えびさんの「サクラの唄」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

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絵17+文22+音12+他16 過去作品よりも、素直に、感動できる内容。死者との向き合い方というテーマを、死者の視点から見せる、という前作までのギミックに対し、そこに見え隠れする家族や親友が紡いでいく『想い』の源流を見せることで、元来のテーマが重厚になったように思える。ただ、飛び抜けて、「ここがすごい」という部分が、あまり感じられず、相変わらず地味な作品である為、点数化してしまうと評価が難しい作品でもある。
(※ロープライス・同人を対象に、他の項目は、最低点をベースアップしています)

前作、前々作の主人公ハル。
その両親の出会いを描いた、過去のお話。

前作、前々作の、物憂げで鬱々しい雰囲気は、かなり薄らいでいて、青春ラブコメ的
に見ることも出来る内容。
ただ、そこには青春の苦味もしっかりと添えられていて、また、このシリーズならで
はな死生観なども匂わせていて、
「なるほど、この両親の思いが、ハルに繋がっているんだな」
と、思えるシーンもチラホラと見受けられる。

特に、記憶に残っているのは、以下の様なシーン。
桜の両親が『桜』と名付けた理由を、桜木が推測し、桜の叔母である美春が涙するシ
ーンは、桜木が息子に何故『ハル』と名づけたのか暗示させている。
『ボクの唄』のラスト付近で、ハルが父?と会話するシーンで、
「一緒にビールでも飲みたかった」
と言っている部分は、本作のファズや佳代子とのやりとりと繋がる。

本作と『キミのための唄』の間にある、桜木の死が、どうして桜を壊してしまったの
か。
その理由は、本作で語られた。
ただし、桜のトラウマが示されただけであって、“桜木の死を忘れてしまった”理由
ではない。
これは、『ボクの唄』で語られているが、ハルが雪達にしたように、桜木が桜の記憶
を記憶を操作したということ。
そして桜がそれを思い出して、ハルを『ハル』と呼ぶ『キミのための唄』のラスト付
近のシーンは、また、雪達がハルの死を受け入れる未来への希望を懐かせる。

「あなたとファズさんが過ごした記憶は、あなたになるの」

本作で、ファズの死後、佳代子が言ったこの言葉は、本作を含むシリーズのメインテ
ーマなのかもしれない。



さて、他、気になったことを少々。
『キミのための唄』のギターの女性は、深雪なのか? そして、雪の母親なんだろう
か?
だとすれば、深雪も死んだということに……

『ボクの唄』の瑠偉が、何故、秋五とそっくりなのか?
これは、桜木が自由に姿を変えられるらしいので、意識してか無意識かは不明だが、
親友の姿を借りていた、と考えるのが自然か。

何気に気になるのは、『キミのための唄』の、その後の桜がどうなったのか。
また、壊れてしまったのだろうか……


映像面では、『ボクの唄』の頃より、立ち絵パターンなども増強されており、絵柄自
体も独特な雰囲気は残しつつ、よりキャッチーな彩色が目に留まる。

音楽のチョイスも、なかなかに憎い感じだったが、『ボクの唄』のような歌モノは無
い。

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