Nus2014さんの「この大空に、翼をひろげて FLIGHT DIARY」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

ソアリング部アフター・ビフォアは面白かった。特にソアリング部アフターは、小鳥と碧とソアリング部の物語を締めくくるのに不可欠な続編。読み終わると、「この大空に、翼を広げて」というタイトルが違った意味を持って見えてくる。ただ、√間の出来の差はかなり激しい。
ラノベの「尾木花詩希」が面白かった流れでこっちも手を付けてみたものの
FDまでやるかは若干迷ったんだけど、やっといて正解だったと思う。

アフターの中でもソアリング部アフターがしっかりつくられていて、
本編ではあまり深く触れられてなかったソアリング部の今後についてフォローを入れつつ、
小鳥や碧がモーニンググローリーを飛んだことによって得た変化を描き、
トビウオ荘とハットさんとのお別れで締めくくる。

特にハットさんとの別れが辛い。
本編中ずっとお世話になった拠点とお別れするシーンでしんみりするのはエロゲでは割とよくあったけど
胸に来るるぐらい悲しかったのは初めて。
ハットさんぐらい賢いアヒルがうちにも欲しい。


他の√で良かったのはソアリング部ビフォア、というタイトルの、天音アフター。

ソアリング部アフターではしれっと場に溶け込んでるイスカが
実際のとこ今のソアリング部についてどういう想いを抱いてるのか、
ソアリング部アフターでは抜け落ちてしまった部分がこっちでフォローされている。
夢から逃げてしまった子がその夢を叶えた後輩に抱く感情という重たくなりそうな話だけど、
天音やイスカのズレたやりとりで描いてるのが上手い。



ただ良かったのはそこまで。
他の√は無理してやらなくてもいいように思う。


他について雑に評価すると、

「ノベル:翼と出逢った日」は本編なぞってるだけだけど、短いしお風呂CGもあるし暇なら読んでもいい。
「ほたるイフ」はもう少し話の作りようあった気はするけど、ギリ読めなくはない。
「佳奈子イフ」は、途中でギブアップ。
「風戸姉妹」は、ザ・FDという感じの蛇足。
「姫城姉妹アナザー」は、ダメだった本編をさらに下回っててすごかった。


個人的には、ソアリング部アフター・ビフォアとノベルだけ見て、他は見なかったことにするのがベスト。



以下、各要素ごとに。

■絵

本編と同じ2人体制だけど絵力格差は広がってしまった。
小鳥天音担当が上であげは双子担当が下。

小鳥担当の人は絵柄が変わったのか意図してやったのかわからないけど、
絵柄の変化と小鳥の成長が見事にハマっていて素晴らしい。
君の滑走路(意味深)だった小鳥が、立派なクールビューティーに成長したように見える。

ただ絵の雰囲気が変わってる割に一部立ち絵については本編から流用してるので
シーンによっては別人に見えるのが難点。
松葉杖で立ってる小鳥の次に椅子に座ってる小鳥が出てくると同じキャラとは見えない。


双子担当の人はなんか作画に時間とれなかった雰囲気を感じる。
目と目の間が空きすぎちゃってバランスがおかしい。
十分に時間とって絵を描けないとこういう症状が起きがちな気がする。
単に下手になっただけかもしれないが。




■各ルートについて

・ソアリング部アフター

碧たちが抜けた後のソアリング部の存続問題と
小鳥たちが「空の回廊を渡る」という目標を達成したことで得た将来の夢について描く
ド直球な続編。
本編では小鳥が目標を達成することが主題だったため深く触れられなかった
「空飛んでその後はどうするのか」という部分がきっちりフォローされる。

本編で描かれた「空の回廊を渡る」という目標は
車椅子の小鳥にとってはゴールだったけど
松葉杖の小鳥にとってはスタート地点に過ぎなかったんやなと気付かされ、
最終的に「この大空に、翼を広げて」というタイトルが全く別の意味に見えてくる。


物語の起伏は本編には及ばないものの、
本編の描写を補完し、本編から世界を広げて、最後は綺麗に締めくくるという
続編の見本みたいなお話で、よくできてる。



・ソアリング部ビフォア

タイトルを見てあんちゃん辺りの視点で描かれる過去物語かと思ったけど、
実際の中身は天音アフターで、過去描写はシーンの間にはさまれるいくつかの回想シーンのみ。
過去描写の分量は本編と大して変わらないけど、過去のソアリング部の空気は多少は伝わる。

内容はイスカの過去の克服みたいなのが主で
主人公の関わりは主にイケメンと美少女の恋愛を成就させることという
よく考えたらエロゲにあるまじきお話ではある。

天音アフターでありつつ中身はイスカたちがメインなので
碧は√を通じて見守るスタンスで、最後のシーンなんかでも颯爽と現れることなく
>そっとしておこう
で終了する辺りの匙加減が上手い。



・ノベル

内容は本編をおさらいをしてるだけなので特段感想はないんだけど、
この√の小鳥の絵は本編の小鳥と同じ感じに見える。
この√のCGのおかげで、小鳥が成長したように見えたのは
作画の人が意図してやったのか単に安定感なくしただけなのか判別つかなくなった。


・ほたるイフ

ここから下は辛口感想しかないんだけど、
このルートはここから下のイフやアナザーよりは比較的マシだったと思う。
ほたるがトビウオ荘に押しかけてくるとこの強引さや
ちょっと気持ちを変えただけで映像制作が上手く行く安易な展開はどうかと思うし
最後の締めも「え、それ?」てなるけど、
引っ込み思案で優柔不断な子がソアリング部での活動を通して良い方向に変わっていくという
コンセプト自体は良い。

ほたるのキャラを軸にもう少し丁寧に話作ってればもっと良かったとは思う。



・佳奈子イフ

佳奈子さん好きだし序盤のぎくしゃくしてる辺りまではそんな悪くないかなと思ってたんだけど
この程度で学年中の噂になる、この程度のことで副会長がトビウオ荘まで怒鳴り込んでくる、
という無茶な展開についてけなくてギブアップ。残りはスキップで流した。

確か無印でもどこかの√でこんな展開あった気がするんだけど
「すぐに噂が広まる」「大した根拠もないのに副会長が怒る」
という安易な展開は乱発しないほうがいいと思う。



・風戸姉妹アフター

「たまには退屈な日もあっていい」というテーマで本当に退屈な話を書いてしまったアフター。
腐ってもプロなら、登場人物には退屈な一日でも読み手には楽しいものにしないとダメなんじゃないかな。

ただ、夏の1日に部屋にこもって双子とセックスするだけの話というのは
エロゲのFDなら本来はこんなもんで良いのかという気もしないではない。



・姫城姉妹アナザー

本編でダメだったあげは√をさらに台無しにするアナザー。
まさかあげはとくっついた続きでほたるに手を出してしまうとは。
タイトルで3Pになるのはわかるけど、個別√の続きでやることではなかった。

というか「ほたるイフ」があるんだし無理にほたるを組み込まないで
素直にあげはアフターにしとけば良かったんでは・・・


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