MGNさんの「寝取られ女子 ~彼にはイエナイ私のヒミツ~」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

主人公の彼女が「寝取られる」作品をプレイする時には主人公に感情移入してはいけない、と言った人が居たかどうかは定かではないが、本作の主人公は可愛そうで情けなく、滑稽ですらある。多くのエロゲの主人公は太くて長いイチモツを所持していて最近まで童貞だったのになぜか絶倫という人物ばかりだが、本作の主人公はヒロインに「もう出しちゃったの、早漏ね」だとか「私はまだイッてないのに」とか「奥まで届かない」と言われてしまうほど情けない、ごく普通の学園生だった。主人公が情けなければ情けないほどヒロインの特殊な性癖が際立って見えるものである。一見、ライトな寝取られモノながら、ヒロインのセリフや性癖のひとつひとつがじわじわと刺さって来る作品だった。
普段からゲームばかりをしている奔放な主人公はある日学校で倒れた結果、重病であり、駆けつけた医者に、場合によっては余命いくばくもない状態であると診断されるのだった。
保険は利くものの治療費の予想総額が莫大になる、しかも治るかどうかはやってみなければわからないと言われてしまう。
その結果、重病の本人よりも周囲の人々のほうが人間性を明らかにしており、普段から仲良くしていた3人の女性(幼なじみ姉妹と近所に住む親戚)は動揺し、逆に両親は「自業自得」「そんなカネは出せない」と冷淡になるのだった。
この時の両親の冷たい態度には「自分の子供が死ぬかもしれないのに、この態度はどうよ?」と私は思ったが、驚いたのは3人の女性が治療費を稼ぐために体を張ることにしたことだった。
3人の女性は、主人公を診察した医者から容態について詳しく聞いており、その際に医者より「治療費を稼ぎたいなら割の良いアルバイトを紹介する。もちろん女性にしか出来ないものを」と言われていたのだった。

以前プレイした援交モノには「○月×日までに△万円を調達しなければ目的が果たせなくなる」という設定のものがあった。本作に当てはめると「なるべく早く治療費を調達して手術を受けさせなければ主人公が死ぬ」となる。しかし特に目標金額が掲げられているわけでもなく、しかも3人の女性はバラバラに『稼ぐための手段』に出るのだった。3人の女性個人の感情がからんでいるからか、非効率的すぎるのだった。
3人の女性が主人公を好きであるという明確な描写は個別ルートに入るまで登場しないが、当の主人公は重病の宣告以来悶々としており、学校にも行ったり行かなかったりで大好きだったゲームにも手がつかない状態だった。
一方、3人の女性たちは援交・売春まがい・風俗店勤務などの方法で資金を稼ごうとしているが、みんな処女からのスタートであり、慣れない状態での見知らぬ男性たちとの性行為をいやいやこなしているのだった。女性たちはだんだん壊れていき、快感にすがろうとしていくのだった。

当初は「主人公のために」と気をしっかり持っていた女性たちが、心が無い状態でおこなう過激とも言える性行為を繰り返すうちに、徐々に快感に目覚めていく様は痛快だった。
しかも、個別ルートに入った後にヒロインが主人公から「自分のために風俗店で働くのはやめて欲しい」「他の男性に抱かれるなんて耐えられない」と言われて主人公とセックスをしても、童貞の主人公は一介の学園生に過ぎず、経験値もゼロに近い上に早漏であり、到底ヒロインを満足させられるモノも持っていないのだった。
多くのエロゲの主人公は太くて長いイチモツを所持していて、最近まで童貞だったのになぜか絶倫という非現実的な人物ばかりだが、本作の主人公はなぜか現実的な存在なのだった。先日プレイした援交モノに『いや~童貞の性欲はハンパ無いわ』という少女のセリフがあったが、本作の主人公は2回のセックスでギブアップしてしまう現実的な存在なのだった。
この主人公のダメさはこれだけにとどまらず、ヒロインが他の男とセックスするシーンを観覧者として見せ付けられる(のぞき見る)シーンでは最初は目をそらすものの最後にはガン見して勃起してしまうのである(ズボンの中で射精してしまう場面や、後で思い出しオナニーをしたという描写もある)。
主人公は自身の性癖に気が付き、ヒロインは快感をよりどころにして好きでもない男性とのセックスに没頭していくのである。

実は本作では公式HPや通販サイトなどでの作品紹介にて重大なネタバレをしてしまっている。
それは「主人公のことを重病と診断したが、あれは誤診だ。すまん、土下座する」という点である。
別に最初から明かしてあるならそれなりのストーリー展開をすれば良いだけの話なのだが、本作では明かさないでおいたほうがストーリーとしては面白かったところがもったいなかった。なぜ明かしてしまっていたのかが本作最大の疑問である。
結局、当初の治療費を稼ぐという目的が無くなってしまい、そこでハッピーエンドかと思いきやそんなことはなくて、上記の通りの「主人公は自身の性癖に気が付き、ヒロインは快感にすがって好きでもない男性とのセックスに没頭していくのである」という展開となるのである。

題名に「寝取られ」と付いているところから「寝取られ」好きな人以外はまずプレイしないとは思うが、ストーリーのちぐはぐさとは裏腹にHシーンには見るべきものが多かった。ヒロインが、好きでもない男性にいやいや抱かれるシーンには途中からは萌えてしまった(尺が短いところが残念である)。
私自身の寝取られ耐性は低いのだが、本作はライトな寝取られ作品として楽しめた。そして楽しめたと同時に、ヘタに主人公に感情移入してしまうとヒロインたちから言われる「もう出しちゃったの、早漏ね」だとか「私はまだイッてないのに」とか「奥まで届かない」とか「もう今さらあなたに抱かれても気持ち良くなれませんから」とか「愛情だけじゃ癒えないんですよ」などの一連のセリフにノックアウトされてしまうのである。
あるいは、人によってはご褒美となるのかもしれない。

ストーリーは、彩乃 → 沙耶 → 優子の順にディープとなる。
優子ルートだけ選択肢が少なく作品構成が他の2人とは異なる。
そのため、寝取られ作品独特のドロドロの後味の悪さが醍醐味と感じる方は彩乃 → 沙耶 → 優子の順でのプレイをおすすめする。
逆に、少しでも明るく救いのある展開で終わりたい方にはこの逆の順番でのプレイをおすすめする。


・立ち絵+CG    15点/20点(CG50個、Hシーン41個)
・設定(システム、作品世界観) 14点/20点
・シナリオ      15点/20点
・音楽        12点/20点(BGM7個)
・声優        12点/20点
●合計68点

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