taiki_VAさんの「ChronoBox -クロノボックス-」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

エログロ趣向が合うのなら買って損の無い作品。
「屍ね-」というインパクトあるキャッチコピーと独特な設定、また「駄作」のライターの新作ということで興味があり期待していた作品だった。

クリア後の感想としては「作り込んだ作品」だなとまずと感じた。

内容はエログロが多いし、キャラ萌え目的だけではキツイシナリオなので好みは当然別れるとは思うが、ゲームをクリアして手抜き作品と感じる人はまずいないだろう。
それくらい全体の完成度は高かったし、特に演出の作り込みが丁寧で素晴らしかった。
マブラブオルタや魔法使いの夜のように突出した演出という訳ではないのだが、本作で出来る最善を尽くしたと言って良い作り込みだと思う。

これがブランド処女作とは思えない完成度だった。
最近プレイした某ゲームは誤字・脱字があまりに酷く、「自分が製作したゲームを愛しているのか?」という疑問が湧いたほどで、余計に本作の良さが際立った。

また、スタッフの製作への気概も個人的には好きだった。
ディレクターは「絶対に延期はしない」などを筆頭に、エロゲ業界に対して少し挑発気味な発言もあったりしたが、それらを有言実行した完成度だった。そのディレクターをシナリオライターは信頼している発言もあり、その信頼関係も良い作品に繋がったのだと思う。

その他にも
「本編抜粋でないWEB専用の体験版1~3の製作」
「それら体験版での仕掛け」
「発売前イベントで現地に来れない人のために、頒布物を郵送してくれる措置」
「こだわり抜いた黒い箱のパッケージ」
と単純に儲けだけでなく面白い作品を提供したいという想いが感じられた。

ユーザーフレンドリーが過ぎると「ねこねこソフト」みたいに経営危機に陥るかもと心配にもなるのだが、まあ楽しむ側のユーザーがあんまり心配することでもないので、次作も気に入る作風であれば新品買いで応援したいと思う。


シナリオについては序盤から謎を散らばらせて、最後にスッキリ回収する構成。
後半はシナリオ展開とCG、BGMが相まって鳥肌が立つシーンが数度あったので私にとって良いゲームの証。ゾクゾクする展開はやっぱり良い。
最後にスッキリと伏線回収とも書いたが小さい謎は進むごとに明かされていく。
しかし、メインの謎は微妙に明かされず、その新事実とメインの謎が気になってしまい読み進めてしまった。


不満点としてはエロシーンに卑語が多すぎる。
これは好みがあると思うので人それぞれ。
最近「穂高望」というライター作品に嵌っているのだが、このライターは作品内の雰囲気が最高にエロくて官能小説のようにしっとり読ませるテキストで、私はそういうエロシーンの方が好みのようだ。


本作のエロシーンの極端な例を挙げると以下な感じ。

「ちんちんんんっ♪ちんちんんんんっ♪おひっ!?
 おうっ、おおっ♪ちんちんきもちーっ、ちんこーっ♪
 勃起ちんこーっ♪おほおっ、おっほほっほおぅっ♪」

「ぎゅぼがぼぢんぼぼぼぢんぼやだやだだががぢぼぢぼ
 ぐびびっ!!ぐげげげががぎびびぢんぼぼぼぼぼっ!!」

「-おっ、げぷっ!?お゛ぎょぼっ……!!?
おっ、おっ、お゛お゛お゛お゛お゛……………
おろろろろろろろろろろろろろろろろろろろろろろ………!!」


やはりブサイク作品と似たエロシーンだと思う。


あくまで極端な例なのでアレだが、エロシーンでは何度もちんぽと連呼されるし個人的にヒロインが恥じらいなく過剰に卑語を自分から言うのは好きではないので駄目だった。

だからと言ってエロシーン合わないからと本作をスルーするのは勿体無いので、エログロ大丈夫な人は是非プレイして欲しい。
一部エロシーン中に少し伏線なども話されるのであまりスキップ連打も出来ないのはもどかしいが。


