2B鉛筆さんの「お嬢様と憐れな(こ)執事」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

全てにおいてミドルプライスのオトメ*ドメインに劣る
主人公が女装して女子高に通う展開は、エロゲとして別に珍しくもなんともないテンプレと言っても良いジャンル。
同ジャンルは個人的に”処女はお姉さまに恋してる”、”オトメ*ドメイン”に次いでプレイ三作目なのですが、BGM、グラフィック、テキスト全てにおいてミドルプライスで販売されたオトメ*ドメインに及ばない残念な作品。

勝っているのはゲーム解像度と攻略対象キャラが4人に加えハーレムルートが存在する程度で、人によってはここにミドルプライス作品との差額分の価値を見出せるかがひとつの分水嶺になるでしょう。
が、好みの問題も大きいとは言え、グラフィックの塗りやデッサン力においても目に付く部分が非常に多く(これについてはオトメ*ドメインがミドルプライス作品とは思えない拘りを見せたせいで私の見る目が厳しくなった可能性もある)、シナリオプロットやテキストの質も決して良いとは言い難い。

なにより問題なのは、テキストで見るヒロインたちが、そのミュータントかと思える程の巨大な胸(個人的には気持ち悪いレベル。好みもあるので点数には反映していない)とは裏腹に、恐ろしく平面的で魅力に欠けるところ。
それぞれに強烈な個性がひとつ、あるにはあるがただそれだけでスタートからラストまで延々、小さくワンパターンな展開を何度も何度も繰り返して終わる為、ゲーム初期に抱いたヒロインの印象そのまま一切変化せずにフィナーレを迎えてしまう。
何せヒロインの主人公に対する感情の変化や意外性、成長など、プレイヤーがヒロインに徐々に惹かれるようなギミックがこのシナリオには一切ない。
そういう展開が一番作りやすかったであろう水萌ルートですら、自分の意思を他人に左右されないようになるといった変化は起こることはなく、主人公の親父の力で押し切ってもらうという悲しい展開で、水萌自身の成長などは一切ないままエンディングへ直行してしまう。このルートで主人公の親父が突然見せた子供に対するまともな価値観は、本ゲーム中唯一意外性のある演出でした。何故この意外性をヒロイン達に持たせることができなかったのか。

大抵の場合、攻略できないからこそ攻略対象にして欲しかったと思う脇役だけど、この作品に限っては「この子が恋愛したらどういう仕草や態度を見せてくれるのか。どう変化していくのか」という興味をメインヒロインのシナリオがまったく満たしてくれない為、御上野咲良と小山内虎子のルートが無いのが残念を通り越して致命的です。

当たり前の話だけど変化がなければ人は飽きるもので、結果として最後までテキストを追うモチベーションは維持できず、すぐにスキップを多様するようになり、話の要点だけ見てCG回収という作業を経て二度と開かなくなるゲームになる可能性が高いでしょう。


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