マルセルさんの「スクランブル・ラバーズ」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

スクランブル・ラバーズとは実に作品内容とよくあった適切なタイトルだとおもう。まずスクランブルなのは各キャラルート毎に変わる各視点と物語のありようだ。棗ルートは基本主人公視点中心の「初恋」に相応しい、お互いの気持を確かめ合うドキドキ感が語られ、更紗ルートでは初っ端から更紗の一目惚れと籠絡意思が更紗視点でネタバレされたのち、しかし以降は主人公中心視点に戻り、更紗の天然気味なお上品エロ発言にドキドキするようなソフトM御用達シナリオへと逸れていき、桜子ルートでは桜子視点のドキドキだけが伝わってくるようなお話になって、優衣ルートでは主人公視点と優衣視点が双子のように分割され、お互いに思い合う気持が日常の中でゆっくりと語られていく。ただ、中心となる共通イベントやテーマ変奏によって各ルートはゆるく結ばれており、いい意味で萌えゲらしい夏時間が、全ルートの不器用な恋人たちから涼しげに伝わってくる良作である。
・総CG枚数(差分無し)66枚 総回想数17枠

・キャラ別CG(エロCG)&回想数

桜子  16枚(10) 4回
棗   16枚(8) 5回 
更紗  15枚(8) 4回
優衣  17枚(8) 4回 
その他 2枚

(備考:その他は全員集合的CG。ハナさんは攻略出来ませんよ?あと全キャラにパイズリエロ甘美)

簡単な説明:クリック数つーのは、既読スキップオン+テキスト速度ノーウェイト環境下で計った、ゲーム開始時から作品を終えるまで各シナリオ毎のクリックの合計回数のこと。

(1)初回プレイ時の「共通」+「個別」のシナリオの総容量が分かる
(2)2周目以降の、共通シナリオを除いた個別シナリオの総容量が分かる。

(ゆえに、一周目のヒロインルートはクリ数が多く、二周目以降はたぶん半減するが、一周目の「個別ルート」が他よりも長いというわけではないので注意)

(3)エロテキストのクリ数と。それを含んだ全シナリオのクリ数を比較すれば、両者の割合もある程度はわかる。
(4)テキスト速度の環境さえ同じなら、プレイ時間と違ってユーザーによる計測誤差は少ない。

といった四点が指標として役に立つとバッチャが言っていたような気がしないでもない。

(5)BCは主人公とヒロインが恋人になる前までのクリック数で、ACは恋人になったあとのクリック数ね。
「その恋人になった「まえ/あと」ってどう定義するの?というのはなかなかにむずかしい話であるが、大抵のエロゲには告白CGなるものがありますからそこを基準にします
そういうCGがなかったり、なんかズルズルだらしない感じでずっこんばっこんなシナリオの場合は、まぁ僕がテキトーに判断しますが、その場合は「?AC6992」みたいに?をつけまつ。
そういや「誰とも付き合わないシナリオ」っていうのもあらわな。そう言う場合は特にACとかBCとかは書きません。


1周目 棗  「13562」 (共通ルート込み)BC8667 AC4895
2周目 桜子 「10908」  BC5633 AC5257
3周目 更紗 「10303」  BC4877 AC5466
4周目 優衣 「10700」  BC7443 AC3257




・各キャラのHシーンのクリック数

棗   1:336 2:189 3:342 4:189 5:389 
桜子 1:391 2:327 3:331 4:436
更紗 1:406 2:435 3:485 4:386
優衣 1:226 2:305 3:275 4:265



☆作品の大まかな評価。

簡単な説明:これはもうそのまんまですな。一応Z~SSSまでの評価基準が存在するらしいのですが、大抵はC~Aの間に収まっているようです。
「C」がだいたい「やってもやらなくても別にいいんじゃね」。「B」が「やればけっこう面白いんじゃね」。Aが「やってないヤツは人生つまないんじゃね」。
といったかんじになっております。あと「全体評価」っていうのは、その項目における「作品全体」から感じる何となく駄目だとかイイとかそういう評価です。
あと、これは当たり前すぎて却って説明しにくいものですけど、僕の定義による「シナリオ評価」ってヤツは「感動させなきゃダメ」とか「深いテーマが無きゃダメ」とか、
そういうヤツではなくて、基本的には「その作品が目指していると思われるものが、どれくらい達成されているか?」というような「完成度」評価に近いものかも知れません。
ですから、原理的には抜きゲであろうと萌えゲであろうとシナリオゲであろうとも、その作品が目指しているものが完成されていると判断すれば、シナリオ評価は高くなるって話です。

・シナリオ評価

棗    B+
桜子   B
更紗   B+
優衣   B+
全体評価 B+
   
・エロ評価

棗    B+
桜子   B
更紗   A-
優衣   B
全体評価 B+
   
   

・イチャラブ評価

棗    B+
桜子   B
更紗   A-
優衣   B+
全体評価 B+
   
   
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☆シナリオについて


このゲームの体験版のやり終えた僕の脳裏に浮かんだ感想が「萌えゲらしい萌えゲだなぁ」という陳腐なものだったわけだが、こうして本編をやり終えていざレビューを書かんとしている僕の脳裏に最初に浮かぶ言葉も先と同じ「萌えゲらしい萌えゲだなぁ」ではあった。。

もちろん、萌えゲらしい萌えゲといったところで、その萌えゲとは何ぞやと考えたら「何となく色んな個々の萌えゲ要素が集まっているような作品」くらいの定義しかないわけで、その曖昧な定義にさらに「らしい」と強化を加えたところで、さして確定的な意味は生まれないだろう。無理矢理に先の言葉を解釈するならば、その萌えゲ的な要素を普通の萌えゲよりも強烈にぶち込んだ作品とか、はたまたそういう要素をメタ的にコメディにしたり自覚的物語にするような作品とも取れるかもしれないが、少なくともこの作品はそう言う作品ではない。

その「萌えゲらしい萌えゲだなぁ」感覚というのは、体験版で言えばこういうモノだろう。まず登場人物たちは全員「転校生」という設定であるのに、主人公は半年前に転校してきてもう既に学校に馴染んでいるというプロローグ……まぁコレは主人公のプロフィールなんざロクに見ないボクが悪いのであるが、その数分後には次から次にヒロインに「バッタリ会う」だけではなく、主人公のイケメン的善意行動によって、もう開始直後から作品内で言えば一日目から「友達」状態になっているような速攻っぷり。んでも「転校生」設定をわりと強調していたくらいだから、ヒロイン転校から何か新しい物語があるのでは……と思っていたら、ヒロイン達は桜子を除いてわりと素直に一日で学校に溶け込んでしまい、もうその日から双子妹の優衣ちゃんが「初恋協定」なるものを立ち上げ、ヒロイン達は(色々な思惑はあるものの)そこにノリノリで参加してしまう始末。その初恋協定とは……


:活動内容はキチンと報告すること
:やりたいことは何でもやってみること
:抜け駆けはしないこと(色んな意味で)
:状況に進展があった場合は包み隠さず洗いざらい吐くこと
:誰かが目標達成したら、みんなで祝福すること


とOHPの粗筋紹介にも書かれている、これまたシナリオ的に重要っぽいルールなんだが、まぁアッサリとネタバレしてしまうと、別にヒロイン達が上のルールを破るわけではないにせよ、上のルール自体が各ヒロインの個別ルートにおいて何か重要なキーワードになるわけでもなく、こうした部分が実に「萌えゲらしい萌えゲだなぁ」と感じるわけだ。

