エストさんの「SEQUEL awake」の感想

フリゲRPG製作者はきか氏のエロ同人RPG第二弾にして、前作「SEQUEL blight」の続編となる今作。アホ可愛い魅力的なキャラクター、RPGとしてのバランスにこだわった歯応えのある戦闘要素、徹底的に意識されたユーザーフレンドリイなシステム面といった前作の良点はそのままに、新たな舞台で主人公+ヒロインズの活躍を堪能する事が出来た。シナリオのスケール感や戦闘要素の自由度といった点では正直前作の方が面白かったようにも思うが、単体の一作品として間違いなく楽しめたし、安定感のあるまさに「遊べる一作」だったと思う。
〇基本情報
・オーソドックスなターン制バトルRPG
・ヒロインは総勢9名(+男の娘1名)、入れ替え無しの4人制バトル
・本編クリアまで12~14時間程度、やりこみ要素は多分10時間超ぐらい(長すぎて終わってない)
・歯ごたえのある戦闘難易度、昔ながらの戦闘を楽しむタイプのRPG
・とにかくストレスフリーにこだわったシステム設計

〇はじめに
まず「前作はプレイ必須なの?」という所であるが、作者が公式で発言している通り前作未プレイでも今作の物語の理解に支障はなかったと思う。とは言え時系列的には前作と完全に続き物のお話だし、9名のパーティーヒロインズのうち4名は前作で登場済みのキャラということもありやはり前作プレイ済みの方が望ましいと個人的には感じた。前作から始めてもかまわないし、前作は戦闘システム以外については本作とほぼ同じ仕様なので本作が楽しかったら前作もというのも十分アリだろう。

〇大きく変更された今作の戦闘システム
前作との大きな変更点が戦闘要素で、前作であったジョブシステムが今作では廃止されている。「4人ヒロインズがそれぞれにジョブとスキルを選ぶ」という前作のシステムは個人的には戦闘の自由度がとても幅広く採れた事もありかなりお気に入りのシステムだったのだが、「突き詰めれば火力だろうが回復役だろうが素早さをバフったタンク職が最強」というどこか歪な戦闘バランスになっていたのも確かだった。対して、今作の「9人ヒロインズ制であらかじめ火力等役割がフラれており、選べるのはスキルだけ」という新システムが、前作の歪なバランスを改善出来ていたかというと個人的には微妙だったと思う。結局のところ今作でも「全体回復が使えるあの子+火力もそれなりでバフデバフ管理ができるのじゃ子+火力1名」という構成がバランス良すぎて他キャラの出番があまりなかった。今後アプデで調整もあるだろうが、個性的なボスが少ない事もあり「9名の仲間から4人を選んで戦う」という一見自由度の高いシステムがあまり活きてなかった。

〇ストーリー関連
広大なオープンワールドマップを無駄なく使いきるストーリー運びは今作も見事だったが、今回は所謂「お使いイベント」がストーリーの比重を大きく占めているのもあって個人的には勿体なさを感じた。ストーリーが大きく動かず「とあるアイテム」を集め続ける展開が長々続くため、ストーリー要素を重視してRPGをする層にはちょっと今作はウケが悪いように思う。魅力的なキャラクターの旅道中掛け合いイベントが多数用意されていたり、やっぱりそれなりに苦戦させられるボス戦闘が楽しかったりと飽きを感じたりはなかったのだが、終わってみればストーリーが小さく纏まってしまっていたのは残念だった。後はラスボスの位置づけだろうか、前作も割とぽっと出のキャラがラスボスなので倒しても感慨が湧きづらかったが、今作は前作にも増して最後までラスボスが「何したいのか良く分からん」状態なのもあって撃破の爽快感に乏しかったように思う。

〇おわりに
グダグダ不満点多めの感想になってしまったが、前作で押さえられていた良点は基本的に継続している。初見ではだいたい勝てないボスキャラ達(今作は序盤はかなり簡単だが、中盤辺りからそれらしくなってくる)、負けても一切のストレスなく再挑戦ができる仕様、充実したマップショートカット、魅力的なキャラづくり、とやはりRPG制作に慣れ親しんだはきか氏だからこその安定感を感じる仕上がりだった。さらにクリア後要素については前作より格段にパワーアップしている。前作では裏ボスもLv80台まで冒険すれば工夫次第で撃破可能、くらいのボリュームだったが、今作の裏ダンジョンはLv99を突破後引き継ぎして更にレベル上げ直さないとどうにもならないぐらいに広大かつ難易度が高い。メインストーリーについては前作の方がボリューム的にはあった覚えがあるが、今作はクリア後により力が入った、ハック&スラッシュ要素強めの内容となっている。実はこれを書いている段階でまだ私も本当の最終ボスまで辿り着いていないのだが、今作の最終ボスは頭おかしいぐらい強いとの触れ込みなので非常に楽しみにプレイしている。
低価格同人RPGの中では今1位2位を争う程本格的なツクールRPGを作られているはきか氏の新作としては期待に応える内容だったと思うし、期待値高めだった分不満点が出てしまった感もあるが、強敵と戦うプリミティブな楽しさを味わえるという意味で非常にRPGらしい一作だったと思う。

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