asteryukariさんの「Diva&Gunshot -ウタヒメ ト ジュウセイ-」の感想

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何かとツイてない男とそんな彼にお構いなく降り注ぐ荒事の数々。読み手に対する思いやりすら感じる、楽しさに満ち溢れた作品だった。
本作に惹かれた最大の理由はまあ間違いなくビジュアル面にあるだろう。B級映画を彷彿とさせるあの絵柄を見てすぐ調べた。あとがきにもあったが、実際に作者さんも意識していたようで、作品の構成はあの「Back to the Future」を参考にしたとも書かれていた。

少し脱線するが私もBack to the Futureは大好きな映画の一つで、それはやっぱり子供の頃に憧れたロマンあるやりとりがこれでもかと詰まった作品だからだと思う。楽しいと感じる映画は数多く存在するが、あの作品を見ている時の高揚感は少し特殊だ。未だにとても思い入れがある作品。ちなみにスケボーでチェイスするくだりが一番好き。

ウタヒメ ト ジュウセイの話に戻るが本作を一言で例えるとしたらそれはやはり「最高のエンターテイメント」になるのかなぁと。とにかく読み手を楽しませたいというのが伝わってきた。絵に関しては勿論、演出にも力が入っている。それも同人だからこそ出せる良さが詰まっていた。ラストのアレはいっそ頭を打ったらゲームオーバーでも面白かったのかなと。

また、話の起伏も激しくまさしくB級だなぁと。いや、読んでいて楽しくあっという間に時が過ぎていった。敵味方の立場がコロコロ変わり、なんやかんやあって最後にはハッピーエンドを迎える。あの疾走感がたまらないのだ。また、場の雰囲気作りに欠かせないのが音楽の存在で、数こそ少ないがどれも場面に合っていた。EDなんかもこの作品らしさ全開だ。

主人公とサラの関係性もまあ面白くて、その辺に転がっている凡美少女ノベルであったら、名前を教えて幸せエンドを迎えたりもするのだろうが本作は違う。最後の最後まで大きな魅力である「エンタメ感」を持っていってくれた。ああ、本当にそこに注力して作品を作ったんだなぁと、読後うんうん頷いてしまった。


マイナスではないがもっと見てみたかったのはゴルゾのボスとのやりとりで、美味しいポジションにいるキャラクターなのでもっと出番が欲しかったなぁと。ただ、そこをあまり掘り下げすぎると明るい話にはならないだろうし、この作品らしさも失われる。空気を維持するって実はとても大変で凄い事なのだなと痛感する。私にエンタメ作品は書けなそうだ。

これまでに作者さんの手掛けた作品が暗めのモノばかりだったからこそ、本作のような明るく爽快感のある作品が生まれたとのことなので過去作にも興味が沸いた。また、もし新作が出るのであれば勿論プレイしたいと思う。楽しい時間をありがとう。




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