それを別の言葉で論理的に言い換えるならば「萌えゲ以外では作品の中心になりそうな要素や伏線が、その作品が描写したいヒロインや主人公との関係性のために、基本的に無視というかあまり拘っていない」とでも言えるだろうか。この作品で言えば「全ヒロインが転校生」という要素は、その学校に慣れるまでのヒロインの様子を通じて、例えばそこから主人公に対する好意なり、またはヒロインルートの伏線を語るなり、少しずつ他転校生ヒロインと知り合っていくことなりするような、他エロゲとはちょっと変わった展開がありそうなものだとは多かれ少なかれ予想はしそうだけど、そこらへんの処理は基本的に他エロゲーと全くおなじなわけだ。「恋愛協定」もわざわざルールとして明確化する以上、むろんこれで厨二病屁理屈燃えバトルが展開するとは思えないけど、このルールを何か前提した、そこからの逸脱の面白さとかなんかありそうだとは思ってしまうものの、基本的にヒロインとの「恋愛実習」は普通の日常描写とあまり変わらず、先のルールが意識的に用いられることは少なく、何か重要そうだと思ったものが余り強調されず、あっさりスルーされているようなところが「萌えゲらしさ」の一つの側面と言えようか。逆に言えば、それらの欠点がいこーる「シナリオ重視」的な立場からは批判されるのだけれども。


ただし、以上の「○○欠如としての萌えゲらしさ」みたいなものは、みんながそう思っているほど単純ではなければ、端的にマイナス要素と言えるモノでは全くない。敢えて上から目線的なわかってねぇなぁコイツラw突っ込みを言わせて貰えば、このゲームの体験版の感想で、まぁ毎度の如きテンプレ的感想である「主人公に対する初期好感度が100%なのはおかしい」みたいな、僕みたいな萌えゲオタからすると格好の弄りネタを見つけてニンマリしてしまったワタクシでもある。「こういう人は現実でもさぞ自分がモテモテだと思い込んでいるリア充なのだろう。羨ましい限りだ」と嫌味を言いたくなるのをグッとこらえて、端的な事実確認から逝くとこのゲームだけではなく、大半の萌えゲが採用しているのは「初期好感度100%」ではさらさらなくて、まぁ「初期好感度高め設定」とはいえるものの、むしろ「各ヒロインの初期好感度のギャップから生まれる主人公とヒロインの関係性強調」であり、このスクラバに関して言えば、まずそれを基本的に強調している作品とでも言える。

今作の場合、確かに主人公が最初の一日から全ヒロインと友達くらいになってしまうし、次の日から初恋協定が始まるし、さらに言えば以降の全ヒロインの好感度も「基本的に高め」で推移するので「初期好感度100%うんぬん」みたいに「語りたくなってしまう」のは仕方がないとは言えるが、この作品はその「高めの初期好感度において、それぞれ端的に異なるヒロインと主人公の関係性を描く」と言った方が正しいだろう。

それはもう既に、初恋協定の初日から始まっている。まずいちばん初期好感度が高いというか、あんたもう既に初恋始まってるだろゴルぁと言いたくなるのが「更紗」と「桜子」なのか?よくわからないところから、もうこのゲームの萌えゲ的伏線は始まっていると言えるだろう。確実なのはまぁ「更紗」ではある。このヒロインはまず最初に主人公と出会って、初っ端から偶然イベントによって主人公を割りと「良い人」認定しちゃうところもさながら、もう初恋協定が始まった日には、誰の目にもわかるくらい主人公への初恋を自覚してしまっている。そして微妙なのは桜子である。更紗とは正反対に、桜子は主人公と最後に出会うヒロインだけど、初っ端から疎遠幼馴染みのフラグが暗示され、萌えゲ的お約束伝統の一つである「幼馴染みが実は一番最初の初恋の相手だった」という関係性が最初から何となく匂わされる。なるほど、この二つだけみれば「初期好感度100%」はある意味正しいけれども、この2人だけみてもその有り様が端的に異なるわけである。

このふたりに対し、残るふたりのヒロイン「棗(ナツメ)」と「優衣」の初期好感度はわかりやすい。棗に関しては、主人公との旧知の間柄でもなく、最初から割りと気の合う友達感覚から始まっているので、この4人のヒロインの仲ではいちばん「初恋協定」に相応しいヒロインではある。一方の主人公の双子の妹である優衣は、主人公に対してあまり異性としては接してはいないので、これも初期好感度が高いとは言えないが、にも関わらず「初恋協定」という設定から言えば、これも萌えゲ的伝統の一つである「エロゲの主人公の兄妹は必ずお互いが初恋の相手である」という隠れ設定も捨てきれないわけだ。このように「初期好感度100%じゃ初恋協定もクソもないだろw」みたいな、実に阿呆臭いシナリオ重視的批判は、萌えゲにおけるこのような「いっけん初期好感度100%に見えてシナリオと整合しないのように見える設定が、実は表面上のシナリオ設定とはちがうものを語ろうとしている」作品であることをわりと見逃していることが多いのじゃのよ。

萌えゲで、まぁ最近は複数ライターが当たり前になってしまったので昔ほどは批判されないものの、依然として割りと批判的に語られるのは「複数ライター」であり、その批判の理由として挙げられるのは「ルート間ごとの色々な意味における設定やらテキストの
違い」である。これについては、作品ごとに求められるルート間ごとの同一性や、その差異が異なるので、一概に個々の作品の差異を抹消して「どういう同一性が求められるべきか?」を決めるのは、僕としてはあまり意味がないと思うのだが、この作品についていえば、上記のヒロイン毎における「初期好感度とヒロインの関係性」を上手く用いて、敢えてルート間毎に「異なった書き方」をしている作品だ。

「異なった書き方」という点からいえば色々といえるわけだが、基本的にはヒロインのモノローグの有り様(と主人公の語りのバランス)が大きいだろう。単純な量だけでまず言えば、棗ルートはヒロインモノローグが殆どなく、次に少ないのが更紗ルート、主人公とヒロインの語りが殆ど五分五分と思わせるのが桜子ルート、途中で語りの割合が反転する勢いなのが優衣ルート、といった感じで、登場人物に対する呼び名とかそこらへんの細かい設定はわりと共通はしているものの、端的にテキストの語りのスタイルがルート毎に割りと異なっており、それに比して基本の物語的展開も微妙に変わってくる。


このヒロイン視点の差異は、ご明察の通り、まず基本的には先に言ったヒロインの初期好感度の(ありようの)差異とそこから始まる物語展開によって要請されているものだ。ただし「物語展開」とは言ったところで、まずはこの作品の基本フラグ構成を抑えるべきかもしれない。この作品はほんの少しだけ普通の萌えゲと異なったフラグ構成をしており、先の初恋協定が生まれた次の日から、ヒロイン告白の7月の末にいたるまで、だいたい20日の間をMAP移動でのヒロイン選択に費やす。厳密に調べたわけではないけれども、MAP選択肢には毎回全てのヒロインが登場するわけではないので、ひとりヒロインだけを集中的に狙ってもそのヒロインが登場しない場合もあり、3~4回くらいは別ヒロインイベントを選択せざるを得ないこともあある。こうなってくると、もしヒロイン攻略毎に未読ヒロインシナリオを読んでいこうとした場合、最後に残ったヒロインはもう殆ど未読ヒロインイベントが残っていない、という悲劇的状況もあり得る(因みに上記のクリック数は単純にそのヒロインの日常イベント全てをカウントしている。プレイ的には、攻略ルート時以外の共通ヒロインイベントは全スキップした)。この作品のヴォリュームが少ない、というのは多分こうしたフラグ構成によって生まれたものだと思われる。まぁ、欠点といえば欠点と言える構成で、全ヒロインに今回ほどの1イベントを入れる余裕がなかったとしたら、20クリックで終わるようなショートコントイベントをスキマスキマに埋めれば良かったのにとはおもう。

