houtengagekiさんの「ぜったい猟域☆セックス・ロワイアル!! ~無人島犯し合いバトル~」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

エロシーン自体はテキストもちょっとお馬鹿なノリで楽しく、絵もエロ可愛い出来ですし、シール作品らしいエロさは充分に詰まっているので、その意味では抜きゲーとして楽しめる佳作に仕上がっています。ですが、バトルファックという題材を活かした作り込み、特にマゾ向けの女性上位エロはあまり期待しない方がいいです。バトルシステム自体も男女による性技の競い合いの臨場感を味わえるものではありませんし、システム・テキスト共に、作り手が明らかにBFならではのエロさを追求した作品を作ろうとしていないのが分かってしまうのが寂しい。BFとして見た場合の本作は、残念ながら凡作と言うしかありません。
 本作は、バトルファックを題材とした抜きエロゲーですね。
無人島に集められた主人公とヒロインたちが、男女別にチームに分かれて(ただし男側は主人公一人)
お互いに犯しあってポイントを得て勝利を目指す、という設定からして
同ブランドが低価格帯で発売した『中出し鬼』のリメイクであることは間違いありません。

 バトルファックの良さといえば、男と女のプライドを賭けた性技の競い合い、
その独特のシチュエーションが生み出すエロさにあるわけですが…
イカされて負けた場合は、自分の男性性が女性の魅力に屈したということを思い知らされ、
その敗北感は、男のプライドを砕かれたにも等しいわけだから非常に大きくて、
とてもマゾ心をくすぐってくれるものですし、
逆に、相手をイカせることで勝利した場合は、自分の性技によって絶頂に達した女性の姿に
大きな征服感と達成感を味わうことができ、それが実に爽快なわけで、
そうした、勝利or敗北がS的あるいはM的な興奮を増幅してくれるところが醍醐味だと思うんです。
SでもMでも楽しめるジャンルですし。
まあ、同人などを見ると、男性側が負けるパターンの、M向けの作品が明らかに多いですけど。
実際、男性側を性的に翻弄する女性の性技のエロさや、
男を射精させたヒロインの勝ち誇った笑顔や台詞なんかが大きな醍醐味の一つですしねw

 そういう魅力的な題材であるにもかかわらず、このジャンルは現状、ほぼ同人でしか楽しむことができず、
商業エロゲーでリリースされるのはとても珍しいことですし、
それも、この作品のようにフルプライスの規模で作り込んでくれる作品となると非常にレアです。
だから本作の発売が発表された時はすごく嬉しかった。
ただ、ソフトハウスシールはM向けの描写が成されたゲームをリリースしたことはあまり記憶にないですし、
『中出し鬼』に関しても、その部分の描写の甘さがBF物としてイマイチ完成度が高くないと思わせる
原因になってしまっていたこともあり、
男勝ちはともかく、男負けの描写を果たして上手くやってくれるのかなあ、という不安も抱きつつ
楽しみにプレイしてみました。


 で、結論から言うと、この作品はバトルファック物としては今ひとつと言うしかない内容でした…
ですが、エロゲーとして駄作というわけではないのです。
ソフトハウスシールの作品の良さである、お馬鹿なノリでの明るいエロシーンと
それを通じたキャラクターへの萌え、ついでに純愛を描くこと自体は、相変わらず上手くいってます。
問題は、この作品はそういったものを描くための設定として
バトルファックという題材を馬鹿設定の一種としての意味合いで扱っているだけにすぎず、
競技としてのバトルファックそのものの良さを真摯に追求したり、
バトルファックならではのストーリーを描いてくれたりはしていない、ということなんですね。
これは、あくまでも「シールらしいエロス」を味わえるだけの作品であり、バトルファックは添え物同然なのです。


とりあえず、バトルファック物として見た、この作品への難点を挙げていこうと思います。



●セックスバトルシステムが全然セックスバトルじゃない件

 島でヒロインに遭遇することで始まるセックスバトルのシステムは、相手のゲージを0にしたら勝ちなわけですが、
とりあえず勝つのも負けるのも簡単なので難度的には問題ないと思います。
ただ、このシステムは、バトルファックというシチュエーションを盛り上げる役目をさっぱり果たしてない。
バトルのほとんどは主人公が一方的にヒロインを愛撫する前戯にのみ適用されていて、
勝って愛撫に成功すればバトル後のエロシーンで主人公が勝ち、失敗すれば負ける、という分岐が起こるだけ。

