tkktさんの「ロスト・エコーズ」の感想

ネタバレ感想を見たくない場合、文字を背景色に設定することが可能です。 → 設定変更

**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

立花道雪の娘・誾千代の半生と宿業+学園モノという異色作。北九州の戦史や所縁の人物についてシッカリ調べられている……というより元々そこら辺が好きだったから物語(エロゲ)にしてみたって所でしょうか。
グラフィック(14/20)
 立ち絵ミスが多い。複数原画の違和感が強い。背景は美麗。総合するとこれくらいの点数です。まあ複数原画に関しては、確かどなたか体調不良でバタバタして作業分担が狂ったみたいな経緯があったと記憶しているのであまり言いたくはないですが。背景は過去・現在ともに良い仕事でした。お話が入り組んでいるので図解でサポートしてくれてたら、もう少し加点できたかな。


ストーリー(33/50)
 既述の通り、題材に合わせて取材したというより、好きなものを物語にしたって感じの印象を受けます。熱は感じるんだよね、そういった同人的な。荒削りでもそういう熱量のある作品が好きって方は気に入るかもしれませんね。ただやっぱガッツリ売れるタイプではなく、埋もれるタイプだと思います。遺構発掘するゲームが地中に埋もれるってのも皮肉が効きすぎてて笑えないですが。そしてまあ僕の評価ですが、クッソ微妙な点数つけている事からも察していただきたいですが、所々で光るモノがあり、「おっ!」となることもあったけど、総合的に見ると複雑すぎて分かりにくいし、読んでて疲れたってのが忌憚ない感想です。
 過去A・過去Bみたいなのが出てきて、しかもパラレルワールドではなくキチンと最終的には一つに収束するという事で、けど改変結果を受けて修正された現在でも人によって修正前の記憶が残ってたり、残ってなかったり、後から消えたりと……まあややこしい。上の項目で図解が欲しかったと書きましたが、ホント切に。過去改変について、Aさんには話したけど、Bさんにはまだ。Bさんに話したけど、修正が働いてAさんは忘れちゃった。うん、もういいよ(笑)ってなる。整合性考えすぎずに、ある程度フィーリングで読むのが吉ですかね。しかも酷いことに、こんだけ面倒な話をしてるのに、バックログ機能が死んでるっていう。次回起動時は前回分はリセットされるという最近のエロゲではとんと見掛けなくなった不親切仕様。コイツのせいで、次回起動時にすぐに前回の話を思い出せるような箇所でやめなくちゃ(使命感)となって、どんどんプレイ自体億劫に。
 続いて、構成上の欠点について書きます。このゲームは結佳ルート以外は共通の最後で彼女の救済が完了し、物語上のクライマックスがここで来ちゃうんですよね。最終目標がここで終わっちゃうんですよ。まあ……弛緩しますよね。実際この救済が成るまでが今作で一番面白かったですから。主人公も格好良かったし、戦国の世に生きる人々の生き様も(特に高橋氏の凄絶な討ち死には漢すぎます)垣間見えたり、よくこんな上手く書いたよなと感心しきりでした。故にここ終わったらテンション的には消化試合的な感じになっちゃいますよね。それでもまだロック無しの三人娘のルートはマシでした。前世と絡めて独自な展開を見せてくれましたので。ちょっと脇に逸れますが、三人娘のルート感想を挟みましょうかね。
 雛緒は結構スピリチュアルなお話で、同一魂同一存在という人間離れした認識が焦点。彼女の魂が半神であるがために起こる認識でした。通常人間は記憶や意識の連続性を以って同一存在と認識すると思うんです。今朝食べたモノを思い出せない、はたまた自分の名前を思い出せないとなると「俺は一体だれだ?」と恐慌に陥りますから。ただこのルートでは現在の雛緒と400年前の武緒とを同一存在と認識してしまう。神様モノってエロゲでも結構あるけど、こういうのは結構珍しいと思う。主人公も同一視してしまいながらも、不誠実(浮気)なのではと悩む場面もありますしね。ただ雛緒自身のアホさも手伝って深刻にはなりませんでしたが。
