OYOYOさんの「宇宙刑事ステラバン」の感想

普段のMAIKAと比べるとパワーダウン。全体的に勢いがなく、見所も無い。何がやりたいのかよくわからない、パッとしない作品。
『宇宙刑事ソルディバン』の続編・『ステラバン』。変身ヒロイン凌辱ものということで期待していたのだが、単体としても続編としても微妙なできだった。

ヒロインは、地球を宇宙人の侵略から護る変身ヒロイン・宇宙刑事ステラバンこと星海カナタ。カナタのサポート役にして見習い宇宙刑事、スカイレディこと空羽アミィ。宇宙刑事たちのリーダーにしてIQ300(笑)を誇る総司令官・護条院ユリカ。そして、侵略宇宙人の長・女帝アイシャの4人。地球人の主人公(名前変更可能)は前作でソルディバンと戦った犯罪エイリアンの帝王・テラーと結託し、第三勢力として彼女たちを凌辱すべく陰謀を巡らせる。いつも通りといえばそうなのだが、どうも物足りない。

まず、MAIKA恒例主人公の右腕となる女幹部がいないのが残念。献身的に尽くす女幹部と愛を育むか、初志貫徹で敵対する変身ヒロインを我がものとするかというのは、悪の幹部ならではのロマンだというのに、本作の相棒は寄生エイリアンだけ。例のない形ではないがやや盛り上がりに欠ける。

しかも、主人公が悪の首領となってヒロインたちを屈服させるのではなく、大半がよその組織の怪人にやられているのを覗き見するという展開。バリエーションとしてその手のピーピングHがあるのは構わないが、そればっかりではさすがに厳しい。流行の寝取られでもやりたかったのかとも考えたが、それにしては主人公とステラバンたちの交流が少なく、どちらにしてもコンセプトを貫徹できている感じがしない。

そもそもこの手の作品は、正義に操を捧げるヒロインたちを性戯の力でメロメロにして寝返らせるのが基本コンセプト。基本を放置で逆方向に持っていくのは冒険のし過ぎだろう。

続いて、ヒロインの弱さ。アミィことスカイレディは前述の通り「見習い」刑事で、その能力も中途半端。しかもその未熟故に敗れることが多い。変身ヒロインというのは強いからこそ屈服させた時の妙味があるのに、負けて当然のひよっこをメインに置かれては魅力半減どころではない。

戦隊ヒロインと特捜ヒロインの違いが曖昧なのも気になる(戦隊ヒロインはスーパー戦隊ものが下敷きで、特捜ヒロインはメタルヒーローものが下敷きである)。これは、戦隊ヒロイン凌辱ものであるMAIKAの長寿シリーズ・『ジャスティスブレイド』があることを考えると痛い。前作『ソルディバン』は隊員が2人であることのメリットを活かし、ヒロインたちの日常と、そこに忍び寄る悪の影を細かく描いていた。これによって、常時チームとして戦場に身を置く戦隊ヒロインとの差が明確になっていたのだ。一方本作は表層的な違いを強調するだけで、内容面で戦隊ものとの違いを打ち出せていない。『JB』から人数を削っただけと言われても仕方がないだろう。

ディテールへのこだわり不足はHシーンにもあらわれている。洗脳からヒロイン同士を戦わせるようなシチュエーションは、ヒロイン同士が絡み合う場面が少なく中途半端。司令室の乗っ取りはマンネリを意識したのか妙な変化球を投げてみたものの、見事なすっぽぬけ。奇をてらいすぎて間抜けなことになってしまった。アイシャたちエイリアン側も同様で、主人公が能力と知力の限りを尽くして戦わなくても、行き当たりばったりでなんとかなってしまう。

正義側もエイリアン側も、組織はあっさり壊滅するしヒロインたちの抵抗は申し訳程度。ヒロイン側に粘りが足りず、結果的に悪のヒーローである主人公の見せ場(主にHシーン的な意味での)もふるわない。これでは盛り上がりや達成感は期待すべくもない。

続編として見た場合、主人公側は設定を引き継いでいるのに前作ヒロインが少ししか登場せず、しかもHシーンは無しというのが気がかり。そもそも主人公が前作の敵役なのだから、「復讐」は前作のヒロインに対して行われて然るべきだろうに、微塵も絡まないのはどういうわけか。ストーリーとしても、シリーズ作品としても妥当とは言い難い判断だ。

また、前作はバイザーを外す・外さないといった選択が出来て、「わかってるな!」という感じだったのに、本作ではそれが無い。シチュエーションについて更に言えば、スーツ姿のHのバリエーションでなくスク水やらウェディングドレスやらのコスプレに向かったのもどうかと思うが、普段着物姿の司令官に着物Hが無いなども意味不明。変身ヒロイン凌辱のツボをハズし、普通の凌辱ゲーにも行ききらず、宙ぶらりんになってしまっていた感が拭えない。

怪人にも個性や魅力が少ない。エイリアンたちは地球の常識が通じない極悪非道な存在であればこそ、ヒロインの強さ・気高さも際立つし、それに為す術もなくヒロインたちが嬲られてこそ変身ヒロインの無力さが強調される。しかし本作の怪人たちはとても所帯じみた悩みや欲望を全面に押し出していて、小物感プンプン。ステラバンたちが必死に駐禁の切符を切っている宇宙刑事のように見えてがっかりしてしまう。それを思えば、スプラッシュ超捻転で拷問していた前作の怪人は立派だった。

「エイリアンの被害に遭う一般人」がほとんど描写されないのもどうかと思う。前作は一般人が被害に遭うシーンが27シーンも用意され、それに応じてエイリアンの悪辣さやヒロインたちの活躍が描かれていたが、本作はヒロイン以外のHはわずかに6シーンのみ。しかも大半に過去のMAIKAヒロインを引っ張り出してきているので、作品の奥行きを広げる役割はほとんど果たせず、ただのファンサービス。過去作をやっていない人にはほとんど無意味である。

ちなみにトータルの回想シーン数を見ても、本作は72シーン。『ソルディバン』は95シーン。Hシーン以外も登録されているから単純な比較はできないにしても、純粋にパワーが落ちていることは理解して頂けると思う。

先ほどからないない尽くしで足りない点ばかりを指摘しているが、勝っている部分もある。誤字脱字の数だ。

誤脱の多さは今更なので逐一指摘しないが、普段より多かった。ヒロインの名前を(アミィをアイシャに)間違っていたり、雑さでは間違いなく本作が上。

この手のシリーズはニッチなジャンルであり、幅広い層に訴求力を持ったエロゲーとは魅力のタイプが異なる。それだけに、本作のユーザーには同じ系列の作品をプレイしている人や、これからプレイしていく人が多いことが予想される。そのことを考えた時、本作に「MAIKAっぽい」以上の魅力があるか否か。私は、否だと思う。

Hシーンなど最低限のポイントはおさえ、質は確保しているにしても、本当にそれだけ。MAIKAの「正義ヒロイン凌辱」シリーズをやるなら他に良い作品がいくらでもあるし、前作との繋がりが薄すぎて続編としての魅力にも乏しい。コスチュームに惹かれたとか声優さん(桜城ちかさん、片倉ひなさん他)のファンだとか、特別な事情があるなら別として、それがなければ特筆すべき魅力は無い。

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