 普通に考えて、お互いの性技を競い合う、イカせ合いにこそバトルファックの醍醐味はあるのですから、
そういうバトルシーンにしてくれれば、まだしも気分の盛り上げようがあったんですが…
バトルでは主人公がヒロインを責めるだけで、ヒロインが主人公を責めることが一切無いのは寂しすぎる。
しかも、本作のバトル、勝っても負けてもその後のエロシーンの描写にほとんど変化が出ません。
テキストはおろか、敗北の流れの時は女の子の表情が余裕たっぷりな物になるとか、その程度の変化も無い。
単にエロシーンの結末がちょっと変わるだけなんですよね。
これじゃあ、バトルファック特有の、勝った時の爽快感や負けた時の屈辱感、どちらのエロさも味わえない。

 パイズリや手コキ足コキなど、女性が一方的に主人公を責めるエロシーンの時はそもそもバトルシステムが発生しません。
そういうときは基本、女性側の勝ちになって、特定のアイテムを持っていれば主人公の勝ちに分岐するようになってますね。

 結局、愛撫の時にしか発生しないシステムなのなら、セックスバトルシステムでも何でもない…
BF好きにとっても楽しめない上、シール作品らしいエロだけが目当ての層は邪魔にしか感じないだろうし
このシステムはむしろ存在意義が無いんじゃないですかね。
というかシステム側を活かすエロシーンを描けなかったシナリオライター側に、より大きな問題がある気がする。
まあ、負けることができるというだけでも、Mにとっては無いよりは少しはマシと言えるかもしれませんが…



●敗北エンドが無い

 受けシチュ好きなプレイヤーにとってはあまりにも厳しい仕打ち。
主人公がセックスバトルで敗北を重ね、女性側が勝った場合、エンディングはありません。
なんと、敗北した主人公が女の子に奴隷扱いされているという内容の無味乾燥なテキストで
後日談をあっさりとまとめ上げて、ゲームオーバー画面が表示されて終わりです。
内容はどのキャラに負けても同じで、CGすらない。
男性勝ちの時はちゃんとしたエンディングがあるのに比べて、これはあまりにもひどい。
「今日も彼女に奴隷扱いされる一日が始まる、とほほ」みたいなこと言ってますが、
それなら奴隷扱いの女性上位エロを濃厚に描写して、マゾ向けのエンディングに仕上げてくれても
良かったんじゃないかなあ、と思うんですが。
ていうか、それさえ見せてくれれば全て許せたかもしれないんだけど。
バトルファックは男性が勝った姿にも、女性が勝った姿にも見応えがあるものですし、
どちらの結末も見せてくれてこそ、優れたBF物の作品たりえるというものでしょう。
ストーリー的にも、この作品のヒロインは、勝った際の特典として叶えてもらいたい願いがそれぞれにあったはずですし、
そうしたものを描くことで、女性勝ちエンドは充分に作れる余地はあったはず。
全てのヒロインに、男性勝ちの場合のエンドと、女性勝ちのエンドをそれぞれ用意して欲しかった。
それが無かったのが、この作品をやって一番ガッカリした点です。

 このゲームにも、マゾなプレイヤーが喜べそうなシーンが無いわけではなく、
むしろシーンをそれぞれ単体で見れば、なかなか良い逆レイプシチュが用意されています。
パイズリや足コキといった女性上位オーラルセックスで主人公が射精させられるシーンでちょっとグッと来たりとか、
各バトルで女の子が勝った際の、勝ったことを無邪気に喜んだり、高笑いして主人公を嘲ったりする台詞など。
ハッキリと屈辱的だと感じられるのは忍者娘の足コキや、腐女子娘がペニス生やして主人公の尻を掘りながら手コキするシーン、
それにロリ娘の手コキやパイズリなどでしょうか。他にも顔面騎乗なども用意されてて、
ひと通りは女性上位シチュは揃っていますね。
 特に、ロリ娘のシャルロッテは良かったと思います、主人公を一方的に射精させて勝利した際などは、
高笑いして勝ち誇ってくれますから、なかなかに屈辱的でゾクゾクできますし。
腐女子娘も、前述のふたなり化や、他にもパンツコキとか、わりと特殊な責め方で
主人公を嫐ってくれるので良い感じでした。
他にも、物腰の優しい気立ての良いお嬢様などが主人公に勝ったことを喜んでくれたりもするので、
そうした描写は、挑戦的な娘が勝ち誇るのとはまた別種の屈辱感があって、結構グッと来ますね。

