ogosikanさんの「金色ラブリッチェ」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

高水準にまとまってはいるけど、もうあと一歩、どうにか…………という感じ。全体的な空気感や、全員金髪ヒロインなのに、全員ちゃんと違うキャラに見えていたのは非常に好印象です。あとOPが良い!!!!!
サガプラネットのゲームはだいたいプレイしております。
さかき傘さんの作品は辻堂さんだけプレイしております。


まずはじめに、この『金色ラブリッチェ』を公式サイトで見たとき、「なんて良い企画を立ち上げたんだサガプラ!!!しかもさかき傘じゃないか!!」と大いに期待しました。

そしてそれは裏切られることはなく、一定の水準をきちんとクリアしてきたことをうれしく思います。

全員金髪ヒロインという、ちょっと前時代的な企画。
キャラの外見が似通るのは大丈夫なのかな?と少し不安もありました。

が、蓋を開けてみれば、みんな個性が強く、金髪であるという統一感は完全にプラスに働いていたと思います。
キャラクターはみんな可愛く、ルートを選ぶ際に捨てキャラがいないのはほんとうに素晴らしいことです。


個人的なルートの出来としては、

シルヴィが一番で、以下は並ぶかな、という感じです。

理亜ルートに関してはいろいろな人が褒めたり、「足りなかったのでは?」と言ったりしているのでいまさらという感じもしますが、自分も少しだけ。



理亜ルートですが、「ゴールデンタイム」を生き抜くヒロインの物語として、個人的にはよくまとまってはいたと思います。が、自分は特に泣けはしませんでした。

これはとにもかくにも、ぶっちゃけ物語が「予定調和」すぎて、意外性のかけらもなかったことと、

で、あれば、ゴールデンタイムを生き抜く理亜の「人生」をとにかく綿密に書ききる必要がありました。
キャラゲーのGEにもってくる話ではない。尺が足りません。

出来事を羅列するのではなく、歌うことで身を削る理亜の信念や、それを支える主人公の苦悩をもっと描写してほしかったです。
もちろん、そのような「苦しい」テイストの物語にしたくなったという意図もあると思います。

が、生きる喜びとは、ある程度の「重み」を伴います。

理亜はいいです。主人公の描写が足りない。
あの状況で「かっこうよく生きる」ことなんて、そんな難しい話はない。

最愛の彼女が死に直面している中で「かっこうよく」なんて、強い覚悟を持っていなければできません。
そしてその覚悟には、多くの苦しみを伴うものだと私は思います。
このあたりの描写がもう少しあればなーと、思いました。

一番泣けそうだったのは「城ケ崎」が、死なないでと懇願するところでしょうか。
無常感が漂っていて迫真でしたね、あれは。

でもあそこも、もう少し、尺が…………。




全ルート共通で言えることですが(シルヴィを除く)、この作品の根本的なテーマは「ゴールデンタイムの美しさ」や「はかなさ」「黄昏の時間を生きる」などではなく、物語の最序盤に提示された「かっこうよく生きる」ことだと思っております。

理亜で言えば、それは「歌うこと」だったのかもしれませんし、ほかのキャラも相応にテーマはもっておりました。




が、主人公は結局、どのような答えを提示してくれたのでしょうか。

個人的な感想ではありますが、あまりかっこよくないんですよね、この主人公。
シルヴィとも出会いのシーンも、劇的ではありますが別にかっこうよくはありません。
信念に従ったわけではなく、「思わず身体が動いた」程度のものですから。


顕著なのは玲奈ルートでしょうか。

過去のトラウマとの対峙が書かれるルートで、本作でも一番「主人公」に寄り添ったシナリオが展開されます。
最後のほうで友人とぶつかりますが、なんというか、



こざかしくない?????????


というのが私の感想です。

もちろん、そういう戦略を立てて勝負をする、勝利する算段がないのに行き当たりばったりでやるよかはましかと思いますが、ファールで球数を粘って、相手の性格から球種を誘導して勝つとか、外道過ぎる。

シナリオ上は友人に投手の道を諦めさせるためにやるものなので、これくらいボッコボコにしたほうがいいのかもしれませんが、それは「理にかなっている」シナリオであって、「かっこいいシナリオ」ではない。

加えて玲奈ルートでは「私にかっこいい姿を見せてくれ」と言われ、それが彼女になる条件でした。

つまり読者の私たちは「これから主人公の超かっこいいシーンが来るぞ!!」と思って読むわけです。

それが上記のありさまなので、まーなんというか、えー、って感じでした。


別ルートでもその気はありますが、演出の問題(テキスト)もあったのかな、と思います。

スクリプト、音楽、テキスト、すべてがかみ合っていれば、もう少し同じシナリオでも盛り上げられたのではないか?と思う部分は非常に多かったです。

「かっこうつけて生きることは良いことだ」というところで思考を止めず、
「どう生きることがかっこういいことだったのか」というところまで、主人公には突き詰めてほしかったな、と思いました。
ほかのヒロインたちはみんな金色に輝ていたけど、主人公が輝けていたのかは非常に悩ましいです。





その点、シナリオ自体は無難にまとまっている感じはしますが、シルヴィルートはそのすべてを満たしていました。

あのルートの主人公はちゃんと格好よかったです。

シルヴィとの身分の格差の問題も、「付き合ってから考える」のではなく、

「自分が得た幸運な状況を最大限利用して、困難を突破しようとする」

この姿勢が好印象でした。

またシルヴィルートでは、ちょくちょく出される「男の影」が緊張感を出しており、読んでいて飽きませんでした。

ソーマくんにしてもそうですし、龍造寺、シルヴィの兄貴。

多くの「ライバルの影」が主人公を行動に駆り立てており、恋愛ものとして読んでいて非常に楽しかったです。

なので、私的にはシルヴィルートが一番良かったかなぁと思います。




その他。

サガプラネットさんは毎回良いOPを作ってくれてうれしいです。

動画的にも曲的にも、今回も物凄いよかった。
OPがいいからって理由だけで永遠サガプラの作品は買い続けられる…………。



もう一つあるとすればっすね。


理亜、凄い好みなんです。
喋りも最高。外見も超好き。声優さんも最高。


でもな。


あんなシナリオ読まされたんじゃ、シコれねえんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!


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