残響さんの「メイドさんのいる暮らし」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

この感想文は「理想のクーデレ完璧メイドヒロイン」を求めてゲロ以下のプレイをしている人間の文章なので読まなくてもいいです。
※(作品評価として、プレイヤーの皆さんの役に立ちそうな部分だけ先に抜き出して書いておきます)

低価格ゲーということで、さっくりセックス三昧な日々になるかと思ったら、結構日常パート、告白パート、デートパートから、「ようやく」という感じでセックス連発パートに移る構成。これは賛否が分かれるでしょうが、もともと「完璧クーデレメイドとの日常イチャラブ」を求めていた自分にとっては、特に問題ではありませんでした。ただ、そのあたりの日常シーンが、抜き目的の人にとっては「長い」という気持ちもわかる。

作品全体を流れる雰囲気……穏やかで、お互いが「どこまでがOKなのか?」探り合いの暖かさというのを何度も描いてくれたのもよかったです。

イヴのおっぱいなんですが、非常に豊満ですが、その他の体のラインがしゅっとした感じの長身で、「巨乳でありながらスレンダー」というのが自分にとっては大変ありがたかったです。
なにせ、あまりに全身豊満すぎると、「完璧クーデレメイド」の「折れそうな儚さ」が減じることになり、ひいては銀髪、白髪の「折れそうな儚さ」も減じる、と自分は思っているからです。
その点、イヴの豊満おっぱいと、全体のスレンダーさが相まっている長身のキャラデザは、非常によかった。線がシャープな原画というのも。ツリ目も完璧ですね。ツリ目でありながら癒しの包容力、というのも「完璧メイドクーデレ」ヒロインの魅力であります。そして変形メイド服ですが、「ロングスカートであって良かった!」と15年来のロングスカート党としてはありがたやー、ありがたやー、です。



※(これ以降の文章は、作品評価という面から見たらゲロ以下としか言いようがない、個人エゴ丸出しの、独善的な文章です)


このエロゲをプレイした理由はひどく単純で、ゲロみたいな理由です。小宮裕太の「沢渡さん」みたいなヒロインと主人公のイチャコラセックス生活を読みたかった、っていう理由だけです。


小宮裕太という漫画家の「沢渡さん」シリーズというエロ漫画連作があります。ざっくり連作の内容を説明すれば、

「銀髪クール優等生のクラスメイトが、ある日主人公の家に家政婦としてやってきた。その後イチャコラ恋愛しながらどんどんクーデレがデレデレになっていって、最後に婚約を交わす」