逆に言うと、これらの選択日常イベントはショートコント風のものでは無い。もうわりとそのまんま、個別ルート内の日常イベント言っていいくらいの内容と長さを持っており、後に続くヒロインの個別ルートの内容とわりと密接なイベントも多かったりする。なのに、なんでわざわざこういうMAP移動選択イベントを用いたのかというと、それはたぶん二つほど理由があるだろう。

ひとつは、この手のMAP移動選択でも選択肢イベントでもなんでもいいけど、そのイベント選択によってテキストの連続性をいったん断ち切って、その後それぞれのテキストに分岐させる方法は、まず曖昧な言葉で言うと日常的なイベントの日常的連続性を語るのに適している。まず前者の「日常的イベント」からいうと、あるイベントをユーザー側が選択するという行為そのものが、そのイベントテキストがわりとそれ単体で独立しているイベントだと言うこととの納得をわりと担保するような所はある。こうした分岐フラグ無しに、例えば○○ヒロインの読み切り系イベントがズラっと並び続けたとしたら、テキストの善し悪しに関わらず、わりと食傷気味になるだろうけど、これをテキストをそのままにして、その手のイベントユーザー側の選択に任せるようにすれば、まぁこれも「イベントの短長の配列のセンス」は必要にはなるんだけど、先ほどの分岐無し連続性よりもユーザーの不満は小さなくなる可能性は高い。「誰かの日常イベントを読まされ続けている」ということと「ユーザーが自分の好きなヒロインのイベントを選択している」では後者の方が不満が少なくなるのは当たり前だ。

もう一つの理由としては、先ほどの理由も合わさって、これはカレンダー形式つまり作品内のクロノス的経過を語るのにわりと適しており、そのような時間をこの作品はわりと語りたかったのではないか?ということ。この作品は7月1日から7月の26日までを、途中何度か強制イベントを含めながらも、基本は一日一日ずつ先ほどのスタイルで語っていくわけだが、まずはこの一日いちにち夏休みに向けて時間が進んでいくような学生生活を描きたかったのだろう。途中で期末試験やら海の日イベントやらがその共通内に発生するわけだが、あるヒロインは成績が優秀なのでその期間にイベントを選択しても試験については語られず、また成績が悪いヒロインは一緒に試験勉強をしたりと、強制的に連続性テキストにおいて全ての学生イベントを発生させるのではなく、一日一日ごとに時間を区切って、さらにヒロインイベントを分岐選択させることによって、それぞれのヒロインの夏の一ヶ月間の日常を物語ろうとしているわけだ。ここで、この作品が上手いのは、ヒロインイベントの選択肢に成功すると、次の日もヒロインイベントが続く時間物語操作。例えば7月3日にAヒロインを選択し、そのイベント内で選択肢に失敗すると、次の日の4日はまたMAP選択場面に進むのだが、先の選択肢に成功すると、4日には先のAヒロインの3日に続く時間&物語が描かれるというわけ。このようなやり方によって、7月のそれぞれのヒロインの夏時間は、ショートコントシナリオのようなブツ切りを並び立てだけでもなく、かといってカイロス的に物語だけが進むものではなく、きほんは主人公とヒロインの日常生活を物語ながらも、ときどきその中で偶然的に2人の大切な思い出が少しずつ生まれていく、夕暮れに架かる虹のような透き通った時間の連続性を描けているとおもう。

棗(ナツメ)ルートは先にも言ったようにこの作品の中で尤も基本的な意味における「初恋」を、棗の性格通りに真っ直ぐに描く。棗は初恋を知らないばかりか、端的に「恋愛感情」というものについて全く無知な性格で、共通ルート内での日常イベントでも、主人公に対する、普通だったら異性に対するドキドキ感というものを、恋愛感情へと認識したり変換したりする術を持たずに、全ては純粋な感動とか、或いは感情を持て余した結果、主人公に泣きながら抱きついたりする。キャラクター紹介では「本人はそれが男心をくすぐる行動だとは気付いていない」と書かれていて、これだけ見ると無意識的小悪魔キャラかなーと僕はプレイ前は思ったものだが、どちらかと言えば無意識的天使ちゃんキャラであり、行動から言動の全てがイチイチが無垢で庇護欲をそそられるという意味でとても可愛いらしい。このシナリオでは棗のモノローグを殆ど書かかないので、最後まで棗がどんな気持で行動しているのか明らかにされないところも良い。告白シーンになっても、未だ自分の思いが恋心だとわからず、自分の直観だけを信じて主人公の思いに応えるが、告白後の展開も最初からギクシャクしていて、そう簡単にはイチャラブモードには入らない。告白してイチャラブモードに入るよりも、告白してからは逆に主人公との仲が「本当の恋人とはなんなのか?」を巡って拗れるという珍しい展開であるが、これも基本的にはその後の吹っ切れ展開に続く伏線に過ぎない。この吹っ切れによって、棗は一時的に共通ルートの友達感覚付き合いに戻るけれども、その友達付き合いにおける無意識的なスキンシップが、今度は意識的に行われるようになり、共通ルートの日常描写的における透き通った溌剌元気っ娘の無意識天使ちゃんボイスが、ペロっと舌を出してウインクするような小悪魔演技するボイス表情の変化もとてもエロくて素晴らしい。共通ルートにおける友達感覚の日常描写でヒロイン性格の基本を描き、そして告白から告白直後におけるちょっとした揉め事でヒロインの性格の変化を描きながら、その後のイチャラブ描写において共通ヒロインの性格に後戻りしながらも、恋人化によるヒロインの変化を少しずつ描くことによってゆっくりと「本当の恋人」へと向かうエンディングに至るという、なかなか計算が効いているシナリオ構成だとおもう。


上の棗シナリオを見てわかるように、この作品のシナリオ構成でキモになるのは、わりとどのルートでも共通する「共通日常イベントをどのように個別ルートに繋げるのか?」というところだろう。上のクリック数データーを見てもわかるように、どのヒロインも共通ルートにおける、しかも日常イベントが大半を占めているので、その時点で「恋人後のイチャラブ」はなるほどある程度は必要だとも言っても、既に日常イベントにおけるヒロイン描写の大半は書かれていると言っても良いのだから、個別ルートでは、その共通ルートにおける日常イベントを引き続きつつ、如何に個別ルートでの恋人後の性格やヒロインの変化を描くのか?というのがポイントだ。

