yumekuiさんの「Kasumisan# -真夏のリフレイン-」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

ループものという呼称が定着するより前の、タイムスリップやパラレルワールドを題材にした作品と言った方が正しいだろう。広義の意味ではループかもしれないが、ここまで点数が安定している作品をループものと言われると期待してしまう。自分が読んだ限りでは文章のつながりから変でループの矛盾点を挙げればキリがないし、時間軸と並行世界の関係も破綻しており絶対回避レベルの内容だった。
本編 プレイ時間:15h

失礼を承知で言うのだが、評価してる方はちゃんと理解して読んだのだろうか。
テンポが良く中だるみもないという感想があるが、そんなことはない。
読みやすいかと言われれば読みにくい。
イヌイット式挨拶だのミルクの王冠だのと一般的でなく
伝わりにくい表現を用いているし、主人公の性格も滑り気味。
(主人公が自分を鼓舞する時に「ですます」口調になる)
テンポの悪さを感じないのは読むスピードが速いだけで、
時間をかけて読む私には質が低いとしか感じられなかった。
文章に蓄積が感じられず、新人ライター並に長々と読むに耐えない。

また、シナリオ構成も「ループもの」のそれではない。
ループものというのはここ10数年ぐらいの比較的新しい造語で、
広義のループ現象を扱った作品に安易に当てはめるべきではない。
「ループもの」というのは現在の意味だからこそと考える。
ループものはシナリオを横の広がりで読ませるのに対し、
普通のノベルゲームはひと続きで読ませることが多いと思う。(あくまで共通パート)
同じ始点を経由させる構造は、その名の通り繰り返す感覚を味わうことができる。
プレイヤーの感覚としてはこれが「ループもの」だろう。

だが、Kasumisan#はループ終点~始点への移動がひと続きになっており、
上の分類で考えれば「普通のノベルゲーム」になる。
繰り返すというよりは、繰り返されるという感覚だ。
作風としては謎解きであり、
プレイヤーは繰り返される7月31日を読み進めて
正しい選択肢を選んでいれば最終的にクリアとなる。
これのどこが「ループもの」なんだろうか?
ループものという表現は上記のように
「プレイヤーが自分で繰り返すゲーム性」を想起させやすい。
誤解を与えないよう適切な表現を選ぶのが親切だろう。

               
◆シナリオ
幼なじみが交通事故に遭い、
ループで実紀(みのり)の死を回避しようと試行錯誤する。
しかし、ループ4周目でループものとは呼べなくなる。
3周目の実紀が幽霊となり、なぜか4周目の世界にいるからだ。
この世界の実紀はパラレルで、
主人公と実紀だけがタイムスリップしたということになる。
幽霊になった実紀の設定もかなり曖昧。
主人公だけが見たり触ったりできるのだが、
実紀が階段から落ちそうになるシーンではなぜかすり抜ける。
ちょっと前に書いた設定すら矛盾してるんだが;;;

そして、5周目の世界ではなぜか4周目の実紀の幽霊が。
3周目の実紀はこっちに来てないんだとか。
ここもまたパラレル。
5周目の世界では実紀が死神に攫われて数日経っており、
交通事故が起こる世界と矛盾する。
そして裏山を探す内に「さまよえる学校」なる異空間を発見。
この時点でループものでも何でもなく、何でもありの不思議空間。
死神の正体はもう一人の主人公だと明かされる。

6周目の世界では実紀の存在そのものが消えている。
4周目の実紀の幽霊は一緒にタイムスリップしている。
(5周目の実紀は死神に殺されて死亡)
死神が殺した少女の死体が山ほど発見される。
7・8周も同様。
ここに来るまでがストレスで、選択肢の大半が攻略に関係ない。
さまよえる学校でも教室の前に移動・中を調べる・出るといった
選択肢がいちいち表示され、手間のかかる探索をやらされる。

9周目の世界では遂にループの原因が分からず、
死神を放置していちゃいちゃ。
幽霊なのに実紀が風邪を引いたので看病する。
だんだん実紀の体が消えそうになり、
「私だけ次の世界にループしちゃうの」とか言い出す。
ここで地雷認定した。
いちゃいちゃしてる間も世界は新たな7月31日に移行しており、
一人だけ別世界に行くのは理屈としておかしい。
と思ったら実は全部夢オチで、
この世界は主人公の精神世界だった、
本当の実紀は子供の頃に死んでいたと謎の少女から説明される。

この世界は、実紀が死んだ現実を認めない主人公が作った世界。
死神は、この世界を守ろうとするもう一人の主人公。
わざと主人公の前で実紀を殺し、
実紀を失いたくない気持ちを強固にして
精神世界を保っていたとかなんとか。
少女は死神を止めてほしいと言う。

死神は過去に向かい、幼少時の実紀が死ぬ直前の子供主人公に
苦しみを与えようとしている。
ただし、主人公が過去に向かえば今いる世界は消滅してしまう。
とりあえず実紀が轢かれた交通事故の現場に行ってみると、
原理は分からないが主人公の体がトラックの前にワープ。
そのまま跳ねられて過去に飛ばされる。