非常につまんない説明に自分自身ががっかりしております。話の流れはこんなにもシンプルなのにも関わらず、沢渡さんの染み渡るような静けき魅力は小川のようにさらさらと、しかし悠久の水の流れのごとく留まるところを知らないのです。
沢渡さんは、主人公のもともとの家政婦だった壮年女性の娘なので、その特権をフルに活用して、自分を主人公のもと(家)へと臨時家政婦としてネジ込むのです。クールな顔しておいて何気に超インチキ技で主人公に近づきます。
しかし「母を排除して自分が家政婦に!あわよくば主人公の嫁に!」という下劣さは沢渡さんは持ち合わせていません。あくまで「臨時」家政婦。主人公の役に立ちたい、主人公に近づきたい。主人公に対するリスペクトを持ちながらも、しかし奥ゆかしく上品に、完璧に家事をこなします。プロ家政婦と同じレベルで。そう、沢渡さんは完璧少女なのです。優等生。頭が良い、と最初から明記されるほどです。
そんな完璧少女がクーデレ→デレデレなイチャラブを、シチュエーションを変え、これでもか!これでもか!とわたしを殴り続けるシリーズ。時に互いの思いが溢れるばかりにちょっとしたすれ違いがあり、しかしそれも「実は主人公とのセックスがだいすき!」というキリングカウンターパンチ100満天でもって返す学校セックスシチュや、学園祭メイドコスが「家政婦→メイド」という文脈を意識させつつも、沢渡さんの従順で清楚で人形のような美が余すところなく表れているメイドコスセックスシチュ。夏祭りをあえて描かず、家に帰ってきてお祭り楽しかったね→主人公が祭り中「浴衣って自分で着付けできる?=着直せる?=セックス出来る?」と放ったワードに反応して実は最初から濡れていたという浴衣セックスシチュ(ここから「正月の着物の着付けも覚えます」→「漫画ばんがいち」表紙の正月着物絵に繋がることは何年越しの伏線回収なのだろう?)。クリーム塗りたくりプレイから、当時最新のエロトレンドだった授乳手コキを導入しつつも、安易な母性バブみの方向に行かず、しかし従順な嫁として主人公を優しく愛撫しつつ、最後は「婚約」を改めて約束する尊みが深すぎるシチュ。どのシチュにも超新星爆発の物語があり、自分は沢渡さんの載っている「漫画ばんがいち」を買い求め、中古でも買い求め、電子書籍でも買い求め。数年に一回だけ訪れる小宮の単行本を「神が降臨せしえ!」と法悦でもって迎える生活を、この7年くらい送ってまいりました。そう、自分は沢渡さん初登場の2004年の時期には、まだ沢渡さんを知っていなかったのです……自分のゴミ度合いに吐き気がしますね!ただ、そのときはこの沢渡さんの同系統たる、こみっくパーティーの「長谷部彩」に完全にズブズブに萌えていたので、その時は満たされていました……むしろ、数年間毎日毎晩彩妄想をして、ええかげんネタ切れになっていたので、沢渡さんにシフトした、っていう具合です。

さて、エロゲの話に戻りますが、本作の「イヴ」というヒロインは、沢渡さんと類似しているからこそ、自分は手にとりました。エロゲ離れをしている自分でしたが、「沢渡さんの代替ヒロインが欲しい」という非常にゲロですね。理由が。

まず、あざらしそふと=ライターさんが、イヴでもって、沢渡さんコピーを目論んでいるか? 
「それはない」。
いや、これは仮説にすらならず、「たまたま似ている、と自分が勝手に判断しただけ」です。パクリではない。そんな証拠はどこにもない。自分自身が「パクリ説」なんてこれっぽっちも表明していません。

自分は、イヴでもって沢渡さんの代替萌えをしたかっただけです。

なにせ小宮の沢渡さんシリーズは、小宮自身が寡作であり、しかも寡作な作家のお気に入りヒロインである栄光ではあるものの、当然「数年に一回、話がようやっと追加される」というものです。飢えて、乾いて仕方がない!自分は!
そんなヒロインと主人公のカプを、自分は冗談抜きに数年間毎日毎晩妄想しています。ここまで続くとちょっと病的だな、と思っているものの、実際、沢渡さんカプ妄想で、自分の寝つきは非常に穏やかで、入眠がソフトになりまして……。
いわば沢渡さんは自分の必須栄養素、必須サプリ、萌えは実際にこのようにして人生に具体的効果を表す証拠であります。沢渡さんがいない自分のこの数年、ってものを想像しただけで、「うわキッツいなぁ」とビビるほどです。
それほどに飢えているんですよ。必須栄養素、必須サプリ、癒しの萌え薬を!超具体的に!TwitterのTLで白髪のクール系少女の画像が流れてきたら「とりあえずfavしなくても保存」!TwitterのTLで銀髪のクーデレ系のえっち画像が流れてきたら「とりあえずfavしなくても保存!」。それもこれも全て沢渡さん妄想の日々のネタにするためです。良さを見つけた白髪少女の服を脳内沢渡さんに着せ、援用できそうと思ったえっちシチュを脳内沢渡さんカプセックス/沢渡さん個人おなぬープレイのシチュとして採用し。白髪/銀髪でツリ目っぽい清楚少女を見たらとりあえず保存して沢渡さんに着せ替えするという生活です。おかげで自分のPCの白髪/銀髪フォルダはもう壊滅的です。整理ができねえ。

