cyokin10wさんの「嫁探しが捗りすぎてヤバい。」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

テンプレ萌えゲと思って手を出すと、案外ちゃんとした設定と丁寧な『可愛い!』描写に、いい意味で面食らうことになるのがHulotte作品の長所。前作に比べると、ワタクシの性的嗜好や萌えの好みからはズレてしまいましたが、それでも充分にヒロインみんなを可愛いと思える、良質な萌えエロ作品だと思います。


萌えの瞬間最大風速(?)よりも
ちょっとずつ可愛い仕草や表情、行動を積み重ねて女の子の魅力を創り上げていくのが、Hulotte流の萌えの特徴です。

例えば共通√で、菜々華の誘惑を目の当たりにして、主人公の腕をギュッと掴み直す瀬里香
例えば美穂乃√で、大輝と付き合うことになってはしゃいで即興の歌を歌いながらお弁当を作る美穂乃
例えば菜々華√で、菜々華のことを頼まれて、一瞬泣きそうな表情を浮かべる希里乃

こういうちょっとした描写がHulloteはとても上手。

それ故に、作品全体(の物語)が後半へ進めば進むほど女の子は可愛く、魅力的になっていきます。

大きなイベントに頼らず、普段の彼女達の言動で可愛さを表現し、感情移入させてくれる。
結果、押し付けがましさを感じることなく、ごく自然と、ヒロイン達の『可愛い!』を受け取ることが出来るのです。


ただ今回は、そういう積み重ねが重要ということが原因で
一番最初に攻略することに決まってる甘夏と、箸休め的な内容の美穂乃は割を食った感はありました。
この二人の、特に美穂乃の魅力が増していくのは、瀬里香√辺りからと言ってよく
そういう意味では、序盤の、特に付き合う女の子を決めるまでの流れ(共通√)の短さはマイナスになっています。

まだ可愛いの積み重ねが足りていない序盤では、ある程度大きなイベントでキャラの可愛さを印象付ける必要があったのではないでしょうか。

それもないまま(強いて言えば淫夢ですが、あれは跳躍し過ぎ)、ヒロイン達が個性を発揮しきれていない時点で
嫁を選べと選択肢が出てきてしまうのは、少々残念で、もったいないなぁと思ったりしました。


物語的なピークは、八神三姉妹の〆に当たる瀬里香√(美穂乃より後にやりましょう!)と
色々設定のネタバレを詰め込む、実質メインに当たる希里乃√。

特に瀬里香√は個人的に今作の白眉。

正直イマイチだと思っていた甘夏√と美穂乃√の後に、まさか『可愛い!』だけでなく読み応えのある√が来るとは思いもよらず。

実は約束の女の子は瀬里香だった!(希里乃だとばっかり思ってました)という驚きの部分ももちろんですが
何よりも、他のヒロインをキチンと振る描写があったのが素晴らしい。

こういった、主人公モテモテのハーレム系な作品って
主人公が特定のヒロインと付き合い始めた後、他の(主人公の事を好きだったはずの)ヒロイン達がやけに物分かりよく祝福してくれるものですが
ワタクシはそこに違和感を感じ続けていました。

好きだったんでしょう?
悔しくないの?
悲しくないの?
それとも無理な笑顔の裏で泣いてるの?

そんな釈然としない想いに答えてくれたのが、今回の、選ばれなかったヒロインを振る描写だったのです。

分からない振りして強がって、でも涙がこぼれてしまう甘夏
そんな甘夏の頭をなでながら、瞳に涙を溜めつつ、従容と受け入れる美穂乃
そしてそんな二人を唇を引き結びながら見つめ、決して涙を流さない、瀬里香

姉妹それぞれの態度・反応
そしてそれを表現する表情・声音

グッと胸が締め付けられるとても苦しく、切ない一幕。

『振って! 振って! 振りまくる! ADV』などと号し
ヒロインを振る描写に力を入れた前作『妹のおかげでモテすぎてヤバい。』 の長所を見事に引き継いだ
シナリオゲーでも滅多にお目にかかれない、素晴らしい場面でした。

