残響さんの「ましろ色シンフォニー -Love is Pure White-」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

保住童貞を捨てさせてくれたことには感謝するし、愛理シナリオのメンドクセエ依存イチャラブは最高でした。しかしだな、北川氏の罪は重い。アグミオンダウナー妹というキャラを壊したことより、「兄に恋する妹」というHP記述を、ルート入ったときからブッチしてるのはYo!ライアーライアー、と言わざるを得ないではないですか

いちゃラブ界隈で、2009年の金字塔的扱いを受けているこれ(あとはらぶでれとWLOとか?)。

しかしその「すべて」がいちゃラブ特化ではないのです。

具体的にいえば
保住:愛理、アンジェ、そして共通
北川:義妹
おるごぅる:先輩、その先輩を慕う赤毛

このようなライタ配分なのですが、
まず保住ぶんに関しては、いちゃラブ系としてまったく問題はない。

キャラ思弁めいた、理屈っぽい思考でもって、お互いの距離間を埋めていくその手法、
確かに理が勝ちすぎるところもあるが、裏を返せば「丁寧」だということ。

昨今のいちゃラブ系の問題点は、
【いちゃラブ方程式】ができあがっているところだと思う。
すなわち、日常シーンでそれなりに笑いをとり、個別で一応の話……シリアスをそれなりに回避した「キャラ萌え」を用意し、3~4回くらいのセクース。そしてなんか
いい感じの「ええ話」的なオチ。

確かにそれが「いちゃラブ」において、鉄板パターンであり、それを丁寧になぞることが、結果いちゃラブを最大限に表現される、というのは、事実。

だがそれは、保住のような、いちゃらぶ黎明期からやってきたものが、確立したものであり、現行の萌えライターは、その遺産を食いつぶしているように見える。

結果、できあがったのが、「いちゃラブテンプレ」であり、そこに魂がこもっていないことは言うまでもなかろう。


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さて、ましろ色である(公式略称であるましフォニというのの、世間で黙殺ぶりよ!)。


保住が偉いのは、オリジネイターとして、いっさいの妥協をせずに、愛理シナリオ、アンジェシナリオにおいて、完璧なイチャラブを現出してみせたとこだ。
ていうかわたしは、愛理シナリオをもう数週はしとるのだが、この甘さ、多幸感、じれったさ、初々しさ、まさにお嬢系ツンデレの最良である。
そこに「ビンボー」という所帯じみたとこが加わるのが、また……エロい。

一番このゲームでエロいと思ったのは、主人公が「愛理の看病をするとき、下着がタンスのどこに入ってるか」というのを、さらりとこなしたとこですね。
ここにおいて、周囲は完全にあきれ果てているのですし、場面もそれなりにシリアスなのですが、しかしこの所帯臭さ!

これを「こんぶ」の延長線上としてとらえることも可能ですが、保住のこのリアリズム描写は、界隈でも随一であり、昨今保住はやたら忙しいですが、DやPは、保住のこの丁寧さを存分に生かしてほしいですね。フェイバリットとクロシェットのこといってんだよ!


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で、ひとことコメントでも書いたように、咲乃である。義妹である。
確かに、ゼロ年代初頭においては、義妹に手を出すのは、近親相姦でありながら、しかしこの義妹というのがエロゲ的建前である以上、まあおkだろう、みたいな不文律があった。

それに刃向かうかのように、このシナリオでは
「近親相姦いいのかしら?」
という内容になる。

オレはそれを否定してるのではない。
近親相姦という緊張度から生まれる物語というのも、必然性さえあれば、存分にすべきだ。

オレが怒っているのは、
HPや雑誌に、
「兄に恋心を抱いている」
と書いておきながら、
個別が入ったら、兄と妹のビミョーな関係が描かれ、
「この気持ちはなんだろう?」
と、延々グダグダ話が続くのだ。

もともと近親相姦をテーマにしとるのならいいさ。
でも、これは、HPや事前情報において、そのへんのタブーであったり、「思い」であるとかが、解決されてるもんだろ?

わたしはそこに憤っているのだ。
世のイチャラブ系ゲーマーは、このシナリオの、妙なギスギス感をヘイトしてる。
まあわたしも同意見です。
しかしな……それよりわたしが言いたいのは、ドラマツルギーのために、事前情報すら撤回する、というやり口なのだよ。

余人はいうかもしれない。
「シナリオがおもしろければいいではないか」
うん、たしかにそうだ。
でも、おもしろくなかったからね(爆

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このゲームにおいて語りたいことは、こんなとこ。
しかし、プロダクション……音響であったり、立ち絵演出であったり、このゲームをプレイしたときは、
エロゲという表現形式も円熟の極みに達した、と思いました。

それは洗練であり、インターフェイスは過不足なく整えられており、インターフェイスやBGMや塗りも、総合的にゲームを作っている、ということ。

丁寧な作りであった、と思います。
だがそれゆえに、ライター間のすりあわせ、というのも、もっと考えてもよかったのではないかDは、みたいに思う。

これだけ、いい雰囲気のゲームでありながら、ライターの個性がでている、といえば言葉はいいが、総合物語としてのトータル性は、いささか欠けてるから。
ましろ色「シンフォニー」という言葉に、どうも「ああなるほどナイスなタイトル!」と思えなかった時点でね。

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