつつも徐々に真相が見えてくるというもの。


  ○テキストと伏線要素
 
  テキストは丸戸節健在という(説明になっているようななっていないような)
  キャラの会話や掛け合いを読ませるという感じで、すんなり入っていく感じが良かった。
  その分設定をじっくり読ませるという、文章や小説といった書き方はされないため、
  どこか伏線ゲーのようには感じさせないのも特徴だろうか。

  共通パート自体は5章まで統一されており、長めと感じるという感想もみかけるが
  個人的には長めには感じなかった。
  どの話もオチがついており、ときにはそのオチから二段構えの構成であったり、
  起承転結がしっかり書かれており、一つ一つ面白かったのもある。
  
  ただし、確かに1週終えてしまうと、あとはスキップを多用することになるので、そこはあるかもしれない。
  ある程度古いエロゲなのでそこらへんは仕方ないかなと思いつつ。

 
  丸戸節という良さもあるが、個人的に秀逸だと思ったのは、最後の真相が明らかになる展開。
  各ルート(3人分)で、明らかになる情報がそれぞれに用意されているが、どのルートから始めても、
  3人が終わった時点で、3つの情報が1つになる、ピースが揃うかのような面白さは良かった。

  昨今よく言われる、伏線ゲー!としての全てが爽快に明らかになる楽しさとまでは言わないが、
  思惑であったり、それぞれの事情が絡み合いつつ、一つの事件が引き起こされるという
  いわば登場人物の思惑をうまく調整しているのは、ライターの力量がさすがだと思う。


  ○キャラメイク
  
  ただ、今作は丸戸さんが手がける作品ではあるが、
  NG恋やWA2で感じられるような心理描写の葛藤、三角関係などは特に感じられなかった。
  (そもそもコンセプトが違うからあれだけども)
  丸戸節が好きで、かつ胡散臭い都市伝説という設定が好きな方は買ってもいいと思う。

  同時に、各ヒロインは正直どこか古臭いモノで人を選びそうと思う。
  後半には徐々に認められていくが、基本幼馴染ヒロインは当たりが強く(本当は大切に思っているというもの)
  他もう一人も、最初は認めないが、徐々に主人公を認めていくというもの。
  暴力系とまでなってないのが個人的に救いであるが、最初は受け入れにくかったのが正直な感想。

  キャラとしての魅力はそこまで大きくないものの、会話は面白い。不思議な感じであった。
 
  あとは最大の障害でもある絵は正直お世辞にも上手とは思えなかった。
  ただ、1章を終える頃には慣れてしまって、引き込まれた。
  絵で悩んでる人は、丸戸節が好きって方なら買って良いと思う。
  慣れます。最後には可愛いと思ってしまうのもありました。


  ○BGM

  なにげに秀逸だなと感じたのはBGM。
  OPも時々話題に上がる、スルメ的な曲でありながら、feelが手がけるBGMが良かった。
  ゲームの雰囲気とよく合い、探索調査といったシーンにはまっていました。

  
  
  ○総評

  丸戸さんという目的で買いましたが、面白かったです。
  都市伝説という胡散臭さがいい味を出していて。
  序盤ではどこか霊的なものが介入しつつも、都市伝説らしいあっけからんな展開かと思わせておいて、
  でも徐々に真相につながっていく感じ。
  「学園7不思議」「チェーンメール」「水神トンネル」「落ち武者伝説」…
  とどれも、それぞれにキャラに見せ所があって面白かったです。

  主人公の立ち位置とともにオカ研が絆が深まっていく(?)感じも良かったかな。
  ただ、こうしてもそれぞれに印象深い!っていうシーンが不思議と残らないのはなんでだろう。

  個人的主観ですが、丸戸さんは伏線ゲーには向いてないなと感じます。
  キャラの掛け合いやそういったものが魅力的ではありますが、そこに印象が残りすぎて、
  一つ一つのイベントの起伏にそこまで印象が残らないと言いますか。
  
  伏線としての一つの形が出来上がる面白さはあったのですが、
  プレイを終えると伏線ゲーの面白さというより、やはりキャラの掛け合いの面白さが勝ります。

  ただ、丸戸節は健在であって面白かったため買ってよかったです。
  埋もれた良作かなと思います。
  
  丸戸節が好きな方、買って損はないと思います。



  


  

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