OYOYOさんの「超光戦隊ジャスティスブレイドZERO ~大首領の敵は大首領~」の感想

ずぽぽぽぉぉっ・・・! ずぽぽぽぽぽぉぉぉぉっ・・・! 「くわわひひひぃぃぃーーんっ・・・! だ、大首領さまぁっ・・・! す、すごいですぅっ! すごすぎですぅぅぅぅっ・・・!」ごりゅゅん、ごりゅりゅぅぅんっっ・・・!ひくん。びくんっ。びくびくびっくぅぅぅっ! とか、大体そんな感じ。
近年、フルプライス作品には構成要素の「隙の無さ」が求められる。このサイト(批評空間)にはそれぞれ個性的な視点で作品を語るレビュアーさんが多くおられるが、それでも「評価」の段階になると大なり小なり「バランス」は意識される。勿論、私自身も例に漏れない。そもそも点数制や段階評価の根本にあるのは《一つの作品を要素分解し、並列することで時間的にも空間的にも等質なものとして並べる》という思想であり、たとえば一つの製品をバラバラの工場で生産し、最後にそれを組み立てて「完成」させるという近代資本主義の機械制工業と深く繋がっているので、評価をする以上それもむべなるかな、と言ったところである。

それはさておき。

本作は、そういったバランスをどこかに置き去りに、戦隊ヒロイン凌辱に絞った一点突破で作られたシリーズの四作目。タイトルが重なるにつれマンネリ化するどころか奥行きが増してきた。何と言っても素晴らしいのが、全編から溢れる戦隊ヒロインに対する愛。売れ線に背を向けて犯りたいように犯った結果、良いものができあがる様子はまさに、赫奕たる異端。その姿勢は、正直なにがやりたいのかサッパリ解らない妙ちきりんなコンセプトだけど制作側が楽しんでいることだけは伝わってくるという、MS-DOS時代のエロゲーを彷彿とさせて懐かしさと親しみを覚える。勿論、メインに対するサブ(下位)であることを誇りにしながら、誰に媚びることなく堂々とエロを作り続けるサブカルチャーとして、最大級の賛辞を送っているつもりだ。

さて戦隊モノというジャンルは、いわゆるお約束の氾濫する世界。それだけに、オリジナリティよりもその道に対する知識や思い入れが楽しむ鍵となることが多い、一種様式美的なところがある。ジャスティスブレイド」シリーズは、そういった戦隊モノの持つ「様式」をエロゲー用にアレンジした面白さが魅力だと言える。

ストーリーは「ある事情」によって記憶と力を失い、別の時空へと飛ばされた前作までの主人公「大首領」が、正義の戦隊・ジャスティスブレイドのサポートメンバーとしてスカウトされ彼女たちを助けながら悪の親玉「真大首領」と戦うというもの。二度三度のどんでん返しも用意されていてなかなか面白い。ただ、シリーズを知っている人なら、これは定番。「きたきた」とニヤニヤしながら読み進められるだろう。

変身シーンのポージング、変身プロセスに毎回はいるコテコテの解説、チープながら妙に盛り上がるBGM、怪人を倒したときの決めゼリフ。怪人は必ず「アースジェイドに栄光あれ!」と万歳しながら爆死したりと、お約束がぎっしりつまっていてファンにはたまらない。戦隊モノだけでなく、パンをくわえて道で衝突のようなギャルゲー的エッセンスもふんだんにぶち込んであり、その有様はまさに闇鍋状態。既視感のあるシチュエーションのラッシュなのに、「次は何が来るんだろう」という期待がふくらみ、却って飽きない。

さすがにエロゲーだけあって、エロに持っていくために戦隊モノの常識を曲げなければならない局面も多いのだが、そう言うときはすぐに、「正義の戦隊と正々堂々と戦うというのは、我々の流儀ではないと思われます」だとか、「ほとんど伏線もなしに、いきなり敵の大ボスが出てくるか?」のように、大変わざとらし……親切な説明ゼリフが挿入され、フォローは完璧。

シリーズ作品ということで「いきなり本作からで大丈夫?」と不安に思う方もおられるだろう。だが、そこは心配無用。勿論過去作品をやっていればいっそう楽しめるのは間違いないが、やっていなくても特に問題ない。そもそも、登場人物が「大首領」だの「大首領3」だの「真大首領」だのという時点でB級お笑い路線。ストーリーなんてあってないようなモノである。間違っても、SF的な考証など始めてはいけない。