その点で言えば、桜子シナリオは、僕の見るところ平均的には良く出来ているし、インパクトはそれなりにあるという点では成功したルートだと言っても良いのだが、だがバランス操作という点では結構致命的なシナリオだったとおもう。このシナリオも前半から告白まで……いや、最後のHシーンに至るまではかなり良いシナリオだとは思っていた。基本的には健気で他人思いの優しい桜子ちゃんであるが、何故かときどきテンぱるところがあって、そういう時はメモ帳のメモに頼って行動を決定するという、不思議な性格いな性癖の持ち主である。何がそんなに不思議なのかと言えば、最初のうちはやや緊張しているといっても、基本的には別にコミュ障でもなんでもなくわりと普通に主人公とヒロインに接しているのに、テンぱる時だけメモ帳を見るのは良いとしても「別にそんなメモ帳なんてあまり必要なんじゃないね?」と主人公から見ても、傍から見えて思ってしまうところだ。とはいえ、コレは告白直前から告白直後の期間では基本的にプラスに働く。その期間ではヒロインでのモノローグが主軸を占めて、主人公に対する思いが重ねってテンぱってアレな方向に突き進んでしまうような妄想や切ない願望が語られるので、ここは萌え的にも心理描写にもそこそこ説得力があるし、さらにはそんな桜子を優しく気遣いながら労るように桜子との仲を進めようとする主人公も普通にカッコよく、他ルートだったら告白をしている日にも2人は戸惑って告白できず、次の日にまで延長をしてしまうようなグズグズっぷりや、桜子の性格が嗚呼なものだから、なかなか肉体関係にも踏み出せないような桜子の臆病っぷりも彼女の魅力を高めているとおもう。

問題はこうした主人公とヒロインの恋愛描写の名の下で行われる直接的な人間関係と、このシナリオ内の「疎遠幼馴染みフラグ」の処理が微妙にズレているところだろう。後者は共通ルートや告白直前から直後くらいまでは、ちょっとした伏線や、ヒロインや主人公のモノローグ内でちらほら現れるくらいで、そこでは「主人公と桜子の相性の良さ」と「桜子のメモ」の原因を「もしかして2人はむかしに会ったことがあるんじゃ無いか」的なことが語られるのであるが、その度にそれはやんわりと否定されて、現状の主人公と桜子の恋愛描写が「疎遠幼馴染みフラグ」とは直接関係なく進んでいく。まぁそれはそれで良いのである。こういう「疎遠幼馴染みフラグ」の仄めかしが主人公と桜子の絶対的関係性を暗示しながらも、しかしそのフラグとは関係ない形で恋愛が進むことによって、2人の仲はよく確実になるのだから。問題はこの「疎遠幼馴染みフラグ」の回収の方法だ。それより以前の時点でもう主人公と桜子は、桜子がメモを無くしたときも主人公がちゃんと側に寄り添って、メモを見つけてあげたりして「ふたりの間にもう何も問題を無いと思わせた」ところで揉め事イベントを発生させる。これが微妙に説得力が薄いのである。桜子と主人公が告白した直後の、まだ互いに硬いところが残っている状態で、こういうイベント発生させるのは兎も角、その硬いところをお互い歩み寄った恋愛描写をこう長く続けたあとに、あのイベントはちょっと説得力が無いし、桜子のメモ依存に関しても、前述のメモ無くしイベントで解消されたように思えるのに。唯一、このイベントの機能としては主人公とヒロインの「疎遠幼馴染みフラグ」の解消にあるわけだが、なんだかこのネタの回収の為に最後のイベントを無理に入れたような感が強くなってしまう。さらに、このあとに「本当に全ての束縛から自由になった桜子」とのイチャラブ描写が続くならまだしも、物語としてはそのあとすぐにエンドなわけで、これでは悪い意味で棗ルートとの正反対の構造になってしまう。つまり、付き合い始めるところから仲が少しづつ進んでいくまでの描写がメインかと思ったら、その描写も最後の疎遠幼馴染みイベントで微妙に否定され「俺達のイチャラブはこれからだ!」ってな感じのエンドを見せつけられてしまうと、ユーザーの「俺達が途中まで見ていたイチャラブ描写は半勃起だったのかよぉ」と生煮えを飲まされた気分になってしまうのである。

但し、この桜子のシナリオの、彼女の不器用さとか、突発的なブチ切れイベントは、基本的にはメーカーの基本テーマを表したものだとはいえる。これも「萌えゲーらしい」それとは一般的に言えるのだが、ここのメーカーはたぶん年齢的に言えば、中学生から高校生くらいの「稚拙なあどけなさ」を書きたいのではないか?と思うところはある。「ののうら」の朱乃シナリオみたいな、朱乃だけがずーっと基本的にワガママを言い続ける子供キャラで、本人もそのことを半ば自覚しているから、さらにみやびに対して理不尽に反抗して、主人公はそんな妹を叱ることも出来ずに、逆にそんな妹を愛しく思ってしまうみたいな、そういう子供っぽい甘ったれた感情や関係をリスペクトしつつ、そこから如何にそれなりにしっかりとした物語を紡げるか?試行錯誤しているメーカーだとおもう。僕としては、僕としても子供っぽく甘ったれた人間なので、そういうメーカーの製作姿勢には共感するし、桜子シナリオでの「自分で培っていたメモ帳に八つ当たりする」ような稚拙としか言いようがない振る舞いをみるとグサっとくる粗忽な人間でもある。とはいえ、そのようなシーンが前後の物語展開の流れと関係ないばかりならまだしも(キレルっていうのはそういうものだし)桜子シナリオみたいに「疎遠幼馴染みフラグを回収するため」みたいな稚拙な機能性が目に付いてしまうと、なんか醒めてしまうわけですなあ。

更紗シナリオは逆に、その手の不器用さを基本的にあまり見せずに表面的には大人の態度を描きながら、実はそれが最後のシーン主人公とヒロインのあどけなさの結合に成功したシナリオだとおもう。先にも言ったように、更紗は初恋協定に参加した時点で主人公に惚れていることを自覚しているし、共通イベントの最初のほうで更紗モノローグで「主人公に自分を意識させようとしている」更紗の籠絡手口が明らかにされ、ヒロインに誘惑されたい僕としてはいちばん美味しく頂けた日常シーンであったとは告白しておくけど、ただ、このモノローグは序盤にほんの少し出るばかりで、以降のシナリオにおいては、個別ルートに入るまでこのようなモノローグは登場せず、基本的に普通のエロゲと同じく主人公と更紗たちの日常描写が続く。なのでユーザーとしては、更紗が主人公ラブで積極的に攻める意思があるのは了解しながらも、どの行動や言動が具体的に誘惑的な目的を持っているのかは判断が付かない。さらに更紗はやや世間知らずお嬢さんキャラなので、どんな言動や行動や男性を燃え立たせるのか
よくわからないところや、性的な事柄について知っていたとしても、そこらへんはあまり過剰に反応しないおっとりとしたところもあり、その「誘惑意思×世間知らず×おっとり無意識エロ」=「深窓のお嬢さまキャラに無意識且つ露骨に誘惑されたいソフトMオタは絶対に買え!」と言いたくなるほどの破壊力を与えてくれるのであった。麗○の館なんて目じゃないぜ!

