OYOYOさんの「セーエキ! ぶっかけ牧場! ~お汁いっぱい、精霊達をHに飼イク!~」の感想

そう! こう言うのを待ってました! 凄く笑えるわけではないけれど、明るく楽しい抜きゲーです。
エリート精霊使いにして錬金術師のエロゲルスス。実家の修行から逃げだし、人里離れたイナカントリー地方で美少女精霊たちと牧歌的な生活を営んでいた。ところが、彼の前に世界を征服した魔王があらわれ、難題をふっかける。魔王のご機嫌を損ねず要求をこなすべく、エロゲルススと精霊たちの奮闘が始まった。

飼イク、マイク、くのいちがイク。快談、性活、肛校生。誰も思いつかない程奇抜な――いや、思いついたとしても恥ずかしくて口に出せないような、小学生なみの下ネタを、照れも躊躇いもなくぶちかます。なんでもかんでも卑語に変換すべく目を光らせ、隙あらば食らい付く下ネタのピラニア。あふれ出すこのばかばかしさこそ、群雄割拠の低価格作品の中、他の追随を許さないsealブランドの強みである。

とはいえ、単にバカな下ネタを一発芸よろしく垂れ流すだけなら、評価するほどのこともない。タイトルのインパクトでいえば、Mielブランドのほうが余程、口に出すのをはばかられる(人混みで叫ぼうものなら、交番に連行されかねない)。本作がすぐれているのは、最初から最後まで、バカに徹しきったことだ。

主人公エロゲルススの名前は、もちろんかの有名な錬金術師パラケルススに因んだものであるが、そんなことはどうでも良く、作中において「エロゲ」と表記される。つまり、エロゲが喋るというシュールな絵面がいきなり展開されるわけだ。その後も、「淫者の石」、エネルギーの源「マラ」、主要元素の「エロ素」、最終戦争「エロマゲドン」など、一切何の捻りもない作中設定が網羅され、あらゆる意味でいわく言い難い、怒濤の上すべり感が楽しめる。

これでシリアスな場面が出てきて、一瞬でも立ち止まろうものなら、たちまち照れと後悔が押し寄せて恥辱の泥沼に沈んでしまっただろう。だが、心配無用。大真面目にバカをヤリ抜いた結果、すべり芸で見事全体をまとめきった。ブレーキを壊し、アクセルを踏み抜き、知性を振り切って溢れる痴性で勝負をしかける潔さは特筆に値する。

もっとも厳しい見方をすれば、ノリと勢いだけで押し切っただけ、ということでもある。モンスター娘とHしたかったということは伝わってくるが、内容的にはそれだけ。モンスターも可愛いが、特に個性的という訳ではない。モン娘にはコアなファンも多く、そこに対する訴求力を持ち得ていたかは疑問である。

また、他のseal作品群と比べ、本作で無ければ味わえない何かがあるか、というとそれも余り見あたらない。おバカなノリという意味でブランドの特色は存分に出ていたが、その中で作品としての特殊性・オリジナリティが感じられず、その意味で平凡な仕上がりであったのが最大の欠点と言えるだろう。

とはいえ、逆に言えばそれを問題にできるレベルの作品だったということではある。ゲーム性を追求したがマトモに動かなかった近作三本のように致命的な不具合が無いのはもちろん、本作はゲームとしてそこそこ遊び甲斐がある。飼育(調教)パートと収集パートをくり返しながらゲームを進行させるのだが、このバランスがなかなか良い。

アイテム収集はキャラによって集められる種類・量が違い、(一応)個性を演出できているし、体力を加味しながらどのキャラを使うか考える要素もある。単純なクリック作業からは解放された。また、ゲームの期限が無いも同然なので、多少の失敗はスルーしながら気軽に続けられるのも良い。この手の作品で意味も分からずゲームオーバーになってイライラするのは、正直いたたまれないものがある。ただしゲームオーバー条件が緩すぎて、余りに緊張感が無くなったのはいささかマイナスだった。

また、Hシーンの繰り返しで内容が過激になっていく(Lv1~Lv3)ので、作業の繰り返しの中でもモチベーションを維持しやすい。ゲームシステム自体はお世辞にも凝っているとは言い難いシンプルなものなのだが、入力を単純にしつつアウトプットでバリエーションを演出するというのは、システムに馴染む時間を取りづらく、周回プレイも前提としない短いゲームとしては、最も効率的なやり方の一つだろう。

キャラは、モンスターの不気味さを排除して、全員エロカワイイ系。ツンデレ淫乱のサラ(サラマンダー)、おっとり淫乱のミュル(スライム)、知性派淫乱ロリババアのこりん(ゴブリン)、ノータリンドMのパピー(ハーピー)という淫乱精霊軍団に、つるぺたロリ担当の魔王ペタ(サキュバス)。精霊たちとのHが基本で、各キャラシーンは3種だが、Lvに応じて内容が変わるので、実感としてはシーン数以上のお得感はある。一部挿入されるアニメーションは、まあオマケ程度。

なお、基本エロゲは攻め側だが、冒頭いきなり魔王ペタにヒールでケツ穴をほじられながらナニをふみふみされるというオイシイイベントもあるので、M系の方もご安心あれ。複数キャラの絡みもあるが、基本は各キャラ4シーン×5キャラで合計20シーン。ただ、ペタ様は華麗なる衣装チェンジもあり、出番の割りに優遇されている感があった。ちなみにタイトル通り、錬金術の為にぶっかけが必要なので汁成分多め。

とにかく直列に繋いだエロ回路に電流を流し、ピコピコーンと豆電球を点灯させて「ヒラメイタ!」といったおもむき。そして、まさに「だが、それがいい!」状態。狙いすぎた嫌味さも無ければ、細かい矛盾やぶっとんだ展開に突っ込もうという気も起こらず、すがすがしく楽しむことができる。ここ最近、煮え湯を飲まされてきたが、今回はちゃんとセーエキを飲み込むことができたようで、一安心だった。

基本点80点。キャラ+2、バカ+5、システムバランス+2、エロ+2、個性-10、緊張感-2。CGのあるEDは、条件によって三種(神器作成、淫者の石作成、魔王好感度)。『獣ノ躾』で不満だった、回想シーンで調教レベルごとの回想が可能になっていた点は好感触。

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