lucky777さんの「アメイジング・グレイス -What color is your attribute?-」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

元エロゲ好きのオレの経験からみて、この作品に足りないものがある。危機感だ。いやまじで。それさえあればこの作品は全然違った傑作になってたと思う。長文は完全なネタバレなので注意。
話の流れだけ聞いたらこの作品は間違いなく面白い作品だと思います
トゥルーマン・ショーとか好きでしたし、大事件をタイムマシンでやり直すって展開も大好きですから

以下、話の根幹に対するネタバレ









いい部分

設定

現代美術が広まり、古典の名作のような画風が評価されにくくなり、それによって生まれにくくなった昔の画風での新たな傑作を生み出すために作られた一つの街だけから成る箱庭世界
芸術関連に疎いからってのもあるかもしれませんが、こういった芸術作品は非常に大きな金が動くイメージがあるので、ここで生まれた芸術作品で利益を得て運営していると言われると、ないとは分かっていますが実際にあるかもと少しでも思わせる設定で、必要性、需要、現実的な利益と、運営方法以外はどれをとっても違和感なく、正直これだけ聞くとすごく面白い
さらには問題の運営方法も、何も知らない小さな子供を大勢連れて来ては外の世界は滅びたことにして、知ることは無論考えることすら禁じ、教育は全て芸術に特化させて文字すら芸術にとっては悪影響と存在すら教えないという徹底した管理世界
これはまぁ無理だとは思いますが、少しはありえそうと思わせられますし、後本人達が幸せそうでも尚読み手に自然に悪と感じさせるという意味では素晴らしい設定
実際これをもっと悪く描写すれば相当悪どいラスボスを用意することも可能だと思う
さらにはその中で産まれた街を滅ぼすことに美を感じる狂気の表ボスとそれをそそのかし究極の作品、およびそれに付随する利益を得ようとする権力者の裏ボス
進撃の巨人とか約束のネバーランドとか箱庭と世界で分かれてて人気の作品最近多いから流行りにも乗ってる気がするし、芸術と絡めてあるのもいいスパイスになっていて文句ないです

解決法

まぁループ物と言ってしまえばそれだけなんですが、そもそも上記の箱庭が初めに連れてこられた子供が既に結構な年になるくらい時間が経っていて、主人公も記憶喪失とゲームをやってる分にはなかなか気づけない設定なので一見近代以前を模したファンタジー世界に見えるため、そこで出てくる近代施設や情報媒体なんかへの先が気になる期待感や、世界の全てと思わせられていた街が滅ぶことへの絶望感(初めの一瞬だけありました)、
こうしたものを小出しにしながら毎回味わえ、謎を解明していく楽しみも与えるのにはループ物はやりやすく、個人とか周りの学生程度で大きな事件を解決するのに説得力も出てくるのでこちらも面白い解決法だと思います

ダメな部分

しかし、一言にも書きましたが、主人公が良くない
なんで周りの親しい人が死んじゃうレベルの事件を限りあるやり直しって分かってる中こんな気楽に構えてるのかと
行動や言動の節々から失敗してもいいやって気持ちが滲み出ちゃってます・・・
周りの人達はいいよ、危機感なんてないのが当たり前だし、主人公だけが必死なのもループ物の面白さだから
でもさ、主人公にはもっと必死さが必要でしょ・・・
さらにはループ物なら近しい人が死んでも復活できる()という利点があって、絶望感を表現しやすいはずなんですが、そういった部分は一切なく、ついでに言えば二週目以降街が滅ぶ部分はほぼ省略されてしまうというあっけなさ、主人公自身もなんか事件を軽く考えてるのと相まって危機感が全く伝わってこない
いや一応理由っぽいのはありますよ、この世界で楽しく暮すようにって暗示にかかってたって、でも絶対そうじゃなくて主人公が必死になって絶望の中やり直してこの事件解決した方が面白かったよね、この作品
そこで出てくる絶大な権力や金を持ったこの箱庭世界の運営者!表ボスの先輩や外の世界の繋がりを使って倒せばすごいカタルシスあったはずだよね、なんで話始まる前から死んじゃってるの!?

なんかシリアスな展開にできるところを一々軽くもっていくから緊迫感が出てなくて、話的には起伏があるはずなのにそれを全く感じさせてくれない
他にもサクヤが主人公を10ヶ月監禁してさらには薬で記憶を少しずつ奪って依存させていくとか普通に考えたら恐すぎるし、なのになんでこれがいい話みたいになってるの、意味分かんないよ

裏ボスを先生含めてもっと悪人にして運営者も生きてるようにすればマブラヴとかシュタゲとかそのレベルになれるプロットだったし、箱庭系のギミックも面白かった、でも雰囲気や主人公の心情表現が全て台無しにした惜しい作品
もしかしたら実際にこんなことになったら主人公みたいに逆に現実味がなくて楽観的になっちゃうのかもしれないけど、フィクションなんだから、もっと道中ハラハラして、問題を悩みながらも必死に解決して、だからこそ終わった時感動できる、そんな作品にもなれたはずだったのに

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