そして過去に着いた主人公は、子供主人公と一緒に
トラックから実紀をかばった。
死神の計画は失敗し、合体した主人公達に倒される。

ループを抜け出した先は病院だった。
現実世界で事故に遭ったのは主人公の方。実紀は無傷。
精神世界では高校生だったが、現実では小学生だった。
精神世界の闘いは何だったのという話だが、
全ては夢オチだったらしい。とりあえずハッピーエンド。
この後、未来の高校生主人公たちを助けるために
子供主人公が未来に向かう。彼は謎の少女の正体でもあった。
終わり。(最後になんかよくわからん英語)


◆シナリオの問題点
上位世界が現実、下位世界が精神の入れ子構造だが、
上位世界と下位世界の時間軸がごっちゃになっている。
下位世界の主人公は死神を止めるために過去に向かうが、
この時点では下位世界から抜け出していない。
つまり、ここで言う過去とは精神(下位)世界における過去だ。

次に、ラストでは上位世界の子供主人公が
未来の高校生主人公を助けに向かうとある。
だが、高校生主人公のいる精神(下位)世界は
一種の夢オチなので既に消えている。
現実(上位)世界は小学生の時間で止まっているので
未来に向かうという説明も成り立たない。
それ以前に、精神世界の一連の事件は
現実世界で起こるわけじゃないから助けに行く必要がない。
二つの世界には並行関係ではなく、内包関係が成り立っている。

そして一番おかしいのが、
精神世界は現実世界の夢なので何でもありだったが、
現実世界の子供主人公がどうやって未来に行くのかということ。
主人公には未来を予知する能力があるが、時間を飛び越える能力はない。
普通の人間が体格すら変えて未来に行くってどういう理屈なのか。
結論として、このライターは入れ子構造を理解していない。

また、ループもので入れ子構造は珍しくないので、
ループを抜けた先が別世界なんてのは精神世界系のループによくある話だ。
このゲームを特殊なループものと勧める人は、構造の理解が不十分だろう。
これをやるよりは蒼色輪廻か青い涙をやった方がマシだと思う。


◆おまけSLGの解説
イチャ2ぱらだいす プレイ時間:3.5h

プレイして思ったのは、
彼女だからと律儀にHする配慮は無用だということ。
実紀とのHは好感度に直結するが、
このゲームを効率的にクリアする上で最大の障害となる。
まず愛撫×4をしないとそれ以上の段階を許してもらえず、
それだけで体力を消耗。
下手に高度なプレイを要求すれば断られ、
体力だけでなく愛情度までダウン。
それだと悔しいので最後までイカせてあげるが、
何回か間違った後だと体力をほとんど消耗してしまうので、
外出もままならずお金が貯まらない悪循環に陥る。
快感パラメーターには印や区切りがついてるわけでもなく、
目分量で状態を覚えてワンパターンな作業を繰り返す。

まず9つもENDがあるのに
初歩的な部分で萎えさせるのはどうなのか。
自分はヒロインが好きじゃないので、
「とっとと股開けやこの肉便器が!!」としか思わなかった。
ヒロインの機嫌を取って失敗すればダメ出しされるので、
リアリティはあるが地道すぎて達成感を感じない。

実紀を放置してバイトに明け暮れたところ、
このゲームの本質が分かってきた。
まず、バイトには昼と夜、普通と危険の4通りの組合せがある。
普通のバイトは金も体力もコスパが悪く、
危険なバイトは変動リスクが大きい。
要するに楽をしたいなら、
彼女がいる身で危険なバイトに明け暮れるのが正攻法というわけだ。
危険なバイトには精子を売る、風俗の呼び込み、見習いホストがあり、
体力満タンの状態で精子を売れば13000円ほど(昼のバイト8回分以上)の報酬がもらえる。
デートやプレゼントも大した金額ではなく、
プレイ期間の30日をフルに使えば色んなことができる。
全ては実紀とのHを充実させるためなのだが、
コツを掴めばお金を稼ぐのが楽しかった。

スクール水着と拘束具を買えば着せることもできるが、
これも50%以上感じさせないと着てくれない。
しかもコスプレ中はアソコへの挿入ができない仕様?で、
絶頂寸前でも「私まだ濡れてないんだけど・・・・・・」と言われる。
SEXの切れ目が縁の切れ目って知ってるか、小娘。

個人的に浮気イベントは楽しかった。
薫子先生はいらないので、なつき先輩のみ攻略。
実紀の愛情度が低い状態でスタンガンを持っていることが必要。
夜のバイトで工事現場→ホスト→ホストと会うとイベントが発生した。
CG1枚だが、同じ時間帯にバイトすれば何回でもSEXできる。
他にも、バイトに行く→やっぱりやめる→適当にぶらつくで
吉澤、なつき、薫子の順で登場する時に会える。

自分は最初のENDで5/9(ノーマルエンド)、
2回目のENDで9/9(破局エンド)になった。
浮気してる時ほど実紀の日記が胸にくる内容で、これは自分的にポイント高い。
浮気→日記→書き置きのコンボには笑った。
そして加住さんの夏が終わった。(プレイ終了)

最後まで有難うございました。
新品/中古アダルトPCゲーム販売 通販ショップの駿河屋

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