おわかりでしょうか。こういう奴が本作「メイドさんのいる暮らし」をプレイするとなったら、「沢渡さんの代替え」を自然にしてしまう、という。
だから自分は本作をまともに評価できませんし、するつもりもない。「こんな奴がいる」とだけ文章を書き残せたらいいし、むしろ「ばかじゃないの」と軽く叩いてもらっても構わないのです。なにせ本作の「作品」としての自立性・個性を半ば無視している。難しい言葉を。やさしく言うと、「本作の個性や魅力や欠点をきちんと評価せず、自分の沢渡さんイチャコラ妄想のフィット度合いだけで語っている」、レビューとしてゲロみたいなものです。誰かのこの作品の参考になどなりゃしないし、むしろ参考情報を求めてる人に対して申し訳なさすら覚えます。
再三言いますが、イヴは沢渡さんのコピーではない。しかし自分は、イヴで萌える場合、沢渡さんを抜きにして萌えることは不可能。
それはイヴというヒロインに対して非常に失礼な行為です。どう見たってこの文章の筆者と言うプレイヤーは、この作品の善き読み手ではない、ゲロです。「イヴを見なさいよ!沢渡さんの幻影を追い求めるんじゃないよ!」まことにその通りです。正論で、まったく正しい。間違ってるのは自分です。

さて、自分は、沢渡さんの幻影を追いながら……沢渡さんの代替えとしてこのゲームをプレイしてどう思ったか。


「やっぱりこういう完璧クーデレ従順メイドさん風味なヒロインが、主人公にかしずいて日常のイチャコラを送るっていうの、気持っちええわぁ……」


と非常に幸せでありました。
何度も言いますが、この幸せになりかたは、作品に対して失礼で、作品評価を求めるプレイヤーにとって無意味で、世界で自分だけの孤独な自己発電です。そこだけは何度も強調したい。でも、きもっちええわぁ……完璧なハイスペックヒロインが主人公に従順になるっていうこのシチュが非常にたまらんというか、もうこの時点でなんかジェンダーとかフェミニズム的にくっそ批判殴られそうなワードを連発してるわけなんですが、もうジャンクフードをほおばる幸せというか、正義なんて知ったこっちゃないというか、自分の脳内のクーデレヒロインがデレデレになればもう自分の寝床睡眠は安らかになって、自分が幸せになれるんだからええじゃないか、というね。

ところで、ネタバレですが、イヴの人工生命設定ですが、「こういう完璧クーデレヒロイン」に対する説明としては、非常に上手くやったな、って自分は思いましたね。沢渡さんにしたって、「なんでここまで完璧なの?」っていう疑問は、「最初から沢渡さんは完璧だからいいじゃん」という力業で封殺してる側面があり。沢渡さん連作世界では、沢渡さんが美と知性の絶対ヒエラルキーの頂点である、という風に最初から設定されている世界なので、その世界をOKとするなら、ヒエラルキーに疑問を抱いてもしょうがなく、もう「そういうものだ」として楽しむしかないんです。そしてそうした時に得られる圧倒的安心感。沢渡さんは完璧であり、完璧な少女が家政婦、メイドとなってイチャコラ甘い生活をする。そこにはどこか「この知性を社会貢献させず、主人公との生活のために捨てさせてるじゃないか」っていう批判も想定は出来るんですが、どうしようもないことに「そこの捨てさせ具合がまたちょっとだけカタルシスだったりするんだよなぁ」っていうゲロみたいな本音をここで暴露しますね。気持ち悪い……。
で、イヴの人工生命設定。これひとつで、イヴの「完璧」も「世間知らず」も全部説明できてしまうのだから、上手い。

