OYOYOさんの「学園聖戦士セーラーナイト2 ~正義のヒロイン完全悪堕ちマニュアル~」の感想

ごめんね 素顔邪悪で
MAIKA作品というのは強固なブランドカラーに支えられているというか、だいたいどの作品でも同じような展開、同じようなセリフ、同じようなキャラが並ぶという、一種作品横断型金太郎飴のごとき様相を呈しています。

それはたとえば、「ぴくぅぅっ――ぴくぴくぴくぴくぅぅぅっ」(ピ○ミンかよ)や「じゅわわわわっ・・・じゅわぁぁぁぁっ!」(ウル○ラマンかよ)のようなツッコミ不可避の斬新な擬音語・擬態語だったり、「おまえのその顔に、たっぷりと俺のザ○メンをぶっかけてやる! 『縛られて』身動きのとれないおまえのその顔になっ!」のような説明ゼリフだったり、「あぁ・・・嬉しいよぉ・・・妄魔王さまぁぁっ。ふぶうぅんっ――んうぅんっ・・・! んんんっ・・・! んぐぅっ――んぐんぐうぐうぐぅっ・・・!」のような人間の声帯をどうやって震わせたらそんな声出るねんというエロゲー声優さんの偉大さをしみじみ味わうことのできるぶっ壊れた卑語の連発だったり、「本気で濡らしやがってっ! へm変態淫乱女っ!!」のようにそれなりの頻度で挟まれる誤字脱字のオンパレードであったりするわけですが、もちろん全く同じものを再生産し続けているわけではありません。作品ごとにそれなりの独自性があり、お約束を踏まえた上で違いを楽しむのが暗黙の了解みたいになっているところがあります。

これまでに培ってきた伝統を守りつつ新たなエッセンスを加えるという手法には、日本的伝統芸能の香りがしないこともないのですが、まあそんな話はどうでもよくて、本作の独自性と言えば、いま新作展開で話題の『セーラー○ーン』をネタにしたパロディ的作品というところですね。え? そんなこと言われんでも分かるって? ですよね~。(時々、「守護宝石獣キュビー」みたいな違うネタが入ってきますが)


私くらいの世代にとって『セーラー○ーン』は小・中学校を共に過ごした思い出深い作品であり、「今さらネタにすんのか」っていう驚きと「よくぞやってくれた」という喜びの入り混じった微妙な気持ちで前作からプレイしています。相変わらず、起動と同時に流れてくる「ムー○ライト伝説」っぽい音楽が、キワドイ笑いを誘ってくれます。

悪の「妄魔王」である主人公(名前改変可)が邪悪な素顔を隠して、正義のセーラーナイトたちの日常に忍び込み、彼女らを手篭めにして世界征服をしようとして、3人のセーラーナイトを凌辱したのが前作。今回はそこに新たなセーラーナイトたちが助けにきたところからのスタート。

一応続編なんですが、前作をプレイしていなくても問題なくついていけます。もっともそれは、作品冒頭で申し訳程度に展開される前作のハイライトのお陰であるというよりは、そもそも前作に語るべきストーリーがほとんど無かったため、と言ったほうが適当でしょうか。本作もキャラが5人に増えただけで内容的には似たようなもの。キャラクターのアイコンをクリックしていけば、最終ハーレムEDに到達して終わり。内容が分岐する選択肢は各ヒロインの個別に1回あるだけで、ほぼ1本道の読み物だと思って問題ありません。


評価に関して言えば、ハッキリ申し上げて、いまひとつどころかいまみっつ、いまよっつくらいのデキです。本作は前作の「征服」から一歩進めて「悪落ち」を前面に押し出しているわりに、アテナ(セーラーゴールドハート)とすもも(セーラーガーネット)以外は捕まえたらほぼ即落ちで、抵抗する過程が薄っぺら。正義のキャラとしての強さを発揮することが無く、屈服させてもいまいち達成感がありません。ヒロインに加える苛烈な調教や人格改造も、その「落差」が無いせいで盛り上がりに欠ける。この辺りは、同ブランドの『ソルディバン』シリーズや『ジャスティスブレイド』シリーズに比べて明らかに見劣りしています。