実際、作中でこれまでのあらすじが解説されるが(OHPにも掲載されている)、クリック五回ほどで終わってしまう。いや、実際にはもっと色々あったはずだが、基本的に先ほども言ったような「お約束」とエロで構成されているので、煩雑な背景を説明する必要が無いのだ。どうしても説明しきれないキャラが登場して、「お前誰?」となることはあるかもしれないが、その場合はやっぱり親切に紹介してくれるので、もう何も怖くない。むしろ、本作を導入に過去作へ遡っても面白いと思う。

問題があるとすればむしろ、独特のテキストが乱れ飛ぶHシーンだろうか。「~~~っ!! ああああーーーっ!」とか、「ぎしっ! ぎしぎしぎしぃぃぃっ!」のように、叫び声やら擬音語やらをものすごい勢いで並べる文章は、行為を文章の内容ではなくて表記そのもので可視的に表現しようとしているかの如く。「DOCAAAAAAAAAAAANNNN」とかの効果音を見ても、文字が与える勢いとか視覚効果を狙っていることは明らか。ただ思うに、力の入り方が相当斜め上。MAIKAの他作品も似たような感じなので慣れていれば良いが、初めて見ると面食らうかもしれない。

なおHシーンは、基本凌辱。「じわじわ価値観を書き換え、私への愛を育てる」などと言っているが、やっていることは肉体改造と洗脳である。ただ、「大首領様用語」では快感で精神崩壊させたり、機械を埋め込んで操ることを人形化と言い、快楽漬けにして思考力を奪って夢中にさせることを愛と呼ぶので、「そりゃ洗脳じゃねぇ!?」とツッコミを入れるなどという無粋なマネをしてはいけない(そもそも自分で「催眠暗示」とか「悪魔の洗脳拘束台」とか言っているので……)。なお、ヒロインが敵に凌辱される以外にも、ヒロインたちにより大きな快感を与えるライバルが登場してヒロインたちを奪っていく、いわゆる「寝取られ」シチュエーションもある。

正義に燃える力強い戦隊ヒロインが組み伏せられる。快楽を引きずりだされ、なすすべなく身体と魂を凌辱される……という黄金パターンは健在。黄金水(おもらし)パターンも健在。ヒロインを屈服させる系の凌辱が好きなら問題なく楽しめるだろう。ただ今回は、前作のラシェットちゃんのようにジャスティスブレイド内部での嫉妬心を煽ったり、隊員同士を絡ませて連鎖的に堕とす仕掛けが少なかったのは個人的に残念だった。母娘丼とか、もうちょっと頑張れたと思うのだが。

Hシーンにはヒロインたちだけではなく、(モブ的扱いだが)過去のMAIKA作品のヒロインも登場する。ただし、全員無惨にダークジェイドに凌辱され、怪人にされる役。確かにほとんどのシリーズがもともと凌辱系なのだが、この使い捨てっぷりは見事というしかない。ブランドのファンへの配慮というか、遊び心も忘れないあたりは好感がもてる。

前作までとの違いとして、立ちグラでの演出が少し強化されていたのは良かった。まだ荒削りだが、一枚絵ではなく立ちグラでのヒロインやられシーンが増えるというのは、それだけ作品のエロさが増すことになる。今後も是非頑張って欲しい。

シリーズファンにはこれまでの物語の総決算として、未プレイ者にはシリーズ解説を付けた親切な導入として。原点回帰・「ZERO」の名にふさわしい良作だった。

冒頭で偉そうなことを言った手前、今回は要素分解を控えて気分で採点。断っておくが、グラフィックの質が低いとかエロが微妙だとか、そういうことでは決して無い。どれもかなりのクオリティだったと思う。特に、オマケの没グラや設定集を見ると、細やかな配慮や工夫があったことに驚かされる。ただ、本作をバランス視点で評価する必要は無いだろうということだ。

実際問題、好きな人しか買わないでしょうし……。
(※なお、3月26日現在、ゆうりのHシーンなど一部回想モードが正常表示されない不具合あり)

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