と言う訳で発売日に新品買いして全く一切後悔がない作品で大満足だった。


本作が気になった人はとりあえずWEB専用体験版1~3をプレイしよう。
それで謎が気になれば間違いなく買い。
下記のキャラと番号の関係をあなたはWEB専用体験版1~3のみで気づけるかな?
(私は無理でした…悔しい…

0051:四十九 筮(つるし うらな)
0052:羽瀬 久次来(はせ くじき)     
0053:フーカ・マリネット         
0054:姫市 天美(ひめじ あまみ)   
0057:木ノ葉まころ(きのは まころ)  
0058:高梨子 小鳥(たかなし ことり)
0060:飯槻 メガ(いいづき めが)
0061:由芙院 御伽(ゆふいん おとぎ)
0062:夛里耶 猶猶(たりや なおなお)
0068:彬白 夜々萌(すぎしら ややも)
0070:叶深 霍(かなみ にわか)
0084:安楽村 晦(あらむら みそか)
0085:玖塚 つつじ子(くつか つつじこ)
0086:玖塚 あざみ子(くつか あざみこ)
0100:黒蝶沼 志依(こくちょうぬま しえ)

不明:屍(かばね)
不明:期招来 那由太(きまねき なゆた)



以下、ネタバレ満載感想なので注意!
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イヤッッホォォォオオォオウ!!!!!!!!
考察一部当たった!!!!!!!

WEB体験版ver1、2の時点でブログで考察やっていたのだが、
http://taikiva.blog.fc2.com/blog-entry-52.html

特に「部屋内のスピーカーにすごい違和感」って我ながら良いところ突いていた。(自画自賛
そこから「実験施設」と連想して各キャラの番号が「管理番号」と推察するのも合ってはいた。

主人公が遭った大事故も
「クロノボックス=黒の箱=「ブラックボックス」で飛行事故を連想させる」
で飛行機事故を当てた。


これ、体験版ver3やOP、本編体験版が出てない時に書いたから、そういう意味で「やるじゃん自分」と大満足。


反面、黒の箱の中身から主人公の欠損は考えつかなかった。
主人公が大事故で五体満足って違和感あるなとか少しだけ考えたりしたのだが、そこまで行き着かなかった。悔しい。(…がゲームプレイ時に驚きを体感出来て満足。


仮想世界でのシミュレーションというのも予想はしていたが、欠損とギフトなどの関係とはな。
特に感心したのは、手垢がついた「二重人格」と「仮想世界」を組み合わさて独特な物語を創り出したところ。
それぞれ単独では多くの作品に触れているプレイヤーにとっては想像しやすい内容だが、仮想世界内で各キャラそれぞれの違う人格を立ち絵もしっかり用意することが目くらましとなって予想がつきにくいようになったと思う。

後続になればなるほど先人達の物語により制限多くて大変と思うけど、まだまだ工夫次第では面白い作品は作れるんだなと思わしてくれた。


ネタバレなしには書かなかったが、もう一つだけ本作には大きな不満点がある。
「樺音」と「主人公」の交流と惹かれあう描写少なすぎるよ!!!!

テンポが大変良い本作だったので一気にプレイ出来たので一長一短とは思うのだけど、ここをもっっっっっっと掘り下げてくれよ!
もうくどいほどイチャラブにしてユーザーがダレるくらいにさ!!!
そうすることでギフトによるイジメ描写と最後の死体蹂躙が映えるというもの!!

ああ…ほんと勿体無い…。
ここがサラッとしていたせいで「樺音」と「主人公」に感情移入できずだった。
樺音がそこまで主人公に尽くす理由もちょっと弱い。
それでも最後の死体蹂躙はゾクゾクしたのだから、これで「樺音」の魅力がもっと描かれていれば、どれほどトラウマレベルシーンになったか。
もっと上げて落としてくれよ!!!!