しかし、「上手すぎる」と思うことすらもちょっと。
「完璧なメイドさん」でブン殴るだけじゃあかんかったの?という風にもちょっと思ってしまったんですね。この人工生命設定は、「完璧クーデレなヒロインがこの世に存在している理由」として大変上手いですが、反面「つじつまを合わせる」という風にちょっと自分には見えてしまったんです。「そこまで完璧な存在はエロゲ世界であろうとも居るのか?そして主人公のところに来る、っていうのは都合が良すぎないか?」というあたりへの、作品からの回答ですね。
「いや、別に都合のよさで完璧にOKじゃないか!」っていうのが自分の立場です。理屈なんてもういいよ!と蛮族みたいな発言をしたくなります。
ただ、沢渡さんの場合でも、「沢渡さんの母親がもともと家政婦だったから……」という設定でもって、沢渡さんの従順さ、メイドさ、ハイスペックさ、家庭的なスペックの高さ、の「魅力の幅を広げる」、という小宮は神か?神だよ!なやり方なんですよね。で、イヴの人工生命、という設定が、実にこのクーデレ完璧属性のキャラの「無機質さ」にフィットしてるんですね。これは非常に上手い!設定そのものの「質感」と言いましょうか。それが、キャラ属性、性格、雰囲気の「質感」と同期一致している。なんの破綻も矛盾もない。相互に高め合っている。
でも、やっぱり、「上手すぎる」……。ひどく贅沢な注文なんですが、この「SF設定をアリとした」がゆえの、「この世界の技術レベル、世界観の全体像が見えにくい」というささやかな欠点がある。もちろん主人公を末端プログラマとすることにより、「この作品世界には最先端技術とのリンクがあるんだよ」とさらにつじつまを付けている、と思えなくもないんですが、そこを踏まえても「上手すぎる」。
なにせ、イヴの母親というか天才工学者少女の登場とともにイヴの人工生命設定が語られるのですが、そこからのシーン展開、説明の始まり方、つじつまの付け方が、イチャコラ告白のあとに唐突に入ってくるものだから、祖語感があったと自分は感じました。でも、あそこ以外にこの設定解説を入れるところがあったか?っていうと微妙ですし。ていうかどこで説明セクションを入れても、唐突感はぬぐい切れないかなぁ。
以上を踏まえて「だとしたら」って話です。だとしたら人工生命体のつじつまを頑張ってつける努力は非常に素晴らしいですが、「別に完璧クーデレメイドさんで殴るだけでもよかったでは?」と思うのは。
もちろん、こうやって丁寧につじつまをつけてくれる……キャラ属性にフィットする形で設定をつけてくれるっていうことは、大変にありがたい話なんです。問題は、自分がこの完璧クーデレヒロインの重度病人だっていうだけで……。

属性ってなんでしょうね。前世紀に芥川龍之介ってやつが、ここ最近この作品をプレイしていた自分を正確に表してる表現をしてるんですが、


「身代り」

 我我は彼女を愛する為に往々彼女の外の女人を彼女の身代りにするものである。こう言う羽目に陥るのは必ずしも彼女の我我を却けた場合に限る訣ではない。我我は時には怯懦の為に、時には又美的要求の為にこの残酷な慰安の相手に一人の女人を使い兼ねぬのである。
―――芥川龍之介「侏儒の言葉」


これ15年前くらいに読んだとき、「そんなゲロみたいなことするか?」って思っていたもんですが、大正時代のこの文が、令和の自分を貫いてやみませんね。わたくしは15年をかけて立派なゲロになりました。

それを踏まえても。属性論の身代わり代替え的な残酷さを考えても、イヴがかしずいてイチャコラするっていうのは大変甘美なものでありました。
考えたら、こういう属性を思いついても、「実際にプレイヤーをきもっちよくさせる」くらいにまで高めて表現するのは、なかなか出来ることではないです。だから、この短編作品は、属性外の人にとってまではどうかはわかりませんが、「基本的にクーデレメイド属性を持っている人」にとっては、悪くない出来なんでしょう。客観的に。
問題は、沢渡さんの幻影を追い求めている自分ですね。もう自分は沢渡さんを読んでるのか、「メイドさんのいる暮らし」を読んでるのかわからない。阿片窟で夢を視ているジャンキーかって具合です。しかし「きもっちよさ」それだけの点でいえば、このゲームをプレイしていて、大変きもっちよかったわけです。以上です。
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