エストさんの「アマツツミ」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

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神としての倫理/人としての倫理
「神」たる誠が「人」になる過程がうまく描かれており結構高評価な作品ではあるのですが、荒がかなり目立ったのが残念な印象です。
項目ごとに感じたことをつらつらと。

<主人公の性格について>
人によって主人公の性格を不愉快に感じる方もいたようですが、私にはあの性格は誠が「神」として人とは異なる倫理、世界に生きていることを表すいい表現であると感じました。
(おそらく設定の元ネタは日本神話だとは思うのですが、)誠の初期の複数人と関係を結ぶことにためらいのない姿、織部家を騙し家族関係に割り込む姿はギリシャ神話の主神ゼウスを彷彿とさせ、あぁこの主人公は神様なんだなと強く実感させられましたね。
誠にとって下界の人間は人でしかなく自身と対等の存在ではないということですかね。
そんな「神」として生きてきた誠が、人との交流を経て天津罪を理解し、「人」になるというのが本作の本筋であったと思うので、主人公の性格は「神」と「人」を対置させるいい装置として働いているのかなと(ま、誠を「人」にするならほたる√で愛人関係だけじゃなくて家族関係も直せよと思いますけどね)

しかし、誠の性格描写を手放しに褒められるほど上手く書いたのかと言われればそうでもなくて、サブライターの書いたルート(響子、愛√)では矛盾も散見され残念でした。特に愛√では誠と同じ里で育ったはずの愛の倫理観が誠と違いすぎてかなり違和感を感じる事に。
誠と愛の里は一夫一婦制を採用していて、だからこそ愛は嫉妬に狂う事になったのですが、そんな男女一組が基本で一人の夫と一人の妻に育てられた誠の倫理観があんなエロオープンになるとは思えないんですよね。
限界集落チックで「血」の繋がりを重んじる里が一夫一婦制ってのもかなり違和感あるし、誠の人としての背景設計はもう少し丁寧にするべきだったと思います。

<お話し回り全般について>
上記でも軽く触れましたがサブライターの書いたところが微妙なのが本当に残念でした。
特にまた愛√なのですが、愛の感情の動きが滅茶苦茶に感じられたのが本当にしんどかった。

誠がこころを抱いた事で嫉妬して、主人公への独占欲から誠を二人だけの世界に閉じ込めた愛が、流行り病を持ち込んだ自責から希の代わりに「誠の幸せだけ」を願っていたと言ったシーンはしらじらし過ぎてホント酷かったと思う。独占欲と他者愛って正反対の感情だと思うんですけどね。感動シーンなはずなのに愛の独白は自分の独占欲を都合よく飾る建前にしか聞こえなくて、それに必死に対応する誠もなんか滑稽にしか見えませんでした。
「恋塚愛として幸せになっていいんだ」って最初から誠を側において自分の幸せしか見てないだろと。愛の言霊が原因で病が流行ったって、原因として間接的すぎるし自分から悲劇のヒロインやってるようにしか見えません。
申し訳程度に誠が外の世界に情を感じすぎないように、外の出来事に心を痛めて不幸にならないようにって建前はありましたが、誠は言霊を封じて人として生きる道も当然あるんだし、愛の言う「誠の幸せ」って「私がそばで幸せにしてあげる誠の幸せ」でしかないんですよね。

そんな誠スキーの愛がラストでは許嫁関係解消をさらっと認めるし、お前は情緒不安定か。
愛が嫉妬に狂うのは凄い神らしくて面白くなりそうな展開だったのに本当にシナリオが残念でした。
私は未だにこのルートの書きたかった事が理解出来てないと思うので解説が欲しいレベルです‥‥

<総評>
総評として、どこまで原案に罪があったか知りませんがサブライター部分が酷い。メインライターさんが全部書けば傑作も見えたのに本当に惜しい作品だなと感じました。けなしてばかりですがこころ√とほたる√は良かったし涙ぐむ展開見せてくれたので満足度は高いんですけどね。

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