nezumoさんの「空に刻んだパラレログラム」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

展開は王道で読みやすいものの、キャラクターの背景を描きながら進むので読んでいて面白かった。結末まで似たような流れだったので少し余韻不足だったところもある。長文は気になったキャラクターごとの雑感。
主人公
途中練習試合で飛んだシーンがピーク。最後よりもこっちの方が遥かに燃えた。
最強のカムバックという意味でもそうだし、自分の身を削って本質を教え込もうとしている点も好き。
全体的に裏方なのであんまり目立たないものの、ヒロインのことはよく分かって接しているように見えるのでそれなりに好感度は高いかも。

彼杵柚
実質ヒロイン側の主人公だが、他のキャラが目立つ場面が多く終盤までは陰で展開を支える役割だったように思う。
成長は目まぐるしいし競技を心の底から楽しんでるし誰もが最終的に行きつく先に(気持ちだけは)最初からいるように見える。
ただ強く印象に残ったかと言われると大変微妙。他のキャラのアクが濃すぎる割には正統派すぎる。

有佐里亜
生まれ持ったハンデを背負いながら競技に打ち込む姿はすごくかっこよかった。おそらく柚の次くらいに本質に気づいてそうなヒロイン。
ほたる先輩が出ている間もしっかり裏方に徹しているし、身を引く引かないの葛藤もとても好き。

藍住ほたる
自分としては一番好きだったヒロイン。「適度に努力して90点、しかしどんなに努力しても95点」というような表現が凄く突き刺さった。
ただ、自分のプレイヤーとしての限界をよく理解しているのか、弱音を吐くシーンが多いのはあんまり好きじゃない。
主人公の意志を継いでここぞという場面で最強のフクロウになるのは鳥肌モノでした。

宝生玻璃
個人的に少し苦手。自分本位なプレイスタイルから脱却するまでに時間がかかりすぎる。
ただ気持ちが分からないこともないんですよね。はっきり言えば周りが弱いから自分が引っ張るような気持ちで点数を取りに行く。
勝つことに拘る割には大切なチームワークをないがしろにしがちなので、苦手なのは精神的な幼さが妙にリアルなのが原因かもしれない。

イーリス
失恋描写が凝っていて好き。恋する乙女は頑張れるとか告白描写が用意されているとか、そういう立場にも関わらずヒロインルートがないのは、
お互い別に大事なものがあるからだと思うんですよね。歩の周りは柚(の見た目)も含めて特別な人ばかりだし、イーリスにはこれからの競技の成長がある。
こういう見方をするなら急成長したイーリスも見てみたかった。元から特殊能力持ってるキャラが人並みに動ければ完全に化物なので。

遊佐硝子
正直よく分からなかった。強かったら認めるのか、それとも心の中では認めているけど単純に素直になれないだけなのか。
唯一分かるかもしれないのは最初明らか素人だった柚がどんどん近づいてきて結局抜かれてしまう悔しさ。この描写だと玻璃も同じ。
勿論柚はその分努力はしているんだけれども、気持ち的に納得いかない部分があるのは理解できないこともない。

羽薪葵
柚と同じで努力して這い上がるタイプなのに、柚との才能の差を見せつけられてしまう正直めちゃくちゃ可哀想なキャラクターだと思う。
見せ場がなかったわけじゃないのが救いだが、柚と対象になる存在としてこのキャラクターを用意したとしたら凄く残酷。

遺愛妖花
サブキャラクターでは一番好き。見た目的な理由が強いかも。
練習の話を突っ込まれると自分は天才だってごまかす、強い相手は認める、競技にストイックながら頭が固くなりすぎてはいない。
夜月さんとの関係が特にいい。尊敬しているけれどもそのためだけには動かないっていう割り切った姿勢を持ててるのもグッド。
イーリスと同じで特殊能力持ちな分体力が抑えられているんですかね。
まあ死ぬ気で努力すればもっと上まで行けたのかもしれないけど、十分すぎるくらい強いし見せ場もかっこいいです。

桜坂空
正直最初から第一のライバルとして君臨してほしかったなあと思いつつも、二度戦えたことは物語としてはすごく綺麗だった。
下剋上に拘らなければもっと上まで行けたような気はする。弱いから第二ってわけではないくらい例外が多いので、このあたりの定義は少し曖昧。

水ヶ原夜月
境遼二へのリベンジという点をもう少し強調してほしかった。
向こうの方はキャラが濃いし悪役ながら死ぬほどかっこいいので、第一線の実力を張るポジションとしては少し埋もれ気味になっていたように思える。

境遼二
主人公をダメにしたとか許されて普通に飛んでるとかそういうこと以上に、勝つことに対する執念や勝負に対する向き合い方がかっこよすぎる。
自分はどうしたい?という一本の芯がちゃんと見えるからここまで輝いて見えるんでしょうね。こういう悪役が必要。
ラフプレーを二度しない描写は、正直あの場面ではどっちでもよかったとは思うものの、あそこで過去と対比して前を向かせる点はとても好き。
延長戦の粘り、その後の紅に対する語りもかっこいいし、自分の気持ちを決して口にしない点も良い。

常盤木蓮
強いし気が利くし非の打ちどころがないんだけれど、だからこそこの作品だとそこまで印象に残らなかった。
バックに面白いものを抱えてる人間が多すぎるんですよね。
けれどもほたる先輩との1対1は文句なしに良かった。あの人が天才には敵わないのを実感する描写にも必要なキャラクターだし。

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