9Relc0さんの「喫茶ステラと死神の蝶」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

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うすあじ
カフェの立ち上げやそこでの仲間や訪れる人々との交流の中で自己のアイデンティティを確立させたり、再度見つめなおしたり…というような話
生きがいを持てないという現代的な若者の悩みと、生きる力を奪ってしまう蝶とそれを集める死神というファンタジー設定が絡まり、オムニバス形式的にお話が進んでいくのかなー…と勝手に思っていましたが全然そんなことはなかったです


-ナツメ√
一番まとも(?)
他のヒロインとは違い大学という舞台が一つ追加されることで、カフェ経営以外の日常でも二人の距離が近づいていることを自然と読み手が理解できるし、そもそものカフェ経営に乗り出すきっかけとなった魂と蝶の秘密を共有しているので他のヒロインよりも特別感が際立つ
特段盛り上がる演出やシーンはないが、最悪な出会いをした二人が互いを知り、理解し、信頼し、愛するようになる、というラブコメとして非常に王道な流れを丁寧に汲んでいるので、やはり他の√よりも堅実に面白いし、安定している


-栞那√
「オレ…消えっから!」と復活の溜めが短いから感情の揺すぶりが非常に甘い
また、この別れと再会が√中盤にあるためその後の消化試合感が凄い
親子の話もなぁ…なんだか、はいそうですかとしか…


-希√
はじめからそう「だった」ことを確認するだけのお話。
昇晴と希の関係性の変化がうっすいのと、そこまでノリきれていないお母さん設定でウェットに演出されてもドン引きするだけ
主人公との距離感の近さを表すための過剰なパロディネタも、私の好みではなかった。


-愛衣√(2020/08/05追記)
設定で言えばかなり大きなものを持っている彼女でしたが、さらに大きな設定(蝶とか死神とか奇跡とか神とか)がパンケーキよりもふんわりしているせいで、確かにこれは凄そうだ!…けど…凄いの?みたいな中途半端なテンションで読み進めることになってしまった。あと筆者の二番目の攻略でしたが、ここでようやく『ははーんさてはこの糞猫無能だな?』と気づきました。
おまじないの話は、自分が持った能力をよかれと思って使ったことで他人に悪影響を及ぼしてしまったが、悩み葛藤し理解者を得る中で力との向き合い方や自分の生き方に気が付いていく…って書くとヒーロー誕生譚っぽいですね(実際終盤にそんな感じの演出ありましたが)
ナツメ√と同じく比較的まともな出来ではありましたが、やはり設定の甘さ緩さがシナリオの味わいを失くしてしまっているのが凄く惜しい

後輩キャラということもあり昇晴や他のキャラに弄られ困り果てる姿は可愛い。ただ、そのヒロイン同士の女子会の描写が賛否別れるのは納得のいくところで、愛衣が恋愛に対しては超奥手という点を鑑みても、その場の雰囲気で昇晴のことが好きだということにされてそれに流されているのか、愛衣が自分でも気づけていない気持ちを周囲が強引に気づかせてあげたのか。私はそのどっちもだったと思いましたが、愛衣、涼音、ナツメのキャラをよりよく知る機会にはなったので結果オーライかなという印象


-涼音√
共通ルートで蝶の問題を解決してしまったせいでドラマらしいドラマが起こらない
ただ、一番カフェ(洋菓子店)経営っぽいお話ではあったので面白さはある


・構成について所感(2020/08/05追記)
個人的にはそれぞれの個別√で提示された設定、問題、事件は他の√においても何か意味や影響を及ぼしてくれるのが好みなので、今作みたいな"普通"の恋愛ADVは微妙だな、とこの作品をやって気付いた(エロゲにおいてはむしろこういうのが王道なんだろうけど)
共通で設定される本作の大目標が『昇晴の生きる活力を取り戻す』という凄いふわぁ~っとした、かつ主人公の中だけで完結してしまう問題で(ヒロインと触れ合う必要があるとはいえ)、それを知っている栞那と杉田もどこか街の診療所の係りつけ医のような対応で済んでしまうので、主人公の問題が解決しても個別√が進行していない他のヒロインには影響しないのがムズムズする。あらためて、本当にただの個人の好みとして、シナリオの構成には所謂"グランドルート"や"トゥルーエンド"が欲しいなと思った次第。


・システム
ノベルタイプのエロゲに求められる機能はおおよそ全てカバーしている
フローチャート機能で周回時の多少のわずらわしさもカットできたり、分からないボタンにはマウスを被せればその機能の説明が表示されたりと非常に親切
中には、そんなところ気になるか?と思うような機能まで細かく設定できる


・BGM
ジャズやヒーリング系の楽曲多し
OPはインストの方が好き


・ビジュアル
カフェが舞台のお話なら提供しているデザートや料理のCGももっとたくさん(というか名前が出てくるものは全部)見たかった、ぐらいで背景やキャラクターの雰囲気は非常に良い
ディフォルメ絵は可愛いし減点するほどの事では無いんだけど、正直この程度の量・質だとCG枚数嵩増しされてる感が否めない。ただ、これこそを評価している人もいるわけなので…やはり好みの範疇か


・総括(2020/08/05追記)
ゆず作品で初めて触ったのがこれで、メーカーに関する前評判を考えればガッカリと言わざるをえませんでした。その後評判の良いサノバウィッチら数作を体験版だけ触ってみましたが、、、面白いところは面白いと感じられたけど、そこまで興味をそそられず、キャラにしてもシナリオにしても『古い』『毒が無い』の2つがこのメーカーの印象として残った。童貞って、現代の若者ってこんなもんでしょ?主人公の親ポジに求めるのってこんな好々爺感でしょ?世間からのヒロインの評価はこれぐらいがいいでしょ?といった『阿り』とそれを期待するプレイヤーの『予定調和感』で様々な要素をデチューンもしくはアジャストしていて、確かに不快感は無いけど、それは毒にも薬にもならないとも言い換えることが出来て、で、創作物はやっぱり何か世界に爪痕を残してやろうと冒険をしていかないと一過性の熱で冷めてしまう・忘れ去られてしまうのが常だと思うんですよ。過去作はまだ冒険してましたが今作は本当に冒険が無い(しいて言えば、ビジュアル面になっちゃいますがナツメの耳ピアスは好きです。ただ他には無いです)
アンチが槍玉に挙げてるみたいで凄く憚られるんですが、発売から一年以上経つのにFANZAで1+2セットが未だに月間上位に居続けるあのゲームとかまさにこの世に爪痕を残してやろうとして爆誕した大問題作なわけじゃないですか。全部が全部そうであれとは思っていないし、このメーカーの安定感を求めるユーザーの姿も否定したくはないですが、少なくとも、今作『喫茶ステラと死神の蝶』からは結果的に作り手側の「これがいい!」という情熱ではなく「これでいい」という怠慢を感じました。
そんなかんじで良く言えば『万人向け』なこのメーカーは残念ながら私とは相性が悪かった。無念。


シナリオ:17/40(2020/08/05下方修正20→17)
キャラ:15/30
システム:12/10
BGM:10/10
ビジュアル:10/10
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9Relc0さんの「喫茶ステラと死神の蝶」の感想へのレス

忘れられたドエロ谷さん……
2020年07月27日20時05分57秒
>McQUEEN62さん
何故忘れてしまったのか…
ご指摘感謝します
2020年07月29日21時14分29秒

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