妄想書く前に少しまとめ

■展開■
【1週目】姫市 天美
【2週目】フーカ・マリネット
【3週目】玖塚 あざみ子
【4週目】夛里耶 猶猶
【5週目】由芙院 御伽
【6週目】羽瀬 久次来&彬白 夜々萌
【7週目】四十九 筮
【8週目】木ノ葉まころ & 高梨子 &小鳥安楽村 晦
【9週目】木ノ葉まころ
【10週目】黒山羊
【11週目】全員で主人公の現実送還を後押し、下駄箱横の扉へ
【12週目】過去回想→現実



■導入文章■
――この世界は、楽園である。
――この世界は、花である。
――この世界は、仮面である。
――この世界は、シェルターである。
――この世界は、色彩である。
――この世界は、悪意である。
――この世界は、  である。



■キャラ関係■
主人格:0051:四十九 筮(つるし うらな)
ギフト:0052:羽瀬 久次来(はせ くじき)

主人格:0053:フーカ・マリネット         
ギフト:0054:姫市 天美(ひめじ あまみ)   

主人格:0057:木ノ葉まころ(きのは まころ)  
ギフト:0058:高梨子 小鳥(たかなし ことり)

主人格:0061:由芙院 御伽(ゆふいん おとぎ)
ギフト:0062:夛里耶 猶猶(たりや なおなお)

主人格:0085:玖塚 つつじ子(くつか つつじこ)
ギフト:0086:玖塚 あざみ子(くつか あざみこ)

0060:飯槻 メガ(いいづき めが)
0068:彬白 夜々萌(すぎしら ややも)
0070:叶深 霍(かなみ にわか)
0084:安楽村 晦(あらむら みそか)
0100:黒蝶沼 志依(こくちょうぬま しえ)

なし:屍(かばね)
9999:期招来 那由太(きまねき なゆた)


■箱の中身■
■1個目:右目
■2個目:右手
■3個目:性器
■4個目:皮膚(火傷)
■5個目:声帯
■6個目:樺音の首




<伏線&妄想を適当に>
■目パチ+口パク
まさかEDEN内では目パチ+口パクが無いのが伏線となるとは。
エロゲやっていれば目パチ+口パクが無い作品も多くあるのでそんなこと違和感にも感じなかったが、確かに現実でそんな人いたら異常だ。
それを逆手にとって現実世界に戻った演出として導入するとは見事。
しかも、その目パチ+口パクがすごい自然だった。
こうゆう作り込みに惚れる。


■行き先選択肢の中での記述について
たまに行き先を選んだ際に人間の凶暴性などの記述が始まる場合がある。
これらの記述については「ギフト」人格の説明
そして【11週目】のギフト達の独白に繋がる。


■木ノ葉まころのマイスプーン
・みんなでケーキを食べる際にフォークを使わず使用
・樺音に無理やり水浸し弁当を食わすイジメで使用
・樺音の右目くり抜き


■主人公がモテる理由
「テオドール・ベクトル」が原因。
ブルーメ・シンドローム患者同士は惹かれ合い、症状レベルが重いほど引き寄せる力が強まる。

プレイヤーからしたら特に序盤のキャラとの告白→即SEXに性急さを感じて違和感があったと思うが「テオドール・ベクトル」が原因ということで納得出来る。

2週目のつつじ子が自殺前に
「私…自殺するほど恋愛に夢中だったのかなぁ…?」
「誰かのために、何かのために、自分の命を引き換えにするほど…お人好しだったのかなぁ…?」
とも言っており、屍がその後に、「これでいいんだよね?」というつつじ子の問いに→「それでいいのよ」と言っているので操作している部分もあるのかとも思うが。

最初は「なんでここまで樺音のみを排除しようとするんだ?他のギフトとは主人公取り合うライバルながら協力しているのに。」と思ったが、そりゃ樺音は健常者だから惹かれ合う部分無しで排除されるか。


■姫市 天美の食べ残し
「前に皆でね、お食事会した事があって…」
「その時はさすがに全部食べ切れなかったんだ。
 でも捨てるのは勿体無いって話になって、それで…」
「あ、食べたのは私じゃなくてフーカなんだけど。
 …んー、でもこの場合は、私が食べたって方が合ってるかな。難しいよね、こういうのって」
→探している黒い箱の中身について問うた時の天美の回答
食べ残しとは「樺音の頭部」のこと。
 こんな序盤にかなりでかい伏線をさり気なく張っているとは。
 真実を知った後だと嫌悪感すごい。




