boningenさんの「抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?」の感想

バカゲーとシナリオゲーの良い所のみを総取りしたような作品。まさかここまで良い意味で予想を裏切ってくれるとは思わなかった。
今年の7月は全くといっていいほど購入したいと感じさせる作品が無かったので暇潰しになれば御の字と思い購入したが、これが予想以上の大当たりだった。
まさか時間を忘れて読み耽ることになるとは。こんなふざけた題名の作品なのに。

元々こういったバカゲーでありながらシナリオも作りこまれている作品というのはMay-Be Softが出していたが、これは完全にその上位互換といえる。
そういった意味では、May-Be Softの出している「メイドさんと大きな剣」や「遊撃警艦パトベセル」の好きな方にはお勧め出来る作品かもしれない。

ただしMay-Be Softのような抜きゲー要素は皆無なので、そこだけは注意してほしい。
これは公式サイトをよく見れば簡単にわかることなので勘違いして購入することはないと思うが。




文章量は多すぎず少なすぎずのちょうど良い塩梅。


読みやすい文章と笑いを誘う場面が多く、中弛みをすることは一切無い。

「パワーワード」に関しては、よくそれだけ思いつくものだと感心こそすれ、面白いと感じることはありませんでした。
むしろそれ以外の日常パートでの掛け合いや主人公の台詞は「フレラバ」や「PURExCONNECT」に匹敵する程に面白かった。

ただしこの「パワーワード」が必要なかったのかというとそういうわけでもなく、ある意味で狂気に犯された世界観を際立たせ、また事ある毎に頻繁に出すことによって狂気を馴染ませるという意味では役に立っているような気がしなくも無い。
それでも世界観や設定は非常に頭のおかしいとち狂った代物なので、その部分が頭にひっかかってどうしても違和感が残るといった真面目な方は回れ右して見なかったことにしたほうが良いかと思われる。

シナリオゲーとしても非常に良く出来ており、戦闘シーンが非常に多く息つかせぬ展開の連続となっている。
メッセージ性も強く、一貫して「マイノリティの蔑視」が物語の主軸となっている点も非常に好感を持てる。(マイノリティ=社会的少数者)
特に戦闘では主人公の強さが際立つので、そういった主人公の活躍する作品が好きな方にはたまらない作品となっている。




CGや立ち絵は可もなく不可もなく。


背景は飛行場以外は概ね良く出来ている。

飛行場については駐機されている旅客機や車両の出来が酷い。
おそらくモデルはSaab 340Bだと思われるが、窓の数はあっておらず操縦席の風防は歪に肥大化してしまっている。
さらに致命的なのは降着装置の描き忘れで、駐機されている筈の機体が完全に宙に浮いてしまっている。
しっかりと国内線の機体からモデルを選定した所までは素晴らしいと言えるが、どうしてこうなってしまったのだろうか。




登場人物はどれも非常に強烈で濃い。


どのメインヒロインもそれぞれに魅力があり、どのルートでも退屈さを感じることはなかった。
特にお気に入りなのは畔美岬。

声優の演技も特に違和感を感じることはなかった。

特に本作品で初めて声を聞いた橘 麻沙音役の「そらまめ。」氏の声質は素晴らしく良い。
けだるい感じの役柄とも非常に合っているように思う。
軽く調べてみると2010年以降商業作品では活動されていないようなので、是非今後は商業作品でも活躍してもらいたい。
どことなく河合春華氏に似た性質のようにも聴こえる。
勿論似ているだけで別名義とまでは思わないが。

また別の意味で驚かされたのは飴川紫乃氏でした。
以前初めて演技を聴いた作品が「幕末尽忠報国烈士伝」だったのだが、この作品では常に役柄に合っていないような、ともすれば演技に問題があるようにすら感じられる違和感が付き纏っていた。
それが本作品では完全に払拭されており、文句の付けようのない出来でした。
元々の役柄が合っていなかったのか、演技力が向上したのかは定かでないが、何にせよ良かった。




BGMや音楽は全体的に高水準に纏まっている。


特にBGMは抜きげーやバカゲーらしからぬ落ち着いた曲調でいて、尚且つ南国風の趣も持ち合わせているという素晴らしいものとなっている。
このBGMの水準の高さだけで、これがただのバカゲーではないことを窺わせる程の出来でした。

またOP曲である「非実在系女子達はどうすりゃいいですか?」は中毒性のある曲で、非常に完成度の高い映像とも相まって素晴らしいものとなっている。
全体的に映像の出来が良いのも高評価となる一助になっている。

お気に入りBGM
・AM
・Dirty funny school
・島での暮らしはどうすりゃいいですか?
・強きモノども

お気に入り音楽
・非実在系女子達はどうすりゃいいですか?




システムは一部問題あり。

解像度変更なしの全画面化は問題ないが、その状態から裏画面の別アプリへ切り替えると強制最小化されてしまう。
また起動時の解像度はデフォルトだと1600x900となっているが、この状態から全画面にし、一度裏画面に行った後に再度表示させると無理矢理全画面化したような粗い画像となってしまう。
CONFIGにて解像度を1280x720にすると解消されるのでバグだと思われるが、そもそも1600x900だと大きすぎる。デフォルトの設定からして間違っているように思う。

その他にも重大な問題ではないが、システム音声の音量調整がシステム効果音量と同じ扱いとなっており、効果音量にあわせて調整するとシステム音声が小さくなりすぎてしまう。
これは他の作品でも度々見られる設定方法ではあるが、なぜこの様な残念仕様となってしまうのか理解に苦しむ。
システム音声であったとしても音量管理はシステム音量ではなくボイス音量と同期させてしまうべきでは。

それと音量関係でもう一点。
必須ではないが音量TEST機能があると変更後の確認を行い易いので、この機能がないのは少し残念。

最後に致命的な問題が一つ。
畔ルートの戦闘シーンにて頻繁にエラーを吐き出して落ちてしまうのは頂けない。
のちに公式アナウンスがあり、「NUKITASHI.EXE」ではなく「NUKITASHI_support.exe」から起動する事で改善される場合があるとのことだったが、その頃には問題の箇所を終えていたので効果の程は不明。
またその件について公式へ問い合わせたところ、同日中に返信があったのでその旨を記しておきます。

「NUKITASHI.exeとNUKITASHI_support.exeはシステム内部の処理の違いがございますが、
ゲーム上での演出などには影響ございません。
2つの.exeで内容の差異や簡略化などもありませんので、
お使いの環境に対して快適な方を選択して頂けますと幸いです。」

とのことなので問題が発生した場合は変更してみることをお勧めします。






総評
求めていた全ての要素が高水準で纏まっている素晴らしい作品でした。
本当に楽しかった。
次回作にも期待しています。
新品/中古アダルトPCゲーム販売 通販ショップの駿河屋

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