nezumoさんの「夜巡る、ボクらの迷子教室」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

たとえ社会的に見て問題のある行動だったとしても、きなには復讐する権利があると思う。きな√のとあるシーンについて
いじめてきた主犯の女の子に長い時を経て少しでもいいから復讐するのは、本当に意味のないことなのだろうか。

前提として、きなの受けたいじめは社会的に露見しているようなものではなく、学校側が対策を取ったようなものでもないということ。
そしてコンビニで働いている彼女に殴りかかるという行為は、明らかに彼女の退学の決め手になる出来事だということ。
つまり、客観的に見るといじめた側が圧倒的に有利に見える。いじめられた側は我慢することを強いられる。
いじめてきた相手を見かけても世間体を意識すると何もできないということであり、一生そういうわだかまりを抱えて生きていくことになる。

いじめられた相手に復讐し、少しでも自分の心の中のキズを解消して前に進むか、
もしくは社会復帰を目指していじめられたことを自分の中でなかったことにできるかどうか。
結局のところいじめという過去の出来事にどう決着をつけるのかという話なのだが、
ちょっとでもいじめてきた相手を殴ることで気持ちが軽くなるのなら、それはやってもいい反撃だと自分は思う。
いじめという過去に決着をつけるためには他の出来事ではなく、紛れもないその本人を交えた何かしらの出来事が必要だからだ。

今作のいじめは、18禁という年齢制限も生かした存分にハードな内容であり、
虫がトラウマとなってしまうことの原因である例の出来事は「耐えられないこともないのでは?」という外野の勝手な憶測も通じない程度に激しいものになっている。
おまけに主人公とゆっくり乗り越えていくことを通さなければ、愛する人にまともに抱かれることも難しいという状態にすらなってしまう。
年齢制限のおかげでいじめが完全に容赦のないものになっていて、それがエロシーンにも反映されているのは理性的に見てもポイントが高い。

こういう状況を見てきているからかもしれないが、退学になったとしてもちゃんと復讐できて良かったんじゃないかと思っている。
あまり酷すぎない程度(いじめに比べたらまだ軽い)に扱ったのも好印象で、きなの性格を考えると、
あんまりハードな復讐をしても今度は自身で抱え込んでしまいそうなので、前に進める程度になっているのならばあれが理想の形と言える。

もしかしたらやり足りないと感じているかもしれないし、もしくはやってしまったと感じているかもしれない。
それでもあの出来事が彼女を前に進ませるための人生の分岐点になっていたと思う。
主人公が再び教師生活と向き合ったように、きなもまた過去と向き合って清算する必要があった。
たとえ退学になって仲間と卒業する機会を失ってしまったとしても、それでも彼女の人生では通らなきゃいけない道であって、
いじめられていた過去と本当の意味でサヨナラした、新しい自分を見つけ出すために必要な過程だったのだと考えずにはいられない。

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