ypwa39さんの「ウィッチズガーデン」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

とても楽しさを感じる良ゲー
ういんどみるさんの10周年記念作品第二段。しかもこ~ちゃさん原画。
結い橋の頃からフェイバリット入りしているメーカーさんゆえに感慨深いものがあります。

特筆すべきはやはりE-moteですね。あの絵柄のまま動きまくるのですから素敵です。
動き方もコンフィグで細かく設定できるのでデフォルトで気になる方はいじって見ましょう。
自分は髪の動きが若干揺れ過ぎて不自然に感じたのでそこだけ切りました。
次は動きの大きさに合わせて微調節してくれればもっと良くなると思います。

キャラの目線の動きや、台詞途中での表情変化による感情の推移、
本来なら文章で説明されないと分からないような細かい動作や、
喋っていない第三者の反応までもがリアルタイムかつダイレクトに伝わるので、
とにかく臨場感が凄いです。他では味わえない、キャラクターの存在感があります。
慣れてしまうと他のゲームの会話シーンが物足りなく感じたりするかも。

また、E-moteだけでなく、ゲーム全体に溢れる楽しさからも、ういんどみるさんがこのゲームに
どれほど注力しているかが伺い知れます。
ただ、その「楽しさ」を演出する為に、シナリオは「深さ」を犠牲にしているような印象も受けました。
「主人公達が活躍すること」という、エンターテイメントの中核を先ず第一に大切にし、
勧善懲悪に通じるストレートな面白さ、心地よさを優先したが為に、
脇で発生する不具合、突き詰めていけば不自然さの残る設定などに必要とされる訳注をばっさり切り捨てて
いるような印象です。
これは、本来ならそれなりに重い筈の設定でありながら、ゲーム全体としては明るく前向きな物語に構築できて
いる事に貢献しているとも取れますし、
逆に練り込みが足りなかったが故に、エンディングを迎えた後にどこかスッキリしない、完全には納得できない
しこりを残す原因にもなっていると思います。
これをどう感じるかはプレイする人に寄りけりでしょう。


以下、キャラ毎感想。


羽多野 莉々子
お姉ちゃんルート吸引力パねぇっす。
魅力的なお姉ちゃんなんですが、あまりにも「いいお姉ちゃん」すぎてどうしても恋人同士より姉弟同士の方が
しっくり来てしまう。
彼女は洋輔の為に胸を張っていられる姉であろうと努力し続け、それは最後まで「成功したままほぼブレない」
為に、エンディングまで行っても「引っ張る姉と追いかける弟」という関係性の印象が消えない。
支えあってるのは分かるのですが、彼女は単独でもまったくと言っていいほど隙が無いので、
恋人同士にシフトして洋輔が支えになれる事にカタルシスを感じないというか、比重で見ると、結局
洋輔が支えられる立場なのは変わっていないような気がしました。
完璧すぎるんですよこのお姉ちゃん。だから姉弟同士の方がしっくり来る。
まあ確かに、恋人同士になってからの、男女の仲を一生懸命果たそうとする莉々子さんも可愛いとは思いますけど、
やはり男性側としては「女性として隙無く恋人を喜ばせてくれる」よりも、
もっと自然体で、弱いところもダメなところも出して甘えて欲しいと思うのですよ。
シナリオ自体は結構熱いノリで好きです。


紫門 水澄
城壁の中は別世界というかフェラ音が一人だけ別世界というか、頑張ってますね夏野こおりさん。
赤ちゃん産みたいはフいた。そして萌えた。
恋仲になるのがちょっと唐突に感じましたが、説明を聞いたらなるほどという感じでした。
「この愛し方しか知らないから」、という点にかなりグッと来ました。
話はあんまり重くならないし、イチャイチャするし、先輩はほわほわ優しくてしかもエロイし、
おおよそ期待していたものが楽しめた良いルートでした。
ただし、話は重くないですが先輩からの愛情は重いです。こちらの行動次第ではヤンデレ化するのではないか
と言うくらい重いです。でもそれが何か嫌な感じではなくて、あくまで先輩の態度はほわほわな感じで、
何と言うんでしょうか、重ほわ? 新しい言葉だ。凄い。