シナリオ面では、序盤の伏線を投げっぱなしだったりセーラーナイトの「弱点」を日常に見出すと言いつつその辺をろくに描かなかったりと、物足りなさが目立ちました。Hシーンへ到達するまでの時間を短くすべくムダを省いていると言えば聞こえはいいんですが、シーンを数珠繋ぎにすればエロくなるというものではないのは皆さん御存知の通りではないでしょうか。メリハリというかタメというか、そういう部分まで削ってしまっては、肝心のシーンのエロさも半減してしまいます。

また、肝心のエロについても微妙な感じが……。何というか、いまいちこだわりが感じられないんですね。たとえば、外出し/中出しの分岐が無い。精液にこだわる人は、これだけで微妙な気持ちになるんじゃないかと思います。まあその辺はシナリオとの兼ね合いで(基本皆中出しをねだる)仕方ないにしても、コスチュームへのこだわりも薄かったのは残念でした。

衣服の破れ方がどのキャラのどのシーンもだいたい同じだったり、ストッキングがほとんど破れていなかったり、セーラーナイトの衣装が正義と悪堕ちの2種類しかなかったり……。

『セーラーナイト』シリーズは、先にも述べた通りパロディです。そして、本作で某美少女戦士を思い出させる要素は間違いなくコスチューム。ですからそこにはこだわって欲しかったというのが正直なところ。特に、ここまで原作をあからさまに意識させるつくりにしたなら、袖の作り(羽状の袖はサターン、ノースリーブはプルートみたいに)を原作に合わせる、くらいの隠し味があってもよかったかなぁと個人的には。

私が規則性を見いだせていないだけかもしれませんが、適当に形だけ真似ているようにしか見えないし、それは偉大なる元ネタに対する態度としてどうなのか。特にエロ絡みで、ウリにしている要素へのこだわりが感じられないというのは、「じゃあどうしてこのネタ選んだの?」と問いたい気になってきます。

あとは、表情。一部のキャラ(ルビーとゴールドハート)が時々軽くアヘ顔風に顔面崩壊させてくるんですが、どうも単に眼球を上にもっていってベロを突き出してるだけ、という感じ。普段の表情から一気にアヘ顔に変化するので微妙に浮いているし、かえって表情のバリエーションが狭まっている印象を受けました。原画家さんが違うので仕方ないのかもしれませんが、キャラによってアヘ顔があったりなかったりするのも、違和感を増幅していたかなぁ。苦悶の表情も、うまく出せているキャラと単にあえいでいるようにしか見えないキャラで落差が大きいです。


一応見どころが全くないわけではなく、悪堕ちしたセーラーナイトたちが、それぞれ正義バージョンの自分を犯すシーンなんかは面白く感じました。あと、よだれ。MAIKAはよだれの描き方が良いですね。使い所が効果的だし、口周りにたれたり、糸を引いたり、バリエーションもあってエロい。この辺は本作でも健在でした。ゴールドハート役・金松由花さんの名演を聴けるのも素晴らしいです。これは割と一聴の価値ありかと。

ただまあ、そこどまり。あとは強いて挙げるなら、「PISSHIIIIIIIIN!!」とか「SHUKYUUUN!!」みたいなテキストをニヤニヤ笑いながら眺めるくらいでしょうか。

MAIKAブランドとして求められる最低ラインはクリアしているものの、元ネタへの愛着がよほどあるのでなければ、本作を敢えて選ぶ理由は無いと思います。……なんかまだ続きそうな終わり方だったんですが、「3」出すんですかね。


CG88枚(ルビー:10、サファイア:13、エメラルド:14、ゴールド:18、ガーネット:15、その他:18)
シーン数72(ルビー:10、サファイア:12、エメラルド:12、ゴールド:15、ガーネット:15、その他:6、ハーレム:2)。基本独占型で主人公が相手ですが、一部怪人や触手姦、セーラーナイト同士で犯す描写があります。

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