harukaoyobazuさんの「グリザイアの果実 -LE FRUIT DE LA GRISAIA-」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

納得。
去年からここの評価でやたら高かったのもあってプレイしてみた本作。

正直、最初の方はよくある学園もののゲームとしか思ってなかったが、天音ルートは
今までの様々な不満点を帳消しにしてくれるかの様な破壊力があったと思う。

まず、主人公がどうにも好きになれなかった。

「俺は平凡に普通に過ごしたい」「こちらからは何のアクションも取らない」等と言っておきながら、「マキナの後をつけてみよう」等、積極的に行動してるのに、常に面倒くさそうな受動的な態度がムカついた。
また、コミュニケーション能力も不足しているし(借りにボケだとしても、笑えないものも多々あった)モテていたのも後に判明する事情を差し引いても、ご都合主義の感が否めない。

また、物語の冒頭でいちいち人生観や教訓の様なものを語っているのもウザったかった。
これは主人公じゃなくシナリオライターの問題でもあるんだろうが、「んなこと言われなくてもわかってるんだよ」「こちとらそんな薀蓄聞きたいんじゃねえ」という思いが先立って(単に俺がわがままなだけかもしれないが)なーんか鼻についたなぁ。

由美子ルートは、まぁよくある駆け落ち逃避行と言ったところか。
ただこれ、後のルートでも思ったがヒロインが都合よく処女になっている気がしてならない。
孤独に耐えかねる、ということは解るが、みちるでも由美子でもあれだけの美貌があれば体目的の男は放って置かないだろうし、現に由美子は1度、雑誌記者に騙されてペラペラと内情を喋っている。
あれはアダルトゲームという性質上、処女厨の人間に配慮したのだろうが、正直、下種な男に優しくされ、身を任せてしまったという様なエピソードにした方がリアリティを出せたのではないかと思う。

次にマキナルート。

これも由美子ルートと似ており、ヒロインとの逃避行がメイン。
唯一違うのは、主人公の活動に焦点が当てられ始めたところか。
9029だとか市ヶ谷、赤坂など断片的な情報からも連想できるか、まんまどこかで見たようなストーリーだw
正直、マキナも主人公と同じ、あの独特なノリが好きにはなれなかったし、(頭の病気の問題を差し引いても、幼児園児然とした態度はどうも好きになれなかった)最後のオチはBADもGOODも投げやりの様で、ルートとしては一番完成度が低かったのでは、と思う。

次に幸ルート。

これも由美子ルートでも思ったが、「いい子」であろうとするなら、校舎に火をつけるよりもいじめられっ子に強制売春をさせられていた、とかの方がリアリティがあっていいと思うのだが、やはりプレイヤーに配慮したということなのだろうか。
特に深夜、何の用もないのに呼び出されたところなんかは、幸の可愛い顔を見ても、必ずレイプまがいのことが起きてもおかしくないと思うんだがなぁ。
いじめる側も、幸の何でも従順なところにムカついてたんだろうし。
しかし、最初にこのルートをプレイしたせいか、最後の幸が自分の殻を打ち破る時は不覚にも
泣きそうになったことは内緒w

次にみちるルート。

不自然にツンデレを気取っているアホキャラだが、ルートに突入すると一転、お嬢様然としおらしく可愛くなったのがみちるだった。
正直、ルートに入る前は一番興味なかったのだが、クリアした後は1,2を争うほど好きなキャラになったほどw
キスされた後の純情さ、2重人格との苦悩等もまぁ予定調和だろうがそこそこ読めるシナリオだったし、(別の国にいるのに、日本語で会話してるのは謎だったがw)隙なく纏まっていたと思う。
彼女の「親友」が出てきたのが少し謎だったが。(最初からあんなエピソードを要れず、2重人格のみに焦点を当ててもよかったんじゃ?という気がする為。)


そして最後に天音ルート。

これはやばかった。よくあるハーレム学園ものだと思っていた俺の先入観を粉々に打ち砕いてくれた。
元々サバイバルやクローズド・サークルものが好きなこともあったが、閉鎖空間に囚われるバスケ部員のいざこざは非常に面白かった。

特に、天音より一姫のキャラが大きいだろう。天才キャラとして、キャラ自体はありがちなのだが、天音の不安そうな態度と相まって物語にいい緊張感・スパイスを加えてくれる。
そしてあれでいてブラコンというのもいいw
終始一貫して好感を抱けなかった主人公だが、あのところだけは羨ましくなったw

そして、人ではなく、「鬼」は連れて行けない、と言って逃げる2人。

あれ、天音が声出さなければ2人で逃げられたよなぁ、と思うと同時に、やはりこういうサバイバルものでは「守られる」立場の人間はムカつくと思わずにはいられなかった。

そして、このゲームのエロシーンはほとんど抜けないものが多かったが(シナリオ重視なのだから当たり前だろうけど)唯一非常に興奮したのが、先生と部長のあのシーン。
背徳的な生存本能により性に狂う2人は非常に扇情的で、むしろあのシーンはもっと丁寧に描写しろや!と言いたくなったほどw
そして今まではまともだった者がどんどん狂っていく様も見事。
ルート最後のおっさんもそうだけど、人が「狂う」様をきちんと書けるのは本当に凄いと思った。

結局、一姫が死んだかは微妙にボカされていたが…まぁ、続編でそれもわかるのかな。

とりあえず、確かに高評価も頷ける内容で、何やかんや言いつつも楽しめました。

それと、余談だがあの寮の風呂の前面ガラス張りの描写は素晴らしかったです。
あの設計、あの風呂で海を見ながら俺も入りたいと思ったほどw

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