 でも、そうしてシーン単体では見るべきものがあっても、最終的に女性に屈服したことを
味わわせてくれるような、集大成的なエロシーンやエンディングが無いのですから、
M心が盛り上がり切ることは無いわけです。もう心底惜しいですね、下手に見るべきものがあるだけに。

 これでは『中出し鬼』と欠点が同じです。
あの作品の最大の欠点が解決されないままのリメイクだったのは非常に残念。
いや、敗北時に主人公が女の子たちのパシリにされてたシーンが描写されてた中出し鬼のほうが
まだしもマシかもしれないぐらい。



●勝利した場合に突入できる個別ルートも、バトルファックの勝利を実感させてくれる内容ではない

 3点目、これも厳しいです。
バトルファックで勝利を収め、そのヒロインの個別ルートに突入した後に展開するシナリオ、
そこで描かれるものは、数日間のセックスロワイアル大会での勝負を通じて、体から先に繋がった男女が
今度は互いへの理解を深めて純愛的に結ばれていく姿。
ヒロインの事情や過去の掘り下げという一般的な純愛ゲーの展開に類するものであり、
バトルファックでの勝利・敗北の実感が心理的に描写されたりだとか、お互いの健闘を讃え合うだとか、
互いの男性的強さ、女性的魅力をバトルファックを通じて認め合うなどといった、
このジャンルならではの実感を味わわせてくれる内容ではありませんでした。

 普通に萌え抜きゲーの締めくくり方としては、全体的に後味良くまとめあげられていて
結構出来のいいルートもあったりするんですが、
そんなこと他の作品でもできるでしょう、と言いたくなってしまう…
誰か一人ぐらいでもいいから、バトルファックじゃないと描くことができない内容のストーリーが見たかったです。

 ぶっちゃけ、この3点目だけ見れば、バトルファック物の作品として『中出し鬼』にすら遅れを取ってると言えます。
あれはまだ、勝利した主人公の男性的な強さを称える意味合いがヒロインの態度から感じられる作品でしたから。



 まあ自分が感じた、バトルファック物としての不満点はこんなところですが…
以上の理由で、BFとしては微妙な作品だと評価せざるを得ないわけです。
特に3点目が象徴的だと言えるでしょうか、本作におけるBFという題材は、土台としての扱いでしか無いということの。
そもそも主人公とヒロインが遭遇した際の状況によって勝利・敗北条件がいちいち変わるあたりからして、
競技として深く描いてるような作品じゃないことは分かりますね。


 一応、シナリオにBFがまったく活かされていないわけではなく、
犯し合いの日々を通じて男女の仲が深まっていく描写は見所と言えるでしょう。
特に、開始時点で主人公のことを嫌っていたり、男女として意識していない仲のヒロインのシナリオは
独特の見応えがありますから、結構面白かった。

 でも、ほとんどのヒロインは中途半端にシリアス展開入れた上で純愛描写に持っていくから、
犯し合いのエロさで盛り上がっていた気分が斜め上方向に逃がされてしまうので、
単純にエロゲーとして見てもイマイチな感じがしますけどね…



●良い点について

 前述通り、このブランドの武器である、明るく楽しいちょっとお馬鹿なセックスのエロさ、
それは充分に味わえる出来です。
強い個性が感じられる魅力的なヒロイン達、その性的嗜好や性格を活かしたエロシーンの数々は
女性上位シチュといい、ほのぼのレイプシーンといい、とてもエロ可愛く描写されていました。
どのヒロインも結構ノリが良く、主人公の責めでイキまくるヒロインの姿は素直にエロいと感じられますし、
バトルファックというシチュエーションだけに、相手をイカせてやろうと意気込んで
性的な責めを行うヒロインの姿も楽しめますし、題材や設定をエロさに繋げることはできていますしね。
イメクラ的なプレイ、触手、緊縛、擬似的な輪姦など、特殊なエロも色々ありましたし、
バリエーション豊富だからエロシーンの連続でもプレイしていて飽きにくいです。
ことに、パイズリやフェラに関しては結構な数が用意されていて、そういうオーラルセックスは基本的に
女性上位の搾り取りシチュであることも手伝って、エロさはなかなかのものですから、見所はあります。
個別で用意されている純愛エロも、サブ扱いの2キャラ以外にはしっかり用意されていますしね。
その他、良いと感じた受けシチュについては、敗北エロの所で挙げたので割愛。