いやー、ほんと、更紗たんは良かったですねぇ。基本的に主人公を攻め落とそうとしているんだけど、それが過剰になって単なるお色気バカキャラ化を「世間知らずだから具体的な誘惑の方法は良くわからず」でセーブしつつ、そこで清楚な感じと主人公のために健気に色々と頑張るような正統派ヒロイン臭をだしながらも、しかしその実態は無意識的に主人公を誘っているようなおっとりとした誘い言動を取ってしまうと言う、もうほんと「お嬢さま」スキーと「誘惑」スキーには堪らないこの二つのバランスが最高ですわ。更紗たんが格ゲーをやるシーンがあるんですけどね。妹の優衣が主人公と試合をやっていて、面白そうだから私にやらせって言うんですよ。んでアレコレ主人公が操作を教えて、更紗にゲームパットを渡すんですが、更紗キャラは全く動かない。なんで動かないの?と聴くと、主人公の方を軽く微笑みながら「わたしはこれでいいの」ですよ! くぅ、たまんないじゃないですか! この「自分がなにも動かないことによって、逆説的に殿方の動きを誘っているような」柔道的な誘惑のしぐさ。秋野花さんのCVも最高で、普段は基本的に穏やかで上品な落ち着いた声音で話しながらも、主人公を堕とそうとするときにはその落ち着いた声音が黒いエロ下着のように艶やかな湿り気を濡らしたり、無邪気にエロいことを言っているようなときには、その上品な声が少しだけ明るみを帯びて無邪気な少女のように微笑むところなんかもう頭がクラクラしましたよ! CGについては「エロについて」のところで詳しく述べるけれども、今回の更紗たんの立ち絵も最高だったのも言うまでもなく、ときどき表示される嗜虐的な誘惑表情も最高だったんですけど、勝利のポイントはその「誘惑表情を使いすぎなかった」ところと、それ以外の普通の表情においても更紗たんのエロさがほんの少しは現れていたところですかねー。特に良かったのが「ほんの少し自信と好奇心に溢れた更紗たんの」しいて言えば「ちょいドヤ顔」みたいな立ち絵の表情。これは実に素晴らしいです。もう無意識的に自分の美貌とエロさを確信している女の子が、そういうのを全然意識することなく、自分の好きな男の子を誘惑しているような感じがソフトMスキーにはゾクゾクさせるのですよ。

って、なんだかすっかり更紗たんの愛の奴隷語りになってしまってますが、だってこのシナリオは前半から少なくとも告白直後まではそんな感じですからね。ええ、もう告白シーンもその後のエロシーンに至るまでの展開もソフトM野郎には最高でしたよ! わかっていないライターなら、ここらへんで「やっぱり告白は主人公の方からリードしなくては!」みたいな惰性的規範に身を任せるところですが、このシナリオを書いたライターさんは偉いね。別に主人公が屁タレ野郎ってことではないんだけど、
「更紗たんが余りにも美人で完璧すぎるから」というそれ自体はそれなりに説得力のある理由を持ち出して、更紗たんの方から優しくリードさせてキスとかエッチとかも全て更紗たんの方から優しく迫ってくれるという、ソフトM野郎には至福と思える恋愛展開をあまり不自然ではない程度に上手く進めているんだからもう言うこと無いですってば! 以降の恋人イチャラブ描写もソフトM嗜好と対等な恋愛描写を上手くブレンドさせている。まさかコンドーム耐久Hが……ってHについては後に語るとしても、更紗たんが女王様キャラではなく「主人公にも自信を持って欲しいけど、でも自信がない主人公も可愛いく、そしてそんな主人公がときおり頑張ってくれるのが素敵!」みたいな、基本的に更紗たんが優位性を保ちながらも、主人公との恋愛のなかで、その優位性を確保したり主人公に一時的に(その優位性を)犯されるようなところも楽しんでいるのが素敵だと思います。そしてラストでは、そのシーンだけ更紗のそんなお嬢さまとしての優位性というか「無邪気なあどけなさ」が一瞬にして崩れて、それを主人公の「稚拙ながらも無骨なあどけなさ」が救うという展開も実に綺麗に嵌まっている。有能ハイスペックお嬢さでもルール外のアクシデントには子供のように弱くなるからこそ、基本的に頑張りと優しさしかないような主人公のルール外適応スキルにもの凄く惹かれてしまうと言う、ソフトSMの理想的カップルを描けていたと思いました。


さて、最後は毎度の如く双子の妹の優衣ちゃんがあるが、実のところ、僕はこの最後のシナリオに入るのに、更紗ルートクリア後、約一週間近くの時間を掛けてしまった。まぁ理由の一つはリアルとネットのゴタゴタがあって、エロゲを集中的にやれる時間が取れなかったというのがいちばんデカイのだけど、なんというか、作品の内容とはあまり関係ない、極めて個人的な理由によってとても「やりにくい」ルートだったのである。

客観的な理由としてはそんなに「やりにくい」ところはない。別に今までのシナリオの傾向から言ってドデカイ鬱シナリオがあるわけでも無さそうだし、前評判が滅茶苦茶に悪いわけでも、今までのルートの個人評価が悪いわけでもないので、まぁその点では「普通に楽しめるだろう」くらいの感覚はあったわけだ。さらに言えば、優衣ちゃんというキャラはかなり好きな方だし、ぶっちゃけわりと早くHしたいという気持もあって、そういう点ではとっととルートに僕のアレをぶち込んでも良い臨戦体勢は取っていた。だが、しかし……その、なんというか……

この優衣ちゃんというキャラ、まぁ妹キャラは押し並べてそういう要素は少なからず持っているとは言えるが、個人的には「別にセックスしなくても恋人にならなくても、妹のままで一緒にいてくれた方が……」みたいな、近親相姦の倫理的要請とはべつの、恋人化をこちら側が躊躇うようなキャラなのである。まず第一に、全ヒロインルートでもあまり主人公に対する性的意識を覚えないところ。むろん基本的には主人公ラブなんだろうが……みたいな描写はあるけれども、それでも主人公に恋人が出来たらわりと何の躊躇いも嫉妬もなく主人公を応援してくれる良い妹さんではある。第二に、それでいて、この優衣ちゃんは全個別ルートにおいて、同居している主人公の部屋からは絶対に出ようとしない。別にそんな台詞を言うわけでは全くないけど「恋人が出来ても主人公の隣にずっといて今まで通りに甘えるのが当たり前」と普通に言ってのけるキャラだし、そろそろお兄ちゃんから卒業しなきゃみたいなことすらも口にしないキャラである。もちろん、僕はこれら全てを否定的な意味で書いているわけでは全くなく、むしろ全くもって好意的に正しい妹の有り様だとおもう。しかし、そんなキャラだからこそ、個別ルートで攻略したくなるかと言えば、むろん攻略はしたいしHも早くしたいほど可愛がっているんだけど、同時に優衣ちゃんからその「妹としての特権を一時的にであれ奪ったりするのは、凄く可哀相なことだ」とばかりに、自分の欲望と優衣ちゃんの安寧を願う気持が葛藤状態に入ってしまったわけだ。

この優衣ちゃんというキャラ、別にコミュ障だとか、危なげなところがあるとか、守ってやらないとヤヴァそうだとか、何かしら表面的な脆弱性があるわけでも無く、反対にコミュ強であるし、危なげなところも魅力に転換できる明るさもあるし、守ってあげなくてもわりと好き勝手に生きていけそうなバカっぽさも備えており、冷静に考えると別に「そんなに心配する要素」は少ないのであるが、他ヒロインの個別ルートにちょくちょく登場するところを見るだけで、これはもう主人公=自分が優衣ちゃんの側にいなくては駄目じゃないかと思わせてしまうところがある。一つには表面的な描写で、主人公に対する甘え上手スキルが日常的にナチュラル過ぎて、もう恋人がいたとしても妹を甘やかさない生活なんて考えられないと洗脳させられてしまうところであり、もう二つめには、じゃあなんで以上に挙げたような「強い優衣ちゃん」が主人公にだけずーっと甘えようとしているのだろうか?という推測が生み出す明白にしがたいぼんやりとした答えを、知りたいようで知りたくないからだろう。知りたいのは当然のことながら優衣ちゃんがどれだけお兄ちゃんのことが好きなのか?ということであり、知りたくないのは、お兄ちゃんが好きな優衣ちゃんは、お兄ちゃんのことを妹として諦めるのが苦しいのか?ということである。