このシーン以降、八神三姉妹が愛おしくてしょうがなかったです。





話が進めば進むほどに積み重なるヒロインの魅力。
その魅力が積み重なるほどにエロく感じていく豊富なHシーン。
そして少しずつ謎が明らかになっていくシナリオの妙。


良質な萌えエロを提供してくれる、魅力溢れる一本でした。
















♪♪♪蛇足♪♪♪



・【美穂乃】「男の子って、変にカッコつけたがるとこあるから」
 【瀬里香】「駄目。カッコ悪いところも全部、きちんと見せて」

 問題が発生し、大輝がそれを一人で背負い込もうとした時の、この科白。
 
 あまつさえ、空回る大輝をカッコ悪いと断じ、この作品のヒロイン達は主人公の隣に並んで歩こうとします。
 たまには助けたり、助けられたりもあるだろうけど、対等な関係として、そばに居てくれる。

 素敵な娘達だなぁ、素敵な関係だなぁ、と思うのです。

 単なる萌えキャラに留まらない、Hulotteヒロインの魅力が、こんな科白に詰まっています。



・案外細かいところまで伏線回収してくる丁寧さ。
 希里乃がマモに天使呼びされるのを嫌がるのは何故かとか。

 それぞれのヒロインの名前の元ネタを開陳し始めた時には笑いましたが
 要は大国主命(おおくにぬしのみこと)の国造り神話からなんですね。

 前作の事を考えても、メインライターさんはそっち方面に強い方なのでしょう。



・システムは痒い所に手が届きすぎ。
 キャラの声が重なるところで、キャラ別に音声再生できるのは地味に楽しくてGOOD!

 イベントCGのカメラワークを固定出来たり
 中出し外出し選択を固定出来たり
 射精カウントダウンがあったり
 当然のごとく存在するBGVだったり
 
 とにかく抜き方面のシステムの充実っぷりにはお世話になりました。
 他のブランドも是非実装してもらいたいです。
 
 何だかCUBEのシステムそっくりでしたが、同じCUFFS系列でしたっけ?



・発売前感想に書いたおっぱい詐欺(スリーサイズの数字から想像するよりおっぱいがデカい!)についてはOUT!
 特にCGでおっぱいの大きさを書き分ける気はあまり無かったのだろうと思われます。
 
 貧乳設定のキャラのおっぱいまで増量される辺り、流行に乗ってデカくしときゃいいだろ感丸出しで減点対象(-1点)。

 フェチゲーじゃないんだから、大中小、皆揃ってるのがいいのです(力説)。
 そしてそれが揃っていると、ホームページに載せた数字で表明しているのだから、出来れば期待を裏切らないでほしかったです。



・Hシーンはねちっこい割に丁寧さを欠いた印象。
 CG変えずに2回戦へ行かれても……
 
 差分についても、前回素晴らしかった初Hシーンでの、一枚一枚丁寧に脱がす差分をサボっていてガッカリ。
 最近ここで丁寧に差分を準備するブランドはほとんど絶滅危惧種状態なので
 他との違いを出せていた、強みの部分だったのに。

 ただ相変わらずHシーンの表情は素晴らしい(除サブヒロイン)。
 興奮と快感と幸福感で感極まった涙を流す彼女達の表情は、エロ美しくて(?)大好き。

 ホント、Hulotteヒロインの涙顔は魅力的だなぁと、うっとり眺めておりました。



・中の人は、皆さん素晴らしく
 特に好きな声優さん1.2位を争う、沢澤砂羽さんと二葉みんとさんのお二方が良いポジションで出演されていて大満足。

 ただ今回印象に残った演技は、美穂乃姉役の美月さん。
 姉キャラのイメージの無い方でしたが(ワタクシが知らないだけかな?)すごくハマっていてびっくり。
 
 美穂乃姉本人は、どちらかいうと脇で輝くようなキャラで、シナリオも割を食っていた感がありましたが
 彼女が画面内にいる時に、そこはかとなく感じた安心感・安定感のようなものは、美月さんの演技力の賜物でしょう。
 
 ああ、美穂乃姉に甘やかされてホッとしたい…………



・恋する女の子は可愛い。
 恋に一生懸命な女の子はもっと可愛い。

 それを証明してくれたのが前作『モテヤバ』でしたが
 今作はその境地には達せず。

 ヒロイン達はいつの間にか大輝を好きになり
 特に苦労もせず、大輝の愛情を勝ち取ってしまいます。

 そのせいもあって特に序盤は、ヒロインに感情移入が出来ずに困惑してしまいました。

 前作では、付き合うまでの描写が少ない事の理由付けが出来ていましたが
 今作ではその理由付けはありませんでした。
 である以上、もっとキチンと恋に落ちていく過程を描くべきで
 その辺りが、今後のHulotteの課題かなと思います。










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