紫門 えくれあ
エクレア会議可愛すぎるだろ一人ください。
水澄先輩とエクレアは途中までルートが合同になっていますが、
その間はほぼ「洋輔とエクレアが仲良くなっていく話」といった感じがするので、
流れとしてはエクレアルートに入るほうが自然に思えました。
正直ちゃんと恋人同士になれるのか不安になるくらいの性格だと思っていましたが、蓋を開けてみればちゃんと
イチャラブしていました。笑ったり照れたりしている姿が非常に可愛いです。ギャップ萌えです。


雪村 涼乃
今作一番お気に入りのヒロイン。
実は不器用なところとか、ちょっとズレてるところとか、
コンプレックスがありつつも彼氏の為に一生懸命女たろうとするいじらしさとか。
最初の印象があるからこそ尚強く感じる愛らしさに、すっかりやられてしまいました。
シナリオも良い。あやりの問題に対し一定の回答を示し、実践してそれなりに成功しているので、
将来的な不安も少なく、一番スッキリした終わり方になっているかと思います。
ただ、どうしても拭えない不満点が一つだけあります。
それは、恋人同士になる前の段階では、「涼乃の関心はほぼ常にあやりの方にしか向いていない」という事です。
後半に入ってからの「全部捧げて尽くします」っぷりは可愛いです。物凄く可愛いです。でも、だからこそ、
このルート前半部分のシナリオ構成が非常に納得いきません。
例えば、あやりの事抜きに、洋輔自身の魅力に触れてドキドキしたり。あやりを気に掛けて側にいつつも、
つい彼の事を目で追っていたり。ちょっとした彼の賛美に思いっきり赤くなって照れていたり。
そういう、「あ、この娘、彼の事好きなんだな」と感じさせるシーンがほとんど組み込まれていないため、
恋仲になるまでの間に好感度の上昇があまり感じられない。
どころか、ようやくそれらしい空気をかもし始めたと思ったら、その直後に涼乃は塞ぎ込んでしまい、その後は
告白されてさえも思い悩む一方になる始末。
そしてそれが解決したら即Hという流れになるため、言っちゃ何ですが、涼乃はそれ程好感度高くない状態で
身体を明け渡しちゃった様に感じられてしまうんですよね。
もっと、二人の気持ちの高ぶりを感じさせてくれるような恋愛シーンを重ねた上で恋仲になって欲しかった。
もしくは、恋仲になって即Hするのではなく、後半のベタ甘な関係をいくらか経た後で初Hへと挑んで欲しかった。
そうでなければ説得力が足りない。自身を捧げきったあの姿も、「そうしたくなる程好きだから」では無く、
「恋人であるならそうするべきだから」という義務感の方が大勢を占めたモノのように感じられてしまう。
この点さえしっかり描かれていれば彼女のルートは完璧だったのに、実に惜しい。


緋宮 あやり
何も知らない少女に男を刻み込もうというか、
何も知らない状態になっちゃう少女に何とか自分を刻んでもらえるよう頑張ろう、というか。
いや、普通上のように書かれていたら、性的な事に極端に疎い女の子にHを教え込んでいく、つまり無知シチュ
を期待しちゃったりするもんじゃないですか?
でも、実際は記憶を失っちゃう割にそこそこ性知識はあるし、ちょっと肩透かし感はありました。
反応とかが初心で可愛いのは確かなんですけどね。でもそれはわりかし全員そうだし・・・。
ともかくメインヒロインである事は揺るがしようも無いでしょう、圧倒的に話の中心です。
でも、トゥルールートまで用意してあるにしては、そのトゥルールートはちょっと終わり方に納得がいかない
というか、わりと投げっぱなしな気がするというか・・・。え?それでいいの?感が残ってスッキリしません
でした。
ノーマルルートも結構力技な感じで問題の根本は解決していないと思いますし、
やっぱり涼乃ルートの方が好きかな。
ちょっと設定を重くしすぎた弊害のようにも思えますね。
多分10周年記念作品ということで厚い話にしなければと、こうなったのだと思いますが。
あやりのキャラ自体は物凄く可愛いので、もっとイチャラブ中心の方が良かったかなと個人的には思いました。
いや、イチャラブもあるにはありましたけどね。重い方が重い。もっとほしい。