 あとは、サブヒロインの先生キャラについて。
主人公がその日の合計ポイントで女子チームに負けていた場合、主人公に性的な特訓をしてくれるんですが、
この先生がかなり可愛らしい性格してるので、かなり萌えでした。
慰めてくれてる感じがするのもグッと来るものがあるし。
先生にエンディングが無いのが惜しまれます。
ちなみに、対戦相手の中では、蛍と梗子の二人もサブ扱いでエンディングは無いですね。



●グラフィック、システム等

 絵は相変わらず高クオリティです。絵柄自体も可愛い上に、塗りの質感にしても明るいイメージでありつつ
肉感や艶が実にそそりますし、とてもエロ心をくすぐられます。
萌え絵で抜きゲーがやりたい方なら腹いっぱい楽しめそう。
肉感があるだけにパイズリがとてもエロく見えるのがいいですね。
そして、エロシーンの何割かはアニメーションしてくれるのも、エロさを底上げしてくれていて
ありがたいことです。

 システムはかなりダメです。
特に、現状の獲得ポイントがどこにも表示されないのがダメ。勝ってるか負けてるか分からないし
どのヒロインにどれだけポイントが入ってるかも分からない。
ていうかこれ中出し鬼の時と同じ欠点じゃないか…
それとパッチは必ず当てておきましょう、素のままだと時間経過の操作が非常に面倒です。



●まとめ

 正直、個人的には期待外れの内容だったんですが、
シール作品としては良い出来と言える部分も多く、抜きゲーとしては実用性があっただけに
点数をどうしようかすごく迷いました。
シール作品としてなら70点代後半、BFとしては50点って感じですからね。
エロゲとしては前者の評価にすべきかなあとは思いましたが、でもやはり厳しめにしました。

 なんというか、シールらしいエロさが楽しめるのはいいけど、
今回の作品はそれだけに留まってしまっているのが残念というか。
バトルファックというジャンルは、なまじ同人界隈において非常に高いレベルでエロさを追求されているだけに
作り込みが甘いと必要以上にイマイチに見えてしまうという面もあるでしょうけど、本作はそれ以前の問題でして
バトルファックの何がエロいか、ということを深く描く気があまり感じられないわけですからね。
次以降の作品は是非、シールらしいエロさと題材の魅力の双方を引き立てた作品を目指して欲しいところです。
ていうか、前々作の『強制子作り許可証』では、それができていたんですけどね。
あれは特殊な近未来世界観をしっかり掘り下げて描いて、エロにも物語性にも活かしていましたし。
それだけに、以前できていたことが今回はできていなかったということに対してのガッカリ感もありました。

 ただまあ、見方を変えて本作を捉えるなら、バトルファックにM向けの作品が多いからといって、
本作にもそれを期待するのは先入観が過ぎるのかもしれませんね。
この作品の場合はむしろ、公式ページのイメージ通り、
セックスを通じて「真の漢」の強さを示してヒロインの心を勝ち取る、
そうしたコンセプトの作品だと捉えるべきなのかもしれません。
そう思ってプレイすれば、最初から最後まで筋の通った内容だと感じられるはずですから。




最後に、2点だけ、エロシーンにおいて惜しいと思った点を挙げてレビューを終わろうと思います。


・妹について
 こういう従順でおとなしめの性格の妹が、主人公を性的に責め立てて勝って、
それを喜んだりする描写があれば燃えたのになあ、と惜しい気持ちになります。
そういう目下の娘に性的に負けるシチュは立場逆転の屈辱が感じられて、M心を刺激されますからね。
妹とのエロは、勝敗への言及が全然無くて物足りなかった…

・腐女子娘のふたなり化シチュについて
 描写自体は淡白だったけど、こういうシチュがあったこと自体は嬉しいですし、
掘りながら手コキまでしてくれたのは大変グッジョブですが、
欲を言えば、「女性上位のふたなり」というジャンルにおける定番の描写は入れて欲しかったなあ。
すなわち、女の子のペニスの方が主人公より大きく勃起し、女の子がそれを勝ち誇る、
「男の象徴であるペニスの大きさで女の子に負けてしまう屈辱」という、非常においしいシチュ。
このシーンにこれがあれば最高の女性上位エロスが味わえたのになあ、と思うので惜しまれます。

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