morufaさんの「ケモノ娘の育て方」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

描きたい内容は伝わってくる反面、価格帯やプロットなど随所に見られるチグハグ感が非常に気になる
■作品傾向タグ■


学生主人公・田舎・秋?・ケモノっ娘・ミドルプライス


■作品構成■


選択肢は6.7回ほど存在するが、一部の選択肢が二名のヒロインどちらかへのHシーンへと
繋がるだけで、ルート自体は一本のみとなっている

親に捨てられる形で祖父の家へと引き取られた主人公とその妹の下に、10年前に
神隠しで消息を絶った少女「いろは」がケモノ娘の姿となって現れ、登場人物たちの手助けを経て
次第に社会復帰をしていく・・・という流れのほんの触り程度までを描く内容

また直近では似たようにケモノっ娘と生活するという点に重きをおいた、ぐみそふと発の『天気雨』
が比較対象として挙げられるかと思うが、私がこちらを未プレイであるため今回はその点での
比較評価は出来ていないので了承願いたい


■作品内容評価(良かった点)■


もとみやみつき氏の薄いタッチで描かれる可愛らしいヒロインたちが何より今作の
アピールポイントである点については恐らく反対意見は出てこないだろう

いろはの特徴である獣耳についても頻度こそは高くはないが一応ぴこぴこと動きはするので、
ある程度それっぽさは醸し出してはいるが、せめてテキストで忙しなく動いていると言っている
場面だけはもう少し動かしてくれてもよかったのではと少々残念に感じた

シナリオの評価に関してはミドルプライスという前提からある程度難しいことは分かってはいたが、
個人的に想像していた内容以上に酷い内容となっていなかった点はほっとした
そもそもNYAON氏が関わっている点である程度の担保がなされているのも同然なのだが、
そのせいもあってか氏特有の軟弱な主人公像が今作だと若干邪魔に映った可能性がある
という点は懸念事項としてあがると思われる


■作品内容評価(悪かった点)■


冒頭でも軽く触れたが、ミドルプライスに許された尺に対し描きたかった内容から、
削ぎ落とさなくてはならなかった点があちらこちらに垣間見え、NYAON氏や和泉氏の描き癖から
逆算すると、事前に広げようとしていた風呂敷が結局ズタボロになってしまったなというのが
第一印象だろうか

恐らくは主人公の親(保護者)に対するトラウマや、千尋の後悔などを描写した点から鑑みるに、
物語最終部に当たる

「これからいろはを社会復帰させていこうね」

という部分だけではなく、

「いろはだけではなくて僕達私達も一緒に成長して行こうね」
「いろはの成長を見守るつもりが自分達も一緒に成長していたんだね」

という流れを作品全体で一貫して描きたかったのではないかと思うのだが、
やはりそのテーマを昇華させるには個別ルートの存在は不可欠だということで、現在の
尻切れトンボではありつつも一定の終わりを感じられる部分で切るしかなかったのではと推察する

実際推察通りの絵図面でフルプライス構成のシナリオ構築を行った場合、

いろは:主人公のトラウマの昇華といろはの社会復帰までのあれやこれ
佳菜:どんな主人公であろうと常にそばに居続けてくれる絶対的対等幼馴染の安心感
千尋:いろはとの問題の昇華、いろはが来る前と後の主人公に対する思いの寄せ方の変化

といった具合に一般定数より少ない三名ではあるが、十分両ライターから出てきそうな内容を
連想することも出来る。特に両者とも現実世界に突如食い込むファンタジーという作品を
数作手がけている分、フルプライスの尺で今作を拝んでみたかったという点が今作における
最大の残念ポイントであった


■総評■


正直な所、個人的な観点としてロー、ミドルプライス帯の作品に関しては長年これだという
タイトルが生まれていなかった分野であるという考え方が強かったのだが、実を言うと直近の
mirai発『宿星のガールフレンド』シリーズやぱれっと発『9 -nine-』シリーズなどが登場し、
私の中での低価格帯作品に対する考え方や評価のボーダーが変動しつつある

なので本来であれば尺の関係上難しいよねと、ある程度評価に下駄を履かせていた部分が
ここにきてなくなり、今作に関しては私の中で若干評価が辛くなってしまったなと感じている

特にレビューこそしていないものの、宿ガルに関しては恐らくこれが一つの正解なんじゃないか?
と個人的に強く感じている作品なので、単純な比較こそ出来ないがこの価格帯にかつてない
希望を見出してくれたという点では到底無視は出来ないだろう


とはいいつつ難しい分野であることは間違いないので、今後にも十分期待したい

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