総評
色々書きましたが、このゲームがとても楽しめた作品である事は間違いありません。
E-moteによる相乗効果でヒロインはとにかく可愛らしく存在感がありますし、
シナリオは練り込み不足を感じるところもありますが、各ルート基本的に前向きで明るい雰囲気が漂っています。
ボリュームも十分ですし、Hも結構濃いです(汁だくな意味でも)。
プレイして数ヶ月もすれば忘れてしまうような作品が量産される中、このゲームは間違いなく記憶に残る一品に
仕上がっていると思います。10周年記念作品として力の入れ具合が伝わってくる、納得の出来でした。



ただ一つだけ、
最後に、これだけは絶対に突っ込んでおきたいというか、
文句を言わせて欲しい事があります。それは・・・

「アバター服は『そういう視線』を意識して作られている」

これ、必要な設定なんですかね?

いや、風俗じゃあるまいに・・・。健全なテーマパークですよねココ?
涼乃のHシーンで主人公が口にし、涼乃自身口ごもったように、アバター服がそこそこHな衣装であることはヒロインも
自覚しています。そんな姿を衆目の前に晒したく無いと思うのは、男ならば普通に感じる欲求でしょう。
それなのに涼乃は、自分は洋輔のものだと口にしながら、この先も不特定多数の観衆にそんな姿を晒していくのでしょう
か?お互いそれを良しとするのでしょうか?その分他の男には見せない姿を、という事で妥協していますが、
そんなの当たり前のレベルですよね?Hな衣装を纏った姿だって、自分の前でだけにしてもらいたいですよ。
はっきり言って、ヒロイン達が多数の観客達からそういう視線を向けられているのかと思って、
パレードイベントになるたびに嫌な気分にさせられました。
妻がストリップに出演していると知ったら、普通止めさせようと思いますよね?
観客を性的な目線で喜ばせる事は、女性アバターにとってそれほどまでに重要な事項なのでしょうか?
大勢の観客の前でエロイ衣装をまとわされる仕事・・・。
そんな品の無い仕事で誇りや矜持を語られるのも・・・正直微妙です。
そもそも、不定期開催のパレードは曲がりなりにも観客を守る本物の戦闘を行なっているのに、そんな中で姉さんは
下着が見えないように気を配って動き回ってたんですかね?団長と戦ってた時も?それって結構不誠実な気がします。
それとも、本気で危険な状態になったら形振り構わず観客に下着見せつけながら戦うんでしょうか?物凄く嫌ですそれ。
というかミニスカで脚を見せるまでは納得できるとしても、それならスパッツなりアンスコなりは
セットで着用義務になるのが普通じゃないでしょうか?少なくとも真っ当な仕事であるなら。
涼乃も明らかにノーブラだし。観客には子供だっているんですよね?
プレイヤーの目を楽しませる為ならグラフィック上だけそうであればいいと思います。
わざわざ明記させて、ヒロインがそういう格好をしている事をゲーム世界内での事実にしてしまう必要は
無かったと思います。
そうすれば、上記のようなリアリティの無さ、「ヒロインがそういう視線に晒される」という不快感なども感じる事
は無いというのに、それらを考慮せずあえてこの設定を付けている意味があるのでしょうか?

個人的には、このゲームにおける最大最悪の蛇足設定だと思いました。
この設定をあえて採用するほど、不特定多数の人間にヒロインの肌を晒す事が「プレイヤーに喜ばれるか」どうか、
ちょっとだけ冷静に考えて欲しかったと思います。

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