KK315さんの「穢翼のユースティア」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

王道のダークファンタジー。期待通りの出来でした。
よく出来たダークファンタジー。
予想外の展開とか驚くような事は無いんですけど、自分が期待した内容はありました。

シナリオ
序章
下界が滅び、聖女の力で浮いているという浮遊都市その最下層、通称「牢獄」殺しや盗みが絶えず道端には物乞いやゴロツキが溢れてるという世界観を説明だけではなくちゃんと物語を通して牢獄が一体どのような所かというのが、ティア(第一章ではフィオネ)を通してわかりやすく語ってくれるおかげですんなり物語に入れる。
なぜ大崩落が起きたのか?なぜティアは大崩落と同じ光に包まれていたのか?という謎を持たせグイグイ引き込んでくる。
文句なしの出来。


第一章
上記の通りフィオネを通して牢獄がどのような所か深く掘り下げてくれる章。
羽狩りであり立場が違うフィオネと化物並の強さの黒羽を追うという緊張感もある。
人外になってしまった家族との衝突という有りがちな展開だが、回想で補完したり黒羽のフィオネに対する接し方など使い古されたものだが、王道で良き。
副隊長の犯行が羽付きを襲ってるのが分かってしまえばバレバレってのと、誰も治癒院から帰って来ないって怪しい過ぎるのに黒羽ぐらいしか疑問に思って無かったのは変だなと思う。


第二章
牢獄を実質的に収める不蝕金鎖と風錆について話てくれて満足です。ベルナドとの会話やサイの話とか本当に細部まで作り込んでるんだなぁと感心。正直に言えば個人的に風錆との抗争が気になってエリスの事は半分どうでも良かったです。


第三章
聖女について語ってくれる章。
聖女の意味深なセリフから始まり本格的にこの世界の根幹を探ろうとする話にワクワクが止まりせんでした。聖女が都市を浮かせていないのがわかり、ただの生贄だったのは本当に救いようがない設定で大好物です。しかしコレットとラヴィの関係性は特に感動とか無かったですね。だからかこの章の終盤は少しダレました。重箱の隅をつつくようですがコレット救出はちょっと無理やり過ぎませんか?


第四章
世間知らずの王女と専横者を倒し国を立て直すという超王道ストーリー。疑う事を知らずギルベルトの言いなりでヴァリアスや周囲の人間を困らせていたリシアが牢獄の実情を見てカイムに諭され成長し国王として振る舞うようになる様はよく出来ています。
庭師の話、ヴァリアス説得シーンや戴冠式の花の冠など好きなシーンがこの章に集まっています。
花の冠と手紙のくだりは予想して無くて、普通に泣けました。


第五章
theセカイ系のお話。
ギルベルトの実験のせいで天使の力が弱まり都市が持たない事がわかり天使の代わりを務めるために、ティアが身を犠牲にする。ティアのような性格のキャラがみんなのために苦しみを我慢して平気な振りをするのは悲痛で心に来ます。
地震、崩落や黒い粘液が現れいよいよ都市が駄目になると、牢獄の民は反乱を起こし主人公はどう行動すべきか悩みます。この章のカイムが駄目ってのが、感想の多くにあります。
確かに各章でヒロイン達を導いたかっこ良さ、有能さはありませんが、ティアと都市どちらを取るか選択を迫らて葛藤せず決断するのはおかしいのでカイムには凄く共感出来て特に不快感やイライラは無かったです。
カイムにとって都市の事がどうでも良いならティアを救うのが即断出来ますが、都市を見捨てた場合は真っ先に育った牢獄、他のヒロイン達やジークを切り捨てる事になり迷うのは当然の事。
そもそも女のためだけに大崩落を起こしたギルベルトに対して、怒りを露わにしたすぐ後に、ティアのために都市を見捨てるのを即断するほうがかっこ悪いです。

ラストについてもルキウスとの戦い→ティア消滅で良かったと思います。確かに強さとしてはルキウスはラストを飾るに相応しく無いかも知れませんが、因縁はこれ以上無いほどあります。ティアについては下界を浄化しただけでもご都合主義感あるのに、その上生き残っては興醒めでEDの余韻は無かったでしょうね。
強いて不満点を上げるなら、牢獄民たち装備も物資も貧弱な状態で関所をよく突破出来ましたね。その後も下から攻め上がる形になるのによく勝てたなと。


シナリオ全体を見て明確な不満点は個別ルートがちょっと恋愛しただけで終わりってのぐらいですね。
燃えは無かったですが、笑えはしないけど見ていて面白いギャグや感動で泣ける場面、EDの余韻、そして何より世界観は良かったです。



以下超個人的なキャラ感想

カイム
フルボイスのイケボ主人公はやはり良いな。序章でフィオネを相手にしていた時の強キャラ感パネェ。
第一章と第二章は間違いなくかっこいいですが、第三章からは上層や都市全体の話になって見せ場が少なくなり、ガウやヴァリアスの登場で戦力として相対的に弱く見えてしまう。私は人間味があって良かったのだが、第五章では多くの人にヘタレと言われる可哀想(個人的にダークファンタジーで完全無欠の主人公って似合わないと思う)。

ティア
上記でも書きましたが、カイムのために苦しみを耐えて気丈に振る舞おうとする様は心にくるぜ。
博愛精神溢れるヒロインってのは、やはり世界観がダークなほど輝きますね。庇護欲が勝手に湧いて来る。恋人というよりは、守るべき家族、妹って感じ。
だけど、欲を言うならメインヒロインなのでティアの描写を増やして欲しかったです。序章が終わればそれぞれのヒロインにフォーカスが移りティアの描写は、合間にしか挟まれなくなるのでもっと各章でも関わりがあったらなと。そのほうが、ラストはもっと感動出来ました。

エリス
序章と第一章の毒舌エリスさん大好き。すまんが、第二章で頭おかしくなった後は、物語の続きが気になって正味どうでも良かったです。

リシア
世間知らずのおてんば王女とかいう見ているだけで面白い設定(ただしヒロインとしてはお断りだ)。
牢獄の実情を見て狼狽えるシーンは可愛いい。ヴァリアスを説得する所かっこいいわぁ、こういう君主が家臣の心を掴むシーン凄く好き。

ジーク
シリアスとギャクのバランスが凄く良い。エロゲダークファンタジーにきっちりハマってる。
第二章での頭としての言動やカイムに対する接し方などかっこええ。

ルキウス
全体的に溢れる有能感
カイムを助ける理由何だろうと思っていたら、兄だったのは気づきませんでした。コレット救出ですらご都合主義感あった私からすると大崩落で落ちてもたまたま助かって貴族に拾われるってのは腑に落ちない。

メルト
何の前触れもなく崩落で死にました。唐突過ぎて悲しさというより実感が無かった。
まさにそこにいただけで死んだというこの世界(崩落)の不条理を体現するキャラ。
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