 琥珀の話は色々と仕掛けがあって面白かったですね。処女膜トリックは久しぶりに見た気がします。未だ揺らぎが収まっておらず、確定していないとは言え、仮にも現状はぶっ殺されているワケだから、現在でももう少し存在が不安定でも良いと思います。眠りが異常に深いという所で表現しているんでしょうが、正直弱いし、ややライターの都合と言うか恣意的な感じを受けます。
 晶穂はあんまり覚えてないっす。結佳と琥珀を合わせたようなお話で、さして新鮮味が無かったかと。過去に取り残されるバッドエンドが一番エグかったけど、本番セックスしたらアウトっていうなら誾千代はどうなるんだよ?と。ここも少々ライターのご都合を感じます。神様サイドの合否がガバガバ。まあ神様モノはご都合主義とは切っても切れないから、ある程度はしゃーなしですが。
 さて、ようやっと構成の話に戻りましょうか。
 三人娘が終わると、結佳ルートが解放されます。どういうお話になるのかと思えば、救済物語を別角度からやり直し。えー。確かに一番の盛り上がり所だし、救われる張本人だし、気持ちは分かるが、もうソレ見たぜ? 俺の中では終わった話だよ。しかも今回は千羽耶が存命の間から、もう無理って話になります。先に見たヤツは一度失敗した後もその更に過去へ飛んでどうにか出来ますので明らかに無理やり難易度上がってます。納得しがたい。ただシステム画面でナイトメアモードを選んで鬼畜ニューゲームをやらされているみたい。ゾンビガンアクションなら好きな人も居るでしょうが、ノベルゲーでやられた際の徒労感よ。クライマックスを先に見せちゃった弊害、構成上の欠点の最たるヤツです。まあまあグダグダですよ、誾千代が現代に来た際のリアクションが可愛いだけ。
 そしてオーラスの卯実ルートは輪をかけて酷くなる。やることないからね、もう。消えた卯実を救済しなきゃって話だけど、結佳ルートでしか消えないから(コレやるなら全ルートで消えないと)あんまモチベ無いし。救った後は本格的に何も無く、ただのヤリルート。もうヤルだけなら割り切ってハーレムエッチ作っても良かったんじゃ?
 という感じでね、共通の最後までが上り調子で後は駆け降りるのみ。本来盛り上がりの頂点にあるべきトゥルー形式のルート二つが、滑り台の一番下。近所のガキが砂盛って悪戯してる所。結局ややこしい話で疲れるし読後感も悪いんだよねー。過去で奔走してた辺りはマジで輝いてたんだけど……勿体ない。


エロ(17/20)
 思いの外よかったです。卯実が四回で他が五回ずつ。登録枠には無い微エッチイベントみたいなのもあって割かし頑張ってたと思います。下着エッチに並々ならぬ執念があるらしく、全員に複数種類用意されています。けど何より僕が昂ったのは、過去の本物の女武将とエッチできる事。時空を飛び越えた無責任中出しとか優勝する。


音楽(9/10)
 ボーカル曲は沢山。一番好きなのはOP曲。壮大で、いかにも何か始まりそうって感じでワクワクする感じ。そしてBGMもかなり良質。現代編のも良いけど、過去編は更に素晴らしい。「古に纏いし衣」と「勇壮たる姫君」が特にお気に入り。


合計(73/100)

長文感想へのレスを書くには
 ・ユーザーIDを有している
 ・COOKIEが有効である
 ・COOKIEを有効にした状態でログインしたことがある
 ・5つ以上一言コメントを書いている
 ・長文感想を書いたユーザーが長文感想へのレスを許可している
の5つの条件を満たしている必要があります。

コメントデータ

このコメントはだいたい629回くらい参照されています。