優衣ちゃんの共通ルートの視点変更は、今までのルートと比べてもかなり自由で、3割が優衣ちゃんモノローグ、3割が主人公の優衣ちゃんとの昔の思い出を基調としたモノローグ、4割が普通の主人公視点の他キャラとのダイアローグと言った割合で、
その視点変更の自由さに対応するように、共通イベントの進行自体も一つに収束していくような流れではない。最初の優衣ちゃんモノローグでは優衣ちゃんがいろいろな出来事を過ごすなかで、徐々に主人公に対する自分の思いを再確認していく過程が描かれる。これはまぁ良いだろう。一方で、主人公のモノローグは基本的に優衣ちゃんの昔の記憶を遡るようなことが多く、なるほど優衣ちゃんが他の男と話しているときに嫉妬するくらいのことはするが、優衣ちゃんのモノローグほどは、主人公は優衣ちゃんに対する思いを自覚してはいない。そして主人公視点の優衣ちゃん他とのダイアローグ場面では、ちょくちょくと優衣ちゃんを大切に扱っているような主人公の態度や気持は語られはするものの、別に性的に相手を意識するような場面はなく、共通ルートの最後のイベントで優衣ちゃんが適切に言うように「恋愛協定の御陰で主人公と一緒に過ごす時間がまた生まれて本当に良かった」みたいな、仲の良い兄妹双子の夏時間を精一杯満喫するふたりの日常が描かれて、7月26日の他キャラでは「告白
」イベントの日でも、ふたりが選ぶのは結局のところ「主人公と優衣ちゃんだけで恋愛協定を継続しよう」という妥協案である。それを象徴するように、唇でのキスを迫る優衣ちゃんに対して、主人公は昔の義妹ゲーシナリオのようにおでこにキス。

断っておくと、このシナリオは別に(多少はそういうところもあるかもしれないが)屁タレ主人公シナリオでも無いし、矢鱈に主人公が近親相姦の倫理観を云々したり、他の男がどーこーみたいな展開もなく、むしろシナリオの狙いとしては「別に恋人にならないでも、充分にイチャラブしてしまっているふたりの、兄妹以上恋人未満のじれったいながらも微笑ましい」関係を恋人化までは描いているというべきだろう。その点で、このシナリオは「兄妹の恋人未満のイチャラブ描写」を求める人にとっては、とても良く出来ているシナリオだといえる。双子の兄妹だからこそなんの躊躇いも無しに日常的に言える「主人公はいつも私のことを見守ってくれるんだからー」みたいな台詞が飛び交う雰囲気や、まるで夫婦のように今日の晩ご飯のメニューをお互いに意見し合う自然な日常描写、そして、自分たちは恋人ではないけれども、他にお互い好きな人がいなくてこのままずっと一緒にいようねと暗黙の了解でお互いの頬を舐め合っているような親密さといったものが徐々に高まっていき、それがお互いの兄妹という壁を自然に溶解させていき、優衣ちゃんの感情の爆発へと繋がっていくようなイチャラブドラマツルギーの高まりは、他の実妹ゲーでもあまり見られないような独自性を持っている。

もちろん、言うまでも無く告白後の恋人イチャラブ描写も素晴らしい。特に基本的な日常の関係性はあまり変わらないはずなのに、自分たちが恋人だと自覚した途端に妙に恥ずかしなって、そのお互いの恥ずかしさがお互いの相手への欲望に繋がってまたイチャイチャにつながったり、そうはいっても今までと同じような親密さを失わずに、普通に主人公のエロビデオを拝借してしまいアナルセックス以下略する優衣ちゃんも可愛い。とはいえ、やはり特筆すべきは、このシナリオのラストというか、この優衣ちゃんシナリオで語られる「稚拙なあどけなさ」だろう。これは多分実妹シナリオ主義者にはわりと評判のよろしくない終わり方かもしれない(別に寝取られとか別離とかそういうものではない)し、シナリオ重視主義者なら「こんなの全然ふたりは成長していないじゃないか?こんなことを語るためにこのシナリオはあったのか?」とでもいうかもしれない。さらに言えば、僕もこのエンディングに些か脱力したのは事実である。単に優衣ちゃんが主人公に対するある甘えを「一つ我慢しただけ」だけで話が終わってしまうとは。とはいえ、矢張り10年後的エンディングの狡さと、この主題がこの作品なりに綺麗に嵌まっていたところも否めない。

たとえハナから見れば、他人から見たらなんでもないと思える中学生的な「稚拙なあどけなさ」であったとしても、それをずっと10年間も思い続けた優衣ちゃんと主人公の笑顔を前にしては、そんなことすら出来ない僕のような駄目人間は「立派な大人になったなぁ」と素直に祝福を返すしか無い。たとえ、それが世間的には単なる体の良い実に萌えゲらしい現実逃避であったとしても、それをそのように否定する人間よりは、ふたりは立派に自分たちのやり方で現実に向かい合っているのだから。


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☆エロについて

僕が思うにゲンガーファンやらライターファンやらメーカーファンにも、ある一つのベクトルがあると思っていて、一つはそりゃその人のファンになるくらいだから、現時点の現作品における好意的評価……つまり単純にその人のとある部分が良いとか凄いと思っている部分が、多かれ少なかれ存在するわけだ。いくら「次回作に期待」といったところで、その言葉が儀礼的な意味を超えているとするならば、次回作に期待出来る今作の肯定的な部分が多少は存在しないと、何に期待して良いのかよく解らないだろうから。

しかしながら、片方のベクトルとして、良く言えば「成長期待的要素」悪く言えば「ここはちょっと直して欲しいなぁ」と思える部分も、あまり表だって言及されることは無いだろうが、こちらも多かれ少なかれ存在するだろう。確かにそのような要素が全くない、これはもう自分が全肯定するしかない!と思えるクリエイターというのも、極少数ながら存在するし、表面的にはそのような「○○信者」の声が目立つわけだが、実際には「全く欠点の存在しないファン対象」というのはそれほど多くは無いだろう。その人が思うそのクリエイターの「成長期待的要素」が、客観的に正しいのかどうかはさておくとしても、多くの人はだいたい7割くらいの好意的評価で現時点での作品を楽しみつつ、残りの3割くらいで「もっと作品が自分の思ったような方向に良くなって欲しいなぁ」と思いつつメーカーやクリエイターと接していると思われる。完璧また欠点のない対象をそれが故に褒め讃えるか、ちょいと欠点のある対象をその成長期待的要素を込めて応援する感じで付き合うか、それとも、そのちょいとした欠点と思えるものが、実はそのクリエイターなり作品のオリジナルな魅力だったりするのか、ここらへんの間を製作者も鑑賞者もぐるぐる回っていたりするのだろう。

