gggrrrさんの「リズベルルの魔 5+6」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

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そろそろ本格的に物語が動きそうな雰囲気の中、嵐の前の静けさといった感じの5章と6章。私は特に6章の主人公グレンのキャラクターが好きです。
ほんとうの物語シリーズ3弾。物語の伏線が目立ってきて、世界全体に迫る危機が表面化しつつあるのを感じるも、それに気づいているのはメインキャラクターのなかではシズマだけという状態。やはり一番主人公的な「世界の危機に対しての行動」をしてるのが、1章では敵のように見せかけていたシズマというのが何とも言えないこの感じ。いや、私はシズマが大好きですが。


5章 想いの行方

主人公は、このシリーズ通してのヒロイン、リズベルル。彼女がメインということで、今回は恋愛重視な話の展開。新キャラのレイルはノルアードと旧知で、様々なすれ違いでリズベルルはノルアードとレイルが恋人であり婚約していると勘違いしてしまう。そしてリズベルルの感情が不安定になったがゆえに、彼女の守り手のような存在であるヴィルフォーナが顕現しなくなります。ネムリーの見立てでは、本来ジェラダンの守護鎧であるヴィルフォーナがリズベルルの意思で封印操作できるのは、現在過去未来を内包する「球」の魔の力で動くヴィルフォーナは、その確定した「未来」を縁にリズベルルに従っている、つまりは将来リズベルルはノルアードと結婚し、ジェラダンの剣主に連なるものであるからこそだと仮定しており、今回の件でその未来が揺らいだから、ヴィルフォーナが不安定になったと察しています。そしてそれは正解です。この勘違いが解かれた瞬間ヴィルフォーナは再顕現し、騒動は鎮静しました。

その勘違いを正したのは、なんとレイルは男性であったという事実。立ち絵からは女性にしか見えません。確かに胸はありませんが、この作品に登場する女性のほとんどがひんにゅ… スレンダーなほっそりとした体型だったので、レイルもそうだと思いました。しかし、同じく新キャラのコルネリーは珍しく(失礼)豊満な肉体の持ち主で、その胸のラインもくっきりと浮かんでいました、これはプレイヤーへのヒントだったりしたのでしょうか? 私もまさか男だとは思いませんでした。年の近い叔母さんだとばかり…

主人公たちがそんなメロドラマを繰り広げてるころ、シズマは聖域と呼ばれる森を一人探検し、「導くもの」と呼ばれる存在である幻獣オリンに出会い、今エンダージェンに起ころうとしている厄災の存在を知り、今までエンダージェンを守ってきた「王のシステム」がすでに停止していることもオリンから教わります。そしてその厄災に立ち向かうことをオリンと約束し、その準備のために奔走していきます。

 エンダージェンの成り立ち、古代の次元跳躍船、封印されている外なるモノ、竜の試練の真実…、それらをシズマは理解していきます。

……本当に、彼が主人公のようですね。実際、それぞれの街の問題を解決するのはリズベルルやジンですが、世界全体に起ころうとしてる未曾有の危機に備えているのはシズマです。影の主人公、というところでしょうか。

この章でリズベルルは子供から大人になっていきます。それは精神面のことであり、肉体面のことでもあります。彼女が命を宿す母になる準備ができた、大人の女性へと変わろうとしているのが、この5章でした。

一方で、ヴィルフォーナが出なくなったことで、相棒を失い、自分の存在意義が揺らい少しだけ自棄になっていたジンでしたが、それを叱咤し、目を覚まさせたのが、彼に想いを寄せているメフィーユ…… ではなく、世界の危機を知り、それに奔走している親友のシズマでした。ジン、君ほんとうに恋愛フラグ立たないね。

しかし、このジンとシズマの会話はとても長年の親友という感じで好きです。




第6章 彼方の白影


この6章と前の5章とで、多少の年月が経ってます。リズベルルとネムリーの立ち絵が大人っぽくなってるのが印象的です。すでに成人してるキャラの立ち絵は変わりませんけどね。

この章の主人公はレアンドルのくじら工房の若き親方、グレンです。彼は父親の代から追いかけている、大結界の向こうに泳ぐ「くじら」を捕獲すべく、飛行型弦奏鎧を制作している技術者です。性格は根っからの職人とも言うべきで、興味ないことはとことん興味なく、技術的なことに関しては目を輝かせます。しかし、何よりも彼が燃えているのは「くじら」の捕獲であり、そのために弦奏鎧「ニールギガス」の完成と飛行実験に時間と情熱を注いでいます。

そんな彼に恋してるのが、幼馴染であり、レアンドルの剣主の娘ナーギア。彼女はラノベのツンデレ系の幼馴染の手本のように、彼に悪態を付きながらも世話を焼いています。ですが当のグレンはそんなナーギアには特に関心なく、ひたすらにニールギガスに向き合う日々。グレンのほうはラノベの主人公からは外れてますね。恋愛に関心なく、夢に向かって技術を磨くのが彼の日常です。

作中でわかるのですが、グレンとナーギアは異母兄妹です。レアンドルの剣主は代々女性であり、剣主としての責務を専念できるよう、レアンドルの剣主は結ばれる相手を自由に選ぶことができます。その際、相手との関係は度外視されます。例え相手との年齢が離れすぎていようと、すでに既婚者だろうと、肉親であろうと、問題にはなりません。

私は、これは非常に合理的なシステムであると思いました。街の統治という政治的な事柄において求められるのは理性に基づいた行動です。しかし、恋愛というものはその理性と対局にある情動によって生まれるもの。この情動が政治・統治というものと混じりあったとき、生まれるのは混乱だけです。また女性というのは男性よりも情深いものですから、情動による感情の振れ幅も男性より大きい。これは剣主という立場から見れば妨げにしかならないので、恋した相手とは必ず結ばれるというシステムは実に良い。恋というものは、妨害があれば一層に燃え上がるものですが、必ず手に入れれるとわかっていると、案外感情が動かないものです。

なので、ナーギアとグレンが異母兄妹であろうとも、将来剣主となったナーギアが望めば、グレンと結ばれることは出来るのです。そしてグレンはナーギアのことを恋愛対象とは見てないにしろ、大事には思ってるので、2人の関係はこのままでいるのでしょう。そしてこのままでいるのが最上なのだと思います。

グレンが追っていた「くじら」は、エンダージェンでは「とほうもなく大きいもの」を意味しています。この世界は海がないので、哺乳類の鯨は存在しません。なので想像上の生き物扱いとなっています。そしてこの「くしら」の正体は古代兵器である戦艦「月の船」ことフェヴルートー。対になってる「太陽の船」ソルエイデイルの存在がシズマが確認し、そのコンダクターたるエルデイルとも接触してるので、この予想はすぐに建てられました。そして7章にて、グレンは完成したニールギガスによってフェヴルートーに降り立ち、「月の舟」の入手を成功させます。ひとつの目標を果たしてグレンはそれで満足する事なく、今度はそれぞれの船に搭載せれていた古代の技術に目を輝かせ、次のことに着手します。まったく、根っからの職人気質ですね。ナーギアも大変です。


この6章でシズマたち王の使者たちの活動も本格的になり、いよいよ物語も佳境という面を迎えます。

ちなみにリズベルルたちの周囲ではとくに大きな出来事はなし。ほんとうにシズマが主人公の行動してるなぁとしみじみ。

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