◆姫市 天美の扱いについて
姫市天美だけギフトながら扱いが特殊だったように感じた。
【11週目】で主人公の現実送還を後押しする流れとなるが、その中で【1週目】に天美が渡した手紙が開けられ「あなたを想うこの気持ち、真実だって誓うよ」と記載あり。その後にギフト所持者達は首がない状態で登場。
 羽瀬 久次来、高梨子 小鳥、夛里耶 猶猶、玖塚 あざみ子のギフト達とは違い、なぜ姫市 天美の想いだけが描かれたのだろうか。
 

◆主犯格5人以外のキャラ達について
0060:飯槻 メガ(いいづき めが)
0068:彬白 夜々萌(すぎしら ややも)
0070:叶深 霍(かなみ にわか)
0084:安楽村 晦(あらむら みそか)
0100:黒蝶沼 志依(こくちょうぬま しえ)

番号的には偶数なので全員ギフトになる。
EdEnにいる被験者数人もログワールドに入れたと主任も言っているので、その被験者達のギフトだろうか。
夜々萌が黒山羊に殺されるシーンでは「あなたをデリートして、別の誰かを送り込むまで」と言われているので、替えがきくキャラという立ち位置であるとは思う。

しかし、夜々萌はSEXにより異常性が際立ったが、他キャラがいまいちパッとしない。
晦はエロシーンはあるが異常性はないが、主人格とギフトの関係性を把握している発言はエロシーン内にあり。

特筆すべきは黒蝶沼 志依でこのキャラだけはこの物語自体を俯瞰して見ていたように思う。100っていう番号も意味深だし何者なのだろうか。それか深読みしすぎか。

【8週目】で屍が不良達を撃退するが、その際不良女子Aが「牢獄行きは嫌だよおお」と言って現実の牢獄を認識しているので、このサブキャラ達もギフト?


◆黒山羊に殺された由芙院 御伽のダイイングメッセージ
「SEI」、531にも読めるし、135にも読める。
黒山羊はEDENを管理している主任が操作していると考えているが、結局何を示していたのか分からなかった…。
他の方の感想・考察に期待。



-2017/5/30追記-

妄想な気もするが、このメッセージを「5∈1」と解釈した。

初めの「S」は「5」としか見えなかった。

そこで作中で「5」という数字が大きな意味を持つのは何かと考えると、「箱の数=中身」である
■1個目:右目
■2個目:右手
■3個目:性器
■4個目:皮膚(火傷)
■5個目:声帯

このダイイングメッセージを見る頃には、5個の黒い箱を全て開けており、
残すは屋上での「6個目の箱=樺音の首」だけである。

ここでふと思い付いたのが、集合の記号である「∈」である。
形が「E」に似ているなと。

a ∈ A:「a は A の要素」「a は A に属する」を表す。

これを当てはめれば「5∈1」となり、「5は 1 の要素」「5は 1に属する」
または、「5∈I」となり、「5はI の要素」「5は Iに属する」

これから考えると、あのメッセージは、
「今まで開けた5つの箱内にあった部位・欠損は、一人の体に属するor要素」
「今まで開けた5つの箱内にあった部位・欠損は、I(私)=主人公の体に属するor要素」
を示唆したのかなと。



-2017/5/31追記-
ブログのコメントで「那由太の飛行機事故の135便」指摘を頂いた。
完全に失念してましたね…(白目

くるっと逆から読めば「135」
なんか「1」のかすれ具合から書き順逆な気もしてたが、サッと書けばおかしくはなかった。

ってことでやっぱシンプルにこれで確定かな。
少なくとも「∈」よりはよっぽど納得できるww

でも
・なぜ御伽の傍にだけこのメッセージを残した?他の3キャラでは駄目だったのか?
で変わらず疑問がある…。
あとこれは
・誰から主人公へのメッセージ?

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