そういう意味で言えば、僕にとってこのアリエスというメーカーの、まぁ強いて言えば「戌角柾」氏というゲンガーは、良く言えば極めて成長期待的要素の高い、悪く言えば極めて不安定なゲンガーで、次回作のアナウンスが出る度に今作の戌角氏のゲンガーは(失礼な言葉を言えば)大丈夫なのだろうか?とドキドキしながらメーカーOHPに進み、不安が的中した場合には「いや、待て本編じゃちゃんと良いCGがあるかも試練」と自分を慰め、不安が外れまくった暁には「やっぱ戌角氏のCGは最高じゃあ!疑わずして応援していてよかったぜ!」とダブスタ的な日々を送っていたものである。今作は初っ端から後者の日々が続いており、そして本編プレイ中も常に自分の成長期待要素がドン当たりだったのだから、やはり初っ端から完成されたクリエイターさんよりも、こういう不安定なクリエイターさんのほうがファンとしても付き合い甲斐があるってもんだ(ちっともクリエイターさんは喜ばないような自己中マンセー!)。

戌角氏の何がそんなに不安定で、しかしその不安定さのなかの何がそんなに僕の期待をそそるモノだったのか? 簡単に言えば「崩れたエロい表情」や「嗜虐的なS的表情」の追求において、である。これはCGを御覧になった方が手っ取り早いだろう。
まずは崩れエロ表情から


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(2)http://www.aries-soft.jp/nonoura/images/graphic/p06a.png
(3)http://www.aries-soft.jp/nonoura/images/graphic/p21a.png


ここらへんのCG、特に(1)~(2)程度ならなら、確かに言われてみれば崩しているような印象を受けるが、まだ「崩れている」とも直接的には思えないような、ほどよいエロCGだとはいえる。しかしこれが次回作になると……

(4)http://www.aries-soft.jp/naimono/images/graphic/p12a.png
(5)http://www.aries-soft.jp/naimono/images/graphic/p16a.png
(6) http://www.aries-soft.jp/naimono/images/graphic/p15a.png


これは少々やり過ぎかなぁという感じがしてくる。エロい崩れとアンバランスに大きすぎる巨乳の強調が重なって、まぁそういう表現が好きな人もいるかもしれないけど、僕としては悪い意味でリアルな下品お色気を強調しすぎているように思えるのだ。そして、じつのところ、この「崩れたエロ表情」と「嗜虐的なS的表情」の問題の根本は同じなのだが、まぁ取りあえず「S的表情」を引用をば。


「1」http://www.aries-soft.jp/nonoura/images/graphic/p10a.png
「2」http://www.aries-soft.jp/naimono/images/graphic/p18a.png
「3」http://www.aries-soft.jp/naimono/images/graphic/p14a.png
「4」http://www.aries-soft.jp/naimono/images/graphic/p06a.png
「5」http://www.aries-soft.jp/naimono/images/graphic/p01a.png


「1」くらいなら、まだトロンとした顔の中に少しばかり上から目線表情で主人公とHしちゃおうって感じの朱乃ちゃんのキャラと表情に良くあっていると言えるが、「2」以降は、僕からするともうディーゼルマインマゾフォルテゲhttp://www.dieselmine.com/mf/main.htm 状態になってしまい、次回作のアリエスゲーにはきっともんむす娘ヒロイン(個人的には巨乳ロリ妹サキュバスを希望!)登場するのではないかと期待は高まるわけだが、それはそれとして、これは恋愛ゲームのエロCGとしては、些かやりすぎなのは別に良いとしても、極端なSヒロインではないヒロインのエロ表情としては嗜虐一辺倒でキャラと合わずあんまエロくないのはマイナスであろう。この嗜虐的表情は「とらぶるすぱいらる」当たりから見え隠れしているし、有子氏のCGにもそういう傾向がたまに見られるので、両ゲンガーの性癖か、それともディレクタークラスの性癖かはよくわからんとしても、これがCG単体としては兎も角として、作品の物語やキャラクターを含めたエロシーンと上手く嵌まらないところ、このメーカーの不安定なところであり、またそれが嵌まったらすげぇエロい作品が出来上がるんじゃないのか?というのが、僕にとっての期待的要素だったのである。


それが、今回は、少なくともこの点においてのみは大成功を収めていると言えるだろう。あまり偉そうな表現は使いたくないが、この一点おいてのみでも「アリエスは一皮剥けた」と言いたくなるほどの大変身である。とはいえ、戌角氏のキャラに言及する前に、まずは有子瑶一氏のキャラに言及しておこう。有子氏のCGは昔から基本的に安定しており、戌角氏のCGとのバランスを取るように、くっきりして爽やかな表情を基本としており、棗のキャラクターとそのボイスはまさにそのキャラデザインと
ピタリと合っていた。今作は個別ルート以降にエロCGだけではなく、共通では殆ど登場しなかった日常デートCGがわりと大量に投入されて、棗のこのような水着のCGは、

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まさに健康的で清々しい棗のエロさがよく伝わってくると思う。むろん、そういう健康的で清々しい棗のようなキャラには、少しずつエロいことを教えていくのがエロゲオタのサダメであり、5回用意されているエロシーンは、どちらかと言えばエロシーンの連続性というか、まぁぶっちゃけ棗ちゃんのエロ教育課程を楽しむために使われていると言って良い。一回目のエロシーンは、まだエッチというものがよく知らず、なんだか戸惑いと、しかし初エッチのよくわからない感動のうちに、あまりエロというものを感じることなく綺麗に終わってしまう処女喪失シーンなのであるが、2回目のエロはそんな棗に性器の名称やらイクと言うことは何か?を教える性教育エッチであり、以降はその「エッチと本当の恋人として少しずつ目ざめていく棗」が、躊躇いながらも積極的にHに突き進んでいくようなエロ展開になる。こういう「照れながらも優しく主人公を受け止めるような」親しみとエロ期待とが入り混じったような表情は流石に上手くて

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こういう表情をときおり見せながらも、ウブさを失わない形でエロに夢中になっていく棗のエロシーンは、前述の「少しずつ恋人になれていく」シナリオ展開とあどけない純粋な中の人と相まって、実に萌えゲらしいエロさを描けていると言える。優衣ちゃんの場合は、基本的にエロシーンに入るまでが遅いタイプで、それまでの日常描写でも殆ど色気が強調されなかっただけに「エロシーンに入ると途端にエロくなる」タイプのキャラクターだ。こういうキャラで重要なのは、エロシーンに入るときの勢いと、そのやり方であって、今までの思いがお互いに抑えきれなくなり、ついキスからベロチューに発展して、そのまま勢いで背徳のエロシーンに流れ込んでいく勢いと、それでいながら本番エッチになると、優衣ちゃんを労るように優しく声をかけながらも、少しずつHを進めていくような「エロの勢いとエロの丁寧さ」は充分に描けていたとはおもう。ただ、如何せん、告白後の描写がやや少なく、その中で4回のエロシーンをやっているので、やや急ぎ足かなと思えるところもあって、学校セックスのあとに、次は日常描写的なノリでアナルセックスそして最後の感動の和解セックスと、充分に優衣ちゃんのキャラとエロさの可能性を追求できていないところは否めない。エロシーンとしては、優衣ちゃんがお兄ちゃんを充分に感じまくっているところとか、
小悪魔的にお兄ちゃんのアレをフェラするところとか、エロCGとゆきなんボイスが合わさって結構エロかったのだけど。

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さて、残りは戌角氏のキャラであるところの「桜子」と「更紗」である。個人的には桜子のアサシン着物エチがなかったのはまことに不満なんだけど、桜子のエチシーンはその先に言った「崩れたエロ表情」の使い方からいっても、基本的には最後のエチシーンの破壊力に照準を合わせたエロ展開だとおもう。一回目から、何故か目隠しエチという、一風変わったシチュから始まる桜子であり、エロ展開にしてもなにか勘違いしてエロ写真を送ったりという微笑ましいネタが多いんだけど、基本的にこれもシナリオ展開と同調するように、最後まで桜子自身はエチに対して積極的にならず、まぁもちろん途中で感じはでしまうモノの、エチに対して奥手な桜子を主人公の方から襲ってなし崩しHに持っていくパターンがおおい。だからエロCGとしてもこんな感じに、

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やや戸惑いを感じさせる童顔と対する巨乳の存在感が此方の征服欲を刺激するような、まぁ崩れていない端正な表情CGが多いのだけど、少しずつエロシーンを繰り返す度に、先のメーカーOHPでは公開されてはいないのだが、桜子の表情がだんだんだらしくなく開いてきて、口の中の可愛い八重歯が見え隠れするようになり、最後のエロシーンでは良い意味でダラしないふにゃっとした笑顔を主人公に見せるようになっていくといった、

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崩れたエロ表情を上手くエロ&物語展開と合わせているエロシーンであった。とはいっても、更紗たんの完成度はちょっと別格モノだろう。「シナリオ」についてでも、述べたように、この更紗たんは立ち絵の表情変化そのものが、もう既に前戯エロシーンのように通常の表情からちょいエロ表情へのエロティックの戯れで僕らを誘惑してくるわけだが、この立ち絵表情はそのままエロシーンでの一枚絵表情変化からテキストそしてボイス表情変化へと繋がっている。日常テキストが丁寧でも、エロシーンはまるで外注の人にそのまま汎用テキスト書かせたんじゃないか?と思えるエロテキストはけっこう多いわけだが、このエロシーンには当然のことながらそんなところは全く見られない。すでに一回目のエロシーンから「海で、私の胸をいっぱい見てたもんね」とか軽い挑発的台詞を微かに見せながらも、しかし基本的には処女らしいエロに不慣れなところが支配的で、一回目のエロシーンはまぁわりと普通な感じに終わる。

しかし二回目のエチシーンで突如として、奇跡の一発逆転が起こるのだ!……とはいっても、BF(バトルファックゲー)みたいなわかりやすい逆レイプシチュではなく、僕にとっては溜まらない「表面的にはヒロインが上位に立っているようには思えないものの、しかし精神的には主人公がヒロインの性的魅力やら感情的誘惑に乗ってしまい、ヒロインに屈服してしまうような」エロシーンの始まりが、ここで高らかに宣言されるのであった! 始まりは緑色チンポである。あ、因みに優衣ちゃんのアナルセックスエロシーンでは茄子色チンポが登場するので、染色体チンポマニアは要チェックでありますが、まぁ所謂「コンドーム付きチンポ」であって、こんなものは僕からしてみたらファッキンである。エロゲのちんぽは赤丸ソーセージ色と決まっており、
ああいう血の気の薄いチンポ色を見たら此方のやる気が失せるし、何よりもエロゲの主人公は中だしする場合は確実に生でなければヒロインが気持ち良くならないじゃないか!という僕らエロゲオタの主張を更紗たんは代弁してくれる。まぁ最初から、更紗たんのネグリジェで誘惑されてエロに入った当たりで主人公に勝ち目は無かったのであるが、コンドームをつけた主人公を前にして、最初は主人公の説得に応じてしぶしぶそのままHするものの、途中から「やっぱり生じゃなきゃイケナイ」とか言いだし「生じゃなきゃ絶対に逝ったりしない」と主人公に挑戦する。そして破れた水風船の如きコンドームを10発くらいはムダ打ちした負け犬主人公に対し、勝ち組の更紗たんの説得が実に巧妙で素晴らしい。主人公のテクを責める(冷静に考えたらそれが原因だと思うがw)わけでもなく、ここで主人公に「私たちの赤ちゃんを産みたくないの?」とやや真面目な問いかけをしてから、今度は感情的泣き落としとナマ出しセックスの気持よさを高度にごちゃ混ぜにしながら、主人公に自分のマンコに屈服するように誘惑するのであった。もう僕はこのシーンのエロ展開だけに3回は爆発したね!

以降のエロシーンの流れも非常に上手い。さきの「シナリオについて」のところで語ったように、この更紗たんシナリオは基本的に最初から最後までイチャラブが続いて、その中で更紗たんが密かにリードを保ちながらも、表面的にはそれを見せず、主人公とのイチャラブの中で、ときおり更紗たんが自分の欲望を主人公に誘導させていくという流れがもうエロシーンと同じくらい日常的にエロくて、

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>更紗「もうっ、いいって言っているんだから、いいの……それにね?」
不意に、更紗がずいっと俺に身を寄せた。


このシーンの勝ち気な表情から悪戯げに生える小さな八重歯とかエロ誘惑過ぎて、もうこういうシーンが適度にあちらこちらに散りばめられているから、全てのエロシーンのエロさを最高の状態で味わうために、更紗たんエロシーンでHしたあとは、いちにち禁欲期間をおいて、全てのエロシーンで本当に同じくらいの気持ちよさを味わったくらいでしたよ。どのエロシチュも最高だとは言え、なんと言っても一番エロいといえるのがフェラとかパイズリのソフト責めシーンですね。このエロCGとか、。

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もう戌角氏のCGのエロさを凝縮したものだと言って良いと思うんですよ。基本的にお嬢さまらしい端整な顔立ちを全く崩さずに、清楚な雰囲気を全体的残しまま、しかしおち○ぽに伸びた真っ赤な舌と大きく開いた口のど直球のエロさと、

>更紗「ふふ……私ね、慎吾くんがいっぱい感じてくれて嬉しいの、だから……1度目はこのまま、ね」
>「んん……だーめ……んふぁ、れお、んちゅ」


といった余裕を保ちながら主人公のアレを可愛がりフェラしている更紗たんのお上品誘惑エロスが、もうこれ以上はないという正確さで融合しているわけですよ。最初にデーター欄の備考にも書いたとおり、この作品は全キャラパイズリ配備なんですけど、
もうダントツで更紗たんの最後のパイズリシーンがTOPなのは言うまでもありませぬ。物語的展開の流れも最高で、主人公が基本的に男前なところを見せて、更紗たんをカッコ善く救ったあと「今日は頑張ってくれたから……御褒美あげないとね」と、この時点でさっきまでの主人公の優位性が、巧みに「御奉仕」という名の下において「更紗たんが主人公に御褒美をあげる」という更紗たん上位に変換されている時点でソフトMスキーには最高なんですが、そのエロCGと更紗たんの上品誘惑エロスを出し切ったかのような籠絡甘やかしエロ台詞の連続射撃を前にしてはソフトMスキー以外の人も素面では生きて帰れないであろう……ああ、なんだかパイズリやらフェラばかり取り上げてしまいましたが、ちゃんと本番の挿入エロも「ね?お互いのイキ顔を見つあいめながらイキましょ?」みたいなエロ台詞を巧みに喘ぎ声と混ぜながら、主人公=プレイヤーの快感を誘導してくれる更紗たんのエロマインドコールの支配からぼくは、当分のあいだ脱することは難しいと言わねばなりません。

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